ディスカバリー伊豆

伊豆の美しい自然と貴重な歴史物語を徒然なるままに気の向くままに綴りたいと思います。

伊東市指定天然記念物

2008-02-05 | 天然記念物・文化財等
伊東市指定の天然記念物に次の様なものがあります(一部写真参照)。
1.かんのん浜のポットホール(平成14年3月28日指定 城ヶ崎海岸)
2.イブキ(ビャクシン)の木(昭和45年5月12日指定 伊豆高原)
3.高見のシイノキ(昭和51年5月12日指定 八幡野)
4.ヒメユズリハの木(昭和42年1月11日指定 門脇崎 現在群落は無くなっている)
5.大室山スコリアラフト(平成22年5月26日指定 さくらの里)
6.音無神社のタブの木( 昭和43年 6月 7日指定 音無町)
7.最誓寺のソテツ( 昭和44年 6月23日指定 音無町)
8.山神社のムクの木(群落)(昭和45年 5月12日指定 荻)
9.音無神社のシイの木(昭和54年 9月26日指定 音無町)
10.つばくろ島(2015年6月30日指定 門脇崎)

かんのん浜のポットホール
円形に岩が削られて出来た穴(ポットホール)と中にある球形の石(玉石)は長い長い年月かけて岩の割れ目から海水が打ち込み玉石を突き上げころがし出来上がったもの。ポットホールの直径 1.2m、玉石の直径 70cm。玉石の大きさでは日本最大。2002年伊東市指定天然記念物となった。



イブキ(別名:ビャクシン)
静岡県では伊豆半島だけに見られる。城ヶ崎海岸の岩場に多く自生していますが、
伊豆高原(旧伊豆高原ホテル裏)にある2本は伊東市指定の天然記念物。






高見のシイノキ。伊東市八幡野地区にある。樹高20m、幹周8m、樹齢は800年以上と推定されている。鎌倉時代以前、源頼朝が伊東に
流刑の身でいるときには既に存在していたと伝えられている。






ヒメユズリハ
城ヶ崎海岸 門脇岬の背後に70本ほどのヒメユズリハの群落があり(現在は極少となっている)伊東市の天然記念物に指定されている(現在も指定されているか調査中)。



スコリアラフト

大室山噴火の時、溶岩がスコリアをオムレツ状に巻き込んで流れ出たものである。大室山麓、さくらの里にある。2010年5月26日伊東市の天然記念物に指定された。

つばくろ島 門脇灯台下の島。アマツバメが毎年飛来(4月)雛を育てるため9月まで滞在、そして再び南の島に帰っていく。














八ヶ岳地蔵尊

2008-02-03 | 大室山・さくらの里
海上安全・海難防止・大漁祈願のために近隣沿岸の漁師たち
が奉納した八開き八地蔵尊。大島に対面して設置されている。
大室山は海上遠くから見え漁場選定の目印とされていた。
大島波浮港の南12キロには“大室ダシ”と呼ばれる海底が
浅くなった好漁場があるが大室山を目印に容易に見つけるこ
とが出来るので其の名がある。
写真の現在の地蔵尊は、1984年(昭和59年)地元池区民
が寄付したものである。古い地蔵尊は後方の石の格納庫に置
かれている。

大室山の山焼き

2008-02-03 | 大室山・さくらの里
毎年2月の第2日曜日、山全体が茅(ススキ)に覆われた「大室山」に火を放ち、山をまるごと焼きつくす豪快な「大室山の山焼き」が行われる。
この山焼きは、若草を早く芽生えさせるために行われるもので鎌倉時代から続いているという伝統行事。正午のサイレンを合図に「大室山山焼保存会」のメンバーに
よって、山裾から火を放ちます。炎は音をたてて山肌をかけ登ります。20/30分で、山は真っ黒になってしまいます。
大室山は冬の枯れ色から、この山焼きの後の黒色、春の若草
の黄緑、夏草の深緑、秋のススキの銀穂と四季折々に山の
色が変化し季節の移り変わりを感じさせてくれます。

アマツバメ

2008-02-03 | 補足説明など
アマツバメは春から夏にかけて日本にやってくる渡り鳥です。つばくろ島は有名な繁殖場所で春から夏にかけ沢山のアマツバメを見ることが出来ます。『キュルキュルー、キュルキュルー』と鳴きながら上に下に、右に左に猛スピードで飛んでいます。
アマツバメは体長約20cm、羽を広げると40cmから50cmにもなる大きな鳥です。名前に”ツバメ”がついていますがツバメの種類ではありません。
この鳥は大変珍しい鳥でメスが卵をかかえる時以外は木の枝や岩の上におりることなく、その一生の大半を空中を飛び続けて過ごすといわれています。餌を食べるときも、寝る時も、更には子孫を残すためのオス・メスのいとなみも時速200Kmもの猛スピードで飛びながら・・・と云うことです。

さくらの里

2008-02-02 | 大室山・さくらの里
“大室山西側の麓に広さ4万㎡(略サッカー場6面分の広さ)
に「さくらの里」がある。全国から35種3000本もの
桜を集めた桜の名所。
9月と4月に2度咲く「十月桜」や「寒桜」「大寒桜」
「染井吉野」「一葉」「松月」、さらに5月に花開く兼六園菊桜
など、毎年9月から翌年6月までの10ヶ月にわたり、たえま
なく桜を楽しむことができる。4月中旬には「さくらの里
まつり」が開催される。伊東・伊豆高原の名所。
さくらの里は、1977年(昭和52年)から2年かけて整備
されました。
また、さくらの里の中央付近(大室山麓北西側)には黒いスコリア(軽石)
と溶岩流が混ざり合ったもの(スコリアラフトと云う)が見られます。

大蛇穴(さくらの里)

2008-02-02 | 大室山・さくらの里
大室山の北西山麓(さくらの里のなか)に直径24m,
深さ15mの溶岩トンネルがあります。大室山が噴火した
時、溶岩が中に空洞を残したまま冷えて固まり、後に空洞
の上側(屋根部分)が陥没して穴になったもの。
「穴の原溶岩洞穴」又は「大蛇穴」と呼ばれています。
「大蛇穴」には次ぎの様な伝説があります。

『大室山の大蛇穴伝説』続きを読む・・・クリック

幕末の砲台跡

2008-02-01 | 城ヶ崎海岸
今から約150年余前の1853年6月、4隻のアメリカ艦隊(黒船)が江戸湾浦賀沖に錨をおろし、更に翌年1月、今度は9隻のアメリカ艦隊がやって来て強硬に日本に開国をせまり、とうとう200年以上も続いた日本の鎖国に終止符が打たれたこと(日米和親条約締結)はあまりに有名である。実はこの事件の何年も前からアメリカ、ロシア、英国など外国の艦船が頻繁に日本沿岸に現れており、幕府は海防の緊急な必要性をひしひしと感じていた時だった。このため幕府は1839年から1841年にかけ、伊豆韮山の代官江川太郎左衛門に伊豆、相模(神奈川県)、安房(千葉県)などを巡視さ
せ何処にどの様な海の防備をしたらよいかを調べさせた。その結果を基に安房、下総、上総、相模(真鶴半島)。伊豆(川奈、富戸、稲取、下田白浜)に砲台が装備されたものである。

川奈、富戸、稲取、下田白浜の砲台は当時これらの地の領主であった沼津藩の水野氏(沼津城主)が建設にあたった。富戸の砲台は1843年城ヶ崎海岸の”こづり(岬)”のつけ根に築かれ4門の大砲が装備された。写真は4門の内の一つ夕顔型大砲(大筒)のレプリカである。
<更に詳しく>
富戸(城ヶ崎海岸)に装備された大砲は夕顔型と円柱型の2種類である。夕顔型は夕顔(瓜の一種)の実の形に似ていることから其の名がある(左の夕顔の写真参照。又、臼に似ていることから臼砲、又はモルチール砲型とも云う。夕顔型は標的の上の天に向かって発射され、弾は大きな円弧を描き標的に上から落ちる。従って、威力は弾の大きさに比例するので口径は大きく砲身は短くずんぐりした大砲)。


一方円柱型はカノン砲型とも云われ砲身が長く(2m以上)弾の初速を速くし威力を大きくしている。鉄球を直接標的に打ち込み破壊する大砲。
左の写真は円柱型大砲のイメージ(富戸の砲台に設置されたものではない)

富戸(城ケ崎海岸)砲台 4門の詳細
 500匁砲・・・1門 
  (注)弾の重さで大砲の大きさを表した。500匁は約2Kg
 200匁砲・・・1門
 100匁砲・・・2門