ディスカバリー伊豆

伊豆の美しい自然と貴重な歴史物語を徒然なるままに気の向くままに綴りたいと思います。

蓑掛岩のトンボロ現象(南伊豆町大瀬)

2018-07-05 | 天然記念物・文化財等




西伊豆堂ヶ島、三四郎島のトンボロ現象は有名ですが、ここ南伊豆大瀬の蓑掛岩に至る海でも広大なトンボロ現象が見られます。干潮時干上がった磯の長さは約200m、幅は10mから30m程にもなります。磯ではワカメ、テングサ、ヒジキ、青海苔などの海草の他、とこぶし、サザエ、その他”いせもん”または”いそもん”(クボガイ、クマノコガイ、シッタカ、イシダタミ、-ハビロ、クロメ、ツンズルマイなどの通称)が採れます(関係者以外禁漁)。又、磯カサゴやクシロ(グロ)がよく釣れます。
潮が満ちるとよしこの海、とでよしこの海、本瀬の海(大瀬の更に西側の海域の名称)で漁をしていた舟が大瀬漁港に帰る時は、丁度このトンボロの真中辺を近道の水路として横切ります。

写真は2018年5月28日12時撮影(この日満潮時=0436 +163cm, 干潮時=1130 +13cm 潮高差 1m50cm  大潮。

大瀬の蓑掛岩のトンボロ現象はあまり宣伝されてはいませんが(先日伊豆新聞にやっと掲載されました)西伊豆の三四郎島のトンボロに比べ勝るとも劣らないトンボロです(地元生まれの者としての感想)

(蓑掛岩の場所ー地図)
 



伊東市内の国指定天然記念物

2015-05-24 | 天然記念物・文化財等

<伊東市内の国指定天然記念物一覧> (2015-05-24現在)

●天然記念物 八幡宮来宮神社社叢 (昭和 9年 8月 9日)
●天然記念物 蓮着寺のヤマモモ(平成11年 1月14日)
●天然記念物 大室山 (平成22年 8月 5日)
●天然記念物 葛見神社の大クス( 昭和 8年 2月28日)

八幡宮来宮神社           蓮着寺のヤマモモ        大室山    


林泉寺の藤(静岡県指定天然記念物)

2008-05-19 | 天然記念物・文化財等
<林泉寺の藤)林泉寺(伊東市荻)の狭い境内に樹齢300年の藤の大木があり静岡県の指定文化財(天然記念物)です。2本の幹からのびた藤棚は見事です。例年は5月上旬から中旬まで見頃です。(一週間ほど早く咲くこともあり)。[場所]:伊東市内から中伊豆バイパスに向かい、中伊豆バイパス方面と大室山方面に分かれる信号を大室山方面へ、次の信号を過ぎたすぐ左手。道路沿いに駐車場が有ります。

・2008年4月14日撮影





<林泉寺について>
*伊豆は弘法大師空海の影響を多く受けた地であるが(修善寺温泉“とっこの湯”は弘法大師が発見したと云われる)林泉寺も弘法大師を開祖とする「真言宗」のお寺として約500年前に建立された。(注)・・・弘法大師が修善寺の桂川で年老いた病気の父親の体を洗っている息子の姿を見て(西暦807年)心を打たれ、水では冷たかろうと手にした独鈷杵(トッコショ)で岩を砕くとお湯が湧き出し、これに湯浴させると父親の病気が快復に向かったと云う。このほか弘法大師は伊豆をあちこち廻った。*その後林泉寺は1545年曹洞宗に改宗された(by 僧覚隣和尚)。
(注)・・・曹洞宗と言えば永平寺(北陸福井。曹洞宗の大本山)の座禅。教えの基本は「日常生活を大切にして、今、ここで生きているかけがえのない命を事実のまま自然に生きることこそが、修行であり、この自己の修行がそのまま仏の行である」と教えています。
曹洞宗の源はお釈迦さまですから、ご本尊さまはお釈迦さま。そして、お釈迦さまの教えを日本に伝え、永平寺を開かれた道元禅師を「高祖」(こうそ)とあがめ、總持寺を開き、教えを全国に広められた瑩山禅師を「太祖」(たいそ)と仰ぎ、この二人の祖師を「両祖」と呼び、この三師を「一仏両祖」としてお祀り、お慕い申し上げ、信仰のまことをささげている。
拝む時は「南無釈迦牟尼仏」と、お唱えして礼拝します。 現在では全国に約15,000の寺院と、1,200万人の檀信徒がおります。

*林泉寺は約200年前、大火事あり、わらぶきの古いお寺は全焼、現在のお寺に建て替えられた(by 開山大圓元鏡和尚)。

*薬師如来像・日光月光菩薩が林泉寺の御本尊。

*又、福禄寿がまつられており、伊東温泉七福神の一つとしても知られいる
(注)―――福禄寿(ふくろくじゅ)は、七福神の一つ。道教で強く希求される3種の願い、すなわち幸福、封禄(高給)、長寿の三徳を具現化したものである。観光パンフレットでは「財運、知恵、出世をもたらす神」とある)宋の道士天南星の化身や、南極星の化身(南極老人)ともいわれる。

*林泉寺の藤の花(静岡県の指定文化財・天然記念物)はあまりに有名。
(注)約300年前(1712~13年頃)当地は悪い疫病が流行った。そこで三十三観音様の霊場三十三か所を巡りお参りする「札所巡礼」を行なったところ疫病が無くなった。信者は寺へのお礼に藤の花を植えた。その藤が現在の見事な藤である。 樹齢約300年の株2つからなる。花は90cm~1.5mの大きさになる。例年5月始めから15日頃が見ごろ。紫色の花。 毎年5月8日は三十三観音の大祭。

*広い庭と盆栽はとても見事。 藤の根は寺の池の下や遠く山側の“山神社”までのびていると云う。
(注)―――道を隔ててたっている山神社は林泉寺の鎮守さん。伊東市指定文化財・天然記念物とされている「ムクノキ」(肩にかつぎ物を運ぶ天秤を作るにいい木)をがある。また、カヤノキもある。



伊東市指定天然記念物

2008-02-05 | 天然記念物・文化財等
伊東市指定の天然記念物に次の様なものがあります(一部写真参照)。
1.かんのん浜のポットホール(平成14年3月28日指定 城ヶ崎海岸)
2.イブキ(ビャクシン)の木(昭和45年5月12日指定 伊豆高原)
3.高見のシイノキ(昭和51年5月12日指定 八幡野)
4.ヒメユズリハの木(昭和42年1月11日指定 門脇崎 現在群落は無くなっている)
5.大室山スコリアラフト(平成22年5月26日指定 さくらの里)
6.音無神社のタブの木( 昭和43年 6月 7日指定 音無町)
7.最誓寺のソテツ( 昭和44年 6月23日指定 音無町)
8.山神社のムクの木(群落)(昭和45年 5月12日指定 荻)
9.音無神社のシイの木(昭和54年 9月26日指定 音無町)
10.つばくろ島(2015年6月30日指定 門脇崎)

かんのん浜のポットホール
円形に岩が削られて出来た穴(ポットホール)と中にある球形の石(玉石)は長い長い年月かけて岩の割れ目から海水が打ち込み玉石を突き上げころがし出来上がったもの。ポットホールの直径 1.2m、玉石の直径 70cm。玉石の大きさでは日本最大。2002年伊東市指定天然記念物となった。



イブキ(別名:ビャクシン)
静岡県では伊豆半島だけに見られる。城ヶ崎海岸の岩場に多く自生していますが、
伊豆高原(旧伊豆高原ホテル裏)にある2本は伊東市指定の天然記念物。






高見のシイノキ。伊東市八幡野地区にある。樹高20m、幹周8m、樹齢は800年以上と推定されている。鎌倉時代以前、源頼朝が伊東に
流刑の身でいるときには既に存在していたと伝えられている。






ヒメユズリハ
城ヶ崎海岸 門脇岬の背後に70本ほどのヒメユズリハの群落があり(現在は極少となっている)伊東市の天然記念物に指定されている(現在も指定されているか調査中)。



スコリアラフト

大室山噴火の時、溶岩がスコリアをオムレツ状に巻き込んで流れ出たものである。大室山麓、さくらの里にある。2010年5月26日伊東市の天然記念物に指定された。

つばくろ島 門脇灯台下の島。アマツバメが毎年飛来(4月)雛を育てるため9月まで滞在、そして再び南の島に帰っていく。