極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

高性能蓄電池時代

2017年09月25日 | マネー行動学

 

  

 

                                 
          定公4年( -506)~哀公27年( - 468) / 呉越争覇の時代  

 

                                

 

           ※  鄭人ここに在り、讐遠からず: 楚の平王の太子建(字は子本)は大夫費無
         極(ひぶきょく)の讒言(さんげん)にあって城父(楚の地・安徹宵毫県)
         から宋に出奔
したが(昭公19年)、宋でも華氏の乱(昭公20年)が起き
         たため、さらに鄭へ逃れた。
鄭は建を迎えると、手厚くもてなした。だが建
         は、まもなく晋へ行き、鄭を裏切って、晋王ととも
に鄭を討つ陰謀をめぐら
         した。その相談がまとまると、何くわぬ顔をして、ふたたび鄭に戻った。鄭

         王はこころよく建を迎え入れ、前と変わらぬ待遇をあたえた。その後、晋王
         はひそかに使者を建のもとに派遣し、軍をさしむける旨伝えるとともに、そ
         の日取り
を打ち合わせた。

 
              だが、この陰謀は思わぬところから露見した。折も折、鄭では、建にあたえていた
              領地の人民が、建の証言非道ぶりを訴えてきたので、実状を調べさせていた。そ
              して偶然、晋から建のもとに送られてきた密書を手に入れたわけである。鄭はさ
              っそく建を捕えて殺してしまった。ところで、建には勝という遺児がいた。勝は、父
              が殺されたとき、呉に亡命していた。楚の令尹子西は、勝を本国に呼び戻そうとし
              て、葉公に相談したが、反対された。

               「勝は嘘つきであるうえ、乱暴な男だと聞いています。呼び戻しては、かえってわ
              が国のためにならないと思いますが」
               「いや、かれは信義を重んじるうえ、勇を好む男だと聞いている。そういう男が、
              わが国に不利益をもたらすだろうか。国境付近に食邑をあ仁えて、領土を守らせ
              ようと思うのだ」
               「そのような考えは甘いと思います。仁の道をかたく守ってこそ、信義を重んじる
              といえるのだし、止仁義にしたがって行動してこそ、勇を好むといえるのです。だが、
              あの男はどうでしょう。一度言いだしたら事の是非もわきまえずに行動するそうだ
              復讐をはかっているのか命知らずをかき集めでいるといわれます。事の是非もわ
              きまえないようでは信義を重んじることにはなりませんし、兪知らずを果めて犠牲
              を求めるようでは、勇を重んじることにはなりません。あなたはきっと後悔すると
              思います」

          だが、子西は葉公の忠告に耳をかさず、勝を呉から呼び戻して、呉との国
          境付
近に白という食邑をあたえた。その地にちなんで勝は白公と呼ばれる
          ようになった。
はたして白公は子西に対して、父を殺した鄭を討たしてほ
          しいと申し出てきた。子西はこう言って
断わった。 「わたしとて決してその
          恨みを忘れているわけではない。しかし、わが国は最近やっと国力を回復
                   し
たばかりで、まだ国の秩序も整っていない状態だ」

          しばらくすると、白公はまたもやこの問題を持ち出してきた。子西は断わ
          りきれずに承諾した。だ
が、この計画は、実行に移す直前に、晋が鄭を討
          つという思わぬ事態が起きたため、急に取りやめと
なった。そればかりか
                   楚は鄭に援軍を送ったうえ、同盟関係まで結んだ。白公は憤激して叫んだ。


                   「おれの仇敵は、はるか遠い鄭にいると思っていたが、あにはがらんや、
          この楚にいたのだ」

           〈華氏の乱〉 昭公20年に起きた事件。宋の元公は、約束を守らず、不
          公平なことが多く、華氏
と向(しょう)氏を憎んだ。そこで華定、華亥の
          二人は向寧と相談し、元公の公子たちを捕えて貪に閉じこめ、元公を脅迫
          して和を盟わせた。

          〈葉公〉沈諸梁(しんしょうりょ)、字は子高。楚の葉県の尹(いん)で
          あったから葉公という。伝説によると、かれは竜がすきで、家じゅう竜の
          絵や彫刻で飾って喜んでいたところ、ホンモノの竜がその噂をきいて、天
          から下りて窓から首をさし入れた。葉公はびっくり仰天、泡をくって逃げ
          たという。有名な「葉公、竜を好む」の故事である。

                    <呉から呼び戻し……〉 『史記』によれば、哀公8年(-487)のことで
                   ある。

 No.72

  

【蓄電池事業篇:高性能蓄電池時代】

従来350キロの走行距離をもつ電気自動車が来年、新しく開発された蓄電池を搭載し、同一価格で、蓄
電要領が3倍となり1050キロとなったらどんな変化が起こるだろうか。滋賀県を起点にして北は津軽
半島、南は大隅半島まで走行できるになる。しかしそれだけではない、ZEH(エネルギーゼロホーム)
と接続(あるいはエネルギーとして融合)することで、電力の戸産戸消に貢献、それがさらに、変換効率
30%パネルの普及を後押し。「エネルギーフリー社会」の実現を可能にし、静かな住宅街に住みながら
地球温暖化を食い止め快適な環境のもとに、早晩、生活する時代を迎えているかもしれない。

7月20日、三洋化成は、新型リチウムイオン電池の要素技術に目途が立ったとプレスリリースしている。
それによると、一般的にリチウムイオン電池は、金属箔に電極材(スラリー)を塗布し、乾燥工程を経て
電極(正 極・負極)を製造する。この電極とセパレーターを組み立て、容器に格納することで電池化し、
その後、接続回路等を組み込んだリチウムイオン電池システムの製造が行う。高電気容量を実現 には、
電極の厚みを厚くする必要があり、従来技術では、電極厚み 2百ミクロン程度が限界で電池の電気容量
を大幅に高めることが出来ず、大電力の実現のためには数多くのリチ ウムイオン電池を連結する必要が
あり、大きなスペースを必要とする。大学等共同研究を行い独自の新技術では、電極厚みを数倍以上に厚
くでき、リチウムイオン電池の高電気容量化が期待できる。その結果、システムには、電池の連結数を減
らし、従来のシステム内で大きな容積を占めていた接続回路等の部品点数を大幅に削減でき、ニーズに合
わせ、コンパクトなリチウムイオン電池システムの提供が可能となり、また、部品点数が少なくなること
から、部品に由来したトラブルリスクの低減も期待できるということである。そこで、今回は同社の「特
6199993  リチウムイオン電池用電極、リチウムイオン電池及びリチウムイオン電池用電極の製造方法」
( 三洋化成工業株式会社他 2017年09月20日)の技術概要を俯瞰する(詳細は以下の通り)。

❏ 関連特許:特許6178493 リチウムイオン電池用被覆負極活物質、リチウムイオン電池用スラリー、
             
リチウムイオン電池用負極、リチウムイオン電池、及び、リチウムイオン電池用被覆負
             
極活物質の製造方法」

リチウムイオン二次電池は、一般に、バインダを用いて正極又は負極活物質等を正極用/負極用集電体に
れぞれ塗布して電極を構成している。また、双極型の電池の場合には、集電体の一方の面にバインダを
用いて正
極活物質等を塗布して正極層を、反対側の面にバインダを用いて負極活物質等を塗布して負極層
の双極
型電極を構成する。また、電極形成用のペーストを25μm程度の厚さで塗布しているが、電池の
エネルギー密度を高くする方法として、電池内の正極材料/負極材料の割合を高くする(電極の膜厚を厚
くし、集電体やセパレータの相対的な割合を減少さる)方法があるが、❶双極型電極において電極の厚み
を大きくすると、集電体からの距離が大きい活物質割合が増加し、活物質の電子伝導性が高くなく、集電
体までの電子移動が平滑に行われないため、電極厚さを厚くしただけでは活物質量が増えても電子伝導性
が悪く有効利用されない活物質の割合が増加し、電池の高容量化が実現しない問題がある。❷また、活物
質自体の電子伝導性をカーバーする導電助剤(アセチレンブラック等の粒子状物質)を添加し電子伝導性
を高める手法もあるが経験的に目的を達成できなかった。

このように、電極の厚さを厚くした場合であっても電子伝導性に優れたリチウムイオン電池用電極を提供
にあたっては、リチウムイオン電池のセパレータ側に配置される第1主面と、集電体側に配置される第2
主面とを備えたリチウムイオン電池用電極であって、この電極は50~5000μmの厚さで、第1主面
と第2主面間に、平均繊維長が50~100μm未満の短繊維(A)、平均繊維長が100~1000μ
mの長繊維(B)及び活物質粒子(C)を含み、短繊維(A)及び長繊維(B)が導電性繊維の構成/構
造を特徴とするリチウムイオン電池用電極で目的を実現する。 

 Sep. 20, 2017 

【図面の簡単な説明】

図1は、本発明のリチウムイオン電池用電極を正極及び負極として備えるリチウムイオン電池の構造の例
を模式的に示す断面図

図2は、図1に示すリチウムイオン電池の正極のみを模式的に示す断面図
図3は、本発明のリチウムイオン電池用電極の別の形態の例を模式的に示す断面図
図4は、本発明のリチウムイオン電池用電極の別の形態の例を模式的に示す断面図
図7(a)及び図7(b)は、活物質粒子を構造体中の空隙に充填する工程を模式的に示す工程図
図8(a)及び図8(b)は、活物質粒子と導電部材を膜上に定着させる工程を模式的に示す工程図
図9(a)、図9(b)及び図9(c)は、活物質粒子と導電部材を集電体とセパレータの間に定着する
工程を模式的に示す工程図
図10(a)及び図10(b)は、樹脂によって活物質粒子と導電部材を固定する工程を模式的に示す工
程図

【表 実施例の設計条件と放電能力の比較例】

 【符号の説明】

リチウムイオン電池  1/リチウムイオン電池用電極(正極)  10、110、210、210´、310/正極の第1主面
 11、111、211、311/正極の第2主面  12、112、212、312/不織布の一部を構成する導電性繊維  13、
13a、13b/正極活物質粒子  14/被覆剤  15、25/導電助剤  16、26/リチウムイオン電池用電極(負極) 
20、220/負極の第1主面  21、221 /負極の第2主面  22、222/負極活物質粒子  24/セパレータ  30
集電体  40、50/不織布(構造体)  60/不織布の第2主面  62/濾紙  70、470/織物の一部を構成する導
電性繊維  113/縦糸  113a/横糸  113b/第1主面と第2主面の間に離散して存在する導電性繊維  213、
213a、213b、223/樹脂  214/スラリー層  225/導電化された樹脂  313/板  570

【特許請求の範囲】  

  1. リチウムイオン電池のセパレータ側に配置される第1主面と、集電体側に配置される第2主面とを備
    えたリチウムイオン電池用電極であって、前記電極の厚さは150~5000μmであり、前記第1
    主面と前記第2主面の間に、電子伝導性材料からなる導電部材(A)及び多数の活物質粒子(B)を
    含み、かつ、結着剤を含まず、前記導電部材(A)は、前記第1主面と前記第2主面の間に離散して
    存在する導電性繊維であり、前記導電性繊維の電気伝導度は50mS/cm以上であり、前記導電部
    材(A)の少なくとも一部は、前記第1主面から前記第2主面までを電気的に接続する導電通路を形
    成しており、前記導電通路は、前記導電通路の周囲の前記活物質粒子(B)と接していることを特徴
    とするリチウムイオン電池用電極。
  2. 前記導電部材(A)である導電性繊維の平均繊維径が0.1~20μmである請求項1に記載のリチ
    ウムイオン電池
    用電極。
  3. 前記導電部材(A)である導電性繊維の繊維長の電極の単位体積あたりの合計が10,000~50
    ,000,000cm/cmである請求項1又は3に記載のリチウムイオン電池用電極。
  4. 前記電極の体積を基準として、前記導電部材(A)の占める体積の割合が0.1~15vol%であ
    る請求項1、3又は4に記載のリチウムイオン電池用電極。
  5. 前記電極の体積を基準として、前記活物質粒子(B)の占める体積の割合が30~80vol%であ
    る請求項1、3、4又は6に記載のリチウムイオン電池用電極。
  6. 前記電極中において、前記導電部材(A)の占める体積Vの前記活物質粒子(B)の占める体積V
    に対する比率(V/V)が0.00125~0.5である請求項1、3、4、6又は7に記載
    リチウムイオン電池用電極。
  7. 前記活物質粒子(B)が、表面の少なくとも一部が被覆用樹脂及び導電助剤を含む被覆剤で被覆され
    てなる被覆活物質粒子である請求項1、3、4、6、7又は8に記載のリチウムイオン電池用電極。
  8. 請求項1、3、4、6、7、8又は9に記載のリチウムイオン電池用電極を負極及び/又は正極に用
    いたリチウムイオン電池
  9. 請求項1、3、4、6、7、8又は9に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法であって、
    前記導電部材(A)及び前記活物質粒子(B)を含むスラリー(Y)を、膜(E)上に塗布する工程
    (Q1)と、加圧又は減圧して、前記活物質粒子(B)と前記導電部材(A)を前記膜(E)上に定
    着する工程(Q2)とを含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造方法。
  10. 前記スラリー(Y)は、電解液(D)を含む電解液スラリー(Y1)であり、前記膜(E)が前記活
    物質粒子(B)を透過させず前記電解液(D)を透過させる膜であり、前記工程(Q2)において、
    加圧又は減圧して前記電解液(D)を前記膜(E)を透過させて除去する請求項15に記載のリチウ
    ムイオン電池
    用電極の製造方法。
  11. 前記工程(Q2)の後、スラリー(Y)をさらに強い圧力で加圧するプレス工程(Q3)を行う請求
    項15又は16に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
  12. 前記膜(E)の電気伝導度は100mS/cm以上である請求項15~17のいずれかに記載のリチ
    ウムイオン電池
    用電極の製造方法。
  13. 前記膜(E)上に定着された前記リチウムイオン電池用電極を、集電体又はセパレータの主面に転写
    する工程(Q4)を行って、リチウムイオン電池用電極の第1主面がセパレータの主面に配置された
    リチウムイオン電池用電極を形成する、又は、リチウムイオン電池用電極の第2主面が集電体の主面
    に配置されたリチウムイオン電池用電極を形成する、請求項15~17のいずれかに記載のリチウム
    イオン電池
    用電極の製造方法。
  14. 請求項1、3、4、6、7、8又は9に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法であって、前記
    導電部材(A)及び前記活物質粒子(B)を含むスラリー(Y)を、集電体上に塗布して集電体上に
    スラリー層を形成する工程(T1)と、前記スラリー層の上にセパレータを載置して、セパレータの
    上面側から吸液して、前記活物質粒子(B)と前記導電部材(A)を前記集電体と前記セパレータの
    間に定着する工程(T2)とを含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造方法。
  15. 前記スラリー(Y)は、電解液(D)を含む電解液スラリー(Y1)である請求項20に記載のリチ
    ウムイオン電池
    用電極の製造方法。
  16. 前記セパレータの上面に吸液性材料を置いて前記セパレータの上面側からの吸液を行う請求項20又
    は21に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
  17. リチウムイオン電池のセパレータ側に配置される第1主面と、集電体側に配置される第2主面とを備
    え、かつ、前記第1主面と前記第2主面の間に、電子伝導性材料からなる導電部材(A)、多数の活
    物質粒子(B)及び樹脂(F)を含み、前記導電部材(A)の少なくとも一部は、前記第1主面から
    前記第2主面までを電気的に接続する導電通路を形成しており、前記導電通路は、前記導電通路の周
    囲の前記活物質粒子(B)と接しているリチウムイオン電池用電極の製造方法であって、前記導電部
    材(A)は導電性繊維であり、前記導電部材(A)、前記活物質粒子(B)及び前記樹脂(F)を含
    む電極用組成物を、加熱プレスすることにより、前記樹脂(F)によって前記導電部材(A)及び前
    記活物質粒子(B)を固定する工程(R1)を含むことを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製
    造方法。

 【関連企業の株価動向2015.9.11 - 2017.9.22

 



● 今夜の一枚のスケッチ:ジェイムズ・ダイソンの河川清掃計画

   Aug. 30, 2017

  

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