竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

告白のように饒舌水中花 丈子

2023-06-30 | 第一句集「裂帛」自選


沈黙もまた意思表示
水中花の黙はときに饒舌な告白となる

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すっきりと割れる割箸緑さす 丈子

2023-06-29 | 第一句集「裂帛」自選

木陰で弁当をつかう
割箸がすっきりときれいに割れた
なんとも良い気分、気分もすっきり

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一言を呑み込みながら髪洗う 丈子

2023-06-28 | 第一句集「裂帛」自選


腑に落ちないあのの一言
悔しさを呑み込みながら髪を洗う

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日雷藁打石の通し土間 丈子

2023-06-27 | 第一句集「裂帛」自選



おりからの夕立前の日雷
慌てて飛び込んだ民俗資料館に
昔を物語る藁打石が通し土間にあった

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湯治場の外の憚り月涼し 丈子

2023-06-26 | 第一句集「裂帛」自選


湯治の浴場は外湯で
便所も外にある
用を足していたら小窓から月が見えた

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しあわせはいつもひらがなさくらんぼ 丈子

2023-06-25 | 第一句集「裂帛」自選


ひらがなに包まれる幸せは
いつも百パーセント
さくらんぼは食べて幸せ 貰ってうれしい

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尺蠖のどこまで行くもまだ途中 丈子

2023-06-24 | 第一句集「裂帛」自選


ひたすら進んでいるがまだまだ途中
命ある限り道はまだ半ば

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青あらし山のまるごと磨崖仏 丈子

2023-06-23 | 第一句集「裂帛」自選


夏の激しい南風を受けて
山を背負うような大きな瞑目の
摩崖仏に遭遇した
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熱帯夜三年坂に二度こける 丈子

2023-06-22 | 第一句集「裂帛」自選
 京都 三年坂

京都清水寺近くの三年坂、ここで転ぶと三年の間に死ぬと言われる
熱帯夜の寝苦しさで見た夢である

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白夜の被災地結界の入り乱る 丈子

2023-06-21 | 第一句集「裂帛」自選


毎年、地震・水害・崖崩れなどの
天災による被害が夥しい
被災地は夜を徹しての救助活動
生と死の結界が入り乱れていて声を呑む

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レコードの雑音汗まみれの青春 丈子

2023-06-20 | 第一句集「裂帛」自選


CDもラジカセもなかった青春 
雑音の中に汗まみれ
それでも未来は希望に満ちていた

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青とかげ恐竜少食進化論 丈子

2023-06-19 | 第一句集「裂帛」自選
 恐竜の進化の容

恐竜の絶滅は巨大隕石の衝突によるとか
どっこいその遺伝子は脈々と生きている
青蜥蜴は小食という進化を手に入れた

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炎天の芯に一撃測量士 丈子

2023-06-18 | 第一句集「裂帛」自選


炎天下で働く職業は多いが
測量士も同じだ
測量杭の誤差は許されない
しっかりと芯に打ち下ろす木槌の音が熱い


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梅雨寒や腑分けみたいな形見分け 丈子

2023-06-17 | 第一句集「裂帛」自選
 形見分け
形見分を選ぶ作業は腑分けのようだ
外はしとしとと雨 梅雨寒が身に沁みる

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断捨離は先ずはしがらみなめくじり 丈子

2023-06-16 | 第一句集「裂帛」自選


何にも動じないマイペースの蝸牛
断捨離に邪魔な柵はひとつもない


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