不況下のにぎわい

　午前零時。日付けが変わって土曜日になると、各インターの近くに待機している車がぽつぽつ動き始めるという。遠出する若者や家族連れだ。
　料金所を抜け、目的の場所に走り出す。料金はいずれも「一千円」三月二十八から始まった高速道路の週末割引。深夜にこうした光景が見られるという。名古屋から東京の観光地に一日をかけ、かなり安くで帰れる。
　政府が導入した景気刺激策を最大限に利用する人達。決して贅沢するのではない。最小の出費で最大の効果を得ようと平凡に生きている人達が知恵を絞る。
　今月から本格的に支給が始まった定額給付金でも、各家庭では「旅行に行きたい」などの会話に花が咲く。普通では五～六万もするホテルが一万二千円で泊まれるという。
　「少ない出費で満足大きく」、次から次に発表される政府の経済政策。私も公的助成は絶対見逃さない。