ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

主人公は悪女~

2013-10-30 02:51:34 | 暮らしあれこれ

131029.tue.
ようやく見終わりました。
「宮廷女官キム尚宮(サングン)」。



「チャングムの誓い」で人気を博す前の
イ・ヨンエが主人公のキム尚宮役。
全く予備知識なしで見始めたら、
あらら、キム尚宮、悪女じゃないですか。
トンイやチャングムみたいに
身分の低い女子が、その賢さ故に出世して
王に愛されるようになるストーリーではなかったのね。
史実のナレーションも時々入って、
なかなかハードな物語でした。

それにしても、こういうDVDを借り始めると、
きりがない・・・TSUTAYA通いも辛いよお。

落ち鮎~秋の句会

2013-10-26 14:12:18 | 歌を詠む
131023.wed.
1週間前の台風26号のために延期した
句会を、御茶ノ水ワテラスの小田原魚國で。
2年前に吟行で訪ねた小田原に思いを寄せて、
という趣向です。



秋の会席御膳は
小田原のビールからスタート。
途中から温燗です。
秋の趣向あふれる献立のなかでも
今回の出色は、「いい鮎が入ったので
焼き物を変更しました」という
子持ち鮎! ふっくら&プチプチ~!




5、6年前に吟行で行った寄居の京亭で
こんな落ち鮎のご飯食べたよね~、と
食と酒に結びついての思い出話になると
尽きないのがこの四季の句会の面々です。

もちろん途中で句会をいたしましたよ。
酔っ払う前にね。ちゃんとね。

・返り花ものくるほしく風の中

・ 秋天や宇宙を独り占めにする

・小鳥きて風の止む間を囁けり

久しぶりに山の上ホテルのBar nonnon で
カクテルを一杯飲んでお開き。

看板犬ココア君

2013-10-26 12:39:30 | 美味いただく
131025.fri.

井の頭公園駅のセレスティーナは
30年も前によく通ったレストラン。
看板犬プードルのココア君、
雨降りのせいでご機嫌ななめのようです。



台風が近づくなか、F姉と早めの夕食。
生ハムとトマトのパスタは
ほうれん草と玉ねぎとグリンピースで
作られたグリーンソース。
ジェノベーゼもいいけど、
こんな優しいお味もいいですね。


ようこそ、カイユボット様。

2013-10-21 16:10:46 | 美を巡る
131016.wed.



ようこそ! ギュスターヴ・カイユボット様。
印象派の中でもさほど知られていない人物ですが、
彼がいなかったらモネもルノワールも
あれほど活躍できたかどうか。
15年ほど前に『まんが印象派の画家たち』という本を企画編集した時からの
カイユボットファンの私としては、もう待ちに待った展覧会なのです。



マネ、ドガの流れをくむ古典主義の色を感じる
カイユボットは、印象派の中でもやや異色。(ここが私好み)
画家というよりは蒐集家としての顔の方が強いようですが、彼も画家です。
パリ市民や労働者達を描いて、
19世紀後半、大改造により近代都市化するパリの街の光と影を映し出しました。
モネやルノワールが主に女性を描いたのに対して、
男性をモデルにかなりリアルな描写をしていること、
写真的な俯瞰構図や遠近法などもカイユボットの特徴です。





カメラマンだった弟マルシャルの写真、
当館所蔵の印象派の画家達の作品とを組み合わせるなど複合的に工夫された展示。
『ピアノを弾く若い男』と同じエラール社のグランドピアノを置き、
床に描かれたパリ市街図の上に立って、タッチパネルで当時のエピソードに触れるなど
サービスと遊び心も満点。

マルモッタン美術館で見た「パリの通り、雨」を
再び京橋で見られるなんて~ 感激!(≧∇≦)
シカゴ美術館の同名の大作に比べるとラフでサイズも小さいですが、
これも好きな作品のひとつです。



晩年(彼は45歳で死去していますが)、点描技法に挑戦したり、
装飾的な植物画を描いてたりしていたことは知らなかったので
これまた感動。



音声ガイドで聞いた館長、島田紀夫先生のお声が懐かしくて、
思わずお呼びだてしてしまいました。
「懐かしいねえ、あの頃。ラファエリとか知られていない画家の
 人物事典や相関図を作ったんでしたね」
「今回、カイユボットの絵を集めるのも苦労したんですよ」
なんて立ち話でしたけどお話を伺って、
しばし当時を振り返りました。

この日は大型台風26号が接近中。
おかげで?観覧者もさほど多くなく、ゆっくり鑑賞できてよかったです。
年内まで、あと何回かは観にいく予定。

まだまだ知名度の低いカイユボットですが、
彼もまた重要な印象派展の画家の一人。
どうぞブリジストン美術館へ見に行ってくださいませ。