勝負事には金がつきもの

夏休みに入ると、高校野球から始まって、小中学校の生徒たちの各種のスポーツ大会が新聞紙上を飾る・・・
子供のころから根っからの運動音痴だった私は、スポーツ選手は羨望の的だった・・・
身体能力だけで、お金を掛けないで親孝行が出来るなんて・・・親御さんはどんなにうれしいことだろう・・・・と思っていたが・・・

違っていたようである・・・
スポーツはお金のかかるものらしい・・・
兎角・・・勝負事には金がつきものだ　　！！
オリンピックの競技場建設でも天文学的な金額である・・・

中学生と言えども、選手となると・・・
道具からシューズから移動費、宿泊費、練習に要する費用・・・と・・・
親御さんは大変だそうである・・・

地区の中学校の生徒が、柔道の大会で優勝して全国大会に進むそうだが・・・
昨夕、世話人さんが寄付を募りに寄られた・・・

年金生活では、普段あまりお金を持ち歩かない・・・
丁度、財布の中にあった１，０００円札を一枚入れた・・・
世話人さんの顔を立てたようなものである・・・・

田舎の子供は、こんなときにもハンデがある・・・
人口が少ない上に、年金額も少ない老人が多い・・・そんな中で寄付を募っても・・・
個人競技ならまだよいが・・団体競技で全国大会に出場となると・・・
思っただけでみじめになる・・・

新幹線内で年金額が不満だと、ガソリンを撒いて焼身自殺をしたおじさんは、年齢も私と同じくらいだったが・・年金額も同じだった・・・

私はまだ、ガソリンを撒く気はしない・・・

ロビンソン・クルーソー

我が家のコシヒカリも穂揃い期に入った・・・
明日は消毒を計画している・・・
一人農業の私は、消毒も一人作業である・・・
釣り竿状に伸びる竿にナイアガラのホースを付けて・・・畦畔からミスト機で粉剤を散布する・・・

昔は、農薬散布も家内に手伝ってもらっていた・・・
ナイアガラの先端を握るのは家内の受け持ちだった・・・
先端部分には農薬の粉剤が集中的に集まるのが家内の不満を爆発させた・・・

一人で出来ないものかと思案の末に、釣竿状の竿を見つけた・・・
引き延ばすと10メートル近くなる・・・・
ミスト機の風で、竿の重さもあまり感じない・・・すぐれものである・・・

必要は習得の母である・・家内の小言は自立の母だ・・・
家内のお蔭で・・・・
もう・・無人島だって怖くない・・・

ロビンソンクルーソーがなんだ・・・！

扇風機の風が一番

私の夏の涼は・・もっぱら扇風機で取っている・・・
熱帯夜の就寝も扇風機である・・・
タイマーを付け忘れた時などは、朝方に風邪をひきそうになった・・・

日中、一人の時も私の部屋で扇風機で涼を取っている・・・
その扇風機も、親父が元気なころに・・勧誘員の勧めで買ったものである・・
当時、ブラザーミシンが月掛けで電気製品を販売していたが・・・
少しばかり女性に弱かった父は、次々と女性の勧誘員から電気製品を求めていた・・・

お蔭で、我が家の電気製品にはブラザー製品が多かった・・・
今の扇風機もその内の一つである・・・もう30数年使っている・・・
いまどき、ブラザー製の扇風機と言っても子供らには外国製の扇風機のように映るらしい・・

エアコンもあることはある・・・
子供等の帰省に合わせて求めたものだ・・・
「せっかくあるのだから、日中、昼寝の時などには使ってよ・・・エアコンもあまり使わないと故障が行くそうよ・・・」
と家内にけしかけられるが・・・
子供のころから扇風機だけの生活に馴染んでいた身では・・・もったいなくて使えない・・・

一度、昼寝の時に使ってみた・・・
寝入りばなは良かったが・・・途中で剥き出しの肩が痛くなって目が覚めた・・・

野生人間には、人工的な涼風は身体に合わない・・・

東京オリンピック

オリンピックのメーン会場になる新国立競技場建設では・・・
もめにもめて・・今日のニュースでは文科省の担当局長の更迭が発表されていた、

過去のオリンピックや国際大会の会場でも・・・
同じような話は幾度も聞いていたような気がする・・
ブラジルのサッカーワールド大会では工事も間に合わないが、高額な予算に市民の反対デモまで報じられていた・・・
ギリシャでも中国でも・・・開催日まで数カ月を切っても工事車両が動き回っている建設現場で、のんびりと休憩をしている作業員の姿が映し出されていた・・・

まさか・・・何事につけても緻密な計画性を持った日本の国でこんな騒ぎが起こるとは思わなかった・・・
先進国とか、後進国とかに関係なく、人間のやることは皆同じようなものである・・・

オリンピック開催まで間に合わないだろうと、大騒ぎをして他国の工事の進捗を面白がっていたが・・・・

いざ、当日には、何事もなかったように盛大な開催になった・・・
開会式の間に合わなかった部分は、塀で隠すような裏技も駆使されたらしい・・・・

日本も心配することは無い・・・
5年後のオリンピックは、何事もなかったように開催されて、日本中がお祭り騒ぎで沸き立って・・・
そして・・・終わったら・・・

素晴らしかった　大成功　！・・歴史に残るオリンピック・・・が紙面に躍る　　！！

愛を積む人

台風が山陰沖に近づいていたが・・・
またまた島根県付近で熱帯低気圧とやらに変わって消滅してしまった・・・
大社さんのお蔭説は・・本当である・・・
島根県民は、神様への崇敬の念が深い・・・

八重山神社参内で、牛の供養塚のあったところへ篤志家のＹさんが・・・
昔あった社の再建に取り掛かっておられる・・・
大岩の上に祀られた石碑の下へ、基礎を石積みで盛り上げてその上に小さな社を再建する計画である・・・

父の代から小農の我が家では、畑や田圃の崩壊したところを業者を頼むことも無く、自前で石積みをして直していた・・・
私も、父の作業を見てそこそこの石積みは出来る・・・

基礎の石積みは、私が引き受けた・・
今日は、午後から雨も止んだので一人で石積みをする・・・
大きな石を運ぶのはさすがに無理である・・・子供の頭ぐらいの石を運んで来ては積んでいった・・・
映画「愛を積む人」の場面を思い出しながらの作業は・・楽しい仕事である・・・

島根の神様への愛を積む人を気取って見たが・・・今度、宝くじを買ってみよう・・・

良識の府の先生方

昨日の新聞の一面に、島根、鳥取来夏から合区・・・
と大見出しで出ていた・・・
人口最小県で一位と二位を争っている燐県同士である・・両県とも県の体質は、同じ山陰で同じ農業県である・・似たようなものだ、

違憲判決を受けた一票の格差是正のためなら・・・
良識の府参議院議員の選挙区なら・・・
仕方のないことだろうな・・・と納得した、

今回、合区対象となった４県の現職与党議員の先生方が揃って採決には退席、棄権だったそうだが・・・・
わが身の為なら違憲状態も、参議院の立場も関係ないように映って見苦しかった・・・
新聞の見出しでも、「地方の思いが届かなくなる・・・」と出ていたが・・・
参議院ぐらい、地方の利益代表だけでなく、国全体を思う議員先生に出てほしい・・

いよいよ審議に入る参議院の安保法案では、４県の先生方はどんな態度を取られるだろうか？
興味が湧く・・・
党議拘束が掛っています・・・では・・・・合区案も棄権の理由が無い・・・

テレビ番組を見ていたら・・・
合法的に国民の信任を得て国を動かした、ヒトラー政権の話だった・・・
民主主義国家と思って安心しては居られない・・・
政治家を選ぶ国民に責任がある、

畳が消える日も近い

集落の集会所の大掃除と畳干しの夫役に出る・・・
昔ながらの藁床の畳は重たいので、畳干しの夫役は不人気である・・・
70歳を超す私でも・・・常会内ではまだ若い部類に入る・・・

女性を交えた6人での作業だが・・・
女性を除けば80歳代の男性の中で私一人が70歳代である・・・
まだまだ、畳ぐらいは運べる・・・・

休憩時の話では、高齢化がこれ以上進むなら畳敷きを止めて、フローリングにし・・・
机と椅子に改造する案が出ていた・・・
フローリングに机と椅子なら・・・若者向きに思えるが・・・
足腰が弱って来て、畳に座ることもままならなくなった高齢者には、机と椅子が向いているそうである・・・

高齢化した田舎では、和風の旅館でも食事時には、畳の上で机と椅子が当たり前になっている・・・
一般の家庭でも今は、寝室も、高齢者用の部屋はベットだそうだ・・・トイレはもちろん、座敷にも腰かけ椅子を用意するのが常識になっているらしい・・・・

住居の洋式化は若者から始まるかと思っていたが・・・・
お年寄り家庭から住居の洋式化が始まるらしい・・・

昔ながらの純日本家屋は田舎からも姿を消して行く・・・

畳や、床の間が文化財に成る日も近い・・・

漢方薬は自給だった、

毎年、この時期に採取している木肌の皮を剥いで帰った、
父が耕作しなくなった山畑に植えていた木肌である・・・
毎年、一本づつ切り倒して皮を産直市に出している・・・

木肌の木も古くなると皮が裂けてきて剥ぎにくくなる・・・
藪蚊と格闘しながらの作業は、近年負担になり出した・・・

産直市に出しても・・・
近頃は木肌の皮の用途が分からない人が多くなった・・・
ときどき産直市のお店番の人から、お客さまに説明をしてほしいと電話が掛ることがある・・・

木肌の皮は、土用の最中でなければ上手く剥げない・・・
高齢となった私の熱中症を心配してか・・・家内からは木肌のカワハギを止められている・・

需要も無くなって来た・・・止めるにはいい機会かもしれない・・・

田舎の自給の生活で、病気や怪我の治療を支えていた山野の漢方の原料も少しづつ忘れられて行くゆく・・

荒れた山畑には・・ゲンノショウコが蔓延っていた・・・もったいない、

誰もが忘れていること

庭先の百日紅に花が咲きだした・・・

「異常天候なのかな・・？少し早いのではないだろうか・・？」と・・家内に話すと・・・「あなたは毎年の様に異常天候で何もかもが早くなったとぼやくわよ・・」
「長い目で見れば・・ちっとも変っていないわ・・・あなたの思いすごしだわ」

「昨夜も・・トイレの入り口でコオロギが鳴いているのを見たぞ・・」
「コオロギぐらい、何時でも鳴くわよ・・」
「そう言えば・・・ひぐらしも鳴いていたな・・・」

「蝉だって・・・早熟な蝉もいるでしょうよ・・・」

家内と季節のことを話すと・・にべもない・・・

近頃は、野菜でも果物でも花でも・・市販されているものには旬が無くなった・・
台所担当の家内に、季節感が薄くなるのも無理は無い・・・

人工的にハウスや加温で季節感を無くすような農作物をありがたがる世の中は・・
間違っているような気がする・・・

一方で、地球の温暖化を嘆きながら・・加温栽培された果物を子供たちに食べさせる矛盾を・・・
誰もが忘れている・・・

井戸茶碗

梅雨の様な一日だった・・・
散らかしていた、廊下の端にある私の趣味小屋の様なところの片付けを試みた・・・

陶芸、面作、かづら籠、彫刻、絵手紙、墨絵、版画・・・
などなど・・当たるを幸いとばかりに手遊んでいた・・・・
先生に付いたのは、面作と陶芸ぐらいのものである・・・
師事でも我流でも・・・とうとう素人の域から抜け出せなかったものばかりである・・・

片づけの中に、井戸茶碗が出てきた・・・
どこかの美術館で、大井戸茶碗の逸品を見た時の感動が忘れられなくて・・・自分でも作って見たが・・・・
忘れられなかった感動を侮辱するような自作の井戸茶碗を見て、いっぺんに夢が覚めてしまっていた・・・

片づけようとして・・改めて自作の井戸茶碗を見ると・・・
意外と共鳴するところがある・・・
本来の自分の姿を写しているような気がして・・・捨てがたい・・・

床の間に移して置いた・・・
今度の休日には、家内と・・自作の大井戸茶碗でお抹茶だ。