141224.wed.
なんたって、クリスマスイブには講談ですよ。
暮れの鈴本、琴調六夜。
五代目寶井馬琴没後三十年追慕公演、第四夜です。
前座のつる子ちゃんの落語からしっかり聞くのであります。
座席占有率はは3割程度?
いいじゃないの。
こんなにゆったり座れて、呼吸も楽。(笑)
一龍斎貞鏡さんの歯切れのいい講談。
女性講談師、最近よく聞きますが、
耳に心地よくてよいですねえ。
一之輔師匠、扇辰師匠、一朝師匠共にマクラは口を合わせたように
「会場の仏教徒の皆さん、ようこそ。
イブにねえ、ここに来てるなんて淋しいねえ」
ほっといてください。
わざわざこの日を選んで来たんだから。
ジャグリングも漫才もすごく可笑しくて、
クスクス笑いからすぐにゲラゲラ大笑い。
恒例の紙切りの正楽さんのお上手なこと!
体を揺すりながら、喋りながら
どうして即興で聖歌隊やら羽根つきやらが出来上がるのか不思議。
ほんとお見事!
宝井琴柳師匠の講談、堀部安兵衛の後は、いよいよ琴調師匠です。
先日、日本橋亭で初めて聞いて、その声に惚れ込んだのですが、
今日も馬琴師匠の十八番「幡随院長兵衛」を朗々と。
「人は一代、名は末代の幡随院長兵衛・・・」
町奴の頭領の姿がぐぐーっと立ち上がるごとく、話に引き込まれるのでありました。
実は馬琴師匠は、大先輩の歌友である柳瀬丈子さんのご尊父。
琴調師匠はそのお弟子さんという間柄。
先日の日本橋亭の後の酒席で柳瀬さん(彼にとってはお嬢様)の前で、
大きな体をすっかりかしこまらせた琴調師匠のお姿が可愛かったことも
思い出しました。
上野の居酒屋でクリスマスイブを過ごすのも
なかなかオツなものでございましたよ。