東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

数列の問題(4)

2021-01-15 09:32:10 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2016年AIMEの数列の問題(改題)です。

問題は、
「正の整数a1、a2、a3、・・・、a13 は狭義単調増加数列(an+1>an)で、1≦k≦6の正整数kに対して、部分列 a2k-1、a2k、a2k+1 は等比数列になり、1≦k≦5の正整数kに対して、部分列 a2k、a2k+1、a2k+2 は等差数列になる。
ここで a13=2016 のとき、a1 を求めよ。」
です。

1=a、部分列 {a1,a2,a3}、{a3,a4,a5}、{a5,a6,a7}、{a7,a8,a9}、{a9,a10,a11}、{a11,a12,a13}の公比をそれぞれ r1、r2、r3、r4、r5、r6 (これらの公比は1より大きい実数です)とすると、an (1≦n≦13)は下表のようになります。


▲表.an を aと公比 ri (1≦i≦6)で表しました

ここで、a13=2016 から

が成り立ち、このとき a と2016が整数であることから、

は整数(かつ平方数)で、(1)を満たすものは、4、9、16、36、144、つまり、
123456=2,3,4,6,12
のいずれかになります。

一方、部分列{a2,a3,a4}、{a4,a5,a6}、{a6,a7,a8}、{a8,a9,a10}、{a10,a11,a12}は等差数列なので、

が成り立ち、これから、

です。

すると(2)から、

になります。

あとは、r123456=2(a=504),3(a=224),4(a=126),6(a=56),12(a=14)の場合を調べていきます。

① r123456=2の場合

で、これらから数列の各項を計算すると、
{504,588,686,784,896,1008,1134,1260,1400,1540,1694,1848,2016}
になり、これは条件を満たします。

② r123456=3の場合

で、これらから数列の各項を計算すると、
{224,298.6・・・,・・・}
になり、これは条件を満たしません。

③ r123456=4の場合

で、これらから数列の各項を計算すると、
{126,189,283.5,・・・}
になり、これは条件を満たしません。

④ r123456=6の場合

で、これらから数列の各項を計算すると、
{56,102.6・・・,・・・}
になり、これは条件を満たしません。

⑤ r123456=12の場合

で、これらから数列の各項を計算すると、
{14,39.6・・・,・・・}
になり、これは条件を満たしません。

以上から条件を満たすのは①の場合になり、したがって a1504 で、これが答えです。


原題は無限数列ですが、13項の数列に変更しました。