田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

講演「日本茶のおいしい淹れ方」

2022-09-30 17:16:09 | 講演・講義・フォーラム等

 専門家がお茶を淹れるとこんなに美味しいものか!ということを味わわせてくれた。また、日本茶の効用をお聞きしもう少し日本茶に関心を持たなくては、と思わせてくれた講演会だった。

 9月27日(火)午後、道民活動センター(かでる2・7)9階において「学びの広場講座」が開催され参加した。今回の講座は「日本茶のおいしい淹れ方」と題して、日本茶インストラクターリーダーであり、抽出科学・健康科学の専任講師でもある(株)玉木商店「玉翠園」の社長の玉木康雄氏が講師を務められた。

 玉木氏はインストラクターなどで人前でお話する機会が多いのだろう。非常に歯切れよく流ちょうに、そして分かりやすくお茶の効用や美味しい淹れ方などについて説明してくれた。

   

 我が国におけるお茶の起源は、平安時代の815年に永忠というお坊さんが嵯峨天皇にお茶を献上したという記録が最古のものとされているそうである。続いて記録として残っているのは、鎌倉時代に入り1191年に臨済宗の開祖である栄西禅師が中国から茶の実を持ち帰り、それを栽培したのが始まりとされているという。

 本格的にお茶が広まりだしたキッカケを作ったのは、なんとあの尾張の武将・織田信長だそうだ。織田信長は武将たちに積極的に茶会を催すことを勧めることで政治の安定を図ろうとしたそうである。こうした信長の姿を見た配下の豊臣秀吉は後に「茶の湯御政道」と称し、自らもそれに倣ったという。

 江戸時代に入るとお茶を嗜む風習は庶民にまで広がっていったそうだ。

 お茶の効果・効能について、緑茶には体に良いとされる成分がたくさん含まれていることは良く知られているが、特に三大成分と言われる「カテキン」、「カフェイン」、「テアニン」、さらにはアミノ酸、ビタミンCなど体に良い成分がたくさん含まれているという。特に日本茶(玉露、煎茶)は烏龍茶や紅茶に比べ、カテキン、アミノ酸、ビタミンCなどは多く含まれているという。

   

 玉木氏は「毎日お茶を飲むことで認知症罹患率が1/3に減少する」という金沢大学の研究成果についても紹介された。誤解を恐れずに言えば、日本茶には良いことは多々あれど、悪いことは一つもないと言えそうだ。

 最後に「美味しいお茶の淹れ方」について触れ、実際に玉木氏に淹れていただいたお茶が供された。お茶そのものも、玉木氏のところの「玉翠園」で販売している高級な茶(何という銘柄かメモすることを失念してしまった)を使用されたのだが、まろやかさが際立つとても美味しい一杯だった。ちなみに美味しいお茶の淹れ方については、玉木氏から提供いただいた資料から転写させていただくことにする。

   

【日本茶のおいしく淹れるポイント】

①茶種の特徴をよく理解する。

②水を吟味する。

③湯は必ず沸騰させてから使用する。

④茶種に対して、淹れる人数により茶の量、湯の量、湯の温度、浸出時間を知る。

⑤各茶碗の濃度が同じになるように「廻し注ぎ(まわしつぎ)」をする。

⑥最後の一滴まで注ぎきり、急須にお湯を残さない。

 私はどちらかというと、日常的には日本茶よりはコーヒーを嗜むことが多い。これからはその習慣を少し改めてみようかな?と考えさせられた講座だった。


「めだかの学校」今年度上半期の活動終了!

2022-09-29 16:56:39 | 「めだかの学校」関連

 私が所属し、リーダーを務めるシニアの生涯学習グループ「めだかの学校」が今年度上半期の活動をこのほど無事に終了することができた。10月からは活動内容を変えて引き続き活動を続ける予定である。

 今年度に入り4月以来、毎月第2、第4月曜日に定例会をもち、計12回の活動を行い、先日9月20日(19日が敬老の日だったために翌日実施)に最終回を迎えた。

 今期(令和4年度上半期)は、コロナ禍とあって社会見学など戸外に出る活動は自粛せざるを得ず、映像を視聴する活動が中心とならざるを得なかったが、それなりに収穫の多い活動だったと振り返っている。私自身の記憶にとどめる為にも今期の活動を振り返ってみる。

 今期は特例であったが第2、第4月曜日ともに映像視聴が中心となった。第2月曜日は昨年のNHK特集「未来への分岐点」を3回にわたって視聴し、感想を交流し合った。そして残り3回は前年度の積み残しだった時代劇映画を観賞した。第4月曜日は「アカデミー賞作品を観賞する」と題して、近年の日米のアカデミー賞作品賞授賞の作品を観賞した。視聴した映像作品を記録ためにも羅列してみる。

【2030年未来への分岐点・時代劇映画】                            

〈4月〉◆「暴走する温暖化 “脱炭素” への挑戦」      

〈5月〉◆「飽食の悪夢  水・食料クライシス」       

〈6月〉◆「プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界」 

〈7月〉◆「蝉しぐれ」                    

〈8月〉◆「花のあと」         

〈9月〉◆「蜩ノ記」 

 【アカデミー賞作品】

〈4月〉  ◆「沈まぬ太陽」 

〈5月〉 ◆「それでも夜は明ける」    

〈6月〉 ◆「八日目の蝉」 

〈7月〉 ◆「グリーンブック」

〈8月〉◆「千と千尋の神隠し」

       

〈9月〉◆「ムーンライト」  

以上、NHK特集については会員が録画したもの、映画は会員所有のもの、会員が所有していない作品については「めだかの学校」が購入して、観賞した。著作権の問題が難しいので弁護士にも問い合わせをしてお墨付きをいただき実施した。

 私たちの活動の一つの特徴は、ただ視聴したり、観賞したりするだけではなく、事後に感想交流などで学習の深化を図るように努めたことである。感想交流を実施することで、自分とは違った見方・考え方を聴くことによって参考になった点が多々あったのではないかと推察している。事実私がその思いをもてたことが収穫だった。

    

 さて、10月からは新たな活動計画のもとでスタートする。その計画は、第2月曜日がSDGs学習会」と称して、札幌市役所が実施している「出前講座」を活用してSDGsに関する講座を受講することにしている。一方、第4月曜日は「北海道遺産を映像で訪ねる」と題して、北海道遺産の第1回、第2回選定分52件が映像化しているのを利用して、それを5分割(12月月曜が年末のため休止)して視聴することにしている。

          

 前述したように私たちの活動は、ただ観たり、聴いたりするだけではなく、互いに教えたり教えられたりする形で活動を進めることである。それでこそ「めだかの学校」である。文字どおり「誰が生徒か、先生か」である。後期の活動でも「北海道遺産を映像で訪ねる」でも、視聴前に各自が分担して北海道遺産に選定されている街や物件についてのエピソードを披露しあうことにしている。どんな話が飛び出すのが、興味津々である。楽しみながら、和やかにシニア同士の学びを続けていきたい。


ちょっと懐かしいポップミュージックを楽しむ

2022-09-28 13:01:08 | ステージ & エンターテイメント

 若いとはちょっと言い難い中高年のアマチュアミュージシャンが繰り出す、ちょっと懐かしいポップミュージック、それをアコーステックサウンドで聴かせる曲の数々を懐かしい思いで聴き入った。このようなコンサートもたまにはいいなぁ~。

        

 9月25日(日)、札幌資料館において「さっぽろアコースティックコンサート実行委員会」が主催する「大通オータムコンサート」を聴いた。

 出演は男女ユニットの「ダブルリバー(double river)」、男女の3人組ユニットの「トリオ・デ・ル・プシュ(trio-de-le-pushut)、そしてサイモン&ガーファンクルのカバー・デュオの「トムさんジェリさん」の3組が登場した。

 「ダブルリバー」の二人は30代の女性ボーカル(andフルート)と50代後半のギターのデュオだったが、ボーカルの高く澄んだ歌声が推しのデュオと映った。「あらいぐまラスカル」の挿入曲「ロックリバー」、八神純子の「水色の雨」、矢野まきの「青空に浮かぶ白い月」などのカバー曲を演奏した。

   

 続く「トリオ・デ・ル・プシュ」は50代中盤の女性ボーカルと、ギター、パーカッションのトリオが登場した。こちらはアルトの女性ボーカルだったが、選曲がユニークだった。演奏した10曲を並べると、①オンザサニーサイドストリート、②花の首飾り、③月光値千金、④イパネマの娘、⑤片想い、⑥コーヒールンバ、⑦黄昏のビギン、⑧石狩挽歌、⑨サマーサンバ、⑩ディスパシート、と並べるとこのトリオの音楽の指向が分からなくなった。MCの方も「もうなんでもありです」と話していたが、これはこれで三人は演奏を心から楽しんで活動していることを伺わせてくれた。

   

 最後はサイモン&ガーファンクルのカバーだけに拘りつづける「トムさんジェリさん」のツィンボーカルが登場した。さらにこの日限定でベースギター、パーカッションが応援として加わった。演奏された曲は、①ミセスロビンソン、②アメリカ、③スカボロフェア、④ボクサー、⑤コンドルは飛んでいく、⑦サウンドオブサイレンス、以上7曲が演奏された。二人の歌声が時にバランスを欠くところもあったが、7曲全てがS & Gの大ヒット曲ばかりである。懐かしさにどっぷりと浸りながら、彼らのステージを楽しんだ。

   

 こうしたポップミュージックを今後も時には楽しみたいと思いながら会場を後にした。

 

 

 


札幌市のパークゴルフ場めぐり〈57〉厚別川パークゴルフコース &〈58〉北郷公園パークゴルフコース

2022-09-27 15:32:05 | 札幌市のパークゴルフ場巡り

 白石区にある二つのコースは対照的と言っても良いコースだった。厚別川コースは非常にクセのあるワイルドな感じがした。対して北郷公園コースは都市公園内に造られたこぢんまりとしたコースといった印象だった。二つのコースでは地元の方との交流もあった。

「札幌市のパークゴルフ場めぐり」は、札幌市建設局みどりの推進部が所轄する市内65のパークゴルフコースの全てプレイをしながら巡ってみようとする試みである。〈 〉内の数字は現在までに巡り歩いたコースの数である。 

厚別川パークゴルフコース

   

   ※ コースの全体を概観したところです。コースは厚別川の左岸に造成されていました。

 「厚別川パークゴルフ場コース」は、厚別川沿いに点在するパークゴルフコースの中で最も下流に位置するコースである。ここは駐車場が用意されていないために駐車位置を探して右往左往しなければならなかった。

   

   ※ スタート地点にはコース図ではなく、大会の予定やクラブの連絡事項などが貼られた掲示板がありました。   

 なんとか駐車位置を見つけてコース上に立つと、数組の人たちがプレイを楽しんでいた。その合間を縫ってコースに入ったのだが、コースそのものがとてもトリッキーなホールが多く戸惑った。コースの途中に大きなマウンドがあったり、遮蔽物があったりと、相当に難度の高いコースだった。そのため私は前半で大きくスコアを崩し、あわや初のオーバーパーになるのでは、と思ったのだが後半になんとか取返しかろうじてパープレイに抑えることができた。

   

   ※ 芝の状態は良くなく、眼前の花壇がプレッシャーを与えてくれます。

   

   ※ こちはのホールは目の前にマウンドがあり、攻めるのが難しいホールでした。

   

   ※ ホールの周りは刈り込まれていましたが、芝は枯れ気味でした。

 そのパープレイに抑えることができた一つの要因は、途中から婦人のグループの方たちから「一緒にプレイしましょう」と誘っていただいたことで、良い緊張感が生まれスコアを伸ばすことができたと思われる(?)

 9ホールをコースアウトして、「一緒にプレイさせていただいて、ありがとうございました」と挨拶すると、「あらっ?もう終わり?」と声を掛けられたのだが、「ハイ。私はいろんなコースを巡って歩いているのです」と答えると、「次はどこへ?」と尋ねられ、「北郷公園コースです」と答え、コースを後にした。

   

   ※ 前でプレイするご婦人たちに声を掛けられ、後半はご一緒しました。 

厚別川パークゴルフコース概要等》

〔住      所〕白石区川下3条7丁目

〔コース概要〕・9ホール、パー33 総延長368m

〔休      日〕水曜日

〔利用時間〕 8:00~18:00

〔駐車場〕無

〔プレイ料金〕無料

〔ティーの用意〕有

〔問い合わせ〕白石区土木部 ☎864-8125

〔訪問日&私の成績〕22/09/16  33/33

 

北郷公園パークゴルフコース 

   

   ※ 北郷公園はきれいに四分割され、あらゆる世代が楽しめる設計となっている公園のようでした。

   

   ※ その公園の一角に造られた18ホールのパークゴルフコースの案内図です。

   

   ※ 広々とした駐車場も完備していました。

 「北郷公園パークゴルフコース」は、都市公園である「北郷公園」の一角に造成されていたが、18ホールあるコースとしてはこじんまりとまとまったコースの印象だった。

 コースはAコースとBコースと二つあったが、私はAコースのみをプレイすることにした。すると各ホールが他の比べて短いのに気が付いた。例えば1ホールは37m、2ホールは25m、3ホールは23m(いずれもパー3)といった具合である。すると私はコントロールして打ったつもりなのにいずれもホールもティーショットをオーバーしてしまうのだった。さすがに後半は慣れもあって、そうしたことはなかったのだが…。

   

   ※ Aコースの第1ホールですが、長さが37mと短いために逆に苦労しました。

 ホールの距離が短かったことが功を奏したのか、後半に盛り返してまずまずのスコアで終えることができた。

   

   

   ※ 私たちの先を行くパーティですが、プレイを終えた時にこの方々の中の一人に声を掛けられました。

   

   ※ 芝の状態は無料コ―スとしては可もなく不可でもなく、といった感じでした。

 プレイを終えたところに1人の男性が近づいてきた。私の前でプレイしていた人で、「とても上手な人だなぁ」と見ていた人だった。その方が「あなたのクラブが私と同じである」

というのだ。「えっ?そんなところを見ているの?」と思ったが、なるほど同じメーカーの同じタイプのクラブを彼は握っていた。すると彼は「これは親爺が使っていたもので、すでにメーカーは廃業している」と話した。なるほど私がクラブを購入したのは、記憶では25年以上前である。彼はひとしきりクラブに関する蘊蓄を私に披露してくれたが、私は大して関心もないので、ひたすら頷くだけだった。しかし、他の人のクラブに関心を持つようなマニアックな人もいるんだなぁ、妙に感心した私だった。

   

  ※ パークゴルフ場のスタート地点特有の光景です。直接プレイに必要のないものがネットにかけられています。   

北郷公園パークゴルフコース概要等》

〔住      所〕白石区北郷8条9丁目

〔コース概要〕・18ホール、パー66 総延長約697m

〔休      日〕月曜日

〔利用時間〕 8:00~17:00

〔駐車場〕有(55台)

〔プレイ料金〕無料

〔ティーの用意〕有

〔問い合わせ〕川下公園管理事務所 ☎879-5311

〔訪問日&私の成績〕22/09/16  28/33


講演「地球史的視点から見た気候変動」

2022-09-26 17:02:28 | 講演・講義・フォーラム等

 地球の気候温暖化が懸念されているが、時間の尺度を何億年、何千万年という途方もない尺度で見た時に、現在の温暖化をどう捉えるべきか?門外漢には想像すらつかないレベルのお話に耳を傾けてみた…。

        

 9月24日(土)午後、札幌市中央図書館において中央図書館主催の「サイエンス・フォーラム in さっぽろ」が開催された。講演題はタイトルにある通り「地球史的視点から見た気候変動」と題して、新潟大名誉教授であり、現在北海道総合地質学研究センターの理事長を務める宮下純一氏が講師を務めた。

 私にとっては難解すぎる演題に一瞬躊躇もしたが、怖いもの見たさも手伝い参加してみることにした。予想どおり宮下氏のお話は私にとっては難解を極めた。そのためどうレポすべきかかなり悩んだこともあり、レポも遅れてしまった。

 宮下氏の話は、元素の話、大気の組成の話、地球の誕生の話と基礎の基礎から私たちに易しく話されたが、それすらも私の中にはなかなか入ってこなかった。そこで私がかろうじて理解できたかな?と思われる部分についてのみレポすることにした。

 良く言われているように地球は誕生以来46億年が経っていると言われている。その46億年は地球史的はいつくかに分類されるのだが、地球史的に現在も含まれる直近の時代を「新世紀」と呼ぶそうだが、それすら6500万年前から現在までを指し、その中からさらに約250万年前から現在までを「第四紀」と称しているそうだ。その第四紀はこれまでに4度の氷河期があったが、氷河期と氷河期の間の比較的気温が高い時期を「間氷期」と呼び、そうした間氷期は数万年から20万年くらい続くそうだが、現在は新世紀における4度目の間氷期だそうだ。その間氷期がそろそろ終わりを迎えているということが地質学会において共通見解となっているらしい。

   

   ※ 講演をする宮下氏です。(演題上のパーテーションが光を反射しています)

 前置きが非常に長くなった。ここからは急に現実的な数字となるのだが、宮下氏は19世紀、20世紀の気温の変化を示し、特に20世紀末において気温の上昇が急激であることをグラフを示しながら説明された。(このことは今や科学界においては常識となりつつある)

  宮下氏は明言されなかったが、現在起こっている気候変動によって地球が壊滅的な状況となることと、近い将来にやってくる第5の氷河期の到来とがどちらが早いかということをおっしゃっていたのだと私は解した。(この私の理解に自信はないことを断っておきたい)

 講義を伺った後、ネットなどを検索していると氷河期の到来が2030年にも始まると予測している地質学者もいるとの記事も目にした。

 天文学的な数字を提示されても門外漢の私にはピンとこないのが正直なところだった。今を生きる私たちは近視眼的に地球温暖化を憂慮するのだが…。

 「怖いもの見たさ」で参加したが、やっぱり怖かった。


音楽と美術の融合?「ピアノで奏でる穏やかなハーモニー」

2022-09-25 16:51:46 | ステージ & エンターテイメント

 片岡球子や蠣崎波響、神田日勝など道内ゆかりの画家の作品を鑑賞し、続いてそのギャラリーで道内の新進気鋭のピアニストの演奏を聴く、という珍しい試みに参加し心豊かなひと時を過ごした。

 昨夜(9月24日)、道立近代美術館において、道立近代美術館と道銀文化財団が主催する「ピアノで奏でる穏やかなハーモニー」という催しに参加した。

 このイベントの特徴は前述したように、美術作品を鑑賞した後に、それらの作品を展示してある会場において二人の新進ピアニストの音楽を鑑賞するという催しだった。

        

 道立近代美術館では現在、特別展で「国宝 法隆寺展」が開催されているが、それとは別に近代美術館所蔵の絵画とガラス作品の展示会「『北の美のこころ』を携えて/現代ガラスの美」が開催されている。私たち参加者はこちらの方の展示を鑑賞した後に、コンサートを楽しんだのだ。

 「『北の美のこころ』を携えて」の展示は、北海道ゆかりの作家たちの作品を集めて展示したものだった。中には彫刻や陶の作品もあったが、私の印象に残ったのはやはり見慣れてもいた片岡球子や蠣崎波響、神田日勝などの絵画だった。その中で特に私の目を惹いたのは岩橋英遠の「道産子追憶之巻」という長大な作品だった。その作品のサイズは縦60cm、横は実に30mという長さの作品だった。岩橋の幼い記憶に残る北海道の四季を具象画で描いたその作品は圧倒的な存在感を放っていた。

 「現代のガラスの美」は外国の作家の作品が多かったが、学芸員の解説によると道立近代美術館では創立以来、意図的に外国のガラス作品を蒐集しているとのことだった。私などから見ると「これがガラスで創られたものもの?」と思われるような素晴らしい作品がたくさん展示されていた。

        

 続いてコンサートである。この日の演奏は、前述したように二人の新進気鋭のピアニストの演奏会だった。藤村美里さん、越智美月さんの二人は、共に札幌大谷大学芸術学部音楽家ピアノコース卒業、そして研修生を修了したまだまだ若い演奏家だった。二人は時には連弾で、時にはソロで演奏した。その演奏曲目は、

 ◆ドビュッシー/『小組曲』より 小舟にて、行列、バレエ ☞ 連弾

 ◆ドビュッシー/『前奏曲第1集』より 音と香りは夕暮れの大気に漂う ⇒ 藤村ソロ

 ◆ドビュッシー/『12の練習曲より』 8本の指のために ☞ 藤村ソロ

 ◆バッハ/『パルティータ第2番』より シンフォニア、アルマンド、カプリッチョ ☞ 越智ソロ

 ◆チャイコフスキー/『くるみ割り人形』より 行進曲、金平糖の踊り、花のワルツ ☞ 連弾

 ピアノ演奏の巧拙について私はまったく論ずることはできない。ただクラシック界においてピアノ演奏で残っていくということは、他の楽器よりもハードルが高いのではないかと私は勝手に想像する。というのも、クラシック演奏家の多くはまずピアノから入っている場合が多いのではないだろうか。その点を考えると二人は相当の演奏技術を備えていると考えるのが妥当のように思える。今回の演奏で、私が特に「ほーっ」と思ったのが、ドビュッシーの「12の練習曲より」の演奏だった。練習曲らしく、相当に高度の演奏を要求する曲だったが、藤村さんはこともなげに鮮やかに演じきった。ことほど左様に二人は相当のレベルの演奏家ではないのかと思えた。

 そして私が注目したのは、越智さんが盲目の演奏家だったことである。相当の努力を重ねて今日の技量を身に付けたと思われるのだが、藤村さんとの連弾でも何の遜色もない演奏は見事の一言に尽きる演奏だった。

 若き演奏家の今後の活躍を期待したいと思う。


講演「争いを防ぐため、私たちにできること」

2022-09-24 12:42:36 | 大学公開講座

 国と国による深刻な争いが続いている今だからこそ、何かヒントになることが聴けるのではないか!との期待から手稲まで車を走らせたのだが…。素晴らしい事績をお持ちの講師なのだが、残念ながら私に響いてくるものは少なかった…。

         

 9月22日(木)夕刻(午後5時)から北海道科学大学において特別講演会が開催され参加した。講演は認定NPO法人REALs理事長の瀬谷ルミ子氏「争いを防ぐため、私たちにできること」と題して講演された。

 瀬谷氏が所属するREALsとは、世界中で生起している様々な国と国の争いに対して、行動を起こし、困難に瀕している人たちを支援したり、教育することによって争いを予防するなど、多彩な活動を展開して人と人が共存できる社会を創っていこうと活動している団体だということだ。

   

   ※ 瀬谷氏は高校3年生の時に、この一枚の写真に出会って開発途上国支援の道に入ることを決心したという。

 瀬谷氏はREALsに所属する以前から、国連PKO職員、外交官、NGO職員などとして紛争国に駐在し、平和構築、治安改善、兵士の武装解除・社会復帰などに従事されてきた方だという。私は彼女から実際に体験された生々しい実際の活動の数々を伺い、困難に遭遇している人たちに少しでも思いを寄せられることができるのではと期待して講演を拝聴した。

 現在REALsは6ヵ国ほどの問題に関与しているという。ところが彼女は理事長として組織のまとめ役になっているため現場とはやや疎遠になっているようだった。(彼女の口からそのことに対する言及はなかったが)そのため6カ国の問題をあれもこれも紹介したいという思いが強かったようだ。どの話も拡散的すぎて私の中で彼女の活躍の様子がリアルな画として描くことができず、聴いている私に響いてこなかったのが残念だった。

   

   ※ 北海道科学大学で講演中の瀬谷氏です。

 さらには、講演の目的の一つに大学生など(聴衆の中に高校生もいたそうだ)若い人たちに目的をもって人生を切り開くことの大切さを訴えることも含まれていたようで、彼女がこの道に入った経緯についても触れるなどしたために、なおのこと話の焦点がぼけてしまったきらいがあった。

 REALsのように諸外国への支援に取り組むNGOやNPOが我が国にはたくさんの組織があり、多くの若者が参加しているようだが、その意義と魅力についてもっともっと聴いてみたい思いがあったのだが…。

 世界には報道でも伝えられるように、さまざまな困難に直面しながら支援を必要とする生活をしている多くの人たちが存在している。そうした人たちに支援の手を差し伸べる日本の若者たちに対して、もっともっと称賛の声を上げることが必要だと思う。そのためにも瀬谷氏の今後の活躍を期待したい。


楽しませてもらった札幌交響楽団 招待コンサート

2022-09-23 16:07:54 | ステージ & エンターテイメント

 ピアニスト石田敏明さんの超絶技巧、そして札響サウンドによる耳慣れた楽曲の数々、招待コンサートとはいえ、非常に楽しめたタナカメディカルグループ主催「札幌交響楽団 招待コンサート2022」だった。

        

 9月21日(水)午後、表記招待コンサートに応募したところ運よく入場券が送られてきて、ピアノの石田敏明 With 札幌交響楽団、そして札響オーケストラの演奏を楽しんだ。

 プログラムは「二人の音楽家による美しい調べ」と題して、ピアニストの石田敏明さんと指揮者の横山奏さんのコラボという形で幕が切って落とされた。

 第1部の石田敏明 With 札幌交響楽団で演奏されたのは、リスト作曲の「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124が演奏された。「ピアノの魔術師」とも呼ばれピアニストとしても名高いリストの作曲である。ビアノをぐーっと前面に押し出して、ピアニストの技量が良くも悪くも聴衆にダイレクトに届く曲だったが、石田氏は時には圧倒的な技量で、そして時にはオーケストラの音と絶妙に調和して私たちに届けてくれた。石田氏は見たところとても若そうに見えたが、調べたところ50歳に大台に乗られたようである。まさに脂の乗り切った名演奏を聴くことができた。コラボした指揮者の横山氏も激賞されていた。

 第2部は、札響オーケストラ単独による演奏の数々だった。そこで演奏された曲は…、

 ◆デュカス/「ラ・ペリ」のファンファーレ

 ◆モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525

    ・第1楽章 アレグロ

    ・第2楽章 ロマンツェ アンダンテ 

    ・第3楽章 メヌエット アレグレット

    ・第4楽章 ロンド アレグロ   

 ◆チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」より花のワルツ”

 ◆エルガー/行進曲「威風堂々」第1番

《アンコール》◆オッフェンバック/天国と地獄

と、私にとってはいずれもが耳慣れた曲の数々だったので、ことのほか楽しむことができた。その中でも私のお気に入りは、弦楽器だけで演奏された「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」はその音色も優しいだけにうっとりとして聴き入ってしまった。

 演奏時間約1時間30分、十分に楽しませてもらった「札幌交響楽団 招待コンサート」だった。


札幌市のパークゴルフ場めぐり〈55〉もみじ台緑地かっこうコース & 〈56〉厚別西川河川敷コース

2022-09-22 14:39:00 | 札幌市のパークゴルフ場巡り

 厚別区にある二つのコースは、ともに9ホールの小さなパークゴルフコースだったが、無料のコースとしては芝の状態はまずまずで、気持ち良くプレイすることができたコースだった。

「札幌市のパークゴルフ場めぐり」は、札幌市建設局みどりの推進部が所轄する市内65のパークゴルフコースの全てプレイをしながら巡ってみようとする試みである。〈 〉内の数字は現在までに巡り歩いた数である。

もみじ台緑地かっこうコース 

   

   ※ 「もみじ台緑地かっこうコース」を概観した図です。写真の右側から左に向かって片斜面になっています。

 実はこの「もみじ台緑地かっこうコース」は、昨年一度訪れてプレイしていたのだが、レポの機会を逸してしまい、今回改めて訪れてプレイをしてレポすることにした。コースは北広島市との境界線近くで、周囲は「もみじ台団地」が広がるところにあった。

   

   ※ 駐車場から坂を下るようにしてパークゴルフ場に向かいます。

    

   ※ スタートハウスには休憩施設が整っていました。  

 このコースには駐車場が完備されていて、そこからやや歩いたところにコースが広がっていた。コースはやや片斜面のところにレイアウトされていた。

   

   

 全体としてそれほど難しいコースだとは思われなかったのだが、私の成績は思わしくなかった。コースは札幌市の整備に全てを任すのではなく、プレイする地元の方々も積極的に整備に関与されているようで、とても良く整備されたコースだった。

   

   ※ グリーンの状態はまずまずでした。

    

    

   ※ 地元のクラブの方々がコースの整備を話し合っていました。                                                                                            

《もみじ台緑地かっこうコース概要等》

〔住      所〕厚別区もみじ台南6丁目

〔コース概要〕・9ホール、パー33 総延長約446m

〔休      日〕月曜日

〔利用時間〕 8:00~日没(水・金曜日は整備のため17:00まで)

〔駐車場〕有(35台)

〔プレイ料金〕無料

〔ティーの用意〕有

〔問い合わせ〕もみじ台緑地管理事務所 ☎897-7805

〔訪問日&私の成績〕22/09/16   32/33                  

 

厚別西川河川敷コース

   

   ※ コースは案内図のように厚別西川に沿って見事に一直線に並んでいます。

   

    ※ 小さいながら駐車スペースが用意されているのは助かりました。

   

   ※ 本当に細く真っすぐなコースです。右側が厚別西川です。

 同じ厚別区といっても「もみじ台緑地かっこうコース」からはかなり離れた厚別西川の河川敷にコースは広がっていた。「厚別西川」ということは厚別川の支流なのだろう。ということは、石狩川⇒豊平川⇒厚別川⇒厚別西川ということだから、母なる川石狩川から見ると曾孫(?)に当たる川ということだろうか?どうりで川とは言っても水草に覆われ水面が見えないような細い川だった。

   

   ※ 厚別西川は細くて、ご覧のように水草で覆われていました。

   

   ※ 対岸へは橋ではなく、置石(コンクリート)を踏んで渡ります。

   

   ※ コースの横になんとエゾシカの親子が現われました。

   

   ※ 全てのコースがこのように細く真っすぐなコースでした。

 そうした川だからは河川敷と言っても狭くて難しいコースだった。特に前半のホールは細いだけでなく、ホールの前に必ずと言ってよいほどマウンドが造られていたためコース攻略が難しかった。なのに私はそれほど打数を叩かずに終えることができたのは、コースが細いこともあって、第一打を曲がらないようにと慎重に攻めた結果だったのかもしれない。芝の状態はそれなりに整備されていて気にならない程度の状態だった。 

    

   ※ 前半のホールには、ホール前に写真のようにマウンドが造られていて、難易度を増していました。                                                                                            

厚別西川河川敷コース概要等》

〔住      所〕厚別区厚別5条4丁目

〔コース概要〕・9ホール、パー33 総延長約455m

〔休      日〕木曜日

〔利用時間〕 7:00~日没

〔駐車場〕有(8台)

〔プレイ料金〕無料

〔ティーの用意〕有

〔問い合わせ〕厚別区土木部 ☎897-3800

〔訪問日&私の成績〕22/09/16   29/33            

 


安全・安心な食を堪能しました!

2022-09-21 16:10:46 | イベント

 地元で採れた食材を使い、美味しく健康な食を推奨する「地産地消・健康料理フェスティバル」なるものに参加した。考えられた地元食材で、熟練のシェフが調理するフランス料理はとても美味しく満足させられるものだった。

   

 昨日、9月20日(火)午前から札幌市保健所と札幌市調理師団体連合会が主催する「地産地消・健康料理フェスティバル」が札幌パークホテルで開催され、参加する機会を得た。

 フェスティバルは今回で第29回目を迎えているそうだが、昨年、一昨年はコロナ禍のために開催できず、3年ぶりの開催ということだった。調理師団体連合会には和食、洋食、中華、寿司、麺の5業種の団体が加盟していて、本年度は洋食が担当となっているとのことだった。

 フェスティバルは【講演会】と【試食会】の2本立てとなっていた。

 【講演会】は「人生100年!健康長寿は食事から」「安全・安心な食のまち・さっぽろ推進事業」と二つの講演があったが、いずれも札幌市保健所の職員の方がお話された。

 前者のお話の中では、健康寿命を長く保つには、①野菜摂取量を増量すること。②減塩に努めること。③低栄養を予防すること。の3点を強調された。野菜は一日350g以上が必要ということだが、後からの試食で食した量から考えて相当意識しなくてはならない量に思えた。また、低栄養を防ぐには朝食を必ず摂ることの必要性も強調された。

   

   ※ 講演をされた札幌市保健所の本間ひとみ担当課長様です。

 後者のお話は、札幌市の保健所が「さっぽろ食の安全・安心 おもてなしの店」を保健所のホームページ上で推奨しているとのことだった。

   

   ※ 講演をされた札幌市保健所の伊藤担当係長様です。

 休憩を入れて12時過ぎからはお待ちかねの【試食会】となった。今回は洋食ということで道産食材を駆使したフランス料理が振る舞われた。料理を考案したのは札幌パークホテルの総料理長・舟橋裕司さんで、調理はパークホテルの料理スタッフが担当されたということだった。当日のメニューを記載すると、

 ◆前菜 季節の野菜たちと黒ニンニクのバーニャカウダーソース 道産炙ったタコとサーモンマリネ

   

 ◆スープ 札幌の伝統野菜を使ったオハウスープ

   

 ◆メインデッシュ 道産鶏もも肉の低温コンフィ 黒胡椒のアクセント 秋のグランメール風

   

 ◆デザート 道産牛乳のクレムダンジュとブドウジュレ 季節のフルーツとハスカップソースのアクセント

   

 ◆パン 道産小麦パン

   

 ◆コーヒー

   

以上のいわゆるフルコースだった。私にとってはいずれもが美味しくいただけた。特に気に入ったのは前菜に出た野菜たちに合わせた「黒ニンニクのバーニャカウダーソース」はが私にはお気に入りだった。またメインデッシュの道産鶏のもも肉は、75℃のお湯で60分加熱したというが、その独特の食感が私を楽しませてくれた。今回珍しく同行した妻の感想も概ね同じようなものだった。

 総料理長の話では、次年度以降にパークホテルのメニューにも登場させたいとのことだが、今回の参加費は1,000円だったが、レストランで提供するとなるとどれくらいの価格で提供されるのだろうか?ちょっと興味深い。

   

   ※ 今回提供された料理のレシピを考案された札幌パークホテルの舟橋総料理長様です。

 今回提供された料理にはかなり野菜が使用されていたように思ったが、それでも使用された野菜量は126gだったという。一日の必要分が350g以上ということはかなり意識して摂らねばならないことを教えられた思いだった。

 来年は和食とのこと。また参加してみたいと思っている。