新人薬剤師はどこに行く。
あるメディアが2022年度入社薬剤師数を調査して集計している。
大手調剤チェーン7社とドラッグストア4社が一覧になっている。
その合計は3,053人の採用となる。
今年の国家試験合格者は新卒と既卒を合わせて9,607人なので、上記11社で31.8%を占める。
新薬剤師がどんな業種に就職するのかはわからないが、かなりが大手調剤チェーンとドラッグストアに流れている。
あくまでも噂のレベルではあるがドラッグストアは給料が魅力と聞いている。
奨学金を抱えて卒業すると厳しい現実が待っている。
理想だけでは食えない。
では大手調剤チェーンは何だろうか。
大企業としての安定感だけではなさそうだ。
因みに、給料面ではあまり高くはないとのこと。
それでも人気があるのは薬剤師としての目指すべき何かがあるのではないだろうか。
基本的に研修体制がしっかりしている会社は有力な選択ポイントになるような気がする。
長い間、薬剤師は売り手市場の状態が続いた。
それに甘えて薬剤師も自由気ままな転職が多かったように思う。
ところが新型コロナウイルスの感染拡大から、どうも買い手市場へとシフトしつつある。
都市部を中心に初任給も下がり傾向にある。
転職による給与アップは地方に行かない限り無くなった。
さらに大手調剤チェーンなどでは内定者の国家試験への不合格者が少なくなりつつある。
要は、だれでも採用の時代は過ぎ去ったようだ。
これからは薬剤師も評価される時代を迎えている。
その評価とは業務に対する積極性である。
会社が開催する研修などへの参加も評価される。
「研修参加はいくらもらえますか」などや時間外手当や代休の要求などは自分都合で判断することになる。
会社は自分磨きのために研修の機会を作っている。
出たくない人は出なければいい。
要は結果が全ての評価につながる。
そして今以上にスキルに差が付き始める。
医師のご子息を持つ薬剤師が、驚いたことに20代の若い医師が始業前に病院へ行き、終業後も残って勉強している。
もちろん当直もある。
そんな姿を見ながら薬剤師との違いを感じるとこぼす。
魅力がある薬局の姿は規模の大きさだけではない。
薬剤師が薬剤師として魅力を感じる職場かどうかじゃないだろうか。
薬剤師に気を使い過ぎるのは本人のためにならない。
会社の文化としてもっと人間教育の必要性を感じている。
”ならぬものはならぬものです“といえる文化だ。