喫茶 輪

コーヒーカップの耳

笑い話 1

2020-03-31 13:48:43 | 完本 コーヒーカップの耳


憂鬱な日々が続いています。
そこで、『完本コーヒーカップの耳』の中から笑い話を紹介してゆきましょう。
『完本コーヒーカップの耳』に収められているのは、「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」(芭蕉)と評されるように、大体が泣き笑いなのですが、
中には笑えるだけのものもあります。
そのような作品を順次載せて行きたいと思います。
今日はこれ。

  「草野球」
昭和40年ごろやったかなあ。天王寺公園で草野球やりよったんや。
そしたら仕事にあぶれた日雇いのおっちゃんらが よおけ見物に来よるねん。
そのヤジがまたうるさいんや。
エラーなんかしたら「こらーっ なにさらしとんじゃ!」ゆうて本気で怒りよるねん。
三振したら 別のおっちゃんが「しっかり打たんかえっワレーッ!」ゆうて これも本気や。
殴られるんかと思たで。俺らより熱うなっとんねん。
後でわかったけど あのおっちゃんら 俺らの野球に金賭けとったんや。(助代正夫さん)

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明日から休業

2020-03-31 12:36:08 | 喫茶・輪


「喫茶・輪」は明日からしばらく休業させていただきます。
お客様に高齢者や病気持ちが多いですし。


息子や娘の家族も、わたしたち老夫婦を訪ねてくるのを遠慮してくれてるのに、店を開けてるわけには行きません。
いや、それよりなにより、このウイルスはやはり恐ろしいのだということがハッキリしてきたからです。
「喫茶・輪」がそんな恐いウイルスの感染の場になっては困りますので。
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水曜日より休業

2020-03-30 11:22:15 | 喫茶・輪


志村けんさんの訃報には驚きました。「人工心肺」という言葉を聞いたときに大いに心配はしましたが、必ず良くなられると思ってました。
やはり疾患を持つ者には厳しいウイルスなんですね。
わたしも高齢の上に心臓血管症(狭心症)という基礎疾患を持っています。
よほど気をつけなければなりません。
「喫茶・輪」ですが、明日は取りあえず午前中だけ開けて、来られたお客様に「水曜日よりしばらく休業します」とお伝えしようと思います。

『完本コーヒーカップの耳』 
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朝ドラ「エール」

2020-03-29 22:34:29 | 随想
明日、3月30日から始まる朝ドラ「エール」は古関裕而(こせき・ゆうじ)さんがモデル。
その古関さんが作曲した「栄冠は君に輝く」について昨年の「KOBECCO」3月号に書きました。
富田砕花師に関連しての話です。


「ああ栄冠は」 
 昨秋のことになる。「富田砕花展」を芦屋市立美術博物館へ見に行った時のことだ。
 ウィークデイのことでもあり、観覧者はわたしのほかにはなく、館内はことのほか静かだった。
 ゆったりとしたスペースに砕花師愛用の書斎机や椅子、その他書籍、生原稿、色紙、条幅などが展示されていて心豊かな時を過ごさせてもらった。
 中に高校野球に関するコーナーがあった。高校野球ファンであった砕花師は、昭和10年に「全国中等野球大会行進曲」を作詞しておられ、その直筆幅も飾られていた。
ところがそのコーナーには、昭和24年に新たに制定された「全国高等学校野球大会歌」についての資料も展示されていた。今も夏の大会で流れる、小関裕而作曲の、胸躍る思いがするあの歌である。

 雲は湧き 光あふれて
 天高く 純白の球今日も飛ぶ
 …
その歌についての資料展示が結構なスペースを占めている。わたしは、「なぜ?」と思った。たしかその歌は砕花師の作詞ではなかったはず。富田砕花展にはそぐわないのでは?資料にも、作詞者加賀大介となっている。もしかしたら加賀大介は、何かの事情で砕花師のこの時だけのペンネームか?と思ったりした。いやいや、そんなわけはない。いただいた展示品リストを調べると、選者とあった。この大会歌の詞は公募されて、全国から五二五二篇もの応募があり、加賀大介という人の作品が採用されたのだ。しかし選者だからといって、これほどの展示スペースを取るのもおかしいなと思った。そこでわたしは、この歌のことを詳しく知りたくなり、帰宅してネットで調べてみた。すると思わぬことが分かった。
 元々作詞者として発表されたのは加賀大介ではなく、後に彼の妻となる高橋道子だったのだ。
 これについては『ああ栄冠は君に輝く』(手束仁著・双葉社・二〇一五年)という本が出ているのを知り、わたしはすぐさま入手した。そして一気に読み終えて、深いため息をついた。毎年の高校野球大会でテレビから流れるあの行進曲が急に愛おしいものに思えてきたのだ。
 作詞者加賀は、若き日、大好きな野球をしていて足を怪我し、それがもとで片足を失う。その後、自分の将来を文学に求め、やがて地域では指導者的立場になる。しかし、中央で活躍できるような文学者を目指すも思い通りに行かない。そんな時に、高校野球大会歌の公募を知り、〆切前日に完成し応募する。自分の名前ではなく、婚約者であった道子の名前を使い加賀道子(本名高橋道子)として。その理由は、「ぼくは文学者だ。文学の道を究めて芥川賞を獲るんだから、新聞社の賞金の高い応募作に、加賀大介の名前は使いたくないんだ」というわけである。
 この秘密は、その後20年間も明かされずに過ぎる。明かされたのは全国高等学校野球選手権大会が第50回の記念大会を控えた昭和43年2月のこと。朝日新聞記者が、「『栄冠は君に輝く』が発表されてから丁度20年になりますのでお話を」と取材を申し入れたのがきっかけ。道子は悩みに悩むが、もう秘密を持ち続けることに耐え切れず、その記者に真実を話し、二月二十二日の朝日新聞にこの事実が掲載される。
 《「作詞者は夫でした」 加賀さん20年ぶりに真相語る》
 この50回記念大会に加賀大介は招待されるが出席していない。そしてその後も甲子園に行くことは一生なかったという。このあたりの感動的な話は、著書『栄冠は君に輝く』をお読み頂きたい。

ところで、富田砕花展である。わたしはもう一度、芦屋美術博物館へ行って、あの展示を見なければならないと思った。
その日も観覧者は少なく、わたしのほかには赤いベレー帽をかぶった女子大生らしき女性が一人だけだった。
わたしはすぐさま高校野球のコーナーへ行き、資料を書き写していた。やがてそこへ先ほどの女性が回ってきた。わたしは一旦鉛筆を置き、場所を譲った。そしてお節介かも知れなかったが、高校野球ファンだという彼女に「この歌のエピソード知ってる?」と訊ねてみた。すると、知らないと言う。で、あの感動的な話をしてあげると、「楽しい話をありがとうございました。今後はこの歌をこれまでと違った思いで聴くことになります」と喜んでくれた。
わたしが書き写していたのは、加賀大介による歌詞が書かれた朝日新聞社の原稿用紙二枚。緑色の罫線の色褪せたものである。それに砕花師が赤鉛筆で補作しておられるのだ。わたしには、特に二番の補作が印象的だった。その一部。加賀大介の元詞は、
《青春のほのほをかざせ ああ 栄冠は君に輝く》だが、砕花師の補作はこうだ。
《青春の賛歌を綴れ ああ 栄冠は君に輝く》
ほかの何ヶ所かの補作と合わせ、見違えるように歯切れよく、そして格調高くなっている。流石です。


『完本コーヒーカップの耳』 

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運動不足で

2020-03-29 16:32:29 | 健康・病気
家の中での、読書とテレビとパソコンだけの生活では胸の中に鬱憤が溜まってくるし、運動不足にもなるので、家の前の道を行ったり来たりしました。
   
ほとんど人通りがありません。
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自叙伝『あるがままに 時代とともに』

2020-03-28 16:33:28 | 本・雑誌
自叙伝『あるがままに 時代とともに』(日高昭夫著・新生会作業所発行)をいただいた。



400ページ近くの大著である。
著者は「にしのみやブログ」のブロガーの日高昭夫さん。
←クリック
ブログ上でのお付き合いだが、「喫茶・輪」へご来店下さったことがある。
その時、拙旧著『詩集・コーヒーカップの耳』を呈上していた。
この本にはその書評も載っているので驚いた。
日高さんは読書家である。
「書評」として一章設けてある。
《74年の人生で数多くの本を読んだ。リタイヤ後の読書については殆ど書評を記した。ここではその一部のお気に入りの作品の書評を収録した。》とあり、10冊が選ばれている。
恐らく何百冊も読まれただろうに(いや、もっと多くかもしれない)、光栄にも10冊の中に『コーヒーカップの耳』を加えて下さっているのだった。

この自叙伝の中で、わたしが強く興味を魅かれたのは「闘病記」だった。
悪性黒色腫に罹り、入院手術。50日間の入院生活の克明な闘病記である。
一気に読ませていただいた。
その最後のページ。
←二段階クリック。
右手親指に生じた皮膚がん切除の手術だが、心の葛藤も含めて、本当に事細かく書かれていて感心した。
文章が上手なので、緊迫感もあり、一気に読ませていただいた。
同病の人が読めば大いに参考になるものと思われる。
ただし、この本は自費出版なので、広く世に出ることはないのでしょう。残念。

今日、手にしたところなので、まだほかは読んでないが、「交友録」の中の「直木賞作家 旧友・車谷長吉君に捧げる詩」の項が楽しみである。
日高さんは、あの車谷と同級生で、小説の中にモデルとして登場しているのだ。
その登場の仕方が面白いはず。



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なんという偶然

2020-03-26 19:02:11 | 完本 コーヒーカップの耳
相次いで届いた読後感にびっくり。

詩人で元S大学文学部教授、Y氏からのハガキに、
「おもしろうて やがて かなしき もの語り」

そして、K大学人文学部名誉教授からのメールに、
「おもしろうて やがて悲しき 鵜舟かな」

芭蕉の俳句を借りての言葉。うれしいですね。

  『完本コーヒーカップの耳』
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桃の花

2020-03-25 10:42:49 | 喫茶・輪
店の扉を開けたところに半坪ほどのスペースがある。
その奥が店内というわけだ。
この半坪ほどの空間が、実は貴重。
それが『完本 コーヒーカップの耳』を生んだのかもしれないと思っている。

そこに桃の花が咲きました。
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『流人道中記』

2020-03-22 15:33:32 | 本・雑誌
書かなければならない原稿も書き終えて、今ちょっとホッとしているところ。
ということで、長編小説を読み始めました。



浅田次郎さんの時代小説『流人道中記』(中央公論新社)です。
これは先日、kohと一緒に行った本屋さん、阪神西宮駅エビスタの「Book 1st.」で買った本。

 『完本コーヒーカップの耳』(今村欣史著・朝日新聞出版刊)

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椎名麟三と田靡さん

2020-03-21 15:50:29 | 文学
今日の神戸新聞夕刊。



「椎名麟三を語る会」が解散へと。記事は平松正子記者。
写真に写るのは、右が椎名、左は田靡新さん。
田靡さん、うちの店にも何度かお見えになったことがあります。
昔の拙著『詩集・コーヒーカップの耳』の中の一編をモチーフに短編小説を書かれたことがあった。
87歳になっておられるんだ。
長い間、ご苦労様でした。

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読書感想文に『完本コーヒーカップの耳』

2020-03-21 11:57:09 | 完本 コーヒーカップの耳
孫のkoh(中二)だが、この休みに読書感想文が課されていると。
それに拙著『完本コーヒーカップの耳』を選んだというのだ。
楽しみ。
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2020年お彼岸さんのお墓参り

2020-03-21 11:37:36 | 日記
昨日お参りするつもりでしたが、都合で今日行ってきました。

途中の道、43号線を含めて車が非常に多かったです。
お天気はいい。
しかし子どもたちは新コロナで鬱屈が溜まっている。
お父さんはお仕事お休み。
で、今日は取りあえず皆さん外へ出たということですね。

墓地の背景、遠くの方には春の六甲連山。

二人で掃除して、お経を上げて帰ってきました。
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飄々と

2020-03-21 08:21:08 | 
今朝の神戸新聞に赤井宏之さんの詩集『水を汲みに』の評が出てました。

←二段階クリックで。

大阪文学学校校長の細見和之さんによるもの。
「飄々と」という言葉が使われています。同感ですね。
『水を汲みに』
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往来自粛の怪

2020-03-20 08:42:05 | ニュース

              (神戸新聞さん、記事拝借お許しを)
「阪神」というのはの一つの町なんですね。
西宮というのはその真ん中にあるんです。
それで「阪神沿線」などというわけで。
たまたま明治以来の歴史の中で、大阪と兵庫に行政区分が分かれているだけで。元々摂津の國ですからね。
それを往来自粛といわれても、同じ町の中で動くなといわれていることになり、そりゃあ皆さん、戸惑われます。
こういった事情を知らない人が思い付きで言ったとしか思えません。
東京でいうなら、隣の区同士て行き来するなというのと同じ。

というわけで、「外出自粛」というならわかりますが、大阪兵庫の往来を自粛というのは、わたしには意味がわかりません。
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患者になった名医たちの選択

2020-03-19 14:13:49 | 本・雑誌
『患者になった名医たちの選択』(塚崎朝子著・朝日新書)という本を読んでいる。



中の「がんに打ち勝った人生を他者のために・肺がん」(高橋治・医療法人平和会 平和病院(横浜市)緩和支援センター長)にこんな記述がある。

《診断をつけてくれた栗原に執刀を委ねたかったが、「親しい間柄では感情が入るからできない」と固辞された。その代わり、「自分が手術を受ける時に頼みたい第一人者」として、国立病院機構神奈川病院(秦野市)の加㔟田静を紹介された。理事長の立場で、近隣の病院に入院すれば、余計な憶測や気遣いを生じさせる。それを避けるためにも、程よい距離感だと思えた。》

なるほど、そうなのかと思った次第。
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