前回、ダマヌールとオリベッティの関係を書きました。
ダマヌールとアドリアーノ・オリベッティ - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
丁度少し前に、ロナルド・ドーア氏の記事を書きました。
ロナルド・ドーア氏の分析 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
コミュニティ研究をし続けたロナルド・ドーア氏は、晩年はイタリアのボローニャ県にあるグリッツァーナ・モランディで暮らしました。
私は2005年、2008年、2012年に訪れさせてもらって、このうち2012年の印象では、、ドーア氏が住み始めたころより、外国人移住者も増えて変わっていたと思います。
しかし、そこには彼が戦後日本の研究をしていたころと似たところがあり、心地よいコミュニティがありました。
私は社会学者ではないですが、「コミュニティ」も興味を持っている一つ。運よく市のボランティア・センターでボランティアコーディネーターをやってきたため、様々なコミュニティ・グループ(地区~ボランティアグループ~障害者グループ)を観てきて、いろいろ考える機会に恵まれました。
コミュニティといっても、都市部のPTAや町内会などの、母体が大きく、しかも強制的に入らされるものには「コミュニティ」としての良さがうまく働かないものもありますが、人間である限り「居心地の良いコミュニティ」を見つけられるのと、それができないのとは「幸福度」が違うと思います。
ダマヌール訪問の動画のBappa Shotaさんの新しい動画には、サルディーニャ等の小村訪問動画がありました。この動画には、「ブルーゾーン」という言葉が出てきます。
世界で最も人が長生きする天国みたいな島の実態... (youtube.com)
ブルーゾーンとは、世界有数の長寿の村(コミュニティ)のことで、ある研究者によれば、長寿の秘訣はこの9つにあると言います。
ブルーゾーン 世界の100歳人に学ぶ健康と長寿9つのルール (asahi.com)
抜粋:
<世界の百歳人(センテナリアン) に学ぶ健康と長寿の9つのルール>
これはつまり、さまざまな長寿文化から最善と思われる方法を引き出して磨き込んだものだ。ご自分の好みによって、取り組む順番はどう変えても構わない。
[ルール1] 適度な運動を続ける
[ルール2] 腹八分で摂取カロリーを抑える
[ルール3] 植物性食品を食べる
[ルール4] 適度に赤ワインを飲む
[ルール5] はっきりした目的意識を持つ
[ルール6] 人生をスローダウンする
[ルール7]信仰心を持つ
[ルール8]家族を最優先にする
[ルール9] 人とつながる
Bappa Shotaさんの動画でインタビューに答えてくれている人たちもこのルールを守っているようです。(ただし、動画では[ルール7]信仰心を持つの部分は質問なしですが、たぶん信仰心は厚いと思います。)
「信仰心」がなくても、「似た価値観」「同じ興味」があれば「幸福度の高いコミュニティ」はできるのですが、そのコミュニティを担う人たちの世代が変わるとそのコミュニティが姿を変えたり、消滅したりする場合が少なくないのではないでしょうか。
私はカルト系でなくとも宗教の信者になりたいとも思いませんが、「コミュニティ」としての「宗教」を考えると(まともなものであれば)優等生と言えると思います。
さて、ダマヌール、彼らは自分たちを「宗教」と言っていないようです。
いずれにしても、「スピリチュアル」と「宗教」は紙一重で、「コミュニティ」は「宗教」にとって都合がよい単語になりますね。
この境目はなんでしょう。