極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

オールソーラー水素システム

2012年12月31日 | 開発企画

 


【来年は未来を切り拓く年】

動乱の幕開けが今年の念頭の言葉ったがその通りだった。また三月には吉本隆明が、続いて六月
には原田正純が他界した。この動乱がどこから来るのか朧気ながらわたし(たち)はみえている。
従って、だから、それゆえ、すべてを飲み込み、来年は未来を切り拓く初点にしようと腹をくく
る。さて、『元祖五時から男が逝く』『縄すてまじ!』と関連して、特に前者の「夢のような『
贈与
経済』の実現(次世代型太陽電池の世界展開-想定市場規模30兆円)に踏み出しているの
」の拡張を昨夜思いついたので「オールソーラーシステム」として環境工学研究所WEEFの

「特許研究室」にまとめてみた(このブログの表題は「オールソーラー水素システム」だが、同
じ内容
)。もっとも、この事業計画は、現在、日本などで提案されているものを寄せ集めたもの
に過ぎ
ないもので新規考案の進歩性に関しては弱いが、システム事業提案としては新規性に多少
なりと
も貢献・寄与していると考える。まとめ上げて気付いたのだが、このシステムの原型は本
田技研工業のソーラー水素ステーションで提案実施されている。また、このシステム事業は宇宙
太陽光発電システムの前段に位置していることも言っておく必要がある。また『縄すてまじ!』
で提案した‘MOB(Mobile Offshore Base)’の真の開発意図がこの事業計画と密接に絡んでいるこ
もここで書いておく。したがって、当初案の事業規模の30兆円を遙かに超える百兆円超の規
に及ぶものだろうと踏んでいる。



この事業企画の概要を簡単に表現すると (1)高効率の太陽光発電装置を最も効率の良いとこ
ろに配置し、(2)海水を電解し水素ガスを回収・液化し貯蔵。(3)電解で回収した有価金属
を選別回収し貯蔵。(4)電解は処理液によりシステムとして、淡水化と水素ガス化の2方式を
備える。(5)電解アルカリ水は炭酸ガス固定化として利用し反応物は海水に循環放流する(6)
以上5つの目的を持ってなす太陽光の持続可能なエネルギ利用システム」の提案ということにな
る。ここで有価金属には、今話題となっている酸化マグネシウム(矢部孝教授の①太陽熱を利用
した淡水化装置を使って、海水中の塩化マグネシウムをを取りだす、②熱を加えて、塩化マグネ
シウムを酸化マグネシウムなどに濃縮・精製・変換する。③太陽光励起レーザーで、酸化マグネ
シウムを金属マグネシウムに精錬する、④マグネシウムを交通機関や発電所などの燃料として利
用する、⑤燃料として利用したあとは、酸化マグネシウムが残る、⑥③に戻り、酸化マグネシウ
ムなどを太陽光励起レーザーで再び金属マグネシウムに精錬する(マグネシウム文明論192項か
ら引用)―というエネルギー利用の循環社会)以外に、リチウム、ナトリウム、希少金属の濃縮・
選別・回収も含まれ、さらに、電解アルカリ水を使い二酸化炭素を固定化する機能・機構を含む
超機構(システム)であることを特徴とする。さらに、国内だけでなく、サハラソーラーブリー
ダー計画
のように太陽光の変換が有利な地域で、建設設置保全しかつ液化水素を運搬し国内消費

する事業という特徴を有し、さらには中央大学グループの「低緯度太平洋 ソーラーセル帆走筏
発電システムの成立性
」のように洋上帆走筏型で液化水素を製造し輸送する事業システムも含ま

れるのが特徴である。

【海水電解による水素ガスを回収・液化・貯蔵】

まず参考にした新規考案は「開2003-072675 水素製造プラントを備えた水素回収システム」で潮
流エネルギ等の自然エネルギを電気エネルギに変換し、該電気エネルギにより海水を電気分解し
て水素を製造する水素製造プラントを備えた水素回収システムで、海上に位置するプラントの遠
隔制御を行う地上制御基地が、気象データ及び海洋観測データを取得する気象データ及び海洋観
測データ受信機能と、水素製造プラントの運転状況を把握するプラント運転監視データ受信機能
と、受信機能に基づき夫々のプラントに輸送タンカを配船する輸送タンカ配船スケジュール立案
機能を備え、配船スケジュール立案機能がGPS等からの信号により各プラントの位置を把握し
ながら行われることを特徴とする自然エネルギを最も効率良く使用し、自由に移動可能で容易に
陸地から制御可能である水素製造プラントを備え、水素輸送タンカの最適な配船スケジュールを
立案することができる水素回収システム内容のもの。






【海水の電気分解と水素ガス生成】

以上のような洋上プラントにまず海水を電気分解し水素ガスを生成する参考新規考案として「

特開2006-307248 水素製造装置」が上げられる。これは、固体高分子電解質膜と、給電体と、
セパレータと、流体通路とを備える複数の単セルを積層したタックで、アノード側セパレータ
の流体通路に水を供給すると共に各給電体に通電し、水を電気分解し、カソード側セパレータ
流体通路に水素ガスを得る。スタックの一方の端部に配設された単セルの流体通路に水を供給
する給水口と、他方の端部に配設された単セルの流体通路から水を排出する排水口と、隣接す
る他の単セル、流体通路とを接続する接続路を備え。排水口から排出された水を給水口に循環
する循環手段をもち供給水の水温を電気分解の適温に保持して、該電気分解を効率よくる水素
を製造する装置である。

 

 【符号の説明】

1…水素製造装置、 2…固体高分子電解質膜、 3…カソード側給電体、 4…アノード側給電体、 5…カ
ソード側セパレータ、 6…アノード側セパレータ、 7…単セル、 8…スタック、 13,15…流体通路、 17…
給水口、 19…排水口、 20…接続路、 25…循環手段



これは参考新規考案だが滋賀は琵琶湖でもこのような試みがあるので掲載する(「特開2006-
218385 水素回収型電解式水質改善装置、及び水素回収型電解式水質改善方法
」)。


【水素ガス精製貯蔵方法】

前述のようなシステムからの生成水素ガスを液化するシステムとして「特開2012-237554 水素
を液化する方法及び装置 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド
」など
を参考とした。これは、加圧された液化天然ガス(「LNG」)との間接熱交換により水素フ
ィードガスを予冷して、予冷された水素フィードガスと加圧された天然ガスを生成する工程と
;該予冷された水素フィードガスの少なくとも一部を、少なくとも1つの冷媒との間接熱交換
によりさらに冷却して、凝縮性水素ガスを生成する工程と凝縮性水素ガスの少なくとも一部を
膨張させて少なくとも部分的に凝縮した水素を生成する工程とを含む方法によって水素が液化
するものである。


【符号の説明】

10 水素フィードガス流 14 加圧LNG流 18 リサイクル水素ガス流 12、24、46 熱交換器
38、50 膨張器 64、76 圧縮機


【有価金属の選別・回収・貯蔵】

電解水素製造した廃液には海水に含まれる有価金属を回収使用しシステム鉱山として精製する
方法をとして「特開2012-057230 マグネシウム回収方法及びマグネシウム回収装置 株式会社I
HI
」などがある。これは、海水を電解し、海水電解により生成されたアノード電解水とカソ
ード電解水とを分離し、アノード電解水にアルカリ材を投入してpH調整し、カソード電解水
中にマグネシウムを水酸化マグネシウムとして析出させて回収し、pH調整後のアノード電解
水と水酸化マグネシウム回収後のカソード電解水とを合流させ、海水と同等のpHとして放流
し、環境への負担が少なく、海水からマグネシウムを回収するマグネシウム回収方法及びマグ
ネシウム回収装置である。

 

【符号の説明】

1 電解槽 2 第1処理槽 3 第2処理槽 4 電解処理容器 5 流入口 7 海水 7a ア
ノード電解水 7b カソード電解水 8 隔膜 9 アノード9a アノード側領域 11 カソ
ード 11a カソード側領域 12 電源装置 13 消耗電極材 14 水素回収装置 15
廃コンクリート投入装置 16 沈殿物回収手段 18 燃料電池 21 水素ガス回収ライン 
22 酸素ガス回収ライン 26 廃コンクリート槽 27 回収槽




【液化水素の輸送】

ここでは表記のような回収精製した液化水素の輸送について「特開2005-220946 水素の輸送
システム 三菱重工業株式会社
」を参考に考察してみる。これは、自然エネルギーを利用し
電した電力により水を電気分解して水素を製造する水素製造プラントを備え、該製造した
水素を複数
の輸送タンクに収容する収容手段と、該複数の輸送タンク21を積載して水素ス
テーション近傍の港湾
設備に輸送する第1の輸送手段と、該輸送手段から降ろした輸送タン
クを目的とする前記水素ステ
ーション毎に個別輸送する第2の輸送手段とを備え、水素製造
プラント10にて製造した水素を
目的とする水素ステーション毎に個別輸送するものだ。




 【符号の説明】

10 水素製造プラント  11 洋上浮体  12 発電設備  13 水電解装置  14 水素
液化装置  20 ローリー車 21 水素輸送タンク  22 台車  23 牽引車(第2の輸送
手段)  28 バラスト水 25 RoRo船(第1の輸送手段) 30 港湾施設 40 水素
ステーション 60 リニアモーターカー(第2の輸送手段) 61超電導コイル

以上のように短時間にまとめてみたものをここに紹介した。これらが実現すれば人為的な地球
温暖化要因は一掃されるはずだ。その最先端に立っているのが海洋立国日本(海洋帝国日本で
は決してない ^^; )であるはず。先ずは国内に一箇所、試験事業を立ち上げ、その結果を以
て、アフリカ、中東(サウジ・イラン)に実証プラントを建設するという極めてささやかな?
事業開発企画を提案し迎春としたい。

※世界展開の融資担保として、プロジェクトファイナンスやグリーンボンドを踏まえた日本独
 自の「ジャパンファイナンス」を創成し、顧客国の負債の緩和政策の盛り込み、賃貸方式の
 営業展開リスクを従来手法に加え改良し担保するようにする。

 




ところで、安部首相が原発の最新設備建設を検討したいというニュースが流れている。だれが
彼に吹聴したのかしらないがこれは問題だ。インフレターゲットが貨幣経済を前提として、半
導体産業の価値法則のもつ「勤労価値外化過程」の「反転機構」として措定していることへの
理解に対し懐疑的な疑問を『年の瀬の床屋談義』で投げかけたが、わたし(たち)の「縮原発
論」は廃棄物処理プロセスがない中での商用運転は直ちに停止、試験運転に戻せと言う立場
にある。現実的には廃炉だけでも30年、安全宣言をするのに百年を要すと考えており、これ
を踏まえない積極建設には断固反対という立場だ(廃棄物の山元還元法も既にブログに提案済
み)。だれが首相に助言したかわからないが、美(うま)し国、麗しの国日本を根底から揺る
がすものだと考える。

 

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