日本男道記

ある日本男子の生き様

時雨みち (新潮文庫)  山桜

2021年12月11日 | 読書日記
 
【内容(「BOOK」データベースより)】
にがい思い出だった。若かったとはいえ、よくあんな残酷な仕打ちが出来たものだ。出入りする機屋の婿養子に望まれて、新右衛門は一度は断ったものの、身篭っていたおひさを捨てた。あれから二十余年、彼女はいま、苦界に身を沈めているという…。表題作「時雨みち」をはじめ、「滴る汗」「幼い声」「亭主の仲間」等、人生のやるせなさ、男女の心の陰翳を、端正な文体で綴った時代小説集。
とり返しのつかない回り道をしてしまった――若くして不幸な結婚を二度経験した野江。一度目は夫に死なれ、二度目の夫は、野江を出戻りの嫁と蔑んでいる。しかし二度も失敗することなどできず、耐え忍ぶ日々を送っていた。そんなある日、山桜をひと枝折ろうと、爪先立って手をのばす野江の頭上から、不意に男の声がした。「手折って進ぜよう」――薄紅いろの山桜の下、たった一度出会ったその男は……「山桜」をはじめ、全11作品を収録した時代小説集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より
藤沢/周平
1927‐1997。山形県生れ。山形師範卒業後、結核を発病。上京して五年間の闘病生活をおくる。’71(昭和46)年、「溟い海」でオール読物新人賞を、’73年、「暗殺の年輪」で直木賞を受賞。時代小説作家として、武家もの、市井ものから、歴史小説、伝記小説まで幅広く活躍。『白き瓶』(吉川英治賞)、『市塵』(芸術選奨文部大臣賞)など、

【読んだ理由】
久しぶりの藤沢作品。

【最も印象に残った一行】
しあわせかと、と鋭く問いかけて来た弥一郎の顔が浮かんで来た。そのひとに、幸せだと答えるしかなかった自分があわれだった。
もっと別の道があったのに、こうして戻ることの出来ない道を歩いている。自分をあわれむ気持ちが、野枝の胸にあふれて来た。

【コメント】
TVで放映されたものを見て、後から読みました。野枝さんが健気でいいね。

Daily Vocabulary(2021/12/11)

2021年12月11日 | Daily Vocabulary
27891.confusing(混乱させる) unclear and difficult to understand
His directions are always confusing
27892.confused(混乱した)American English things that you throw away, such as empty bottles, used papers, food that has gone bad etc 類義語 rubbish British English
I was confused by what he said.
27893.significant(重要な、意義深い、意味ありげな、意味深長な、意味のある、(…を)意味して、表わして、かなりの、著しい)  having an important effect or influence, especially on what will happen in the future OPP insignificant
A significant number of employee are still working remotely in Japan 
27894.in one's 20s(20代の)
The Japan Productivity Center contacted 1,100  workers in their 20s or older. 
27895.a fifth(5分の1)
 Over a fifth of respondents, or 22 percent, said they telecommute one or more days a week.