ヘルズブログ

「ヘルズ商事」はバカと面白を考察、発信するサイトです。
全コンテンツと趣味、日記を一緒くたでやってます。

ウォーハンマーウィズヘルズ-1話 「禁じられた遊び」

2021-02-23 23:49:50 | ウォーハンマー
10余年のウォーハンマーの動きを
ごくごく個人史観で見ていく企画ウォーハンマーウィズヘルズ。
ウォーハンマーを始める事になる第1話。


2008年初春~5月
当時の俺は池袋で働いていた。
元々好きな街だったので職場を選んだのもあったが、
玩具、模型、同人、アイドル、
自分のオタク活動の要素が池袋にはすべて詰まっていた。
そして自分のホビーには未だカードゲームも含まれていた。
ここが大きな転換期になって行く。

当時のメインのショップは今は失き「カードショップ・オーガ」。
古くからいくつものカードショップが並ぶ池袋の中では新興店だったが
市場価値分かっている上で妙にリーズナブルで購買意欲をくすぐる絶妙な値付けと、
活気があるデュエルスペースや店員のフランクさが居心地が良かったので行きつけにしていた。
その店こそ、当時としてはまだまだ少なかった
ウォーハンマー取扱店だったのだ。

ウォーハンマーは店の一角にある什器2つ分程のわずかなスペース。
その割にアウトライダー(取扱店を周るGW社員をそう呼んでた)が気合が入っていたのか
ショーケースにはスペースマリーンやケイオススペースマリーンなど
4勢力くらいのフルペイントアーミーが並んでいた。完成品の軍隊と言う強烈な魅力と圧力。

ショップのポイントで交換できる特典として並んでいた限定ミニチュアやフォージのパーツ。
(※当時でも珍しい仕様だった)
月に1度くらいは週末にゲーム会を開催しては
カードゲーマーがミッチリ座って、カードをパチパチ鳴らして宣言してと、
ヒリついたカードバトルを繰り広げるデュエルスペースの一角で、
2卓を占拠して立ちっぱなしでサイコロをジャラジャラ振ってはしゃぐ趣味人。
正直多少違和感はある。
しかし気になる。

カードゲームで見知らぬ人とフリー対戦でもしようかと思ってオーガに行った、
週末のある日もウォーハンマーのゲーム会が開催していて、
俺が覗いているとアウトライダーの人が声を掛けてくる。
「ミニチュアで戦うゲームなんですよ。こう言うのご興味あります?」

元々の模型好き、そして3度のニアミスを果たした俺は
つとめて冷静にこう答えた。
「ええ」

アウトライダーは続ける。
「遠い未来の戦争を描いたゲームなんです。
 Aさんの軍とBさんの軍が戦ってて、今この戦線で両軍が殴りあってて
 結果をサイコロで判定するんですよ!
 出目がX以上で防御が成功するシーンなんですが
 良ければ振ってみて下さい」

えぇ!?ゲームの決め手なのに通りすがりに任せて良いの!?
20個か30個か。
人生に持ったことがない数のサイコロを手に抱えておそるおそる振る。
ジャラジャラ。
ひどい目だった。
代理に振らせてくれた趣味人の兵が大分バタバタやられていく。
どう考えても期待値を割り込んでいて申し訳ない気持ちになったが
やられた趣味人も楽しそうだったのをよく覚えている。

この辺りでウォーハンマーに大分惹かれてはいたが
この頃は℃-uteを応援するアイフドルヲタに軸足を置いてたし
玩具にカードゲームにと多趣味な俺は
どう考えても予算が厳しく踏み出すのは躊躇われた。
…が、オーガに行く度に後ろ髪を引かれては
常設してあった製品カタログをしばらく眺めては
全然分からない世界観をカタログの僅かなフレーバーから夢想し
もしウォーハンマーをはじめるなら、どの勢力かなぁと考えていた日々が続いた。
この考えが頭によぎった時点で、もう時間の問題だったろう。

-------------------------------------
時代背景補足
今からは信じられない事だが、
2008年当時もGWの日本語版公式サイトはあったものの
通販は機能しておらず国内で買えるレンジのミニチュア
(今でいうダイレクトオンリーは国内では通常には買えなかったがそれは後に)
ファンタジーバトル、40K、ロードオブザリングで
3種カタログのPDF配布されてるだけだったのだ。

更に言うとその頃はファンタジーのアーミーブック(現バトルトーム相当)と
40Kのコデックスの日本語版PDFが無料配布されていたのだが、
開始前にバックボーンの筋はあまり読んでなかった気がする。

今にして思うと勿体ない話だが
まぁ冷静に考えてなんだか分からない世界の
なんだか分からない小説とルールが
10個も20個もあったら、
端からガンガン読まない事もあるよなぁとも思わなくもない。

-------------------------------------
オーガにはそのPDFを印刷して綴じた冊子が置いてあったので
仕事終わりにカードを見に行く度にカタログをためつすがめつして
「スペースマリーンってやつらと同じ見た目してるのに、
 ダークエンジェルとブラッドエンジェルが別カテゴリで売ってる…?
 結局どこの勢力なんだ…!?」
などの初心者あるあるも段々と分かって来て
一番気になるのがダークエンジェルまで辿り着いた。
決め手はフレーバーから感じる僅かなヤバそうな雰囲気と、
ごくごくシンプルに「ローブがカッコイイ」からだ。

だが2008年当時。
40K:コアルール4版日本語版。
バラ売りはなくスターター同梱のみ
スターター:マクラーグの攻防(7000円ほど)


今からするとめちゃリーズナブルだし、
テレインも付くし帝国将校ヴァラス中尉が逃げるミニゲームも付くので良い箱だが…!
スペースマリーンはタクティカルスカッド10人のみで
実ゲームとして考えるとそのままは始められない物量で、
お得度には欠けていた。

まだ一歩足りない。
そんな時に背中を押してくれた最後の一手。
「決戦前夜バンドル」だ!!


この決戦前夜バンドルとはなんぞやと言うと
バトルフォース(今のスタートコレクション相当)に
2000円くらいで9色のペイントセット
(当時はシタデルカラーが1本¥350くらいなので定価が既に安い)
更に当時スターターにしか封入されてなかった
コアルールブックまで付いてスタコレ+1000円くらいしかしないと言う
割引の加減が分からなくなっちゃうシタデル算の中でも
向こう10年以上見ても未だに群を抜いたクレイジー割引セットだったのだ!

もしウォーハンマー初心者の方がこの記事を読んでいたとしたら
憶えておいて欲しいのだが
・ウォーハンマーはまとめて買うほど安い!
・ゲームズワークショップはたまにセット製品の割引で
 算数が出来ないくらい安くなる時がある!


それにしても安すぎる。
この頃は大規模戦アポカリプスが初めて40Kでルール化、発表されて
GWはめちゃめちゃプッシュしていて、
レマンラス9体とかマリーン100体とかオルクボウイ100体みたいな
めちゃくちゃなフォーメーションデータと共に、
めちゃくちゃなフォーメーションを構築するミニチュアが全部セットでがデカい箱に収まった
めちゃくちゃな割引のアポカリプス箱が色々リリースされたので、
決戦前夜バンドルもその一環のお祭り的な商品だったんじゃないかと思う。


こんな格言がある。
「悩むのが値段なら買え。買う理由が値段ならやめておけ」
だが最後の一歩の後押しをするのに値段は強力だ。

そうして俺はダークエンジェルをはじめる事にして
スペースマリーンバトルフォースで暗黒の遠未来に身を投じた。

※ダークエンジェルのバトルフォースは限定発売で、
この時には既に買えなかったのでスペースマリーンを買ったのね。

当時の写真はガラケーで使い物にならなかったのでボックスを撮り直し。
10年以上、未組みランナー収納したりしてクタクタになってしまったけど
思い出深いのとカッコ良かったので未だに箱を取ってある。


話をぶった切るけど懐古がてらに中身。
タクティカルスカッド10、アサルトスカッド5、普通スカウト5、ライノ。実に堅実で良い箱。


当時のSNSではゲットした日、2008年5月8日にこんなタイトルを付けていた。
「禁じられた遊び」
ヤバいヤバいと思ってた世界に踏み込んだ自覚がある。
が、もう止められねぇ!

繰り返し初心者向けの話になるけど
「気になるけど未だにウォーハンマーをはじめてない人」からしたら
やっぱり予算は気になる物だと思う。
「イニシャルコストは結構するけど、
 買った物で長く遊べるからランニングコストはそうでもないよ!」

と説明するようにしている。

つまりイニシャルコストはめちゃめちゃ掛かった。
最初安くてもめちゃ楽しいからドンドン欲しくなるよね!!
当時はまだ年若く、同世代としても稼いでいた方だった上に
若くて浪費家のオタクのたかが知れてる貯蓄に
ガツンとバカデカいクレーターが空いたのだった…
まぁ身上を崩す程ではなかったし、
10年以上ずっと遊べてるしまぁ良しとしよう。


当時の画像がいくつか残っている。

スペースマリーンバトルフォースだけでは当然だが
ダークエンジェルの印象的なローブがないので
装飾パーツがふんだんな「ダークエンジェルベテラン」も追いゲットして
組み上げた初の完成したユニット。
こう言う時に通勤ついでに買い物ができると強い。出費はヤバイ。
まだグラデーションなどは分かってないのが初々しい。

ダークエンジェルの作例はアイレンズが赤、銃の外装も赤が多いのだが、
ダークエンジェル4版コデックスのイラストに惹かれたのではないかと
自問自答の末に気付いたのでアイレンズ黄色、銃の外装がメタリックブルーにした。

10年以上同じカラーリングで気に入ってるので、
最初に自分のアーミーの色合いを悩むのはとても大事だと思う。


バトルフォースにはヘッドクォーターがいないので
当時あったダークエンジェルカンパニーマスターのメタルブリスター。
右上のDって部分が値段。
「キャラクターの単独ブリスターならD」
「装飾も少ない1体ならC」
「スペシャルキャラクターならE」とか大枠が決まってて、
このレンジごとに値段が変動していた。
Dは俺が買った時は1500円くらいだったんじゃないかなぁ。
この価格帯の中で国ごとにレートが変わっていくので
各国のショップは値札を張り直さなくていいんだね。分かりやすい!
このレートは史上稀に見るポンド安を経ても右肩上がりし続けたのだが
(※ゲームズワークショップはイギリスの会社なので本来ポンド計算)
それはまぁ現在も変わらないので今更言っても。


脱線したけど今も遊んでるダークエンジェルは
自分がウォーハンマーの開始した当初から選んでいたよと言う長い昔話

ほぼ見た目で決めたものの、
コデックスを読んでその渋さとメンタリティに惚れ込んで以来10余年。
ずっと続けて愛用、増強しているので
偶然にも最良のチョイスだったのは幸せな事だと思う。
初バトルとか出会いの話はまた次回。

ウォーハンマーウィズヘルズ-0話「四顧の礼」

2021-02-14 01:08:08 | ウォーハンマー
ウォーハンマーを続けて10年以上。
この界隈は日本語になる前からの20年級のレジェンドが現役だったりするので
自分なんかまだまだ…と思ってたが、
それでもそこそこのベテランになってしまったのと、
ここ近年での裾野の広がり方は凄く新規参入者がめちゃ多い。

その割に公式サイトは情報を残さなかったり、
HTMLサイトやブログのサービスの消滅などで
情報が大分断絶してきているので、
自分の体感してきた事自体が
一つのログとエンターテイメントになるんじゃないかと思って記してみる。
題してウォーハンマーウィズヘルズ。

0話はウォーハンマーを始める前に3度ニアミスしていた話。
本格的に始まらないので1話からでもいいよ。

-------------------------------------------
1999年頃
97年頃からしばらく「楽市楽座」と言うオタク系フリーマーケットにハマっていた。
古い玩具やトレカ、同人誌にゲーム。蔵出しのレアな物を扱っているイベントで、
今ならヤフオクなりメルカリなり中古ショップで通販すれば良いが
当時はネットもそこまで普及していなかったので
ワンフェスの中古ブースはじめこう言うフリマ系イベントが大きな手段であり、
特に楽市楽座は出展者がこれは!と言う物を比較的リーズナブルに出す傾向があり
学生だった自分にはありがたかったのだ。
※ご無沙汰してますがコロナ禍自粛を覗けば2021年も健在の様子。


何度か通いなれた頃のある日、一つのブースに目が留まる。
多くのブースは会議机半分のスペースに
同人誌だのカードだのフィギュアだの、商品をミチミチに並べているのに、
そこは見慣れない海外のプラモを平たく面陳列で並べているだけだった。
しかも個々がウン千円から1万円以上する物ばかりで
「…一体なんなのコレ…?」と思い少し遠巻きに見ていた。

すると一人のお客さんがササッとそのブースに歩み寄り
客「あぁあったあった。コレがハマるとお金が飛んでくと言う噂のウォーハンマーですか」
出店「そうです。ハマるとお金が飛んできますよ~笑」
客「はははw じゃあ下さい。バサバサ」
俺「!?」


ほぼノータイムでお札(多分万札)を数枚出して、箱を数個引き取っていく
(そのお金出して数箱だけなの!?)

当時学生で少ない小遣いでチビチビとコレクションしていた自分にとって
ウォーハンマーとの出会いは衝撃的だった。
当時見たのは多分5版かな。
6版が2000年らしいし、
パッケージもうっすら憶えがあるので合ってると思う。


ブレトニアVSリザードマンのスターターだったらしい。

今にして思うとリーズナブルなんだろうけど
ネットも少ない時代にそのブースに目を付けて即買いした御仁は
今から考えてもやっぱりちょっとクレイジーだった気はするw


-------------------------------------------
2002年頃

自分は地元の友人と共に遊戯王や他のTCG数種類を遊ぶカードゲーマーだった。
主なホームは池袋である日、池袋イエローサブマリンまで足を延ばして
物色した時に配られていたのがこのウォーハンマーニュースだ。


ウォーハンマーニュースは当時ホワイトドワーフ輸入前の環境で
新製品と和訳データなどを小出しに掲載した廉価版ホワイトドワーフのような物で
通常はモノクロ100円くらいで刊行されていたらしいが(伝聞。後にカラー化)
自分が出会った号はハイエルフ押し出しの記念号だったのかフルカラーで無料配布だった。

当時はイエローサブマリンの新宿地下店が「地下サブ」と呼ばれ
ウォーハンマー輸入のメッカだったようだが(自分は通っていないので伝聞)
その余波で池袋も少々扱っていたのだと思う。
ショーケースの狭い一角を完成品やコンペ作品が並んで居たのを覚えている。

模型が好きだったので何となく手を取ってみた所、
今でも覚えてるイムリックの君のドラゴン騎乗のページ。


「洋物の造形はくどいけどカッコイイなぁ~」
と思ったのも束の間。


「えッ!えッ!どう言うこと!?1ユニットがこの値段なのッッ!?」

ってナガノさんのちいかわみたいになったのを今でも覚えてる。
今にしてみるとドラゴン騎乗がこの値段とかお安いんだけど(笑)

しかしフェニックスガードはコマンドグループ3人
(チャンピオン、ミュージシャン、旗持)1ブリスターで
ヒラは2人1ブリスタ―くらいだったと思うから
15~20人並べると結局良い値段したような記憶。
いつの時代もウォーハンマーは良いお値段する。


この時期はゾイドカードのコマ(ガシャポンサイズ)を塗ったり、
ゾイドのパイロット1/72を塗って細かい模型の塗装には自信があったので
たまに飾られているウォーハンマーの作例に少し対抗心を燃やしていた。

自社のクソ滑った同人誌
「地獄から来たKEY本 純ファン禁(2003年刊)」の中でも記述がある。




※画像クリックで拡大
文章が気恥ずかしいのはまだ若い頃だから見逃して欲しい

この頃からウォーハンマーは怖さに加えて対抗心のような物が目覚めたのだった。
-------------------------------------------
2007年

この頃はアイドル、ハロプロの℃-uteを応援するのをメインとしていた。
神保町に℃-uteのムックだかを買いに行ったついでに、
足を延ばしてみると知らない模型屋があった。
冷やかしに入ってみると何が原作か分からないけど完成品がめちゃめちゃあり、
ウナギの寝床のような奥に長い店内を縦断するようなジオラマがあり圧倒された。
そうホビーセンター神保町である。

当時はウォーハンマーストアと言わずホビーセンター(ホビセン)と呼ばれていた。
拙作、爆散40Kコマンダーレイジに出てくるホビーメンターはこのパロディである。
そして強烈な誘惑と勧誘を回避してチラシだけ貰って帰って来ては眺めていたのだった。


ファンタジーバトルは7版「どくろ峠の戦い」


ウォーハンマー40000は日本語版4版「マクラーグの攻防」
この頃のコピー
「暗黒の遠未来に唯一残ったもの。それは戦争。」がカッコいいんだよなぁ。
後年はちょっとアレンジされていくのでコレが一番好き。


そして当時の自分の感触がヘルズ商事内にもアーカイヴされていた。
●リンク

シタデルカラーの性能差を知らないままのが初々しいし、
ハマると恐ろしいと言う刷り込みで恐る恐る爪先で突いているかのような
にじり寄り方だった。
文章が気恥ずかしいのはまだ若い頃だから見逃して欲しい(2回目)

---------------------------------
士気チェックに失敗して実際にウォーハンマーに手を出すのはもう1年少々後になる。

0話おわり。