医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

チーム脳

2019-08-08 06:18:43 | 薬局

変化には個人的対応と会社的対応がある。

 

先日来から研修をいくつか行っている。

内容は医薬品医療機器等(薬機法)改正に伴う薬局・薬剤師の対応である。

私的には最低でも3時間はもらいたい。

私の話だけの一方通行なら1時間半もあればいいが、それではなかなか理解をしてもらえない。

例え理解できたとしても次につながる行動に結びつかない。

理解しただけではなく、やる気になってもらわなければ意味がない。

多少その気になってもらうためにはグループディスカッションは意外に効果がある。

感想などを書いてもらうと、グループディスカッションを行った研修では、何をやるとの意思表示が示されてくる。

 

今回の薬機法改正には大きく2つのテーマがある。

1つは薬剤師がやらなければならないこと。

それは服薬期間中のフォローである。

これはますます長期投薬が増やすと言う厚生労働省からのメッセージじゃないかと考えている。

3ヶ月投薬などの服薬管理が初めの投薬時だけでいい訳などない。

少なくとも月に1回くらいの声掛けは必要になる。

長期投薬になればなるほど残薬なども出やすい。

これに関連して分割調剤に対するインセンティブの検討が始まるだろう。

 

この服薬期間中のフォローは薬機法に伴う薬剤師法の改正になる。

フォローと薬歴への記載は義務となり、医師への報告は努力義務になる。

この業務が増えるために0402通知があえて今さらながらに出る。

薬剤師以外の者による調剤業務が一部解禁となり、薬剤師の対人業務に対する時間をあえて作る仕組みが出来た。

 

これに関連するかどうかは分からないが、同じテーマにオンライン服薬指導も含まれている。

厚生科学審議会ではほとんど議論されていなかったように記憶するが、総理がいち押しの未来投資会議では大きな存在となっている。

これらは個人対応となる。

 

次に会社対応として薬局の機能区分がある。

「地域連携薬局」なのか「専門医療機関連携薬局」になれるのかの選択を迫られる。

仕組み的には「専門医療機関連携薬局」には一般の薬局はなりづらい。

明らかに門前や敷地内薬局を想定した仕組みのような気がする。

ただ、ここには個別の服薬指導を行うために個室対応やプライバシーの確保が厳しくなると思われる。

さらにそれなりの組織の認定薬剤師の設置が必要になる。

 

大事なのは「地域連携薬局」であるが、それなりの準備は必要になる。

研修では、薬剤師はこの「地域連携薬局」への意識はあまり感じていないようだ。

ここは会社としてしっかりとした準備が必要になる。

 

因みに、厚生科学審議会の議論では上記2つの機能以外は要らないとの発言があったことだけは覚えておいて欲しい。

 

コメント
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