Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

カタログハウスのCSR

2011年11月30日 | CSR(企業の社会的責任)

「通販生活」(カタログハウス)の反原発のCMをテレビ朝日が拒否したという話を、1127日の東京新聞「筆洗」で知りました。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011112702000040.html

俳優の大滝秀治さんのナレーションが、とても味わい深く響く。<原発、いつ、やめるのか、それとも いつ、再開するのか。それを決めるのは、電力会社でも 役所でも 政治家でもなくて、私たち 国民一人一人。通販生活秋冬号の巻頭特集は、原発国民投票>声と字幕だけの短いテレビCMが今、話題になっている。「通販生活」を発刊しているカタログハウスがテレビ朝日の夜の番組で流そうとしたが、拒否され幻になったCMだ原発をこれからどうするのか。政府や官僚任せではなく国民投票をして決めよう-。そんな特集の記事を宣伝する「商品広告」とカタログハウス側は考えていた。どこかタブーに触れたのだろうかテレビ朝日側は「民放連の放送基準などに則(のっと)った当社の基準をもとに考査、判断している」と説明。個別のCMの判断については「お答えしておりません」という原発の是非を国民投票で決めようという市民運動が広がっている。ただ政治家の関心は鈍く、批判的な声すらある。そこには、理性的な判断は国民にできない、という蔑視が潜んでいるように思える原発稼働の是非を問う住民投票条例の制定を求める署名活動が、来月から東京都と大阪市で始まる。電力消費地の住民が自らの問題として受け止めようという思いから始まった。主権者が意思を示す第一歩に注目している。

テレビ朝日が拒否した理由は、一概に責められないと私は思いますが、CMはじめとした一連の脱原発や放射能汚染関連での活動-カタログハウスのCSRでしょう。

参考:

ロケットニュース24

『各テレビ局が放送拒否? 放送されなかった『通販生活秋冬号』のCM「原発国民投票」の真相に迫る』

http://rocketnews24.com/2011/11/29/157518/

阿修羅

スカイキャットさんの投稿

http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/597.html

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ユーロ危機でも慌てない人たち

2011年11月30日 | 経済

昨日、私の日本人ペンフレンドの一人、サチエさんからのメールに以下のことが書いてありました。

EUの金融危機は本当に深刻ですね。一昨日久しぶりにドイツのRが電話をくれて、彼と1時間くらい話したのですが、彼は比較的楽観的でした。他のユーロ圏の国に比べるとやはりドイツはかなり景気が良いらしいです。ユーロ安が結構ドイツ経済を助けているみたいです。日本とは逆ですよね。

私にはもう一人ドイツ人のメル友がいるのですが、彼の方が辛口でした。ドイツは年金開始年齢が上がって、金額が下がって・・・等、決して今の状況は良くないとネガティブな見解でした。人によって色々ですね。」

この部分について、私はサチエさんに、

「EUの金融危機について、エコノミストやフィナンシャルタイムズなどは、随分とドイツを悪者に書いていますが、ドイツが一番気の毒なんですよね。

先日のドーアさんがイタリア人の楽観について話をしたときに、ふとビル・トッテンという米国人(米国批判をしすぎて、ブラックリストに載り、日本に帰化した人。昔、ブロードキャスターかなにかにコメンテーターでも出ていた人)で日本にITソフト会社を京都で持っている人が、「仕事が半分になったら、社長から平社員まで皆の労働時間を半分にすれば良い。人間は衣食住があれば良いので、あまった時間で畑を耕し、衣類も自分で作れるようにすれば良い」といって、自分の会社で農地を借り上げ、そして希望する社員に洋裁の指導者をつける・・・という取り組みをしていることを思い出しました。

この話を皆にしたら、Hが「社会主義か」と(普段社会主義者を軽んじる彼もこの時はいやな感じではなく)言っていましたが、社会主義だなんだという前に、人間としてこの方式が、現在の失業率悪化と同時にこの金融危機を乗り越える手立てとなるのではないか、と思います。

短時間労働といえば、Rさんと同じように、ルフトハンザを早期退職(現在は嘱託のようで、これも来月終わる)したブルクハルトさんもそうですね。」

と書きました。

さて、このサチエさんの言うドイツのRさんは、私も一時期文通をしていたときがあります。(japan.guide.comの利用者は若者中心なので、中高年ともなると、案外世界が狭い)

彼は現在40代後半で大手企業の社員ですが、体を壊して、今はパート勤務に切り替えています。仕事を減らした分、彼は観光ガイド、人形劇などを無料でし、そこで得た寄付を、アフリカ難民の為に団体に送ったりしています。

そして、ブルクハルトさんとは私のドイツの60代の友人で、彼は「人生はお金が全てではない」と言って、早期退職。ルフトハンザの仕事を(おそらく嘱託として)半分しながら、趣味でガラス工房を持っています。

(オランダでは適用されていますが、ドイツで、短時間労働者でも正社員と同じ賃金『同一労働同一賃金』が適用されているのかどうかは不明。)

そして、ここで書いたドーアさん(先日お会いしたイギリス人社会学者でイタリア在住のロナルド・ドーア氏)のイタリア楽観の話とは、「国が財政危機であろうとなんだろうと。住む家があって、畑があれば生活は変わらない」と言っていたイタリア人の話のことです。

現在の状況を改善するには、楽観論とパラダイムシフトが必要なのだろう、と思います。

参考:

『アメリカ人のトッテン社長を見習っては』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20110509

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マイケル・プロンコ氏のコラムと植木職人

2011年11月28日 | 社会(歴史・都市計画含む)

ニューズウィーク日本版から、マイケル・プロンコ氏のコラムを。

『東京を住みよい街にする「しぜんびと」の力』(20111123)http://www.newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2011/11/post-417.php

 秋の気配を感じるようになった頃、植木屋さんに入ってもらっている家が近所にたくさんあった。冬を前にした庭木の手入れだ。町内で私の家の庭だけが雑木林のような状態なのも気まずいので、近所で作業中の2人の植木屋さんに、うちの庭もお願いできないかと聞いてみた。

 植木屋さんたちは驚いたような目で私を見た。東京で外国人が庭木を持っているなんてびっくりだ、とでも言いたげな感じだ。それでも彼らは丁寧に応対してくれ、地下足袋姿で私の家を見に来てくれた。

 家の正面にある木を見て、年配のほうの植木屋さんが笑いだした。この人の目には、手の施しようがないくらい、ぼうぼうに伸びた木に見えているのだろう。私の目には、ちゃんとした「グリーン」に見えるのだが。

 裏庭に回ると、2人は言葉をのんだ。私は、これでも手入れはしていたんですと言うべきか、それとも何もしていなかったふりをするべきか迷ってしまった。

 アジサイの刈り込み方はインターネットで調べたんですよ、と私が少しおどけて言うと、植木屋さんたちの表情は険しくなった。2人は「かわいそう」と言いながら、庭に植わっている松をなでた。植わっている場所もおかしいし、手入れも行き届いていない。

 植木屋さんを見て、私は思い違いをしていたことに気付いた。東京に彼らのような人たちがいることにも気付かされた。オフィスや建設現場で働く人たちや、サービス業に従事する人たちとはまた違った、数は少ないが特別な東京人がいる。「しぜんびと」とでも呼ぶべきか。

 「しぜんびと」は東京の至る所にいる。植木屋さんもそうだし、公園の管理人もいる。花屋の店員も、オフィスビルやホテルのロビーに置く大きな観葉植物を世話する人たちもそうだ。自宅の周りに鉢植えを置き、きちんと固定して飾る人もいる。「しぜんびと」の努力と美意識がもたらすネットワークが、東京をはるかに住みやすい都市にしている。

自然だって重要なインフラ

 アメリカの都市にも自然はあるが、四角形ばかりで面白みのない公園や個人の庭であることが多い。自然はわざわざ出掛けていって見る場所にあり、暮らしの中に溶け込んでいるものではない。

 アメリカで「日本の庭師」といえば、自然美をつくり出す専門職を指す。枝を切り、落ち葉を集める人のことではない。日本の庭が「作品」として完成を見ることは決してなく、常に変化の過程にある。

 ショッピングや遊び、ビジネスの巨大なネットワークが人々の感受性を押しつぶしそうになる東京では、自然は感受性を保つのに欠かせないインフラだ。交通や通信と同じくらい重要かもしれない。

 いや、もっと重要だろう。自然というインフラは人々の生活に根付いている。家の庭にも歩道の隅のわずかなスペースにも、花や芝生が入り込んでいる。

 「しぜんびと」のおかげで、東京人の関心は仕事の業績やシェア争いや昇進だけで終わらずに済む。この街の自然は、忙しい日々の句読点の役割を果たす。東京の交通インフラは人々を物理的に動かすが、自然インフラは人々の心を動かす。

 植木屋さんの仕事を見て、私は妬ましくなった。彼らは松を救い、アジサイを元気にし、キンモクセイを整え、不要なものを庭からすべて取り去った。明確な目的意識と理解の深さを見ているうちに、私も草木の仕事をしたくなった。

 彼らのおかげで庭は2倍に広がったように見える。東京が巨大で、有機的につながった都市だと感じられるのは、建築家や都市計画家ではなく、「しぜんびと」の力だ。彼らがいるから、東京は仕事の場だけでなく、生活する場所になる。

 植木家さんは別れ際に手を振って言った。「また来年ね」。それまでにわが家の木と東京は、どのくらい育つだろう。

私は2008年の秋から1年弱、市のシルバー人材センターで大工、左官屋、家具職人、襖職人のマネジメントをしていました。

こうした職人枠の人たちは、特別な技能(通訳、書道家、パソコン指導等)と並んで、シルバー人材センターにおいては「エリート的存在」。

その「職人枠」においては、私が担当した職人たちより売れっ子の集団がいました。

それは、「植木職人」。人数も、弟子を入れると私が抱えていた職人達よりずっと多い。

ひっきりなしに注文が入る植木剪定の依頼に誰かが、

「大工はともかく、洋風の部屋が多い家が増えて、襖職人などはそのうち需要がなくなるかもしれない。畳職人は既に家の洋風化やオートメーション化で需要が減ってしまった。ただ、植木職人の需要が減ることはないだろう。」

とつぶやきました。

この時は、大工・襖担当の意地もあって

「でも庭がある家が減ってしまったり、庭があっても、西欧風のガーデニングをする家が増えたら、その時は植木職人の需要も減るのでは?」

と切り替えしはしましたが、西欧風であろうが和風であろうが、大きい庭だろうが小さい庭だろうが、自然を愛する人がいる限り、植木職人は不滅であろうな、とその時から今まで、考えは変わっていません。

(海外でも十分通用するはずの植木職人たち、日本以外でも需要があるはずです。若い人たちももっとこうした職業に目を向けてほしいです。)

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人物4-元東電社員の木村俊雄さんが人々に与える影響

2011年11月27日 | 人物

昨日、TBSの報道番組で、木村俊雄さんという元東電の技術者のことをとりあげていました。

木村さんの素晴らしいのは、反原発運動をしながらも、「原発に頼らない生活」の実践と奨励活動に力を注いでいること。

高知新聞(20111029)

『海辺で時給自足 福島第1原発技術者・木村さん』

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=281467&nwIW=1&nwVt=knd

この木村さんが、どうして2001年に東電を去ったのか。

阿修羅にある『妹之山商店街』さんの投稿から:

『元東電社員の告白 辞めたワケと20年前の“ある事故”』

http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/696.html

これで「人物」としてとして、4人+αを紹介しましたが、紹介しながら、その人々に共通することを感じていました。

それは、彼らが「市民哲学者」であるということ。そして現実感と目的を失っていない。

2回目で紹介したオリビエロ・トスカーニが、原宿の若者の写真を撮ったときのセリフが印象的です。(以下1998103日の朝日新聞の抜粋)

5日間に200人の若者を撮影した。原宿の若者達は世界一おしゃれで清潔。暴力とも無縁で、まるで天使のように見えた。一人一人にインタビューしたが、だれも政治や社会について語らなかった。

「日本の現実を無意識に拒絶する彼らは、実は悲劇の天使なのではないか」と思えてきた。欧州の高級ブランドと古着をさりげなく着こなした少女は「未来よりも大昔の方がいい。サルになって、この世が生まれたときにまで戻りたい」と語った。

世界でもっとも経済的に成功した企業戦士の子供たちは、現実感と目的を失って想像の世界に遊ぶ、こぎれいな天使だった。

「貧困や暴力にも増して、我々が今後直面する悲劇の前触れなのではないだろうか?」”

これはもう13年前の日本の若者の話。経済的にも傾斜し、そして原発事故の後に変わった人々は多いです。

が、それでも『悲劇の天使』はたくさん存在する日本。

木村俊雄さんのような方々を知ってもらうことだけでも、『悲劇の天使』を地上に下ろす一歩であると思えます。

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人物3-スティグリッツとアジア通貨危機をめぐる人々

2011年11月24日 | 人物

ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏のインタビュー記事を:

月刊現代 20074月号

『ジョセフ・E・スティグリッツ/Joseph E. Stiglitz

世界で最も有名な経済学者が問う「アメリカの横暴」と

「ニッポンの覚悟」「格差社会」解消の処方箋』

http://www.globe-walkers.com/ohno/interview/stiglitz.html

1997年のアジア通貨危機のとき、世銀の副総裁でありながら、IMF批判をしたお方。

Electronic Journal

『スティグリッツの世銀・IMF批判』

http://www.intecjapan.com/blog/2010/09/post_1062.html

なお、スティグリッツ氏は、ご高齢ながら反原発、反TPPと社会運動携わっていらっしゃる、宇沢弘文氏の門下生になります。

さて、アジア通貨危機ですが、このときは、マレーシアの首相、マハティールは、「アジア通貨危機の原因を欧米諸国の投機筋による実需を伴わない投機的取引が原因である」という論陣を主張し、IMFの支援(指導、融資)を受けず散々欧米諸国からコケにされました。

が、結果はIMFに従った国々よりも早く立ち直りました。

(ついでにいえば、このアジア通貨危機のときに、日本はアジア通貨基金設立を考えましたが、米国に邪魔をされ頓挫。この構想の中心に榊原英資氏がいました。

最近榊原氏がNHKの討論番組で、「何故今、米国主導のTPPに参加しなければならないのか?」とTPP推進派の大臣等に強く抗議し、米国の恐ろしさ、強かさ、日本の交渉能力のなさについてを、「ここまで言っても大丈夫か?」と思えるくらい捨て身で語っていたのは、こういう背景もあったのでしょうね。)

ウィキペディアより:

スティグリッツ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%83%BBE%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84

宇沢弘文

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E6%B2%A2%E5%BC%98%E6%96%87

マハティール

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%83%89

榊原英資

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A6%8A%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%B3%87

アジア通貨危機

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E9%80%9A%E8%B2%A8%E5%8D%B1%E6%A9%9F

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人物2-オリビエロ・トスカーニ(伊)の広告

2011年11月19日 | 人物

現在話題となっている、ローマ法王やオバマ大統領等が敵対する者と熱烈なキスをしている合成キス写真広告(『反嫌悪』)を作った、オリビエロ・トスカーニについて:

村田浩氏のブログ

 (※このサイトは原発教育関連で以前も紹介させてもらいましたが、大変有益です)

『オリビエロ・トスカーニによるベネトンの広告』(写真と解説)

http://www.ne.jp/asahi/box/kuro/report/benettonad.htm

ウィキペディア

『オリビエロ・トスカーニ』

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8B

追記:

なお、べネトンのこのキス広告は、旧ソ連のブレジネフと東ドイツのホーネッカーのベルリンの壁の壁画のもじっての世界要人批判でしょう。(これは実際にあったことだったと記憶しています。男同士でもキスをする習慣がロシアにもある(あった)。)

世界四季報

『男性同士が抱擁キスをしているベルリンの壁画』

http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-0412.html

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人物1-ジョゼ・ボヴェ(仏)の闘い方

2011年11月19日 | 人物

「狼少年」再登場というか、ブログ更新お休み宣言中ですが、「今の日本にこんな人がいたらな」と思える人物だけ、(彼らの記事リンクを)時々紹介していきます。

反グローバリゼーションではなく、改グローバリゼーションという命名も良いですし、マクドナルド事件のやりとりをした警察官も、なかなか興味深いです。

ECO goo

『ジョゼ・ボヴェを知っていますか?』

http://eco.goo.ne.jp/life/world/france/report05.html

ウィキペディア

『ジョゼ・ボヴェ』

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BC%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%B4%E3%82%A7

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『井の中の蛙』の教育とは

2011年11月16日 | 雑感

米国はオーストラリアに米軍海兵隊を配備する予定。

オーストラリアはインドにウランを売るのを止めていたけど、インドとの絆を深めようと、その規制を撤廃しようとしている。

ロシアはバングラディッシュに初の原発を売ろうとしている。

日本は原発の問題もTPPの問題も国民の意見には耳を貸さず、相変わらず米国に振り回される「マゾ的外交」をしている。

もう、日本国内のみならず、海外のニュース記事を読むたびに、ストレスが溜まる一方です。

海外(外国語)ニュースといえば、先日、友人Hとこんな会話をしていました。

私 「海外からの情報も、日本のメディアは日本政府にとって都合の良いことしか取り上げなかったりして、日本に入ってくる情報は限られているのが問題。」

H「そんなに君が心配しなくても、皆、海外からの情報は仕入れているから大丈夫。」

私「そりゃ、あなたがいる世界ではそうかもしれない。でも一部のエリートはそうでも、一般の人にはそうした情報が入らない。

311の原発事故のあと、今までそれを危惧していた外国語が読める人たちが、それぞれブログなどで発信しだしているけど、まあこれらは検閲されたり、削除されたりしているものもあったり。

実際、これからの日本の若者は、直接読めるような努力をしてほしいものだわ。

ま、そうとはいっても、仮に日本人の英語力がついたとしても、同じように興味がなければ、そうした記事を読むこともないのだけどね。」

そう、何も海外からのニュースでもなんでもそうですが、ネットの世界は特に、自分の好みのものしか見ない、読まない、ということが多く、たとえば私のサイトを読んでくれているような人たちは、結局は私と同じ問題意識がある人だけでしょう。

ふとそう考えると、「マスメディアもソーシャルメディアも人を動かす力はそんなになくて、人がメディアを動かしているのか」と思えたりもします。

さて、メディアを動かすのが『人』だとしたら、その『人たち』を変えるのはやはり教育。

『井の中の蛙』も『大海』を知りたいと思わなければ、自分が『井の中の蛙』であることは一生気が付かないです。もしかしたら、自分が『井の中の蛙』でいることをあえて選んでいる『蛙』もいることでしょう。

この『問題のある蛙』は、どういう教育で変えていくことができるのか、と根本問題を考えるこのごろです。

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ジェラルド・カーティス氏が日本に残したメッセージ

2011年11月14日 | 社会(歴史・都市計画含む)

メールを整理していました。

数年前まで東京新聞に毎月コラムを連載していた、アメリカ人政治学者のジェラルド・カーティス氏のコラムが出てきました。

このカーティス氏は、アメリカ人であることもあって、日米関係重視派で、時に「日本が米国に従属することが日本の利益」といった論調でコラムを書くことが多く、私にはあまり同調できない論客ではありました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9

しかし、CIAとまで噂されもされるこの彼(情報提供者リストに載っていた事実があるだけ)も、時に「日本に何が欠けているのか」「日本が失ったもの」ということをズバッと切り込んで書いてくださり、このシリーズ連載終盤のコラムでは何度か「日本は米国の言いなりになるだけでは駄目だ(=自信を持ちなさいというニュアンス)」とまで書いておられました。

彼はこのコラムの連載を終えて本国に変えられましたが、以下のコラムにあるように、「『道徳的で尊敬されると言う基準』を失わないで歩んでください」と言うメッセージも日本に残していってくれています。

東京新聞(200945)

時代を読む

『日本は変革のために自信を』by ジェラルド・カーティス

今年、日本経済の成長率はマイナスになり、デフレとなる可能性もある。自民党も民主党も、問題の克服のために何をすべきかについて説得力のある政策提言をしていないし、国民に希望と期待を与えられるような将来ビジョンを打ち出してもいない。そういう意味では、日本の赤字予算よりも、「指導力赤字」の方がよほど深刻である。

こうした悪いニュースばかりが流れる結果、日本の産業の強さや社会の強靭さは忘れられがちだ。トヨタやホンダの車が売れないのは、需要が足りないからであって、企業に構造的問題があるからではない。市場が回復すれば、再び車は売れるようになる。

しかし、抜本的な構造改革を迫られている米自動車大手GMの場合、必ずそうなるとは言えない。同じように、アメリカの金融機関の構造的問題は大変深刻だが、それと比べれば日本の銀行はまだ健全である。外国人投資家という「市場」は日本経済を過少評価していると思う。

私はまた、日本社会の最大の強みが忘れられているのではないかと思う。日本人の伝統的価値観からして、個人は自分の力だけで成功することはない。社会の中に生き、他人との関係に基づいて集団が構成されていく。その集団の中で、あるいはその集団のリーダーとして、どれほど上手にやれるかによって、個人の成功の可否が左右される。他人にどう思われているか、どう評価されているかを気にするのも、日本人の尊敬すべき価値観だと思う。

だが、これは日本独自の価値観ではない。それを証明しているのは、他ならぬ近代資本主義思想の父アダム・スミスである。スミスは2冊の著書を残した。一つは良く知られる『国富論』で、そのテーゼは、個人が抱く成功への欲望が「見えざる手」によって経済成長のエンジンとなるということである。

もう一つの著作『道徳的感情論』は非常に興味深い。この本でスミスが言わんとしたことは、「道徳的人間」が幸せになるためには、他者からの尊敬が必要だということである。言い換えれば、道徳的人間は社会とのかかわりに規定される。人間は孤立した「島」ではなく、人間同士の関係という「海」に中に生きているということだ。

米保険大手のAIGが多額の税金投入で破綻を免れたにもかかわらず、幹部に1億65百万ドル(約160億円)ものボーナスを支給していたことを知って、米国民は激怒した。ことはAIGだけの問題ではない。米国の多くの大企業幹部に支払われている報酬の額は、非道で許されるべきものではない。

道徳的価値が崩壊した資本主義体制の下では、大多数の犠牲の上に少数だけが豊かになる。オバマ大統領が政府支援を受ける企業の幹部のボーナスにシーリングを設けようとしているのは、今の米国では道徳に基づく自制心を期待できないから、法律で規制せざるを得ないという悲しい事実があるからである。

私は、日本の人々は自分たちの社会の強靭性にプライドを持って、それを守っていくべきだと思う。日本には深刻な問題も数多くあり、大胆な変革が必要であることに変わりはない。だが、そうだからこそ、社会の強さと道徳的な価値観野重要性を認識してはじめて、必要な変革への勇気が沸いてくるということを、忘れないでください。

さて、このコラムは日本の政財界には特に読んで欲しいです。

追記:

最近のオリンパスの事件に関し、「日本の経営、コーポレートガバナンスの問題」アメリカ人の友人に、「この問題は日本の会社だから起こったものではない」と反論していたところでした。そのときに彼に送った資料の一つを貼り付けますが、モラルの低下については、もう言葉もありません。オリンパスで内部告発者の裁判があったことも、最近知りました。こうした問題はオリンパスに限らないわけですが、「恥の文化」は残して欲しいものです。

Nikkei BP 2011.10.31

Dismissed CEO Turns Focus on Troubles at Olympus

Where Did This Established Company Stumble?

http://business.nikkeibp.co.jp/article/eng/20111031/223514/ 

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ロナルド・ドーア氏と仲間達

2011年11月13日 | R.Dore

本日は、イタリアから友人Hの帽子を持ってきてくださったロナルド・ドーアさんとの昼食会でした。

(『ロナルド・ドーア氏とVarious Topics

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20111026

『D氏』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20080227

他)

昔の職場の仲間のH、トモエさん、そして他3名と私。

今回は中央、同志社、法政、慶応、青山、立教大学での講演、そして1025日に出版された中公新書「金融が乗っ取る世界経済」

http://www.chuko.co.jp/shinsho/2011/10/102132.html)のプロモーション。

その合間の執筆、インタビューとハードスケジュールをこなしながら、地方の旧友に会いに出かけたり。そして明日の立教の講演会とパーティの後、帰国されます。

(深夜便を使うことを勘違いしていて、あやうく飛行機を間違えるところであったようです。直前に気が付いてよかったですね。)

次回の本の執筆にむけて、また頭の中で構想を練っているようです。

追記1:トモエさんがブログで、昼食会のことを簡単に報告してくれています。

http://plaza.rakuten.co.jp/urara0115/diary/201111130000/

追記2:なお、著書の感想があったら、コメント欄にどうぞ。表示可、不可を記載して。ドーアさんに転送します。

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遺伝子組み換え作物とTPPとモンサント

2011年11月12日 | 国際・政治

先日、TVのニュース番組だったか、特集だったか、アメリカの大豆農家や主婦に「遺伝子組み替えの野菜についてどう思うか」と言う質問をしているものを観ました。

この農家は「遺伝子組み替えしたもののほうが強い農薬に耐性があるし、収穫も多い」と言って遺伝子組み替え作物を誇り、スーパーマーケットでインタビューした女性は、「遺伝子組み換え?別に何の問題もないじゃない」とにこやかに答えていました。

「そんなにも信頼しているなら、どうぞ自分の国だけで作って消費してください」と言いたいところですが、そうした日本の主婦の願いもむなしく、「TPPだ、なんだ」と言う前にもう既に、日本の食卓に登っています。

先月でしたか、日本でも遺伝子組み替え表示の義務がなくなったそうですが、TPPをもし締結するようなことになったなら、こうした遺伝子組み替えの作物がより一層日本に入ってくることになり、この栽培量も増えることになることでしょう。栽培に関しては、実は2009年から日本が栽培国になっているとのことです。

ま、日本人が遺伝子組も換え作物やそれらが入った加工品を警戒する前に、「日本の放射能汚染された作物や食料品、そして製造品がわが国に入ってくる」といって警戒する国もあって、日本がTPP交渉に参加すること自体、嫌がる国もでてくるかもしれません。

(先日のTV番組のインタビューに答えていた、米国の農家やスーパーマーケットの女性のような人たちにまでは警戒されたくないですが。

話は違いますが、米国ではこの問題以前に、日本との自由貿易について半数以上が反対しているデータがあります。)

さて、遺伝子組み替え話ついでに、以下の日刊ベリタの2011110日の記事のリンクも貼り付けますので、是非どうぞ。

モンサント、ブラジルの遺伝子組み換え大豆「開国」の手口

http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201101102002381

モンサントとは、米国に本社をおく、多国籍バイオ科学メーカーです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)

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アジアは米国管轄?

2011年11月11日 | 国際・政治

戦後56年、未だにアジア・太平洋地域と無理やり一括りにする米国。

アジアであっても「何処からもTPPのお誘いがかからない」と言う中国。米国近隣でのTPP参加表明(米国の友人?)はペルーとチリだけ。

何かおかしくないでしょうか?

ニューズウィーク日本版(20111111日)

21世紀は太平洋の世紀」、クリントン米国務長官が講演http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2011/11/60268.php

ホノルル 10日 ロイター] クリントン米国務長官は10日、21世紀は米国にとって「太平洋の世紀になる」と講演で述べ、アジア・太平洋地域での問題には米国のリーダーシップが必要だと強調した。

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)への出席で当地を訪れているクリントン長官は、「アジア太平洋は現在、南シナ海での航行の自由確保や北朝鮮の挑発的行為への対応など、米国のリーダーシップを必要とする問題に直面している」と指摘。

 そのうえで「21世紀には、世界の戦略的かつ経済的な重点がアジア太平洋地域になるのがますます明らかになりつつある」とし、外交面や経済面で同地域を重視することが、米政府にとって向こう10年の最重要課題の1つだと語った。

 また、世界経済の成長のためには米国と中国が協力する必要があるとしたうえで、人権問題をめぐっては中国政府をけん制。「チベットでの若者による抗議の焼身自殺や、人権活動家の陳光誠氏の自宅軟禁継続を懸念している」と話した。

 中国では今年に入り、四川省の甘孜チベット族自治州などでチベット僧が焼身自殺を図るケースが相次いでいる。

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80歳のカルメンさんとオリンパスのマネーゲームのつけ

2011年11月10日 | 人物

昨日のTVで、80歳で現役スーパーモデルのカルメンさんのことを取り上げていました。

このカルメンさんとは、Carmen Dell’Orefice。彼女は1931年生まれ、イタリア、ハンガリー移民の両親を持つアメリカ人。

http://en.wikipedia.org/wiki/Carmen_Dell'Orefice

番組では触れていませんでしたが、この彼女は80年代と90年代に株で大損。後に、バーナード・マノフと友人として付き合いながらも彼の詐欺にひっかかり、またしても財産を失っています。

80歳のあの美貌と活力、実はこの失敗なしには成し遂げられなかったのかもしれません。

(一生セレブとして生きるには、働かなくてはならない。ま、彼女にとってのモデルの仕事は楽しみではあるでしょうが。)

さて、バーナード・マノフですが、彼はユダヤ系アメリカ人の投資家で、自身が興した証券会社「バーナード・L・マドフ・インヴェストメント・セキュリティーズLLC」の会長兼CEOとして、2008年まで約30年間、人々を騙し続けて巨大な金額の金融詐欺事件を引き起こした人です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BBL%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%95

マドフには、日本の大手金融機関なども引っかかっています。

現在、オリンパスが(日本より英米で)大問題になっていますが、そもそもは、外国人社長マイケル・ウッドワード氏を、「組織の意思決定を無視した独断的な経営判断で、決断には猶予がないと判断し、解雇(日本の経営に馴染まないから解雇)」とオリンパスが解雇の理由を発表したところから始まりました。

これにはウッドワードのみならず、英米の反撃。そしてこれがいまや、オリンパスの
20年にもわたる犯罪がらみにも思える巨額投資、粉飾決算疑惑などに広がり、株価当落のみならず、FBIがでてきたり、オリンパスの歴代経営陣の刑事告発にまで発展しそうな勢いです。

20年前、オリンパスがこのような問題で、海外でも取り上げられるような大事を起こすと、誰が想像したでしょうか。

今回はたまたま、ウッドワード氏、英米を敵に回したことで発覚しましたが、実は似たような問題を抱えている日本企業はまだあるのかもしれません。

やはり、「マネーゲーム」は個人でするのには失敗しても本人の被害だけですみますが、金融、投資が本業でない企業の場合などは、株主はもちろん、企業、系列、関連の従業員などにも打撃を与えてしまいます。

これなども規制して欲しいと、個人的には思います。

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無料航空券バラマキより効果があること

2011年11月07日 | 異文化

「外国人10,000人に無料航空券を」という政策について、フランス人ジャーナリストの意見がありましたので、貼り付けます。

ニューズ・ウィーク日本版

『無料航空券バラマキでは外国人は呼べない』

by レジス・アルノー

http://www.newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2011/11/post-405.php

日本の旅行業界は新時代に突入しようとしている。かつて航空会社といえば日本航空(JAL)と全日空(ANA)ぐらいだったが、今ではピーチアビエーションのような格安航空会社が参入。そして、今度は外国人旅行者をタダで運ぶ組織まで登場したのだ。その名はJTA──日本の観光庁だ。

 これはアイドルグループの嵐を「観光立国ナビゲーター」に任命したのに続くJTAの観光振興策だ。1万人の外国人を対象に、日本への往復航空券を無料で提供するという。

 嵐の起用とは異なり、この思い切った計画は世界のメディアの注目を少なくとも一瞬は集めた。大胆さでは世界でも例のないプロジェクトだ。フランス政府観光局のある関係者は私にこう言った。「新規顧客の開拓のためにフランス政府から航空券を50枚手に入れるのだって大変なのに、1万枚とはすごい数だ。今でも日本はよほどリッチなんだな」

 確かに日本の観光業界にとって、外国人観光客の増加は切実な願いだ。日本政府観光局(JNTO)によれば、福島第一原子力発電所の事故後の今年4月、日本を訪れた外国人旅行者の数は前年同月比で62%減少。8月の時点でも同32%のマイナスだった。

 だがこのプロジェクトには問題も多い。何かをタダで配るという行為は、マーケティング的に非常に危険なメッセージを送ることになる。「自分の売り物にはろくな価値がないからタダであげますよ」と言っているようなものだからだ。これでは、上等な旅行先という日本のイメージを損なうことになる。

 第2に、この案は組織的な問題を多くはらんでいる。例えば当選者はどの航空会社を利用するのだろう。JTAはキャンペーンに掛かる費用を11億円以上(つまり1人当たり11万円)と見積もっている。もしかしてこれは、JALのようなずさんな経営の航空会社に公的資金を注入するための隠れみのではないのか?

最大の壁は食品の放射能汚染

 無料航空券で日本に来た外国人が滞在中に計10億円以上使ってくれれば、こうした税金の使い方も許されるだろう。だがJTAの統計によれば、今年4~6月期に観光目的で来日した外国人が日本国内で使った金は平均8万8377円だ。

 最後に何より重要なのは、航空券プレゼントは日本の観光業を盛り上げるのに役立つ政策ではないということ。必要なのはいわゆる「リピーター」を増やす施策だ。でもこのキャンペーンに乗るのは、日本文化よりも無料のチケットに魅力を感じる人々だ。

 もし私の手元に10億円あったなら、全額外国の銀行に預けるだろう。年利4%なら利子は4000万円。そのカネで途上国の若者80人を呼び寄せるのだ。10億円は手付かずのまま、日本がどんなに素晴らしい国かを知ってもらえる。

 日本の観光業にとって本当の問題点はJTAの力ではいかんともし難いものだ。「日本について心配な点は何か」と日本内外に住む知り合いの外国人に聞くと、帰ってくる答えは決まって食べ物の放射能汚染だ。日本政府の調査によれば来日する外国人が最も期待しているのは日本食だというのに、今はその食品が不安のタネになっている。

 もし湯水のようにカネを使えるなら、真の観光資源である歴史的建造物の改修に充てるべきだ。東京に明治時代からある有名な下宿屋、本郷館はこの8月に老朽化を理由に解体された。日本の現代建築の傑作として名高い愛知県立芸術大学の建物も、近々取り壊される予定だ。

 だがゼネコンはうまい具合に、日本をこうした問題に無頓着な人間の国へと仕立て上げた。あと10年もすれば東京は上海みたいな街になり、わざわざ飛行機に乗って遊びに来ようと思う中国人などいなくなるかもしれない。

彼のこの政策についての意見を私はそのまま支持します。

そして、末尾の方で彼が述べている日本の観光資源に対する提言も。これは今までずっと内外の日本文化を愛する人たちが訴えてきている言葉。

昨年の春にパリに行った時、スーパーマーケットでたまたま50代くらいのアメリカ人女性と言葉を交わすことがありました。

アメリカ、テキサスから来ているという彼女に、「私は日本の東京(本当は神奈川ですが、どうせ神奈川は分らないので、東京ということに)から来ています。日本にこられたことはありますか?」と質問をしたところ、「中国は行ったことがあるけど、素晴らしかったわ、本当に。日本?全く行く気はないわね。」という答え。

日本に興味がないのは仕方がないとはいえ、「日本で何を見ろというんだ?」というような態度を、日本人相手に向かってするデリカシーのなさは彼女特有(もしくはアメリカ人らしさ)かもしれませんが、それでもここまではっきり言われると、「日本は外国人にとって昔ほど魅力的ではなくなっているのだろう」とさえ思えてしまいました。

実はこのアメリカ人女性の言葉に対して怒りも感じることもなかったのは、私自身、欧州に何度か旅行をし、現地の昔のままの街並みや建物の保存を目にするたびに、日本が古いものの保存に対してあまり執着していないように思えたりもし、自国の(観光地としての)魅力に余り自信が持てなくなっているからでもありました。

実際、日本に憧れを持った外国人の友人達と話をしているなかで、「彼らは今の京都を見たら、がっかりしそう」「新幹線自体を楽しむことはできても、車窓は全国あまり変わらなかったりするのにどう思うだろう」と感じることも少なくありません。

観光地ではありませんが、愛知県の父母の故郷には、私が20代のころくらいまではまだ古い黒い木(コールタールを塗ったらしい)の家などもあり、何ともいえぬ雰囲気をもった通りもありました。

母の実家なども大正初期に建てられた土間付の大きな平屋。しかし、数年前、これも現代風の家に建替えられてしまい、親戚一同、「せめて母屋は移設しておけばよかったのに」と残念がりました。

(確かに、住む人にとっては古い家は不便極まりないし、メンテも大変。だいたい今、修理、補修をしてくれる職人さんもどれだけいるのか。)

東京下町も、東京スカイツリーができる以前から、現代風の建物をボンボン立てて、景観を損ねています。

古いものは各地で壊されて、現代風に。

日本人がスカイツリーができたと喜んでいる間に、足が遠のいていく外国人もいることに、気が付いて欲しいと思います。

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TPPは反対、されど・・・

2011年11月07日 | 武器輸出・TPP・モンサント・農薬

TPP, EPA, FTAについては、昨年何本か書いています。以下はそのうち3本。

FTAは流行、フェアトレードも流行らせて』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20101031

TPPに固執しない発想も』

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20101107

TPPに固執しない発想も2

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20101109

この3本でも簡易保険等、医薬品、農地等の規制撤廃などにはふれていませんでしたが、とにかくTPPに関しては、①今落ち目のアメリカが血眼になって勧めるTPP、交渉参加したところで、日本がいいように丸め込まれてしまうことは目にみえている、②価格破壊、③「遺伝子組み換え食料を食べたくない」人たちの権利を剥奪しないで欲しい・・・等々いくらでも突っ込みたいところがあるので、私はやはり「反TPP派」であり、どうしてもするのであれば、個別EPA交渉をすべきと考えています。

ただ、農作物の自給率の低下は、必ずしもTPP締結だけが問題ではないと思うので、これだけを悪者にする気はありませんが。

さて、農業関係といえば、1993年の米不足でお米がお店から突然消えてしまったこと、新しいところでは2008年の後期半年間、バターがスーパーマーケットから姿を消してしまったことを覚えているでしょうか?

1993年のこのお米不足のときはジャポニカ米ではなくて、タイ米を輸入。インディカ種のタイ米とセットではないとお米が買えなくなり、このタイ米を捨てる人さえでてきました。

2008年のバターに関しては、日本と対照的に、この年は欧州ではミルクが取れすぎて価格がさがったためにこれを処分する酪農家が多かったです。それにもかかわらず、日本政府は欧州からバターを緊急輸入することもせず、やっとクリスマスを前に緊急輸入を決めたときには、国産バターが店頭に並ぶようになりました。

(今年も、日本はバター不足と言っていますね。)

話は飛びますが、80年代にフィリピンに行った時、何処で飲んでも不味いコーヒーに辟易していましたが、これを現地の知人にぼやいたところ、「フィリピンはコーヒー豆の輸入を禁止しているから国産のコーヒー豆しかない。保護されているから、あまり美味しくする努力をしていない」というようなことを話してくれました。

ま、これは30年近く前の話で、流石に今は違うでしょう。

日本の場合は、この当時のフィリピンのケースのようなことはないでしょうが、それでも保護されていることに胡坐をかいたり、自己保身に走ることも、少なくないのではないかと思います。

お米などは検査項目が多いので追いそれとは輸入もできないようですが、たとえば1993年、あの時は何故ジャポニカ米ではなくて、日本人に馴染みのないタイ米の輸入だったのか。

そして、半年もバターの代わりにマーガリンで我慢させられておきながら、クリスマス近くになってお菓子業界のプッシュがあったのか、半年後に緊急輸入とはどういうことだったのか。

TPP締結は先程も書いたように私も反対ですが、ただ、だからと言って農林水産省や協同組合にもあまり共感を覚えられないのは、そのせいでもあります。

(個人の農業・酪農関係者、そして消費者の立場として反対している人には共感。)

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