喫茶 輪

コーヒーカップの耳

赤井宏之詩集『絵日記』

2022-11-30 15:21:04 | 
赤井宏之詩集『絵日記』(2022年12月1日発行・編集工房ノア刊・2000円+税)を読ませていただきました。
まず、一度全部を楽しみながら読み通し、次に感想を書くとしたらという思いで読み、次に特に気になった作品を読み直しました。



例によって「あとがき」を。
←二段階クリックでどうぞ。
冒頭に《退職後九年が過ぎた。》とあります。
実は赤井さん、高校の教師でした。
なのでその体験からの作品も多く有り、わたしは大いに勉強になり、また羨ましい面も。
しかし教師ではあったが、作品を読むといかにも庶民的です。作者の好人物ぶりがわかります。
ちっとも高いところに住してはいない。
そこかしこに「オッサンギャグ」ともいえるダジャレがあったり、
普通は書きたくはないであろう負の面もさらけ出されていたりして、現代詩になじまない人にも共感を得るのではないかと思われます。
わたしはいくつもの作品に笑わせられました。
中のいくつかは妻にも読み語ってやり、彼女も声を立てて笑っていました。
だからといって低俗というのでもありません。
子どものような純真さが全編にあふれています。
ユーモア詩集と言っていいかもしれません。

いくつかの作品を紹介しましょう。
先ず表題詩「絵日記」です。
←クリック。
ご自分が子どものころに褒められた話ですが、微笑ましいですねえ。
ここには人間の持つ真理があります。
直に褒められるよりも、陰で褒められているのを知るほうが嬉しいものだという。
だから人を褒める時は直に褒めるよりも(それもいいが)人づてに伝わるように褒める方が効果的なのだと。
こう解説してしまっては詩の広がりを狭めてしまうかもしれませんが。

次は「結石」。
←クリック。
比喩がユニークですねえ。訪れる街と結石に襲われることの間隔、夫人との出会い。
さりげないユーモア。

もう一篇、「逆夢」です。
←クリック。

これが巻末に置かれています。
わたし教師の経験はないですけど、共感します。
昔米屋をしていた時の、苦しい場面をいまだに夢に見ます。
さらに喫茶「輪」のマスターをしていた時の困った場面。
《 宝箱の中の大事なものが ガラクタだったわけじゃない 》
そうですよね。苦しかったことも悲しかったことも、今となってはみんな宝物です。

ほかにもいっぱ い面白い詩があります。
興味を持たれましたら「編集工房ノア」 電話 06―6373-3641 までどうぞ。
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 ざこば・南光・米團治

2022-11-29 18:49:49 | アート・文化
三人会。これ見たいんですけどねえ。



でもそのころ体調がどうかな?と思って、チケットの予約をどうしようかと。
わたし「アミティー友の会」会員ですので一般より先んじて12月8日から購入できるのですが。
一般は12月16日からです。
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それぞれの木

2022-11-27 14:39:51 | まち歩き
ポカポカ陽気の中ポストまで。
そのポストのそばにある桜の木の葉です。


橋の向こうの桜並木がきれいに紅葉しています。


東川と六湛寺川の間の土手のエノキが枯れつつあります。



子どものころから親しんできた木ですが、なんとかならないのでしょうか。
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落ち葉焚き

2022-11-27 09:42:40 | 本・雑誌
『一個・秋その他』を読み終え昨日図書館にお返ししました。

全編、美しく細やかな描写で魅了されました。
最後の方の「日常片々」の中にこんな場面が。いいですねえ!
←クリック。
わたしが特に興味を持ったのはこの文章。
《落ち葉焚きの匂いもよいものである。(略)通りがかりの人の身にまつわる。》
たしかにこんな情景がかつては日常的にあったものですが。
我が家の隣のお地蔵さんの境内でも焚いていましたが。
今はダメなんですね。
焚火をするには許可が要るのではなかったか?
こんな味気ないこと、永井龍男が知ったらどう思うだろうか。
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新聞小説「かたばみ」

2022-11-26 19:43:09 | 文学
神戸新聞夕刊の小説を読んでいます。
木内昇さんの「かたばみ」です。
今日はもう285回。



毎日楽しみに読んでいます。
今日は興味深い話が載っていました。
すっかり忘れていた昔のことを思い出しました。
《庭の切り花を学校に持ってきて飾る習慣が、戦後間もなくしてできたのだが》
そうそうそんなことがあったと。小学生のころです。
うちの家では花を育てるということをしてなかったのですが、
クラスメートの中にはそんな家が何軒かあって、かわるがわる持ってくる子がありました。
主に女の子でしたが。
いつも教室を飾っていました。
今はどうなんでしょうね。
多分そんな習慣はないでしょうね。
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4345歩

2022-11-26 19:15:20 | 健康・病気
午後に図書館まで歩いてきました。
お借りしていた本を返しに。
いいお天気だったので、暑かったです。

往復で4345歩。
わたしにはちょうどいい歩数です。
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桜の木の下

2022-11-26 13:25:30 | 将棋
今年度後期「宮水ジュニア・将棋教室」第2回目でした。
於・夙川公民館。
コロナで参加人数が10人に制限されています。
もういいのではないかと思うのですがねえ。
今日は講師役をほかのスタッフに任せました。



わたしはサブで見守り。
見ていてつい口を出しそうになってしまいました。
そこをじっと我慢。

夙川公民館にはちゃんとした駐車場がないのですが、車止めの杭を外して公園に入れて駐車させてもらいました。
そこは桜の木の下で、帰りには屋根やボンネットの上に落ち葉がいっぱい。
そのままで運転したのですが、走行中にみんな落ちてしまいました。
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大失敗

2022-11-25 21:47:05 | 健康・病気
大失敗でした。
お昼、12時過ぎに見知らぬ番号から電話が。
だれ?と思ったら、
「Y田歯科ですが…」と。
「あっ、スミマセン!忘れてました。これから行っていいですか?」
12時の予約でした。
で、身支度もそこそこに鍵をかけて出かけました。
歩いて10分ほどのところです。
車を準備するより、さっさと歩いて行く方が早い。
しかし、妻はお出かけ中。
老人給食のお世話に行っているのでした。
もしも留守中に帰宅したら、と思ったが、まあ大丈夫だろうと。

歯医者さんに着いて「すみません」と言う間もなく、
「どうぞ」と診療台に。
「時間どれくらいかかります?」とお尋ねすると、
「30分ぐらいでしょうか?」とのことで、安心。
一時までに帰宅すれば十分間に合う。
結局帰宅したのは一時を過ぎたが、妻が帰宅したのは二時前。
良かった。

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結末を読者に委ねる

2022-11-25 09:46:04 | 文学
今朝の神戸新聞「同人誌」欄です。拝借お許しを。
←クリック。
3篇の小説が紹介されていますが、この評を読むとどれも読んでみたくなります。
もし掲載誌を送ってきてくださるなら喜んで読んでみたいのですが。
冒頭に《小説は物語の結末を読者に委ねる。》とあります。
これは詩でも同じですね。同じと言うより、詩の方が重要かとも。
葉山ほずみさんが書いておられますが、毎回このような警句を冒頭に置いておられます。
いつも感心して読ませて頂いていますが、わたしはすぐに忘れてしまっています。情けないことです。
ところでこの葉山ほずみさんのこの欄のことは以前にも
「神戸新聞の同人誌評欄」と題して書いたことがありました。
葉山さん、野元正さんのあとを継いで続けておられるんですね。
今後も楽しみに読ませていただきます。
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「閉店」

2022-11-24 11:35:29 | 喫茶・輪
『一個・秋その他』にこんな文があります。

《玄関から客を送り出した後、すぐ鍵をかけるのをいつも私はためらう。その音がすぐ客の耳に入るのはなんとなく申し訳ない気がして、門を出るまで待つ習慣がついた。》「昨日今日」より。

それで思い出す詩があります。

  「閉店」

  最後のお一人が帰られる


  洗い物をしながら

  あの角を曲がられたころ

  看板の灯を落としに出る。

      (詩集『喫茶・輪』より)
  

同じ心ですね。


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稲葉和裕&BGR

2022-11-23 11:06:26 | ブルーグラス
久し振りにCDを買いました。



楽しんでいます。
アップしたyoutubeは、このCDには入っておりませんので念のため。

稲葉和裕BGR-149/Some Old Day /Kazuhiro Inaba-460
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永井龍男の比喩

2022-11-23 10:15:28 | 本・雑誌
永井龍男の『一個 秋その他』だが、いい比喩がいっぱい出て来る。

今読んだのはこんなの。
《船頭のかけたエンジンが、ポンポンポンと弾んで鳴り出す。青い煙りの輪が、細い煙突から一枚一枚皿を投げるように空へ上がって、舟は速力を早める。》
その数行あとにはこんなの。
《川口の橋の上を、市電が通る。鉄骨で造った、鳥籠のような橋であった。》
こんなのがいっぱい。比喩を楽しむだけでも楽しい。
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小春日和の

2022-11-22 13:17:31 | まち歩き
用事があって鞍掛郵便局まで歩いて行ってきました。
途中の東三公園には保育園児が遊んでいました。



小春日和の11月22日です。
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美津子さん・川柳展

2022-11-21 16:49:31 | 文芸
川柳作品展の案内状をいただきました。



川柳作家、島村美津子さんの個展なんですね。
美津子さんは一年半程前に「輪」にご来訪くださったことがあります。
その時90歳。すこぶるお元気な女性でした。
頂いた案内状ですが、昭和48年の年賀状を利用してのもの。

なんか味がありますね。

個展の会場は神戸市兵庫区の「いちばぎゃらりぃ侑香」です。
どんな催しなのか大いに興味があります。
が、わたし、ちょっと今、体調に不安があり行けそうにありません。
残念です。
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うっかり風邪も

2022-11-21 08:53:04 | 
今朝の神戸新聞「読者文芸」欄「詩」の部。
神戸新聞さん、渡辺とよ子さん、記事拝借お許しを。
特選詩「風邪」(渡辺とよ子作)です。
←クリック。

うっかり風邪もひけませんよね。

人の意表を突くような発見のある詩も魅力的ですが、このようにしみじみと共感できる作品にはほっとさせられます。
「そうだった、そうだった」と心から思わせられますね。
選者の時里氏の評に《「ああ 風邪ですね。お薬を出しておきましょう」という日常が待ち遠しい。共感しきり。》とあります。
この評にも共感しきりです。

川柳の部に、島村美津子さんの句が入選で出ていました。
「預ける」のお題で。
《預かったいのち雀もわたくしも》
島村美津子さん、お元気で良かった。
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