ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

風呂敷残業、今は昔

2017-09-19 22:14:03 | 「育」業
「ふろしき残業」かあ。
懐かしい言葉だなあ。
まさか、子ども向けのアニメ、NHK-Eテレ「忍たま乱太郎」で聞くとは思わなかったなあ。

風呂敷残業。
今から30年ほど前は、よくしていたものだ。
文字通り風呂敷に、仕事の中身を包んで家に持ち帰る。
そして、家に帰ってから、その中身を片付けていく。
家に持ち帰るのは、職場に遅くまで残ると光熱費がかかる。
税金の無駄遣いになる。
だから、仕事をしたいなら、家に持って帰れ。
そんなふうに先輩たちから指導を受け、風呂敷にくるんで持ち帰った。

家で夕食を食べ、子どもを風呂に入れたり寝かしつけたりしてから、その風呂敷の結び目を解くのだった。
風呂敷の中身は、というとその日職場で見切れなかった子どもたちのプリントやノート、時にはテストもあったりした。
すべて見て、丸を付けたりコメントを付けたり、必要によって記録を残したりしたものだった。
風呂敷の中には、教科書やその指導書が入っていることも当たり前だった。
翌日の授業をどうするか、家で考えながら可能な限りその準備をするのだった。

それが、今は、名前が書かれたものは個人情報だからと、職場から持ち出しはできない。
また、家庭に電子データを持ち帰り、家庭のパソコンを使うと、パソコンのウイルス感染やデータの盗難があり得るからと、その持ち出し承認も簡単ではない。
そんなことから、本来、合理化効率化につながるはずのITが職場から職員を離せなくしてしまった。
授業のために専門的な関連機器を使用することも多くなった今、職場に残らないと仕事量をこなせないのだ。
だから、遅くまで残ったり、手当も出ないのに休日に出勤したりするはめになる。
こうして、今や完全ブラック化してしまっている。

風呂敷残業、今は昔…。
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