グローバル・ナビ by 杉山哲夫

海外資産運用コンサルタントのつぶやき

世界的な株式市場の上下動の主因はギリシャ問題よりも中国市場の完成相場の崩壊

2015年07月12日 | 筆者のひとりごと
ギリシャの政治的なネガテブ展開の陰で比較的日本のマスコミの話題とならない重要な経済的な事象が起きているのです、中国の不動産取引規制ののちに政府が奨励しそれに便乗した経済界即ち株式市場の官製相場です、1億人と呼ばれる中国の株式市場に投資した人々の80%即ち8千万人の個人投資家です、不動産投資による個人投資家の破たんは皆様のよく知るところです、株式の世界は損益が一日でわかりしかも信用取引の増大が少額の投資家をも巻き込んだ悲劇的な展開が事実なのです、世界の専門はな中国市場のPER等の数値から見て上海株式の市場指数の妥当な数値は2500ポイントなのです、半年間で5000ポイント上回る展開はバブルと呼ぶよりも《ばくち)の世界です、年金生活者や個人商店等の投資家は信用取引で暴落による損失のみではなくその後の追証の発生でその傷は再起不能の事態になります、しかし習政権の半ば奨励により暴走したこれらの個人投資家の怨嗟のスタンスは習政権即ち共産党の土台を揺るがす要因ともなりそうなのです、習政権は常識外の市場介入策により30%以上の暴落を止めるべく取引規制すら行いました、売買禁止等の処置は損切りの機会すら与えませんでした、指数的には3250ポイントまで下降しても不思議はありません、資本主義の成熟を見ていない習政権の言動と租のスタンスは世界的な信用の喪失につながりました、:
リーマンショツク等の米国市場における不道徳的な金融業界の行動もそれなりに批判されるべきですが少なくとも米国の政権は関与していません、未成熟の市場と未成熟な個人投資家、情報の開示すら制約されている中国の株式市場は不動産業界の崩壊よりもその参加者の構成と数値から所見するにこの先どのような展開となるか不透明です、まさに警戒水域にあります:

ギリシャの展開はまさに成熟した民主主義の茶番劇に所見されます、国民投票までかけたEU圏からの案件とほとんど内容的には変わらない今日昨日のギリシャ議会の受け入れOKのスタンスはユーロ離脱を恐れ残留を願うギリシャ国民の本音なのです、日本の国民性には理解しがたい展開です
ずるがしこいのか巧妙なのか世界の強豪国に対応する弱小国の生き残るすべなのかもしれません:

ギリシャ議会と国民投票の明確な拒否のスタンスを受けて世界の株式市場は中国の株式市場の展開とギリシャに対するEU圏の対ギリシャのスタンス、ギリシャからの再度にわたる改革案を予測しながらの展開となりました: 3連休明けの米国市場は下記の展開です

指数     週初め        週末        変化           年初来

DJIA  17730.11   17760.41  30.30   +0.2% -0.4%

NASD   5009.21   4997.70   -11.51  -0.2% +5.5%

S&P500 2076.78   2076.62   -0.16    0.0% +0.9%

R2000  1248.26   1252.02    3.76    0.3% +3.9%

2015年の後半の展開を控え年初来の数値はこれまでの株式市場の正直なスタンスを表しています、連日の史上最高値行使した半年前の米株式市場はまさにこの先金利政策の引き上げを控え正念場に来ています

為替市場では日本円の122円レベルの展開は妥当です、また注目のユーロは対ドル1.09を割り込まず1.11で終了しています
中国元は6.2の水準を保つていますがたぶん背景では介入操作してるでしょう

国債市場は指標となる10年米債券のイールドは先月の平均数値2.48%から2.40%T6お落ち着いています、イエレン議長の今後の言動に注目が集まるでしょう

商品市場の展開にはこの先注目する必要がありそうです筆者は金価格と原油市場の展開に焦点を当てます、金の動向とドルの動向には相関性があるのです




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