私の風邪は、まずのどが痛くなる。
その痛みがピークに達してしまい、医者に行って来た。
去年の5月にもそこの医者には行ったことがあった。
愛想のない医者であるが、まあ薬は出してくれる。
自分の勤務時間が終わったあとでも診察時間が間に合うからという理由で、行って来た。
診察室に入ると、
「どうしました?」
と聞かれた。
風邪を引いてのどが痛くて前夜よく眠れなかったことを話した。
「いつからどんな具合ですか?」
と聞かれたから、
「日曜日にサッカー観戦に行ったのですけどね…。」
と話し始めた。
すると、そばにいた年輩の女性の看護師が、
「アルビですか?」
と聞いてきた。
「はい。そうなんです。午前と午後とで天気が変わったものだから、急に寒くなって。あんなに急に冷えるとは思いませんでした。甘く見ていました。」
という私の言葉とは関係なく、看護師は、
「なかなか勝てませんね。」
と振ってきた。
「2試合連続引き分けですね。」
とさらに続ける看護師。
「おいおい。やけに詳しいな。」
と医者が言葉をはさんだ。
私も、思わず笑って、
「そうなんですよ。J2も甘くないですね。」
と、看護師の言葉に応えるように言った。
「すると、なんですか。年間のチケットみたいなものを買って見に行っているんですか?」
と医師。
「はい。そうです。」
と言う私に、看護師は、
「でもねー、今はそうやって見に行く人が激減しているんですよ。」
とのたまう。
「そうですよね。でも、変わらず応援に行く人は、続けていっているんですけどね。」
と、私も話をつながざるを得なくなった。
「なるほどね。ところで、あなたどこが痛いんでしたっけ?」
なんて医者が改めて聞いてきたから、答えた。
「のどです。」
「そんなにしゃべれるなんて、本当に痛いんですか?」
おっと。疑いをもってきたらしい。
「本当ですよ。夕べはよく眠れなかったのですから。」
「そうですかあ?」
まったくここの医者と看護師は、具合の悪い人にしゃべらせておいて疑るんだから、困ったもんだね…。
「では、少し強い薬を出しておきますからね。」
「はい、ありがとうございます。」
「お大事に。」
「ありがとうございました。」
と、立ち上がった私に、また医師が語りかけてきた。
「ずいぶん立派な体しているけど、何かスポーツしてるんですか?」
そう聞かれたら、答えないわけにはいかない。
「今は、ハーフとかフルとかのマラソンをしています。」
「へえー。じゃあ、42km走ったりもするんですか」。
また質問が追いかけてきた。
前回は、愛想がよくなかったのに、今日のこのからみようは何なのだ?
これ以上うかつに答えていたら、何しにここへ来たのかわからなくなる。
「はい。先月も走りました。では、ありがとうございました。」
と、診察室から逃げるように戸を閉めた。
風邪でのどが痛くてしゃべるのがつらいのに、いろいろ話をさせられるとは思わなかった。
まったく、もう…。
なんて医者だろうねえ。
その痛みがピークに達してしまい、医者に行って来た。
去年の5月にもそこの医者には行ったことがあった。
愛想のない医者であるが、まあ薬は出してくれる。
自分の勤務時間が終わったあとでも診察時間が間に合うからという理由で、行って来た。
診察室に入ると、
「どうしました?」
と聞かれた。
風邪を引いてのどが痛くて前夜よく眠れなかったことを話した。
「いつからどんな具合ですか?」
と聞かれたから、
「日曜日にサッカー観戦に行ったのですけどね…。」
と話し始めた。
すると、そばにいた年輩の女性の看護師が、
「アルビですか?」
と聞いてきた。
「はい。そうなんです。午前と午後とで天気が変わったものだから、急に寒くなって。あんなに急に冷えるとは思いませんでした。甘く見ていました。」
という私の言葉とは関係なく、看護師は、
「なかなか勝てませんね。」
と振ってきた。
「2試合連続引き分けですね。」
とさらに続ける看護師。
「おいおい。やけに詳しいな。」
と医者が言葉をはさんだ。
私も、思わず笑って、
「そうなんですよ。J2も甘くないですね。」
と、看護師の言葉に応えるように言った。
「すると、なんですか。年間のチケットみたいなものを買って見に行っているんですか?」
と医師。
「はい。そうです。」
と言う私に、看護師は、
「でもねー、今はそうやって見に行く人が激減しているんですよ。」
とのたまう。
「そうですよね。でも、変わらず応援に行く人は、続けていっているんですけどね。」
と、私も話をつながざるを得なくなった。
「なるほどね。ところで、あなたどこが痛いんでしたっけ?」
なんて医者が改めて聞いてきたから、答えた。
「のどです。」
「そんなにしゃべれるなんて、本当に痛いんですか?」
おっと。疑いをもってきたらしい。
「本当ですよ。夕べはよく眠れなかったのですから。」
「そうですかあ?」
まったくここの医者と看護師は、具合の悪い人にしゃべらせておいて疑るんだから、困ったもんだね…。
「では、少し強い薬を出しておきますからね。」
「はい、ありがとうございます。」
「お大事に。」
「ありがとうございました。」
と、立ち上がった私に、また医師が語りかけてきた。
「ずいぶん立派な体しているけど、何かスポーツしてるんですか?」
そう聞かれたら、答えないわけにはいかない。
「今は、ハーフとかフルとかのマラソンをしています。」
「へえー。じゃあ、42km走ったりもするんですか」。
また質問が追いかけてきた。
前回は、愛想がよくなかったのに、今日のこのからみようは何なのだ?
これ以上うかつに答えていたら、何しにここへ来たのかわからなくなる。
「はい。先月も走りました。では、ありがとうございました。」
と、診察室から逃げるように戸を閉めた。
風邪でのどが痛くてしゃべるのがつらいのに、いろいろ話をさせられるとは思わなかった。
まったく、もう…。
なんて医者だろうねえ。