ON  MY  WAY

60代になっても、迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

父の命日と浜田省吾の「FATHER'S SON」

2010-11-17 19:16:54 | うた

先回は、浜田省吾のDVDの話をしたが、その中には昭和63年に出されたアルバム「FATHER'S SON」で発表された曲も多い。
その時も思ったが、今回(先月)発売されたDVDやCDの曲を聴いていると、改めて彼にとって父の存在は大きかったのだろうと感じられる。
私も、そのアルバム「FATHER'S SON」が発表される2年余り前に父を亡くしていた。
亡くなった父の部屋にあった未使用のカセットテープに、このアルバムを録音して、くり返し聴いたのだった。
そうしたのは、「亡き父つながり」というような意味でもあった。
「FATHER'S SON」そして今回のDVDやCDの中には、「DARKNESS IN THE HEART(少年の夏)」という曲が入っている。

「FATHER'S SON」
つまり、「父の子」。
子として父をどう見ていたか、様々な思いが交錯する。
結局は、自分も、あの父の子であるという事実。
今は亡き父と、心の中で会話する。
そんなことが伝わってくるこの歌詞。

思い出す 病室で痩せていく父の姿を
痛みから解かれて去っていった 独りきり
車の窓に映ってる オレの顔 彼に似てる
FATHER'S SON
どこへ向かってるの 何を手にしたいの
今夜 ON THE ROAD
虚しく拳を突き上げ 叫ぶ歌は答えのない心の奥の暗闇

私も今、亡くなった時の父の年齢に近づいている。
時折、鏡の中の自分の顔に、時々父の顔を見つけるようになってきた。
そして、やはり心の中で、返答のあるはずのない、父に向かって話しかけることがある。

「DARKNESS IN THE HEART(少年の夏)」の歌の最後は、こう続く。

FATHER'S SON
答えを探さないで
何も意味などない
YOU‘RE ONLY FATHER’S SON  CARRY ON
覗かないで 
勝利も敗北もなく 横たわってる心の暗闇

「CARRY ON」に、父の子であり続けるという事実がこれからも続く、と歌われているような気がする。

今年もまた、この11月、親父の命日を迎えた。
先月末、27回忌を行った。
私もまた、さらに父の亡くなった齢に一歩近づいた。
そして、気付く。
父が亡くなったのは、私が27歳のときだった。
それから時がたち、27回忌。
父のいた27年。
父がいなくなった27年。
どちらも同じくらいの長い時間になった。
でも、私は相変わらずあの父の息子、「FATHER’S SON」であり続ける。
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