医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

動き出したぞ!

2016-10-07 05:58:04 | 薬局
着実に動き出している。

「セルフメディケーションが進むよう、医薬品の医療用から一般用への転用(スイッチOTC)を加速するための取組を具体的な目標を設定して推進する」
これは2014年の「骨太の方針」の一部に明記されている。
2016年度の改定で鎮痛剤の入らない湿布剤が、保険適用から外れるとの話があった。
今回はお流れになった。
それと同時にささやかれていたのが、「栄養補給のため」に使用制限がついたビタミン剤や2014年にはうがい薬にも制限が入った。
これらを一緒に保険から外す案もあったようだ。
さらに、昔から言われているが漢方製剤もある。
財務省としては少しでも医療費抑制をしたい気持ちが強い。

そこで、初めの「骨太の方針」に戻るが、財政制度等審議会での議論として、スイッチOTC化された医療用医薬品の保険償還率のあり方が検討され出した。
現状では風邪や腰痛などの症状があった場合、市販薬を購入するより医療機関を受診して保険でもらった方が安くなる。
これがセルフメディケーションの進まない要因でもある。
財務省から出た案ではスイッチOTC医薬品の中でも、第2類や第3類医薬品は副作用等のリスクも少ないことから販売方法も緩やかにして、保険適用からも外してはどうかと提案が出ている。
具体的な例として湿布薬A(第2類)は市販だと980円であるが、医療機関でもらうと3割負担でも36円になる。
もちろん初診・再診料などは考慮されず薬価だけの評価である。
その他にもうがい薬B(第3類)では、市販で626円(48円)、漢方薬C(第2類)は1,296円(51円)、目薬D(第2類)は1,317円(399円)、胃薬E(第1類)では1,706円(90円)と事例を紹介している。(カッコ内は薬価の3割分)

「生活習慣病治療薬等の処方のあり方の検討」
これは2016年度の「骨太の方針」である。
いよいよ生活習慣病の治療にもメスが入るようだ。
同じく財政制度等審議会の資料に「高血圧薬については、わが国では高価なARB系が多く処方されている」としている。
それを示すように「医薬品国内売上上位10品目」が示されている。
1位はプラビックスで、2位から4位まではミカルディスファミリー、オルメテックファミリ、ブロプレスファミリーとなっている。
私は薬のことは良く分からないが薬も家族経営が始まっているようだ。
さらに、代表的な治療薬としてACE系ではタナトリル(10mg)、ARB系ではディオバン(80mg)、Ca拮抗剤としてアムロジン(5mg)、サイアザイド系ではヒドロクロロチアジド(100mg)が紹介されている。
あえて高いARB系を使わなくてもと言いたげである。
これらについては何らかのルールが必要だとしている。

先日、紹介した”かかりつけ医”制度やスイッチOTCの普及、生活習慣病治療薬などアンタッチャブルな領域にも財務省の魔の手が伸びる。







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