加薬飯

日々雑感 ときどき雑記 愚だくさん

【男子厨房にて画策す】

2007年10月09日 | 未分類
家族も寝静まった深夜二時四十六分。なぜか目が冴えてしまって寝付かれない。水でも飲もうと台所に立つ。そういえば、なんとなく小腹も空いている。見ればテーブルには、夕餉の残りの焼きジャケが一切れ。そうだ、茶漬けでも作って食すか、と思い立つ。

ジャーの底に残った冷や飯を茶碗に掬い、その上にシャケの身をほぐして載せる。きざみ海苔などという気の効いたものはないので、板海苔をはさみで細く切ってその上にかける。大きさが不揃いなのには、この際目をつぶる。やはりテーブルにあった自家製の梅干も、ついでにひと粒加える。本ワサビなどという贅沢なものは買ったためしがないので、冷蔵庫からインスタント練りワサビのチューブを取り出し、茶碗のふちに適量しぼりだす。そう言えば、お隣さんから土産に貰った、桑名のしぐれ蛤があったと、ついでにそれも具材に加えることに。なかなかの豪華版といえる。ポットのフタを押し、熱湯を茶碗の縁スレスレまで注ぎ込んで準備完了。添え物に、奈良の西瓜の漬物でもあれば、なお完璧なのだが、贅沢はいうまい。
練りワサビを溶かしこみながら、ひとり侘しく、しみじみと、寡黙に啜る。これぞ正しいお茶漬けの食べ方である。

なに、梅干など漬けたりしないし、買い置きもない? それに、夕餉の残りは焼きジャケじゃなくて、焼き餃子? たまたま親戚から貰った土産はあるけど、しぐれ蛤ではなくて浜松の、…うなぎパイ?
まあ、そういうときは、シチュエーションが整うまで、お茶漬け食べるの我慢しなさい。