三丁目の飛行機屋

飛行機マニアのオヤジが
撮影遠征記やマル秘コレクションの公開などをしていきます。

その時、不思議な現象が始まった

2020年07月15日 | エア・タトゥーの思い出
英国で行われる世界最大の軍用機の祭典 IAT (インターナショナル・エアー・タトゥー)
 タトゥーは「刺青」ではなく、「進軍ラッパ」の意のようだ

IATは毎回テーマが決められており
1993年のテーマは「RAF(イギリス空軍)75周年」
それを祝うように英国内や各国から12のアクロチームが集合するという
一つのエアショーで軍のアクロチームがこれだけ見られるのは珍しい

エアショー会場は、英国のフェアフォード基地
ここは中東や欧州での紛争時に、米軍爆撃機や空中給油機の前線基地になる
1990年の湾岸戦争でも B52 等が展開した基地だった

 1993年 7月24日 土曜日
午前中は雨傘も役に立たないほどの土砂降り状態
衣類も靴もズブ濡れで、カメラも強い湿気でワインダーの
巻上げ時にフィルム切断が起こるようなひどい状態だった

そんな雨の中でも、ロシアから飛来した
Gromov Flight Research Institute(フライトリサーチ)所属の
2機ペアーの Mig-29  Test Pilots Team が
アクロフライトのプラクティス(訓練)に、単機で離陸していった

とてもカメラを向けられない天候だったので

着陸時になんとか撮れた? 無理やり撮った? ワンショット

この日 午後の本番と、翌日の日曜にもアクロフライトが予定されており
天候の快復期待もあり、気持ち的には余裕だった

 ~でも、これが最後の着陸になるとは誰も想像しなかった



午後には雨も上がり、雲は多いが晴れ間も覗きはじめていた

雲間の日射しに照らされ、本番のアクロに向かう Test Pilots Mig-29 のペアー




初めて見るチームは一糸乱れぬ
一枚板のような2機による編隊演技は、素晴らしいもの





画像にはないが、左右に分かれた2機が
ピッタリ同時にテールスライドする姿に、「スゲェ~、 上手いね!」 と言葉がでたほど







ココまで撮ったところでフィルム交換に
今のデジタル時代では考えられないことだけど
交換速度は自慢したくなるほど速かった(笑

ただ、湿気によるフィルム切断をやらかした後なので
ビクビクだったのは確か

Test Pilots Team の演技も終盤ということで
次のパトルイユ・ド・スイスの編隊アクロフライトにあわせ
望遠レンズを500mm レフレックスから、200mmへと交換も

2機が左右に別れ、最後の演技は同時にループ

滑走路手前ではスイスの6機が離陸準備中で、Mig-29 の着陸を待っている
(IATのデモフライトは朝9時~夜の7時過ぎまで休み無くつづくことで有名)

着陸の為、足早に舞台の袖に飛び去る Mig を目で追っていた
今なら、デジカメのモニターで画像確認してる頃だろう

向かって左側でループを終了した機体は、右の機体よりも
少し後方低めの高度を高速で移動していた
そのMigは、僚機が死角に入り見失ったように急上昇し、2機がクロスした瞬間~

 目に見える全ての時間軸が狂ってしまった
 音も聞こえなくなり無音の状態に

位置的には自分たちの有料観覧席から
滑走路右エンド方向に1000m以上は離れた上空だったと思う~

                        ~つづく
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2 コメント

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こんばんは〜〜〜〜 (ごろんた)
2020-07-16 00:04:48
あ〜〜〜〜海外のエアショーに行きたい〜〜〜
あとどれくらい無理なんでしょうね…

んんんん???

えええええええ????

まさかの?
え????

やばい!
すっごい続きが気になるんですが!!!

ってかミグかっこいいし…
カラーリングはあまり好きじゃないですが…
強そう
そしてなんか…怖さを感じます。
ごろんたさん こんばんは (ノザワヤ)
2020-07-16 23:00:23
今日は久しぶりの晴れ間にウキウキしてましたが
夕方にきました 土砂降り!

飛行機もですが、彗星も撮影したいので晴れ間を熱望してるのですが
自然相手では、なかなか思うようにはなりません。

今回のウィルスは世界的な災害ですからね、海外のエアショーもほぼ全滅状態。
来年以降も、ワクチンか特効薬でも開発されないかぎり微妙な状態ですね。
そんな中、IAT(RIAT)も今週末にバーチャルショーをやるとか

でも現地の雰囲気を知ってしまうと、動画程度ではとても気持ちは抑えきれません(笑

ごろんたさんも ウィルス鎮静の時には是非 行ってみましょう!

今回の記事、IATでは有名な事案なので
検索すればヒットしてしまうのですが
問題は、その事案ではなく自分に
あるいは仲間の何人かに、実際におこった現象の話しです。

ネットの時代になり、あの時の現象は~
ある程度は解決できたのですが・・・

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