日本は異例なほど三寒四温を続いているようだが、インドは逆に異例なほど暑さが前倒しのようで、気温が早くも45度と高い。緑が無いスラムはもっと暑いのではないだろうか、案内してくれていた現地のプロジェクトコーディネーターも軽い熱射病で体調を崩してしまった。
こういう時はエアコンの効いたショッピングモールで涼みながら家族にお土産を買おう、と最近出来たというモールに行くと、着いて間もなく、モール中の警備員(?)が汽笛を鳴らし買い物客を追い出し始めた。何事かと思ったら外で消防車の横に設置された台で、消防署の署長らしき人が演説をしていた。営業時間に避難訓練をするとは非常に実務的だが、あまりその効果が分かりづらい。
追い出された客の横で炎天下にもかかわらず何十人もの消防士が整列して話を聞いているが、せっかくの演説も何を言っているのかよく分からないので、別のモールに移動した。
夕方になってから別のスラムを訪問する。このスラムの補修校で教える先生の家を見せてもらった。
同じスラムに住む彼の家は狭いが小綺麗だった。会計士を目指している彼の給料は5000円だが、取り合えずそれで充分のようだ。21歳の彼は補修校で教えるのが楽しみのようで、受験を控えた中高生に一生懸命教えている。もう1人いる若い女の先生も、50歳ぐらいの男の先生も、学びにくる子供達に囲まれ一生懸命指導していた。彼らの生き甲斐と私達の生き甲斐がシンクロナイズされているようで嬉しかった。