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20年前のザッセンハウスミルについて

本日より平常営業となります


25年前からザッセンハウスの販売をしておりましたが、今まで販売したものについて分解して点検をしたことは一度もありませんでした。そうです、お客様から何かがおかしくなったとかと言うお話が出てこなかったのです。今年になり、今月になってからですが常連様のお使いになっているミルの具合がよくないというお話をお聞きしましたので、こちらでお預かりさせて頂きました。
当店で販売した20年前のザッセンハウスのミルですがメンテナンスをするための分解は初めてになります。
今はアンティークミルの取り扱いをしておりますが、20年前は新品で仕入れた物での販売です。
写真は分解したときの内歯でまだ掃除などしていないので豆のかすがついています。分解して気がついたことは歯の材質です。普段レストアしているアンティークミルは1940~60年のものが多くなっています。この内歯は20年前のものですが、1950年前後のものと比べてみると違いが分かるのです。

写真で見比べてみます



これは今回お預かりしたもので、テーブルタイプの最上機種の20年前の内歯です。


①こちらは同じザッセンハウスの60年ぐらい前の内歯です


②これも形が違うものの1950年前後のザッセンハウスの内歯です


明らかに①、②は同じ材質に見えますね!多分ステンレスでも品質の良い材質でのつくりになると思います。そこで20年前新品で販売したミルの歯はステンレスとはいえないようなちょっと違う光沢の材質に感じますし、歯の切り込み具合も違うことが分かります。

作られた時代は40年ぐらいの格差があるわけですから、その造り方は同じであってもやはり材質が違うのです。材質の違いはコストの違いにつながります。
僕がアンティークミルに惹かれるところはその時代でしか作ることができなかったものづくりの完成度でしょうか。

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