現在またしても書類の整理をしていますが、2005年に元731部隊で隊員の保健婦をしていたMさん(イニシャルは適当)と話した時のメモがでてきました。
その中に彼女がお世話になった上司の方のお名前があったこともあり、Mさんと彼の名前がリストにあるかどうか調べるべく、731部隊の名簿をネットで探してみました。
それで見つかったのがこちら。
教えて!ゲンさん
http://www.oshietegensan.com/war-history/war-history_h/13817/
名簿には、Mさんご自身のお名前は見つかりませんでした。
また、Mさんから見せてもらった731部隊のスナップ写真では保健婦、看護婦とみられる女性たち(おそらく診療部や総務部。皆私服ではなかったと思います。)は2名どころではなかったはずですが、名簿で該当されると思う方は2名止まり。
ただし、Mさんが尊敬していたという上司のお名前はありました。
その方は中留金蔵氏。
この方のお名前を検索すると、もう一つ情報が乗っているものがありました。
http://www.geocities.jp/yu77799/731/yougo.html
中留氏は、石井四郎氏の“腹心”とされている方だったようでした。
Mさんが持っていた写真とお話の中の中留氏は非常に温和な方を想像していたので、それが石井四郎の腹心とされていた、ということで、「戦争は、善人からも人間性を失わせるものなのか・・・」とため息をつきました。
しかし、この中留氏のことはMさんから、終戦近くになって南方に送られ、戦死をされたと聞いています。(飛行中に追撃されたか何かだったと思います。Mさんがその消息を731部隊で知ったのか、戦後に知ったのかは不明。)
中留氏が南方で戦死をしたという話が本当であれば、石井氏の腹心、側近と呼ばれる人達が戦後も要職についたりするなか、なぜ中留氏は危険な南方に送られたのでしょうか?
想像するに、中留氏が石井四郎氏矢731部隊、軍部にとって邪魔な存在になったということも考えられるのではないでしょうか?
今回、731部隊のリストのリンクを紹介してしまいましたが、私は以前、
731部隊『名簿公開』の影に隠れる事実-731部隊の上層部とGHQの取引
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/7caa64f5aba46fd6fd7fcbb5f4dac88f
で書いた通り、731部隊の隊員一般公開したことには疑問を持っています。
隊員のリストが万全でない上、隊員それぞれが必ずしも好んでその任務についたわけでもない-731部隊でしていることを知り、苦悩していた人もいると思います。
名簿はもう公開しまいましたのでどうしようもないですが、せめて名簿に載っている人達すべてを生贄にされることがないよう、願うばかりです。
(若い頃読んだ深田祐介の『炎熱商人』という小説には、フィリピンに駐屯したものの、人間性を失わない日本の軍人がでてきます。
彼は現地の人に対してフェアに接しましたが、日本の軍人というだけで、終戦のとき、現地の人達に残虐な殺され方をしてしまいました。
ずるい人ほど、逃げ足は速いです。)