医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ちょっと立ち止まって

2017-10-09 05:28:36 | 薬局
残る1つは…。

どこの会社にもある「理念」を見直すことの大切さである。
本当に、ある程度の会社では忘れられている様だが、どこにでも掲げられている。
ホームページにも存在感を示している。
実践されているかどうかはかなり疑問だ。
そこで11番目は「理念の再構築」である。
時代の変化とともに「理念」も変化してもいいと考える。
変らないモノこそが本物の「理念」である。
嘘くさい「理念」が陳腐化している。

薬局のM&Aがよく見受けられる。
育てた会社を売るのは経営者の勝手かもしれない。
しかし、そこで働く従業員は納得できるのだろうか。
「理念」には企業の継続や従業員の幸せや満足度などと美しい言葉が並んでいる。
企業を継続させるために会社を売る判断が正しいのか。
今まで一緒にやってきた従業員の幸せのために、これからは違う会社の社員になってもらうことが正しいのか。
私には理解に苦しむ。

なぜ企業の継続が難しくなったのか。
全てとは言わないが経営者の怠慢が大きいのではないのか。
なぜなら継続できる企業もあるからだ。
ほとんどの企業がダメになるなら確かに環境の変化が大きいかもしれない。
その業態自体が時代遅れになってしまったのかもしれない。
でも、環境の変化に対応するのも経営者の努めであり義務である。

会社のM&Aで一般的に利を得るのは創業者または株主である。
どうにもならない会社は買い手がいない。
ほとんどの会社の創業者も株主も一族で占められている。
M&Aで出た利益は創業者や株主のものになる。
従業員への還元などない。
M&Aで精算した結果を従業員に公表する会社などない。

従業員は会社が変わるので一度退職になる。
退職金が出るかもしれないが、勤務年数はそこで終わる。
年数は引き継がれるかもしれないが何とも有利とはいえない。
M&Aに対する利益の配当などない。

会社が変わって従業員が幸せになる保証などない。
待遇が良くなるかどうかもわからない。

「理念」にはいろいろ掲げられていると思うが、これらは何だったんだろうか。
患者のためと掲げられているのはどうなってしまうのか。
M&Aされるとは「理念」を捨てることになるような気がする。

私は以前から”理念は組織を動かし、組織は理念に従う“を言い続けている。
これはある面では正解だと思っている。
ただ、時代とともに「理念」も変化する必要があると思っている。
あまりに時代の変化が大き過ぎる。
もちろん変わらない柱の様な部分はある。
始めに書いた「企業の継続や従業員の幸せや満足度」などは変わらない。
でも、美しい言葉を並べるだけの「理念」など要らない。

そんなことで2016年の大きな環境変化を踏まえて、新たな時代に向けた「理念」の再構築があってもいいのではないだろうか。

と、11の提言である。
第50回日本薬剤師会学術大会から何を感じ、何を成すべきかを考えるきっかけになることを願っている。






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