ディスカバリー伊豆

伊豆の美しい自然と貴重な歴史物語を徒然なるままに気の向くままに綴りたいと思います。

大室山

2016-06-25 | 大室山・さくらの里
 
写真:ガイドブック"Guide to the city of Ito"(伊東観光協会提供)ヨリ
(大室山平面図はこちら・・・クリック)

大室山は伊東市街地の南6キロ(車で約10キロ)に位置する標高580mの休火山(注)。平成22年(2010年)8月5日国の天然記念物に指定された。
大室山は約4,000年前に噴火した“単性火山”。溶岩は粘り気がなく空高く吹き上がると黒い軽石(スコリア)となって主に火口付近に積もって山となった。また、その他大量の溶岩は北側(一碧湖方面)及び東側の海の方向へ流れて雄大で美しい城ケ崎海岸の大地が出来た。
(注)現在“休火山”“死火山”の言葉は使われない。2003年、気象庁は国際的に使われている『概ね一万年以内に噴火の記録のある火山又は現在噴気を出している火山を“活火山”と云う』と定義している。この定義よると大室山は”活火山。


*山の形は、底の直径約1,000m、高さ約260mの巨大なプリンの様に(或いは巨大なすり鉢を伏せた様に)美しく、伊東/伊豆高原のシンボル(或いは豊満な女性の乳房に似ていることから“伊豆の乳房”)と云われている。

*山頂にはすり鉢状の直径約300m、周囲約1,000m、深さ最大70mの噴火口跡がある。 お鉢めぐりは約20分~30分かかる。

*噴火口跡(すり鉢の底)はアーチェリ場となっており、又、音楽ライブ会場(関口知宏さんなど)としても使われる。
   
*山頂には浅間神社、八ヶ岳地蔵尊、鷹羽狩行句碑、三等三角点、五智如来地蔵尊等(後述)のそれぞれ謂われのある神社や記念物がある。(注)三角点・・・地図測量の基準点。一等、二等、三等、四等の4種あり。三等三角点は大凡4kmおきに全国で約30,000あり。

*晴れた日、山頂からは富士山、箱根、天城連山、伊豆七島、真鶴岬、小室山、初島、伊東湾など、360度のパノラマを楽しむことが出来る。

*大室山の北西側麓には“さくらの里”(後述)があり、四季を通して各種のさくらの花が見られる。    

*海上から大室山を眺めると、その顕著な形は遠くからでも容易に見ることが出来、キンメ鯛、サバ、アジ、ムロなどの好漁場の恰好のランドマークとなっている。波浮の港(大島)の南側約12キロにある水深33mの“大室ダシ”と云う好漁場スポットはこのことから名づけられたものである。

*大室山はスカイスポーツの一つ、パラグライダーの滑空場所としても有名。

*大室山は全体的には茅(かや/ススキ)で覆われている草山である。特に夏から秋にかけてはいろいろな昆虫類/蝶類が観察出来る。

*毎年2月には山焼き(後述)が行なわれる。

*大室山の北東側麓近くのシャボテン公園付近には岩室山(高さ約431m)の小山があり、大室山が噴火した時のもう一つの噴火口であったと言われている。その付近にはコナラ、クヌギ、シイなどの樹木を見ることが出来る。 

大室ダシ

2016-06-25 | 大室山・さくらの里


伊豆大島の南方およそ20キロメートル地点の海底にある広大な平頂部を持つ台地。2012年の調査の結果、活動的な海底火山であることが判明しました。山体そのものは直径約20キロメートルあり、水深100~150メートルと辺りより浅くなっています。最小水深の場所は波浮の港の南約12キロメートルにあり海図上そこが「大室ダシ」と表示されています。

大室ダシの浅瀬は昔から好漁場として有名です。

===大室ダシの見つけ方===
上図の通り大室ダシは伊豆半島南端から東西に引いた線上で、且つ、太平洋側から見て大室山が伊豆大島の左肩から顔を出し(ダシ)た場所(伊豆大島の左側端に見え出し(ダシ)た位置。下図参照)にあります。こう言うことから大室ダシと呼ばれるようになったものと思われます。
GPS(カーナビの海上バージョン)のない時代、大室山はこの好漁場「大室ダシ」を見つける格好のランドマークだったことが分ります。


一碧湖

2016-06-01 | 一碧湖・松川湖

=== 一碧湖===
伊東中心街の南約5Kmにある伊豆半島ただ一つの湖です。
今から凡そ10万年前、火山の水蒸気爆発によって出来た火口湖(マールと言う)です。
伊豆の瞳とも呼ばれる美しい湖です。大池と沼池からなり、湖の周辺は約3.5Km, 水深(最も深い中央付近で)約6.2m.
新緑の季節に訪れるもよし、又、紅葉の時季訪れるもよし。