Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

No Free Lunch

2010年03月31日 | 経済

郵貯の限度額を2000万円に引き上げるという亀井金融・郵政担当相の3月30日の会見の模様を、フィナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さんがブログに記されています。

http://blog.goo.ne.jp/m-takekawa/e/f503086662e9ea90c2dd2a3c27f27a27?fm=rss

この中で一番印象に残ったところを抜粋します。

――(週刊朝日)民間の金融機関は国債がポートフォリオの2割を超えると指導が入ったりするが、郵貯は今でも8割国債を買っている。預入金額を増やすなら、これ以上国債を買わないようにルールを設定するなどしないのか?

 郵政改革の1つの議論は財投と国債の受け皿になっているということ。あたかもそれが悪い、不正な金の使い方という前提に立っている。でも、別に好きで国債を発行しているわけではない。税収があがらないから、やむを得ず、経済を活性化するため、国民生活を間持つために国債を発行している。

 国債を発行しても買う人がいないと困る。買う人間が郵貯であるということは、本来、国としては感謝しなくてはいけない。買う人がいないと長期金利がビーっとあがってくる。そういう意味では、130~140兆円買っているけど、あんなに買うところはない。

 税収が37兆になってしまったし、特別会計だってそんなにでてこない。緊縮予算を組むわけにはいないから借金しかない。国債発行しかない。でも、国債を買ってくれる人がいないと長期金利が上がるんですよ。そういうことがあるから、国債を買っているのが悪いのだというのはおかしい。

先日、東京新聞の記者が、「大手金融機関の役員と飲みに行った時、『日本はどうして借金大国なのに大丈夫なんですか?』という子ども相談室のような質問をした」ということを書いていました。その役員は、「それは、国民の預貯金があるから、大丈夫なんですよ」とにっこりした顔で答えられて、彼は酔いが冷めたとか。

個人が飲み屋でツケで飲んでも、お店のママが月末回収に来ますので、ツケは常識的金額に納まりますが、国(次世代)へのツケに歯止めを掛けるものが何もありません。

 しかもこれの運用を、国債に留まらず、好き勝手にされた日には・・・。)

現在、子ども手当や高校授業料無償化などが実現することになっています。無計画な子ども手当は、個人的には大反対ですが、福祉を厚くすること自体は異論がありません。

ただし、これは北欧などの福祉国家を真似たもの。福祉国家がそれで成り立つのは、高い税率、高い税収故。そしてそれが可能なのは、国民の政府に対する信頼あってのこと。

票を集める為に「美味しいこと」を言って、後始末は先延ばし-

国民も、”No free lunch”(只より高いものはない、うまい話にゃ罠がある)に気がつくべきです。

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世界が平和にならない訳

2010年03月16日 | 国際・政治

昨年末に、ドイツのペンフレンドのトーマスさんが「ドイツがアフガニスタン派兵の延長決定に反対する声が国内で高まっている」というのを話題にしたとき、私は以下のとおりコメントしました。

「ドイツのアフガン派兵の延長は、本当のところ、ドイツの与党内にもどれだけ「意味がある」と思っている人がいるのでしょう?与党内であっても、皆そんなことはしたくないのが本音ではないでしょうか。選挙にも不利にもなるし。

ただ、ドイツの産業界では兵器を作って儲けている大企業があります。もちろんそれらのグループ会社は兵器だけを製造、販売しているわけではないので、直接関わっていない限りは、その企業の従業員であってもピンと来ないでしょう。

そういった企業は国の経済を活性化させて、雇用も確保してくれるので、政府にとっては大切な存在。そして、そうした企業の重役が「どんな戦争も良い戦争などない」と思っていたとしても、会社として考えると戦争がなくては成り立たない、戦争には武器を使う兵隊も必要-などということもあるので、政府もアメリカ政府の要請は断われない、というメカニズムができあがってしまっているのではないでしょうか?」

「ドイツには、『ドイツ平和村』という戦争や内戦で怪我をした子どもを保護してリハビリをする市民団体による施設がありますよね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%B9%B3%E5%92%8C%E6%9D%91

ここでは企業からの寄付も多いと思いますが、そうした善意がある企業の中にも、同じように間接的に軍需産業と繋がっている企業もあるかもしれません。

これと同じで、派兵延長に反対している人達の中には、そういった企業・系列会社の従業員だったり、そのお給料で暮らしていたりしている人も実はいたりするのでしょう(もちろん、本人はその繋がりについては考え及ばない)。アフガニスタン派兵も、他の戦争も、「反対」を叫んでも、こうした大元をなんとかしないとなくならない気がします。」

一緒に「派兵延長は横暴ですよね。」と言って欲しかっただろうトーマスさんは、ちょっと拍子抜けだったようではありましたが、この問題が単純ではないということを同意してくれました。

(話は少しそれますが、建築関係の仕事をしていたトーマスさんのお父様がこの『ドイツ平和村』の施設建築に関っていたという話を、このあと彼から聞いて驚きました。お父様は、まだ幼かったトーマスさんを現場に連れていってくれて、ベトナム戦争の話を聞かせてくれたそうです。)

現在、在日米軍再編・普天間移設問題で、日米安保、日米同盟について大変注目を浴びています。同時に、中国ほか、北朝鮮やイランに対抗、もしくはアルカイダ等の抑止、戦いの為の「軍事力増強」「核武装」「武器輸出三原則を変える」という声も上がっています。

「国と国の関係はいくら相互関係が出来上がっていても、永久に戦争にならないとはいえない」というのは理解しつつも、何時の場合も、安全保障の陰で、算盤をはじいている人達(泣き泣きかもしれませんが・・・)がいるような気がしてしまいます。

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柔道教室とモルディブの役人

2010年03月11日 | 異文化

もう27年以上も前、モルディブは未だ日本人にはあまりポピュラーなリゾートではなかった頃、現地で聞いた話をひとつ。

“モルディブの他の島に青年海外協力隊員として赴任してきた男性がいたんです。彼が赴任してすぐ、その島人から、「日本人なら柔道ができるだろう。皆に教えてくれないか。」と頼み込まれたそうです。柔道の心得があった彼は島人の願いを快諾して、皆に柔道を教えることにしました。

そしていざ柔道教室を開こうとしていた時、島に役人がやってきて、「この国の人達は“人と戦うこと”を知りません。どうぞ、柔道教室を開くのは止めてください。」と彼に頼んだということなんです。

『柔道』はもちろん、『人と戦う為のもの』ではありませんが、この役人が言う「モルディブの人達に、とっくみあいを覚えさせたくない」という気持ちを尊重して、この隊員は教室を開くのを中止したといいます。”

これは、現地に滞在していた旅行会社のガイドさんから教えてもらった話です。いわゆる“又聞き”なので、真偽のほどはわかりませんが、この話を聞いたときの私の感想は「ああ、モルディブって、なんて平和で素朴な国なんだろう」という感嘆に近いものでした。話してくれたガイドさんも、モルディブの良さを知って欲しくて聞かせてくれたものでした。

さて、時を経て年齢と経験を重ねた今でも、私はこのエピソードは気に入っています。しかしながら、「この時の役人のような行動は、(一般的意味でいう)民主的とはいえないな」ということに今は気がついています。

-島人は『柔道』を習いたがったけれど、結果的には役人がこれを中止させたということ。無理やり禁じたわけではないですし、島人も役人の話に納得もしたと思います。しかし、これは「これは国の為にならないから、やってはいけない」という国家による一種の統制でもありました。

もしその時「柔道は格闘と違うんですよ」と隊員がきちんと説明をしていたら、結果は違っていたかもしれません。

が、それはおいておいて、役人が島人の楽しみにしているイベントを止めさせた行為も、隊員がそれに従ったのも、それも一つのあり方として認めても良いのかもしれません。

日本人に人気があるシンガポールは、今でもたくさんの規制もありますし、情報も自由に入るわけではありません。マレーシアも種類は違えど似たようなもので、共に他民族国家ながら国の内外での大きな争いごとはとりあえずありません。少し離れてブータンなどもしっかり国家による決まりごとがある国ですが、国民の幸福度が高いことで注目されている国です。

『多少国家の統制があって自由が少し制約される』ことがあっても、国家が国民の幸せを願っていることと、程度を超えないでいる限り、『民主的』の範疇に納めても良いのだと思います。

蛇足ながら、隊員のことについて言えば、「郷に入れば郷に従え」を実践した、ということにもなるのでしょう。

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