喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『酒場学校の日々』

2022-06-30 14:01:18 | 本・雑誌
『あふれでたのはやさしさだった』』(寮美千子著・西日本出版社)を読み終えた。
この本には参りました。今年もたくさんの本を読んでいますが、最も感動した本かもしれません。
拙著『恒子抄』を除いては(笑)。

次に読み始めたのが『酒場学校の日々』(金井真紀著・皓星社刊)。



これは先日読み終えた『世界はふむふむで満ちている』と同じ著者のもの。
著者の金井さんは詩人の草野心平さんがお好きのようだ。
心平さんに関して大きくページが割かれている。
丁度わたし、最近、心平さんに関することを原稿に取り入れたばかりだったので興味深く読みました。
こんなページがあります。
←クリック。
心平さんがどれほど貧乏だったかという話。
凄いですね。でもユーモラス。
ほかに堀辰雄さんもお好きだったようで、それに関するページも興味深いです。

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書評「恒子抄」

2022-06-30 08:57:34 | 『恒子抄』
「兵庫県現代詩協会」の会報51号に会長の時里二郎氏(神戸新聞文芸欄選者)による書評欄がある。
ここ5年の間に出した拙著4冊も、その時々にきっちりと読んでくださり著者の思いを正しくくみ取り、評してくださった。
今回の「恒子抄」については少し迷ったが、わたしの良き理解者だと思い、お送りした。

すると、やはり作者の想いを理解し、限られた行数の中で見事に評してくださっていた。

うれしいことだった。

引用された詩に誤植があります。
二行目、「朝起きるのは後だからだ」を「朝起きるのは後からだ」に訂正お願いいたします。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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すぐれた詩作品とは

2022-06-28 17:18:29 | 
寮美千子さんの『あふれでたのはやさしさだった』に載っている言葉。

《すぐれた詩作品があり、そんな詩にこそ価値があると思っていたわたしは、愚かな「詩のエリート主義者」だった。もちろん、世の中には、すぐれた詩作品がある。時を超え、国を超えて読み継がれる素晴らしい詩もある。でも、それにしか価値がないわけではない。
言葉の本来の目的は、人と人をつなげることだ。言葉を介して、互いに理解しあい、心を受けとめあうことだ。どんなに稚拙なものでも、そのとき、その言葉が、その場にいる人々の心に届き、響きあうのであれば、言葉としての役割を充分に果たしていることになる。それこそが、言葉のいちばん重要な使命であり、大切なことなのだ。たとえその言葉に普遍性のかけらもなかったとしても、少しも構わないのだ。だって、言葉は、すでにこの地上で人と人をつなぎ、喜びを生み出しているのだから。言葉として、それほど誇らしいことがあるだろうか。》


わたしは全面的にこの考えを支持します。

『コーヒーカップの耳』上に書いたような言葉がいっぱい詰まっている本。
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白い雲の心

2022-06-28 16:31:48 | 
先日、『空が青いから白をえらんだのです』(詩・受刑者 編・寮美千子)のことを書きました。
「涙なしには読めませんね」と。
今読んでいる本、『あふれでたのはやさしさだった』を読んでいて、「やはりそうだったんだ」思いました。
←クリック。是非とも読んでみてください。

そしてこれも。
←クリック。
少年刑務所に入る子たちは、「加害者になる前に被害者だった」というのがよくわかる話です。

この後も涙腺崩壊の話が続きますが、切りがありません。
興味を持たれたなら、本を読んでみてください。


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『あふれでたのはやさしさだった』

2022-06-27 16:39:57 | 本・雑誌
『あふれでたのはやさしさだった』(寮美千子著・西日本出版社)。



昨日図書館からお借りしてきた本。
前に紹介した二冊の本、『世界はもっと美しくなる』と『空が青いから白をえらんだのです』に続く寮美千子さんの本です。
読み始めたとこですが、前の二冊とは内容が違います。
奈良少年刑務所の少年たちの詩作品を紹介するものではありません。多少は載ってるようですが。
前の二冊の成り立ちを綴ったものであり、解説したものであり、補完したもの、いや、うまく言えませんが、
また新たな感動を受けています。
これは「目次」です。
←クリック。
いかにも良い内容だと思えます。
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小松左京と六年間

2022-06-27 09:31:57 | 文学
毎朝妻は隣のお地蔵さんに掃除に行っている。
そこには毎朝お参りに来る人があって何人かと顔なじみになっている。
そのうちのお一人にH田さんという90歳ぐらいの老人がおられて、近くの老人介護施設に入所しておられる。
毎朝散歩がてらにお参りに来られるのだ。
今朝のこと、妻が帰ってきて言う。
その人がわたしに会いたいと言っておられると。
で、わたしは初めて境内でお会いし、そこで「読んでほしい」とプリントを手渡された。
「小松実君」という題のエッセイ。
10年ほど前に小松左京が亡くなった時(没年2011年)に書いたものだという。
「実」は左京の本名。
幼稚園から小学校卒業まで家が近所(西宮市若松町)で同学年だったというのだ。
ところが覚えていないとのこと。
戦災で集合写真も残っておらず、確かめられないのだと。
H田さんのお姉さんが図書館に勤めておられて(数十年昔の話だ)「あなたは小松左京と同級生だったね」と言われたのを覚えているのだという。
しかし、自分はそのころ文学には疎く小松左京の名前も知らなかったと。
ところが左京が亡くなった時にその新聞記事を見て、改めて思いをめぐらしたとのこと。だけど、彼のことを全く思い出せないというのだ。
文の最後に書いておられる。
《いろいろ考えたが、彼は所謂、今でいうエリートグループで、私は落ちこぼれだったので、あまり接触がなかったからではないか。》
わたしが考えるには、別の理由がある気がする。
それはH田さんには言わないでおこう。
因みにH田さんがわたしに読んでほしいと言われたわけは、拙著『縁起・小墓圓満地蔵尊』を購入して読んでおられて、話が分かる人と思われたらしい。文学には疎いといわれるわりにはしっかりとした文章を書いておられる。
小松左京については、丁度今読んでいる『星新一』に重要な人物として登場している。
そんな話もしようと思ったのだが…。
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和太鼓「松村組」

2022-06-26 17:54:48 | アート・文化
アミティーホールの「太鼓フェスティバル」を見てきました。





以前から気になっていた「松村組」の和太鼓。
生で見るのは初めてでした。
前座を素人さんが務められたのですが、それはそれでなかなか良かったです。
しかし、さすがトリを務めた「松村組」は凄かったです。
迫力あるだろうなと予想はしてましたが、それをはるかに上回っていて、大きな感動を受けました。
嘘でなく涙が出てきました。
さすがにプロは違います。
アマチュアの方達が引き立て役になっていました。
行って良かった。
やはりライブはいいです。
先週はブルーグラスライブ。
今日は和太鼓。
2週続けて幸せでした。

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星新一と出石

2022-06-25 14:33:31 | 出石
まさかと思った。

『星新一』(最相葉月著)を読んでいての事である。
この本、ぼちぼちと読んでいる。
縁のある名前が出て来るのだが、今日はまさかの「出石」が出てきた。
人物名ではないが驚いた。
《兵庫県出石郡と養父郡一帯のホシチェーン商品の売り捌き所を経営していた日村(豊蔵)は、(略)星一の絶大な信頼を受けて会社を支えてきた大番頭である。星一逝去後も新一を支え(略)》
で、出石出身の妻に聞いてみた。
「出石に日村という名前の家ある?」と。
そしたら、
「あったよ。日村薬局は父が好きやった」というではないか。
そこでワード検索してみた。
すると「日村豊彦ブログ」というのにヒットした。
日村豊彦さんは正に『星新一』の著者、最相葉月さんが取材したその人だった。
現在はすでにお亡くなりになっているようだが、県会議員だった人。
豊彦さんの祖父が星製薬の大番頭だった豊蔵さんだったのだ。
まさか、星新一と出石が関連あるとは!
いや、おもしろい。

『触媒のうた』おもしろ文学史秘話。 星新一の話も出てきます。
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11手詰め

2022-06-24 08:31:11 | 将棋
昨夜の「用海将棋会」の例会は淋しかった。
コロナの間に次々と会員が減ってしまって、今は10人を切ってます。
そんな中、昨夜は4人のみ。こんなことは初めてのこと。
これでは今後維持して行けません。
会場費も払わなければなりませんので赤字です。
そろそろ「解散」も視野に入れなければならないのかな?
盛時には子供を含め50人ほどもが二部屋で楽しんでいたのですが。

さて昨夜の対局。
まずNさんと。
ほぼ指導対局のようなもの。何局か楽しく指しました。
次は入れ替わってT四段と。
先週は終盤に勝ちになったと思ってからミスが出て長手数で詰まされて負けました。
昨夜はTさんの方にミスが出てわたしの二勝。
そのうちの一局の最終盤。再現図です。



わたしの8五飛にTさんは8四歩と受け、6六角には受けずに、6七飛と詰めろをかけてこられました。
もう時間も迫ってましたので受けるのを諦められたのかも。
で、わたしは8四角から詰めに行き、三手進んだところで投了されまし。
もう一局は中盤でTさんが大きなミスを犯されましたので圧勝でした。

どなたか将棋の好きな人、入会してきてください。初心者には丁寧に指導いたします。
入会金は不要、月会費500円です。
例会日 第一~第四木曜日(第五は休み)。 
時間 午後5時半~8時半。
場所 用海公民館 二階和室。
見学可。
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六車明峰さんの書

2022-06-23 09:17:50 | 田辺聖子さん
もう長いお付き合いの、明石の書家、六車明峰さん。
六車さんの書は趣味ではありません。
プロの書家さんです。
その六車さんからこのほど「もらってください」と言って「書」を贈られました。



タテ15㎝、ヨコ10㎝のかわいいもの。
実はこれ、「KOBECCO」6月号のわたしのエッセイ「田辺聖子さんの異人館」につけられたカット書なのです。



因みに、「輪」の書斎に飾られている聖子さんの異人館の絵です。



色んな人の縁をいただきながら、ものを書かせていただいています。
ありがたいことです。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。


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99歳の人

2022-06-22 18:32:21 | 『恒子抄』
『恒子抄』は少部数発行でしたので、ごく身近な人にしかお送りしておりません。
届いてない友人さんには申し訳ないことですがご理解ください。
そんな中で、わたしが大好きな宍粟の詩人、西川保市さんにはお送りしていました。
ご高齢(1923年生まれ)ですのでご返事は期待しておりませんでしたが、このほど返信がありました。
「字が書けなくて礼状を差し上げることができませんでした」とありました。
そのあと縷々書いてくださっていて、こんなことを書いて下さっていました。
《このあと五年が過ぎたら「恒子抄 二」、その後 五年経ったら「恒子抄 三」を出してください。(略)生きていて読みたい気がしますが、そのころ私はおりません。》と。
この詩人は80歳のころに奥様とのことを書かれた『大切な人』という素晴らしい詩集があります。



わたしの『恒子抄』より余ほど深みのある詩集です。

そうだ、この人のこと、以前「KOBECCO」に書かせてもらったことがあります。
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空が青いから白をえらんだのです

2022-06-22 15:12:56 | 
今朝、図書館まで歩いて。
今日は途中で公民館に用事がありましたので、往復5000歩ぐらいかな?
この本をお借りしてきました。



『空が青いから白をえらんだのです』(詩・受刑者 編・寮美千子)。
これは先にお借りした『世界はもっと美しくなる』の姉妹編です。
実はこの二冊、同時に予約していたのですが、後から出た方が先に準備されたのでした。
今日お借りしてきたこちらの『空が…』の方は、2010年の発行。先に読んだ方は2016年発行でした。

表紙のタイトル文字ですが、「奈良少年刑務所詩集」の方が大きな字になってます。
ですが、奥付を見るとそちらは副題ですね。
「空が青いから白をえらんだのです」が正タイトル。

刑務所内部の写真が載ってました。



この前、テレビで見たのでしたが、「星野リゾート」のホテルになるとのこと。
「奈良監獄ホテル」だって。趣味の悪いネーミングだ。まあまだ仮定でしょうが。

さて最初の詩です。
←クリック。
たった一行の詩。
「くも」です。
空が青いから白をえらんだのです

本のタイトルにもなっている一行詩。
幾通りにも解釈できそうです。
「白をえらんだ」のはだれなのか。
お母さんなのか。
あるいはA君なのか。
はたまた「くも」自身なのか。
これだけではよく分かりません。
そこで左ページの解説を読んでください。
涙なしには読めませんね。

さてこのあと、わたしは読み終わるまでに何度涙を催すのでしょうか?



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ブルーグラスを聞いて一日を

2022-06-21 08:48:55 | ブルーグラス
妻は昨日から留守でわたしは一夜の独身生活。
わたしは何もしないでいいように準備してくれてたのですが、それでもやはり、
昨夜は風呂を立てたり(今は簡単ですけどね)、今朝は自分でパン焼いて(これも簡単)コーヒー点てて、
そしてゴミ出し。いつもはしないことをやってます。

昨日は、締め切りの近い原稿の推敲をしたり、読書をしたり、手紙を書いたり、メールのやり取りなど。
そして一昨日の「アビリーン」でのブルーグラスライブの録音(わたしが収録)を聞いてました。

何度聞いても飽きがきません。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
コメント (3)
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岡町でのブルーグラス

2022-06-20 08:28:18 | ブルーグラス
昨日の午後はたっぷりとブルーグラスを楽しんできました。
豊中市岡町のライブハウス「アビリーン」で。
バリバリのブルーグラス。

チケットは早くにSOLD OUTで、超満員でした。でも換気には十分配慮されていました。



MCとギターボーカルの稲葉和裕さんは日本有数のブルーグラッサー。
ほかのメンバーも手練れといっていいでしょう。
久し振りに本格的なブルーグラスをたっぷり2時間半堪能してきました。

帰りの電車から。


阪急今津線。

最後尾のこんな場所に座るのは珍しいです。



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『世界はもっと美しくなる』

2022-06-18 11:41:42 | 本・雑誌
偶然「世界は」で始まるタイトルの本を併読している。
昨日上げたのは、これ。
『世界はフムフムで満ちている』。

今日はこれ。



『世界はもっと美しくなる』(寮美千子編・ロクリン社・2016年)。
「奈良少年刑務所詩集」と副題がついてます。
FB友達のI・Kさん(詩人でパステルアーチスト)がFBに上げておられたもの。
わたしも図書館からお借りしてきました。
久し振りに図書館まで徒歩で。
汗でずっくりになりました。
早速読み始めたのですが、こんな衝撃的なページが。
←クリック。
「お金」という詩です。
これの解説。

世の中には凄い話があるものです。
少々苦労したと言って苦労人顔してはいけませんよね。
この詩集にはこんな話がいっぱい。

それはそうと、この奈良少年刑務所はすでに閉所されています。
建物は歴史的なものということで残されて、やがてホテルに活用されるようです。
つい最近、テレビでレポートされているのを見て、そのドラマチックな様に感心したのでした。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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