作家の内田康夫氏が亡くなって久しい。
私は、氏の、浅見光彦が活躍するシリーズが好きだった。
謎を追いながら日本全国各地を回る主人公浅見光彦。
独身であることはもちろん、その家庭事情も面白い設定だった。
エリートの家系で、兄が警察庁長官であること、厳しくもユニークな母、今どきお手伝いさんがいて、居候的な存在であることなどなど…。
内田氏が、プロットをしっかり作ってから書く人ではなかったせいか、小説は長くなることが多かった。
特に、浅見が全国各地を廻るとき、その土地に関する地理や歴史の紹介も交えるから、長くなりもした。
そんなこともあって、浅見光彦が登場する短編小説は少なかった。
本書が出版されたのは、2022年2月。
著者は内田康夫でも、企画協力は、「内田康夫財団」となっていた。
6つの短編が集められていたが、1986年から1993年に発表されたもの。
30年以上も前のことになるから、内容には懐かしささえ感じるものもあった。
でも、久々の再会。
いや、再読かな?
30年もの間、30歳くらいの年齢で探偵小説の主人公であった浅見光彦。
6つの短編集を、懐かしさを感じながら楽しく読んだよ✨