竹とんぼ

先達の秀句を味わいながら
自得の一句を求めて多作多捨です
古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です

奥津城のなにもうごかず余花曇

2016年09月28日 | 
奥津城のなにもうごかず余花曇




春が過ぎてから咲く桜の花を余花と呼ぶらしい
たしかに時期をはずれての初夏のころの桜花はなんとも不似合いだ

無風、無音 ひとり墓参に余花をみた

*今年は思川桜が彼岸に咲いたという記事が新聞にあった
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小道具に凝りたる余生籠枕

2016年09月27日 | 
小道具に凝りたる余生籠枕



風通しの良い部屋で籠枕で昼寝
罪のない白昼夢

物欲がなくなってきたと思えるのだが
生活日用品に拘っている自分を発見した

タオル 枕 小さなバッグ
一人用ばかり 個人用ばかり

家族を喜ばすという楽しみがなくなっている

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涼新たいよいよ深く埴輪の目

2016年09月26日 | 
涼新たいよいよ深く埴輪の目



埴輪の目のなんと不思議な眼差しだろう
見るたび会うたびごとに感動と不思議な癒される感覚をいただく
この季節 彼らの瞳はますます深く
森羅万象をはかなんでいるように感じる
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新月や一揆のごとくほたる烏賊

2016年09月25日 | 
新月や一揆のごとくほたる烏賊



富山湾の蛍烏賊の大群が岸辺に教えセル景をみた
産卵での動態だそうだがその数や表現できないほどだった

新月の真闇に海が光に染まる
何かの抗議をする一揆のようにみえた
声のない無言のざわめきは息をのむ

かたわらではこの時とばかり網をもった人々が歓声をあげる
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生き抜いてあげる勝鬨法師蝉

2016年09月24日 | 
生き抜いてあげる勝鬨法師蝉




法師蟬のあの勝ち誇ったような鳴き声は好きになれない
晩夏のあいさつのようでもあるが
蝉の声にひと夏ぢゅう付き合ってきたので辟易である
夕べへの幕間の時間
虫たちの声が始まると法師蟬は遠慮をわきまえてはいるが
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刈り終えばひと日をおかず櫓の芽

2016年09月23日 | 
刈り終えばひと日をおかず櫓の芽



i稲刈りが済んだと思ったら
あくる日にはもう青い穂が出ている
櫓田という言葉を知ったのは最近だが
その芽の生える速さは見事というほかはない
あのたわわに実った稲をコンバインは刈り取る
一面の苅田に景色が変わる
日をおかずに櫓の芽
3日もすれば櫓田に変貌
白鷺の舞う秋景色が広がる
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駱駝には月が似合うと自衛官

2016年09月22日 | 
駱駝には月が似合うと自衛官



中東の終わりのない戦火があいかわらず激しい
日本の自衛官も渦中に呑まれる気配である
後方支援というが
戦地は毎日刻々と移動する
今日の後方は明日は前線なのだ

自衛官のつぶやきが聞こえる
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耳伸びて手足の縮む大野分

2016年09月21日 | 
耳伸びて手足の縮む大野分



今年の台風はみな大型で雨量は記録ずくめだ
報道によれば将来的にはますます大型化の傾向だという
気象温暖化だけではない宇宙の大きな営みなのかも知れない

台風の風音や報道に耳を伸ばし
その被害状況に手足がすくむ

傍らの愛犬も同じ格好である
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秋霖を受けて鮮し大谷川

2016年09月20日 | 
秋霖を受けて鮮し大谷川



秋の日光を毎年おとずれる
俳句を始めてからはなんとか一句を詠むようにしている
一昨年は「来し方を諾ひながら照紅葉」
昨年は掲句であった
大谷川が秋の雨を貪るように受けていた
いつもよりも数倍鮮やかな川面にみえた

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月光にうなだれてゐる廃戦車

2016年09月19日 | 
月光にうなだれてゐる廃戦車



中秋の名月はあいにくの雨模様だったが
この国には戦火はない

中東では止むことのない戦火が激しい
昔ながらの戦車も減益だが
廃れてスクラップになる数はおびただしい

月の砂漠 
らくだではない戦車が山と積まれている
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秋霖や百樹百花のみなねぶる

2016年09月18日 | 
秋霖や百樹百花のみなねぶる



秋雨のやわらかな空気がなんとも好もしい
植物園ではたくさんの樹木、数限りない秋の草花が
その恵みを満喫している
自分も同化するような気分がなんとも嬉しい

やはりねむるのではなくねぶりたい
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なおざりの罪のよせてくる菊の酒

2016年09月17日 | 
なおざりの罪のよせてくる菊の酒



来し方をふりかえれば

たくさんの罪のあれこれが浮かんでくる

他にも我知らずの罪もあるに相違ない

晩年になっての敬老日などでのふるまい酒

子供らからの贈られる酒をいただくが

しみじみとした気分の酔いがまわってくる
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戦中戦後おんなじ貌の南瓜かな

2016年09月15日 | 
戦中戦後おんなじ貌の南瓜かな



好き嫌いなく何でも喜んで美味しくいただくのだが

南瓜だけは苦手な部類に入る

薩摩芋、とうもろこしもその仲間だ

決してその風味は嫌いではなく食べないことはないのだが

少量で良いことになる

おそらくは戦後の食糧難の時代

嫌というほど食べたのに相違あるまい
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まだばれぬ案山子の嘘の一千年

2016年09月14日 | 
まだばれぬ案山子の嘘の一千年



日本では縄文時代の終わり頃
およそ2500年前の田圃が発見されているという
案山子のデビューは明らかではないが
鳥から種を守るための工夫は
少なくとも1000年以上の歴史はありそうだ
そろそろこの嘘も鴉や雀にばれたような気配もある
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つなぐ夢木の葉にかくる疣毟

2016年09月13日 | 
つなぐ夢木の葉にかくる疣毟



かまきりをいぼむしりと呼んで疣毟をあてる

その由来に明るくないがなんとも相応しく感じる

保護色という見事な技を備えている

枯葉のなかに潜んでいることがよくあるが気づくことは少ない

命を守る知恵の尊とさに感動する
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