151221.mon.
「あの日、飛行機を降りてきたままのように思えますね」とは、
M先生の名言だと思う。
あの日とは、1996年3月末。
2週間余りのイタリア美術を巡る旅で親しくなったお友達と、
今も年に一度、食事会をしている(ほとんどが親の年代に近い大人ばかりですけど)。
ツアーの講師で、当時美術史の編集でもお世話になった美大教授のM先生も
必ず顔を出してくださるのも嬉しい。
19年の間にお二人が鬼籍に入られたけれど、
残りのメンバーは変わらず集います。
そう、まるで、あの日、飛行機を降りたままのような笑顔で。
今年の集合場所は京橋のギャラリー。
「ひょっこりひょうたん島」観劇をご一緒した京都の友禅作歌、
井上清造先生もご一緒に、クロアチア料理に舌鼓を打ちました。
新鮮な魚介料理は共通なれど、
イタリアと東欧の味が混ざったようなクロアチア料理。
本日の鮮魚ハナダイのアクアパッツァ、
一人一尾とはびっくりぽん!
前菜。五人分ですよ。
ブルガリアンパスタ(ラザニアみたい)
ロールキャベツ。イタリアにはない。
ハナダイ。一人分!
牛ほほ肉の煮込み。
一品一品、その量と味にどよめきながら、
旅行の思い出から始まって、話は途切れなく続きます。
長年、紫式部に夢中のYさんは、
井上先生が描いた白石加代子さんの源氏物語の衣裳に興味津々。
今年話題の春画展、村上隆展等々アートの話題はお約束、
井上先生とK先生はアールブリュットで盛り上がり、
と濃密な楽しい晩でした。
「五十肩なのよ。わたくし80歳で初めてなったわ」なんておっしゃる
この会のアイドルUさんが来られなかったのが残念!
また春に会いましょう、と手を振る、名残り惜しく濃密な晩。