竹とんぼ

先達の秀句を味わいながら
自得の一句を求めて多作多捨です
古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です

春風の吹いて居るなり飴細工  碧梧桐

2017年04月25日 | 碧梧桐鑑賞
河東碧梧桐鑑賞 春の句2

春風の吹いて居るなり飴細工




門を出て五六歩ありく春の風

赤い椿白い椿と落ちにけり

植木屋の海棠咲くや棕梠の中

境に入つて国の札とふ霞かな

春寒し水田の上の根さし雲

台町や鶯真砂町にとぶ

大仏を写真に取るや春の山

ひたひたと春の潮打つ鳥居哉

沫雪や日のてりがちに西の岡


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春風や道標元禄四年なり 碧梧桐 

2017年04月21日 | 碧梧桐鑑賞

河東碧梧桐鑑賞 春の句1

春風や道標元禄四年なり







笠間の道標

お不動さんよりしばらく行くと笠間の六差路になり、歩道橋でまっすぐ向かい側に渡る、いたち川にかかる橋を渡るとすぐ右に道標(元禄四年銘)があり。その後ろには、延命地蔵堂があった。道標には左に「従是とつか道」右に「従是ぐみょうじ道」裏に「奉造立庚申供養 同行八人」とある。「旧鎌倉街道 検索の旅 中道編」では、西本郷小学校正門前に移されていたように記述されているが、元に戻されたみたい。右に折れてお地蔵さんの前を通って小道に入っていく。http://www.crystalwinds.net/白河や石きる家の梅の花

桃さくや湖水のへりの十箇村

上京や友禅洗ふ春の水

田螺鳴く二条御門の裏手かな

木屋町や裏を流るゝ春の水

苗代と共にそだつる蛍かな

ふたかゝえ三抱えの桜ばかりなり

菜の花に汐さし上る小川かな

三月を引くとも見えで波のうつ
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春光や凛と墨糸寺普請  丈士

2017年04月20日 | 
春光や凛と墨糸寺普請




父も叔父たちもみな大工だった
子供の頃はよく普請の現場で遊ばされていた記憶がある

墨壺の見事な細工を弄ってしかられたり
顔中を黒くして笑われたりしt記憶がある

墨壺から真直ぐに伸びる墨糸にはただ驚くばかり
ピンと張って弾くと見事な墨線が現れる

春の日盛りお寺の現場があったような


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山がひの杉冴え返る谺かな

2017年04月18日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句8

山がひの杉冴え返る谺かな




更けまさる火かげやこよひ雛の顔

薄曇る水動かずよ芹の中

冴え返る枝もふるへて猿すべり

冴返る隣の屋根や夜半の雨

冴え返る身にしみじみとほつき貝

町なかの銀杏は乳も霞けり

雪どけのなかにしだるる柳かな

午もはやするめ焼かせよ藤の花

盆梅の枝にかかるや梅のひげ
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春雨や檜は霜に焦げながら 龍之介

2017年04月17日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句7


春雨や檜は霜に焦げながら







春雨や霜に焦げたる門の杉

春雨や霜に焦げたる門の杉

山吹やしどろと伸びし芝の上

山吹や雨に伏したる芝の上


花ちるや踏み枯らしたる芝の上

矛杉や霜に焦げつつ春の雨

藤の花雫とめたるたまゆらや

竹の秋茜の産衣ぬひけらし

ちらほらと田舎の花や茶のけむり

鉢前の著莪もしどろや別れ霜




表題句と本文の第1句
2句目と3句目はほとんど似ている
両句を発表しているが現代では認められないところだろう
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服薬の水持ち歩く花ぐもり 丈士

2017年04月13日 | 
服薬の水持ち歩く花ぐもり  





桜サクラの旬日も終わりに近い
城山公園といわれるところは桜の名所になっているところが多い

小山の祇園城の跡地の桜も見ごたえがある
樹齢100年を超える老桜が多い

一周するが片手には
時間を決められている服薬用の水のペットボトル

花を愛でる趣はほとんど冷めきっている
空は気持ちを移すようなどんよりとした曇り空だ
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春寒やのび損ねたる日陰独活 龍之介

2017年04月12日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句6


春寒やのび損ねたる日陰独活





白酒や障子さしたる風曇り

沈む日や畑打ちやめば海の音

蜂一つ土塊噛むや春の風

春寒き小包解けば和布かな

軒先に和布干したる春日かな

桃煙る中や筧の水洩るる

春雨や作り木細る庭つづき

ゆららかや杉菜の中に日は落つれ

春に入る柳行李の青みかな


のび損ねたる の措辞に龍之介の心情が現れているようだ(丈士)
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風紋の語るに飽かず春の海 丈士

2017年04月09日 | 
風紋の語るに飽かず春の海



春の海風はときに見事な造形家になる
砂浜に休みなく文様を刻む
その文様は留まることなく変化し続ける
一瞬風が止んだときにみせる陰陽はまた見事だ

その風紋をみていると時のたつのを忘れてしまう
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鯉のひく渦のかたちに花筏 丈士

2017年04月07日 | 
鯉のひく渦のかたちに花筏





桜の季節
咲き始めて7日から10日間ほどはサクラサクラで明け暮れる
近くの川に桜の花びらがたくさん流れてくる
その下を鯉が泳ぐ
ときおりその鯉が旋回すると桜は同じように渦を巻く
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水朧ながら落花を浮べけり  龍之介

2017年04月05日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句4

水朧ながら落花を浮べけり






夜桜や新内待てば散りかかる

遠火事の覚束なさや花曇り

白木蓮に声を呑んだる雀かな

この頃や戯作三昧花曇り

残雪や墓をめぐれば竜の髯

春返る竹山ならん微茫たる

大風の障子閉しぬ桜餅

陽炎にもみ消されたる蝶々かな

菩薩名は心王と申す春の風
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暖かや蕊に蝋塗る造り花

2017年04月04日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句3

暖かや蕊に蝋塗る造り花





酒饐えつ日うらの桜重ければ

遅桜卵を破れば腐り居る

冷眼に梨花見て轎を急がせし

人行くや梨花に風景暗き村

流るるは夕鶯か橋の下

熱を病んで桜明りに震へゐる

裸根も春雨竹の青さかな

この匂藪木の花か春の月

暖かや蕊に蝋塗る造り花

草の戸の灯相図や雉ほろと
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初花の疎らに昼の曇りかな

2017年04月03日 | 龍之介鑑賞
芥川龍之介鑑賞 春の句2

初花の疎らに昼の曇りかな




病間や花に遅れて蜆汁

山藤や硫黄商ふ山の小屋

春雨の雨脚見えず海の上

冴返る燕の喉赤かりし

大寺は今日陽炎に棟上げぬ

糸桜かすかに昼の曇りかな

夕闇や枝垂桜のかなたより

花とぶや加茂の小路の夕日影

負うた子のあたま垂るるや初蛙


疎らに昼の曇りかな
龍之介の措辞はなんとも憎い
花曇りといったら句にはならない(丈士)
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