昨年4月19日、我が愛車Käferが2度目のエンジンオーバーホールから戻り、
その後6月始めに、SOLEX30pict-3キャブレターをオーバーホールしました。
エンジンはその後すこぶる調子がよく、回転も850rpm/minで安定してました。
しかし慣らし運転が終わり、8月中頃、今度はエンジン側、ミッション側同時に
オイル漏れが酷くなり、10月初旬再ドック入りさせ、エンジンを降ろしました。
そして10月終わり、オイルシール交換でオイル漏れがほぼ止まったのを確認、
再び通勤に遊びに使用し始めたのですが、今度はキャブレターが不調となり、
以後3日に空けず、キャブレターセッティングを何度もやり直すこととなりました。
物の本によると、まずは暖機運転後のアイドリングを900rpm/minに設定して、
ボリュームコントロールスクリューを時計回りに軽く当たるまで絞り込んだ後、
次に反時計回りに3回転戻し、再び時計回りにアイドリングスローの限界となる
20~30回転まで絞り込み、そこでバイパスエアスクリューで回転を調整する。
その後はプラグの焼けやすす付着具合でボリュームコントロールスクリューにて
微調整するとある。
またネット上の情報によると、上記の反時計回りに3回転戻し、までは同じでも、
その後はタコメーターによるスロー回転最高値に設定するというものもあった。
私はオイルシール交換後の昨年10月終わりより今日まで、上記方法は基より、
自己流で空けたり絞ったり、Oリング交換やディストリビューター類を見直したり、
マグライトと大きく長いマイナスドライバーと小さく長いマイナスドライバーを
いつも運転席に携行して、走っては調整、また走っては調整の繰り返しでした。
極寒の朝は直ぐストールしたり、ふかしてもふかしても回転が上がらずだったり、
午後帰宅時は、騒々しいアフターファイヤーをパンパンと出しつつ走り続けたり、
室内がガソリン臭さで我慢できなくなったり、排気ガス充満で噎せ返ったり...。
イライラ悪戦苦闘、、試行錯誤、そして居直ったり、愉しもうと思い込んだりして、
今日やっとその極意なるものを掴んだと言えるセッティングに行き着きました。
それは結局、物の本の通りの絞り込んだ後、3回戻して、再び締め込んでいく、
そして可能な限りの超スローで安定したところで、エアスクリューで回転を正す。
その後は、冬期朝昼の気温変化やガソリンの種類によって僅かに微調整を行い、
キャブレターよりのバックファイヤー等吹き返しとマフラー内のアフターファイヤーを
起こさない範囲で、プラグが白く焼け過ぎない、良いリズム音が聞こえる位置で、
大小スクリューを留めることができれば、そこがベストチューニングな位置である。
極意は簡単であっても、そこへ行き着くのに紆余曲折、試行錯誤の連続でした。
でも一度身に付けたことは、次に理屈や理論を飛び越し、技として活かせます。