今日は、久しぶりに皇居を走った。
ようやく、最近、身体が運動に慣れてきて、激しい動悸も無くなってきたので、この調子なら、エアロビクスも復活できそう!
先月から、ジムも必ず週に1~2回は、行けるようになったし、ホルモン療法や橋本病の薬もなじんできて、体力が少しづつ戻ってきたような気がする。
今日は、気持ちにとてもゆとりがあって、景色を眺めながらゆっくりと気持ちよく走った。
皇居は、春夏秋冬、季節が巡る度に、風景の変化を楽しめる場所。
けれども、同じ風景を見ても、感じる観点が変わる自分に気付くのも、とても楽しい。
今日は真っ赤に燃えるようなもみじを見て、美しいものを見て感謝できるということの幸せを深く味わうことができた。
そして、走りながらふと、乳癌治療フルコースの時期、なんであんなに必死で走っていたのだろうとも、思った。
ひたすら、前を見て、走り続けていたあの頃。
たまに、頭の中で、鋭い刃物で癌細胞を切り刻んで、走ったり、
走りながらよく泣いていたわ・・・。
あの頃は、ただただ毎日が必死で、あーするしか考えられなかったんだよね。
皇居の5kmという距離は、そうやって、様々な不安や悲しみや怒りを整理するのにちょうどいい時間だった。
今でこそ、やっと、当たり前にそばにあるささやかなものにも気がつき、心から有り難く思えるようになったけれど、
あの頃は、いつも空とか、向こうの景色とか、遠くばかりを見つめていた。
そうやって、自分をひたすら自分を前に向かせていたのかもしれないね・・・。
そんな時期も大事だった。
苦しいときは、自分の足下ばかりを見て、
もがき苦しんだりするけれども、
それよりも、自分自身を見ないようにして、知らないふりして、遠くを見ているだけでもいいんじゃないかな。
そうやっていても、空を見ながら、どこかで自分を傍観しているものだから。
笑顔になれないときは、
悲しそうな自分の顔を嘆き悲しんだりせず、
よく頑張っている顔だなあ、と思って、ほめてあげればいい。
いつか必ず、
前よりも、
ずっとずっと何倍もいい笑顔になっている日が来るからね。
人生は、ときに思いもよらず、大変なことが起きるけれど、
大変だからこそ、
一生懸命生きていると、
より深い感動に出会えるものだ。
それは、命の醍醐味でもある。
今日は、仲良しだった後輩が、乳癌の手術をした。
無事終わるよう、何度も何度も祈りました。
以前は見えるものしか信じられなかったけれど、
癌になって見えないものを信じられるようになった。
祈りや願いも目には見えないけれど、
強い思いは必ず叶うと信じている今日この頃です
醍醐味を感じることが多い私達は、見えるもの、見えないもの、すべてを信じることができる特権を持っています。
この特権を使わない手はないですね。