イワシ

スーパーの魚売り場を見て歩くと、イワシがパックの中に３匹入って１００円の値段で安い。
その姿は誠に綺麗なイワシだ。
このイワシを見ると思い出すことがある。
幼きのころの夕食である。母親がイワシに軽く塩をふってから
いろりに人数分を一本一本灰汁に差し込んで焼く。脂が墨に落ちて煙がポーと立ち上がる。
私を含めた家族は、一人一人のお膳に座り、イワシが来るのを待つ。
母親は焼き上がったイワシを手際良く配る。
私は焼きたてのイワシに醤油をかけて食べる。頬が落ちるほど美味い。
今でも私の舌が、焼きたてのイワシの美味しさが残っている。
これから入梅前、イワシが美味しくなる。
今日は、幼き頃を思い出してイワシを焼いて食べてみようかなあ。囲炉裏でないのが残念だが。