スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

救急車スタッフシフト終了優先事件

2012-09-18 17:23:56 | 時事問題
とんでもないニュースが目に止まった。スウェーデン英語誌、The localより。
http://www.thelocal.se/43268/20120917/
スウェーデンの救急車が心臓発作の患者さんから最重症の緊急コールを受け取ったのであるが、その運転手は自分のシフトが終了する間際であり、患者さんのコールをそのままにして次の救急車に引継ぎをして帰ってしまったのである。結局患者さんは間に合わずに死亡。恐るべき事件である。救急車をコールしても到着せずに患者さんが亡くなってしまう事件はこれまでも何度もあったし、The localを眺めていても定期的に類似の事件が紙面をにぎわしている。
医療機関その3
医療機関その2
日本からこの報道を見ていると、「何だか妙な事件だねえ」くらいの感想をもたれるかも知れないのであるが、現実問題として住むとなると死活問題である。特に役所の窓口などで仕事を休んで書類を提出しに行っているのに、午後4時にもならないうちから「もうまもなく窓口は終了なので、新しい書類は受付できません」などと言われた経験があれば、この冗談のならなさ加減が実感として分かるようになる。確か2年ほど前、ロイター通信であったと記憶しているのだが、「患者満足度調査」でスウェーデンが20何カ国かの中で首位になるという報道があったと思う。しかしこれで本当に彼等は満足しているのだろうか?彼等は他国の人に聞かれると大体において「自国の医療制度は税金を有功に使えている」と答えることが多いのであるが。。。。
唯一間違いないのが、スウェーデンに来た他国人がしばしばこの医療システムについて怒っていることである。先日もインド人の同僚と話をしたのであるが、「この国の医療制度は酷い!」と怒っていた。医師は外来を一日に6-7人しか診察せず、しかもその最中に当然の様にFIKAの時間を取る。「患者さんがスムーズにさばけていて休みを取っているなら分かるけど、どうしてあんなに患者さんが受診できないのに休みを取るんだ!インドの医師はもっともっと働いているよ!若いドクターなんて眠る暇もないくらい働くのが普通だよ!!」
この辺はアジア圏と北欧では考え方が違うのかも知れない。ちなみに隣国デンマークでも医師の勤務状況は同様であるそうだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« スコーグスシュルコゴーデン... | トップ | 雨@秋 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

時事問題」カテゴリの最新記事