外資系企業で働くある人の日記

外資系企業に勤務しているある人の日記。景気に左右されず、モティベーションを高く維持して頑張り続けます!

大学の入学式で、超低金利政策を考える

2013-04-08 23:59:31 | Weblog
あちらこちらで大学の入学式が開かれている。皇族が学習院大学に入学されたとのニュースも流れている。

今春大学に無事入学された方におめでとうございます、とまず申し上げたい。

大学に入学された学生は恐らく1994、1995年に誕生されたと思うが、その頃私は大学生だった。

その頃から振り返って一言伝えたい事があるとしたら次のようなことになる。

当時私は、大学のある寄付講座で経済界の著名人がレクチャーを聴講していた。ある著名な会社の社長が、
「この超低金利は政府は安く調達できるのでいいが、年金運用などにとっては大敵で、これが続くことは健全ではない」という。

当時は超低金利の弊害はあまりよくわからないかったが、政策金利がコントロール出来なくなった欧州での危機でその問題は明確となった。年金運用の問題にとどまらず、失業問題、公共サービスの低下、預金者への負担、ハイパーインフレ、税率の高騰と、国民の全てが負担を強いられる。特に社会的弱者は職にありつけずに食に困る。

あの講義から18年、その間、日本はさらなる低金利を経験し続け、今朝の日経新聞によると世界最低金利0.31パーセント(10年)を先週記録したという。

いま大学に入学した学生は、季節の春に、景気の春の到来とダブルで嬉しさを感じていることだろうが、異常時代が誕生した時から今に続いているという事態を認識し、将来に備え危機感を持って勉学に励んで欲しい。