喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「正平調」の園井恵子

2023-07-22 08:27:22 | 千村克子さん
今朝の神戸新聞「正平調」です。拝借お許しを。

悲劇のタカラジェンヌ園井恵子のことが書かれています。
戦前の映画「無法松の一生」では映画女優としても著名でした。
園井恵子を知るにはこの本に優る物はありません。『園井恵子ー原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(千和裕之著・図書刊行会・2023年4月25日発行)。


著者の千和さん渾身の評伝です。
その千和さん、何度か「輪」にご来訪下さいました。
園井と関連のあるタカラジェンヌ千村克子の取材で。
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『園井恵子』

2023-04-20 09:33:41 | 千村克子さん
東京の「国書刊行会」というところから一冊の本が送られてきました。



『園井恵子・原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(千和裕之著・国書刊行会・2023年4月25日刊)。
400ページを超える立派な本です。
「著者謹呈」のしおりが挟んでありました。
著者の千和さんはお住いの名古屋から、何度か「喫茶輪」にご来訪くださっています。今年も一度。

千和さんは3年前に『流れる雲を友に・園井恵子の生涯』という労作を世に出されました。



取材の限りを尽くして書かれた力作でした。たしか「自費出版賞」を受賞されたのだったか。
ということで、この度、「国書出版会」が目を付け、企画出版となったわけです。
もちろん、前の本に加筆修正が加えられております。
千和さん、おめでとうございます。
また多くの人に読まれることになるでしょう。
わたしも読むのが楽しみです。
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近藤淑子さんが

2022-01-27 08:34:47 | 千村克子さん
昨日届いた「寒中見舞い状」に無念の思い。
近藤淑子さんが昨年12月25日にお亡くなりになっていたのだと。
ご親族からのもの。
あんなにお元気だった人が。
しかし、気づけばお会いしなくなって久しい。
近藤さんは、最初、足立成子女史(数年前にお亡くなりになった)に紹介されたのだった。
その足立さんの告別式でわたしは弔辞を読ませてもらった。人生初めての弔辞。
参列していた近藤さんは「涙がとまりませんでした」と感動されたのだった。
根は明るい活発な人だったが、情に篤い人でもあった。

足立さんも近藤さんも、お二人とも宮崎翁の教え子といえる。
近藤さんは「宮っ子」の仁川地域の編集長。足立さんは用海地域の編集長。
宮崎翁は「宮っ子」の草創期に編集長を集めて指導をされていたのだ。
その指導が、翁独特の濃いいもの。みなさんそれで力をつけられた。

で、近藤さんとの縁は戦前戦中のタカラジェンヌ「千村克子」につながる。
ある日、千村さんの遺品を要らないかと持って来られたのだった。
その中に思わぬ重要なものがあった。
それが「欧州公演に関わる日記」(後に池田文庫に寄贈した)。
それについては「KOBECCO」に詳しく書いた。
今は、千和裕之さんという人が、そのころの宝塚の歴史を掘り起こしておられて、千村さんのことも関りの中で継いでくださっている。
やがて一冊になるでしょう。その一冊が出来上がる前に近藤さんが。
残念です。

それにしても最近、わたしの人生になにがしかの影響を与えた人が次々と鬼籍に入って行かれる。
淋しくて仕方がない。そして、し残していることが気になって心忙しい。
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《「さよなら」の女たち》の記事に不審

2021-09-24 16:47:29 | 千村克子さん
今日の神戸新聞夕刊の記事です。拝借お許しを。


津田なおみさんという映画評論家が書いておられる。
映画《「さよなら」の女たち》について。
この記事の中に不審な箇所がある。
《回想シーンでは、1938(昭和13)年にあった歌劇団フランス公演の実際のニュース映像が流れる。》と。
あれ?ちょっとおかしいなあ。
それはフランスではなく、ドイツ・イタリアを廻った「欧州公演」のはず。
フランスへは行っていない。
その時に参加した千村克子さんの遺品のアルバムをわたし持っています。



ボロボロの、でも丁寧に補修がしてある本。
千村さんが生涯大切にしておられたもの。扉には「贈呈」印が押してある。
参加者全員に配られたのだろう。
その本の中に公演して廻った地図がある。

これを見てもフランスへは行っていない。
記事の筆者、津田さんの間違いか、あるいは、映画を作った大森一樹監督のフィクションか?
でもフィクションにする必要性は?

この「宝塚」の欧州公演のこと、昔、「神戸っ子」に書きました。
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園井恵子の話

2021-05-26 09:40:30 | 千村克子さん
今朝の神戸新聞「日々小論」です。
例によって神戸新聞さん拝借お許しを。



奥原大樹論説委員による「ある名優の無念」と題されたもの。
園井恵子の名前が出てくる。
その園井の同期に千村克子さんがいて、以前「KOBECCO」にミニ評伝を書かせていただいたことがある。
その縁で、園井の詳細な評伝を書かれた千和裕之さんとお知り合いになれた。
千和さんは『流れる雲を友に 園井恵子の生涯』という素晴らしい評伝を著した人。
宝塚フアンの人は必読の書です。

『コーヒーカップの耳』

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千村さんと初音礼子のツーショット

2021-01-31 18:14:26 | 千村克子さん
ちょっと用事があって「街の草」さんへ。
基礎疾患を持つ後期高齢者の身では、今は電車には乗れませんので車で。
そこで面白い雑誌を入手しました。



『寶塚歌劇』脚本集というもの。
昭和15年発行です。
これにタカラジェンヌの千村克子さんと初音礼子のツーショット写真が載っていて、克子さんの笑顔が実にかわいいのです。

右下の写真です。
初音礼子も若い。のちにテレビドラマでおばあちゃん役をよくやっておられた。
この二人は戦後も、新芸座で共演しておられます。
右上にも克子さんの写真が載ってます。
左上は月丘夢路。 
左下は欣二役の秋風多江子。なぜか他人とは思えません(わかる人にはわかる)。
この雑誌にはほかにも注目する記事が載ってました。

『完本コーヒーカップの耳』
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千村克子その後

2021-01-05 08:39:26 | 千村克子さん
「KOBECCO」新年号が「神戸っ子出版」のHPに上がっています。
わたしの手元にはまだ届いてませんが。
今号の「喫茶店の書斎から」は「タカラジェンヌ・千村克子その後」と題して書かせていただいています。
お読みいただければ幸いです。
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園井恵子から千村克子へ

2020-11-12 09:06:47 | 千村克子さん
『流れる雲を友に 園井恵子の生涯』(千和裕之著・パブフル刊)を読了。

素晴らしい評伝でした。
よくぞこれほど綿密に書かれたものだと感心。
散逸していた無数の園井恵子の資料を系統的に整理し、しかも文学的に記述されていった、そのエネルギーと根気に敬意を表します。
また各地への取材の労を惜しんでおられないのも、評伝を書く者として当然とはいえ改めての敬意を表します。
単に園井の歴史を記述してゆくだけでは、第三者には読み物として面白くありません。
園井恵子という生身の人間を描いてこそ、読みながら興味を深めていけるものなのでしょう。
この本はそれに充分応えていると思いました。
後へ行くほど興味が増してくるのです。
終わりの方では涙なしには読めないほどに。
「あとがき」の冒頭部分。
《本文中にもある通り、園井恵子さんの人生をたどる旅路は思いもよらない出来事から始まりました。仕事の訪問先がたまたま園井さんの小学校高等科時代の同級生・渡辺春子さんの家で、それは全くの偶然でした。》
このあと細かいいきさつが書かれていて、
《このような人物の伝記を書く機会に恵まれたことに心から感謝しています。一生を通じて、このような経験は再びできないだろうと感じています。それほど得難い経験でした。
渡辺春子さんにお会いしたのが平成23年(2011年)でした。それから出版まで9年もの年月を要してしまいましたが、多くの人が紡いだ園井恵子さんの人生の伝承において、私も担い手の一人として貢献できたなら、これほどうれしいことはありません。》


この本は園井恵子の資料としても一級のものとして、今後の研究者の役に立つものと信じます。
千和さん、園井恵子の顕彰に見事に貢献されました。

で、今の千和さんですが、
実は千村克子さんの人生に興味を持たれて、手を染められました。
わたしは大いに楽しみにしています。
千村克子は、園井恵子と同期の元タカラジェンヌ。
わたしが以前『KOBECCO』で何回かにわたって書いた魅力ある人物です。
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千和裕之さんと千村克子さん

2020-11-07 10:24:53 | 千村克子さん
「園井恵子から千村克子へ」と題して書いたブログを先ずご覧ください。


千和さんの『流れる雲を友に』をわたしは読んだと書いてますが、白状しますと実はこの時は斜め読みでした。
今、じっくりと読ませていただいています。
改めて、よく書いておられるなあ!と感心しています。
実に綿密に調べて書いておられるなあ、と。
巻末に添えられた主要参考文献は123冊に上ります。
今のわたしにはとても真似られません。

今、千和さんは、千村克子さんに取り組み始められました。
わたしが持つ資料を氏に託しております。千村さんは園井恵子と宝塚の同期です。
園井を取材する過程で宝塚の歴史を相当に勉強しておられます。
しかも二人は同期。この本にも千村さんの名前がたびたび出て来ます。
千村さんは園井ほど有名ではありませんが、その人生は園井に劣らず波瀾万丈です。
評伝を書くのに魅力的な人だと思います。
いい人を得ました。
千村さんにとって良かったと思っています。
楽しみです。
千和さん、よろしくお願いいたします。
人の縁の不思議を思わずにはおれません。

涙と笑いのミニ評伝が満載。『完本コーヒーカップの耳』

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園井恵子から千村克子へ

2020-09-30 16:24:32 | 千村克子さん
始めは店の定食のお知らせにでもなればと思って始めたこのブログですが、
徐々に様子は変わってきて、文化関連の情報が多くなりました。
すると、その縁で来店して下さる人が出て来ました。
遠くは宮城県のパフォーマー、森文子さん。
東京に出たついでに来ました、と驚かされたのでした。
千葉県からは北山冬一郎について論文を書いている人から、お話が聞きたい、と。
そして、横浜からは足立巻一先生のことだったか。
さらに名古屋から、本にするために書いている原稿に取り入れるために足立先生の情報をと。
それから滋賀からはやはり、店に飾っている足立先生の書を生で見たくて、と。
そして今日は名古屋から、千村克子さんについての情報をと千和裕之さんがご来店。
みなさん遠くからわざわざ来てくださいます。
もちろんお近くからはもっともっとたくさんの方がお見えになって下さってます。
わたしの拙いブログが、少しでもお役に立てればうれしいことです。
ただ面白いのは、ごく近くのわたしをよく知る人たちはそれほどお見えになりません。
そりゃあ、珍しくもないただの喫茶店のおっちゃんですからね。いや、ジイさんか。

今日の千和さんは最近、原爆で死んだ悲劇の宝塚ジェンヌ、園井恵子の評伝を出された人。

そのことブログに書きました。『流れる雲を友に 園井恵子の生涯』のタイトルで。
千和さんは園井恵子つながりで千村克子さんに興味を持たれたのだ。
千村さんについてはわたし、「神戸っ子」に5回にわたって書いた。
その時、材料はあるので出来ればちゃんとした評伝を書ければなと思いもした。
宝塚の「歌劇」に連載でもさせてもらえれば、などと。
しかし、その後わたしは「触媒のうた」にかかり切りになった。これがライフワークと思って書いていた。
わたしの力ではそれで精一杯だった。
そして、「触媒のうた」を書き上げて、さてと思ったら、わたしは後期高齢者の真っただ中になっていた。
もうプロの書き手でもないわたしに余力はない。
そんな時、千和さんの『流れる雲を友に…』を読んだ。
じつに丁寧に書かれている。 
お若いだけ根気もお有りだ。
もしこの人が書いて下さるなら、資料提供もやぶさかではない。
今日、お話しさせていただいて、もしかしたら書いて下さるのかな?と期待をした次第。
千村克子という人、本当に魅力的な人なので。
さて。

「千村克子さん」については当ブログのカテゴリーに入れていますのでご参照ください。
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『流れる雲を友に 園井恵子の生涯』

2020-07-13 19:24:34 | 千村克子さん
『流れる雲を友に 園井恵子の生涯』(千和裕之著・パブフル・2020年7月1日刊)を入手。



悲運のタカラジェンヌ、園井恵子の評伝です。
映画「無法松の一生」での坂東妻三郎との共演はあまりにも有名。
木津川計さんの一人語りの舞台でわたしは感動したのですが。
そして、わたしが10年ほど前に興味を持ったタカラジェンヌ、千村克子さんと同期。
そんなことでこの本に興味を持ちました。
まだ読んでませんがパラパラ見てみると、こんな写真が。

園井と千村が一緒に写ってます。トミとあるのが園井です。
千村さんはいい笑顔だ。

おすすめ本→『完本 コーヒーカップの耳』

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武田尾そして園井恵子

2020-05-04 17:18:11 | 千村克子さん
今日読み始めた本。

『風よ僕らに海の歌を』(増山実著・ハルキ文庫)。

武田尾の情景がたくさん出て来ます。
2,3年前に行ったところです。
但し、今のように大工事が行われる前の武田尾。情緒があふれています。

←クリック。



こんな記述もあります。
《武田尾のヤマザクラの美しさは、当時も今も、関西では知らん人がおらんぐらい有名です。
今、そのあたりは『桜の園』と呼ばれていますが、当時は『亦楽山荘』という名前の山林がありました。
大正から昭和にかけて、笹部新太郎という有名な桜守がおりました。》

笹部さんがでてきます。
この笹部さんのことも拙著『触媒のうた』に書きました。

そして話は元タカラジェンヌの園井恵子へ。
園井は宝塚を退団した後、映画女優への道を進み、「無法松の一生」で名声を博します。
その園井と宝塚で同じ時代を過ごしたのが千村克子さん
この小説には大いに興味があります。
読み進むのが楽しみ。
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千村克子さん、世界に…、だって

2015-10-08 22:04:03 | 千村克子さん
先月、朝日新聞に載った記事、千村克子さんの「水晶の夜」だが、英訳されて世界に発信されたと。
たしかに、当時のタカラジェンヌがあの現場に居合わせていて、それを記録していたということは大変なことだとは思いますが。いや、驚きです。
しかし偶然ですねえ。前ページに「昭和11年の日記帳」という記事を書きましたが、この日記帳は千村克子さんのお母さんの日記帳なのです。T石さんというお客さまと「水晶の夜」の記事の話になって「こんなのがあります」と出してきた日記帳なのでした。そんな日に、このようなニュースが入って来るとは、なにか不思議な気がします。
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水晶の夜

2015-09-08 11:15:30 | 千村克子さん
5年前に「KOBECCO」に書いた昔のタカラジェンヌ千村克子さんの日記の記事に興味を示した新聞記者さんがおられる。
朝日新聞のA沢記者。
そのA沢さんが、今朝の朝日新聞(阪神版)に記事にして下さった。
 二段階クリックでどうぞ。
千村さんのことは4回にわたって書いた。日記の内容は多岐にわたっていてすこぶる興味深かった。
今日のA沢さんの記事では「水晶の夜」に焦点を当てて書かれている。
これは社会的に、またタカラヅカの歴史に大きく関連すること。
タカラジェンヌがユダヤ人迫害の始りを目撃していたなんて話は、これまで世に知られていない。それだけでも意味があるかと。
今、ドイツが難民を受け入れているのは、あのユダヤ人迫害を自分たちの心の痛みとして、その贖罪の意味もあるとか。
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『少女の友』の千村克子さん

2014-09-12 16:47:17 | 千村克子さん

ある人から教えられた。
千村克子さんのことが、昭和13年発行の『少女の友』に掲載されていると。
そのコピーの入手方法も教えて下さった。
ということで申し込んだ。
それが今日届いた。

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千村さん、若き日の写真が。
話の内容は、宝塚に入るまでの思い出話が主である。
昭和13年8月号だが、彼女はこの後「欧州公演」の旅に出ることになるのだ。
このコピーについてのことはまた改めて、どこかに詳しく書くことにします。

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