フシグロセンノウ

山の畑に向う道の辺に、フシグロセンノウが群生している。
初夏に咲く、射干の花とこのフシグロセンノウは、この山辺の道に咲く野草の中では品のある美しい花だと常々思っている。

人間に例えるなら、鄙にまれなる美形？ではないだろうか？
在原業平にでも見せれば直ぐに手桶の花にしてしまいそうだ？

人の世の美形には、この頃トンと縁も無く、相手にもしてもらえなくなったが、こうしたおりおりの野草の花にめぐり合えるのが、目下の楽しみである。
若い頃と同じように咲いている野草だが、　血気盛んな若者の時代には、野の花より、人の花に目も心も奪われていたのか、あまり気が付かなかった。

そう言えば、もう一寸先にホトトギスの花も咲いていたなー
明日は心して逢って見よう！　

家内に内緒で、妾宅を渡り歩く気分だ。