031:SF
十二時間アメリカへ飛ぶ間さへSF小説離さぬ君は
032:苦
薬飲む苦しさも早やいつの間に春の息吹きに紛れてゆけり
033:みかん
東海の小さな駅の売店に冷凍みかんひっそりと在る
夕暮れにみかん畑を越えてゆく風が伝えし樹木の記憶
隣家には「みかん」といふ名の猫おりて甘き声出しそろり横切る
夜空にはみかんひと房ころがしたやうに輝く上限の月
手に残る夏みかんの香遠き日の記憶闇より思い起こさす
みかん剥く指を眺めている君の影は壁へと屈折始む
滝つぼにみかん一つを投げ入れて飛び込んでみる夏の向こうに
→滝つぼにレモン一つを投げ入れて飛び込んでみる夏の向こうに
034:孫
035:金
琳派の美花開かせり光琳の生涯描きし『雁金屋草子(かりがねやぞうし)』
036:正義
037:奥
耳の奥でこだまする鈍色(にびいろ)の声どこで聞いたか変わる季節の
038:空耳
空(くう)を切るあれは空耳だったのだ残雪踏みて青の先見る
039:怠
怠け癖つきて早朝ウォーキングはや二か月も椋鳥を見ず
040:レンズ
十二時間アメリカへ飛ぶ間さへSF小説離さぬ君は
032:苦
薬飲む苦しさも早やいつの間に春の息吹きに紛れてゆけり
033:みかん
東海の小さな駅の売店に冷凍みかんひっそりと在る
夕暮れにみかん畑を越えてゆく風が伝えし樹木の記憶
隣家には「みかん」といふ名の猫おりて甘き声出しそろり横切る
夜空にはみかんひと房ころがしたやうに輝く上限の月
手に残る夏みかんの香遠き日の記憶闇より思い起こさす
みかん剥く指を眺めている君の影は壁へと屈折始む
滝つぼにみかん一つを投げ入れて飛び込んでみる夏の向こうに
→滝つぼにレモン一つを投げ入れて飛び込んでみる夏の向こうに
034:孫
035:金
琳派の美花開かせり光琳の生涯描きし『雁金屋草子(かりがねやぞうし)』
036:正義
037:奥
耳の奥でこだまする鈍色(にびいろ)の声どこで聞いたか変わる季節の
038:空耳
空(くう)を切るあれは空耳だったのだ残雪踏みて青の先見る
039:怠
怠け癖つきて早朝ウォーキングはや二か月も椋鳥を見ず
040:レンズ
ひっそりと在る
分かるんだよなぁ。ホント。
この頃の若い人には
分かってもらえないだろうな!
イメージ 沸かないだろうな?!
ドキっ!
最近はもうないの?