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戦争も人権抑圧もNO!万国のプレカリアート団結せよ!

差別助長・バカウヨ量産の全国学力テストなんて止めちまえ!

2007年04月26日 00時18分39秒 | 反改憲・戦争協力
 然る4月24日に「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が、ほぼ全国の小中学校で一斉に実施されました。この全国学力テストの実施については、今までも、「競争や序列化を煽る」「個人情報がテスト委託業者に悪用される」等の懸念の声が各方面から表明されていましたが、文科省は、それらの声を悉く押し切った形で、テストを実施に移してしまいました。

 文科省の説明によると、この全国学力テストは、小学6年生と中学3年生を対象に、国語・算数(数学)の2教科について、「各地域における児童生徒の学力・学習状況を把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る」(概要説明文より)のが目的なのだそうです。

 しかし、少し考えれば分りますが、文科省のこの説明は矛盾だらけです。まず、「学力・学習状況の把握・分析」だけなら、わざわざこんな全国規模の仰々しいテストなどしなくても、学校で日頃行っている小テストや定期考査や実力テストだけで充分です。その上で、仮に進路指導などで生徒の実力が全国でどの程度なのか知りたい場合でも、必要なのはこんな「玉石混交の寄せ集めの中のランク付」などではなく、もっと具体的で実態に即したデータ(××大学志望者やセンター試験受験者の中での偏差値・全国順位・合格可能性)である筈です。それならば、教育産業主催の今までの模試や講習を受けるだけで事足ります。
 また、「教育及び教育施策の成果と課題の検証」「教育施策へのフィードバック」が目的だとしても、日頃のテストや模試の結果からだけでも、相当な分析が可能です。「○×式の問題には強いが記述式の問題には弱い」とか「計算力や作文力が落ちている」といった分析は、普段の授業やテストの中でも充分出来ます。寧ろ、東京の文部官僚なんかよりも、一番身近な地域の親・教師・学校関係者・教委や、教育学者や教育産業関係者の方が、子どもの事をよく知っている筈です。それらの人たちは、それで飯を食っているのですから。

 要するに、この全国学力テストは、「学力・学習状況の把握・分析」や「教育施策の検証・フィードバック」というのはあくまで付け足しにしか過ぎず、本当は「児童・生徒・学校の序列化・格付け」そのものが狙いなのです。だから愛知県犬山市の教育委員会も「この学力テストは徒に競争心を煽るだけで、百害あって一利なし」という事で不参加を決めたのです。
 それは何の為か。企業減税・大衆増税・軍事費増大・乱開発公共事業のあおりで教育予算が削られる中で、その限られた予算を「勝ち組」エリート育成に重点的に配分する為です。全国の児童・生徒を、家庭・学校・地域ぐるみで「序列化・格付け」した上で、ごく少数のエリートには英才教育を、その他大勢にはとりあえず「読み書き・計算」と「奴隷道徳」を、それぞれに施す為です。この学力テストの学校向け調査項目に、「子どもの家には何冊本があるか」なんて「格差調査」紛いのものが多数存在するのも、それで初めて説明が付きます。(以上、下記※1・※2参照)

 安倍政権の「教育改革」は、「学校評価制」「学校選択制」「教育バウチャー制」がその三本柱です。全国の家庭・学校・地域を「評価=序列化・格付け」した上で、「椅子取りゲーム」を子ども・教師・親に強いて、「勝ち組」に行くか「負け組」に行くかを、あくまで自己責任の形を装って「選択」させ、その「点数=バウチャー」に応じて教育予算を各学校に配分する。これは正しく「成果主義賃金」の学校教育版です。(同上、※3参照)

 それで今、教育現場にはどんな事が起こっているか。通常の授業を潰して全国学力テストの予想問題ばかりやらせて、テスト当日には勉強の出来ない子供をワザと欠席させて、それで見かけの順位だけ取り繕って、教育予算獲得に汲々とさせて。これの何処が「教育」なのか、何処が「美しい国」なのか。やっている事はもう、動物園やサーカスや戸塚ヨットスクールの「調教」そのものじゃないか。
 そして、日本の民主教育は滅ぶのです。無着成恭や灰谷健次郎みたいな教師は、すべからく教育現場を追われ、「山びこ学校」の様な優れた教育実践は昔語りとなり、「金八」「GTO」の登場など万が一の可能性もなくなり、教師はみんなサラリーマン教師か、「千田校長」キャラの様な醜い立身出世・上位下達の奴隷教師ばかりとなるのです。(同上、※4参照。「千田校長」はこの中の、金八先生マニアックス>観賞ガイド>第6シリーズで登場)

 また、この全国学力テストのもう一つの実施理由とされる「低学力」「ゆとり教育」「教師の品格」批判についても言及しておきます。昨今は何やら、やれ「子どもの基礎学力が落ちている」だの「教師の不祥事が多い」だのという言説がまことしやかに流されて、だから子ども・教師・親を「競争教育」や「序列化・格付け」で追い込んで切磋琢磨させる必要がある、などと言われていますが、「大嘘も大概にしろ」です。

 前に地元の図書館で、今の小学校・中学校で使っている教科書・副読本の類をちらっと閲覧した事がありますが、そりゃあ、あんな教科書を使っていたら、みんなバカになるのは当たり前です。問題の根は子どもの姿勢や教師の資質などではなく、今のカリキュラムや学習指導要領、教育行政の内容そのものにあるのです。

 一例を挙げれば、社会科の世界地理。私たちが子どもの頃は、大まかにでも一通りの事は習いました。だから、私たちの年代の人で、いくら地理が苦手だった人でも、五大陸の名前や位置を知らない人は、まずいません。仮に「ケニアが世界地図の中の何処に在るのか」や、その首都の名前を知らなかったとしても、「アフリカが何処に在るのか」「ヨーロッパよりも北にあるのか南にあるのか」位は、大抵の人は知っています。また、アパルトヘイトの名称は知らなくても、南アフリカが人種差別の国であった程度の事は、大抵の人は朧げながらも知っています。米国の首都名をど忘れした人はいても、ニューヨークが街の名前か国の名前か人の名前か知らない人は、まずいません。そういう最低限の社会認識は備わっています。
 しかし今の若い人や子どもは違います。紙に世界地図を書かせても昔のゴンドワナ大陸みたいなものしか書けなかったり、ニューヨークが何の名前か知らなかったり、というのが、そんなに珍しい事ではないのです。

 それは何故か。それは、今の社会科の教科書を見れば直ぐ分ります。南アフリカを教える場合でも、「金やダイヤや希少金属の輸入で日本とは深い関係がある」という切り口からまず入るのです。カラハリ砂漠やブッシュマンやボーア戦争やアパルトヘイトの話は、全てその次に来るのです。つまり、その国の風土や民族や歴史に関する基礎的な事を教えるのではなく、あくまで日本の、もっと有体に言えば、「日本の資本家」との関係で「必要な国」「必要な知識」のみを教える、という形を取っているのです。
 これが今までの「ゆとり教育」の実態です。これでは「ゆとり教育」ではなく、人間形成にとっても必要な最低限の社会認識の育成をも欠いた、単なる「手抜き教育」です。では、その「ゆとり教育」を批判している、安倍や教育再生ナンチャラのバカウヨ委員はそれをどう変えようとしているかというと、「日本の資本家にとって必要な国・知識」の量を増やす事しか考えていないのです。ボーア戦争やアパルトヘイトには深入りせず、ネルソン・マンデラやスティーブ・ビコの話や、況してや、電子機器の原材料になる希少資源漁りの為に多国籍企業がアフリカの内戦に介入している実態(「血のダイヤモンド」とか「紛争ダイヤモンド」と呼ばれる現実)などはオクビにも出さないのはそのままにして、その上で、「アフリカの角」や「テロ戦争」や「ソマリアPKO」や「自衛隊イラク派兵の国際貢献」や、「インドのIT人材やカスピ海の石油をゲットする事が日本の国益にとってどれだけ大切か」とか、そういう事をもっと教え込めと、言っているのに過ぎないのです。

 これは他の分野でも事情は同じです。例えば歴史の教科書でも、今はもう旧石器時代(岩宿遺跡や大森貝塚や縄文式土器の話など)など何も教えずに、いきなり弥生時代(邪馬台国の話など)から入って直ぐに大和朝廷の話にいくのでしょう。扶桑社発行の教科書に至っては、天岩戸神話や神武東征図まで登場させて、それを史実として教え込む事までやってのけて。そうして、琉球やアイヌやサンカ・漂泊民の存在は、史実からは徹底的に抹消され、登場してもせいぜい「祀ろわぬ民、野蛮人」としてしか描かれずに。(同上、※5参照)

 こんな、「エコノミック・アニマル」や「ヤマト中心史観」むき出しの、地方や他国については人を人とも思わない、自国本位・「勝ち組」本位のジコチュー教育ばっかりやっているから、子どもは虐めに走るし、ストレスに負けて堕落した教師が出てきて不祥事を引き起こすのです。イラクが世界地図の何処に在るのかも知らないくせに、「国際貢献」や「テロとの戦い」の宣伝に乗せられたバカ・ネットウヨが量産されるのです。「太田総理と秘書田中」のテレビ番組で、いつも太田光に対して嵩にかかった様な物言いしか出来ない自民党国会議員のサル・メガネデブや、茶髪の低脳米国人や、台湾のウヨク女などを見ていると、それがよく分ります。
 しかも、そんな事態を長期に渡って作り上げてきたカリキュラムや、己の教師採用の人の目の無さ・無能力や、やらせタウンミーティングや、教育産業との癒着・天下りに見られる欺瞞・ペテン・二枚舌といった事は全て頬かむりしながら、あろうことか、その教師の不祥事や子どもの虐め自殺を、また新たな国家統制の呼び水に利用するという悪辣ぶりまで発揮して。そんな輩を量産する為の、序列化・格付けであり、全国学力テストの導入なのです。「天に唾する」「盗人猛々しい」にも程がある。
 
 こんな格付け・差別助長とバカウヨ量産でしかない全国学力テストなんて止めちまえ!学力テスト粉砕!金八もGTOもヤンクミも、安倍マルコスや教育再生会議の、腐れ「千田校長」キャラやバカウヨなんかに負けるな!


【参考記事】

※1:学力テストは果たして純粋な学力調査か?

・学力テスト関連報道(教育基本法「改正」情報センター)
 http://www.stop-ner.jp/0704ner-gakute.html
・全国学力・学習状況調査の概要について(文部科学省)
 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/zenkoku/07032809.htm
・教基法改正情報センター<解説>
 文科省「全国学力・学習状況調査」をどう考えるのか?(暫定版)
 http://www.stop-ner.jp/070410gakute.htm
・犬山市教育委員会の言い分(Internet Zone)
 http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2007/04/24222103.php
・犬山市教委・刊「全国学力テスト、参加しません。」(明石書店)
 http://www.akashi.co.jp/Asp/details.asp?isbnFLD=4-7503-2520-1
・平成18年度施策「学びの学校づくり」(犬山市教委)
 http://www.inuyama-aic.ed.jp/i-manabi.h.p/inuyumapuran/H18sesaku.pdf

※2:学力テストと教育産業の癒着

・全国学力テストと調査が丸ごとベネッセに(Internet Zone)
 http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2007/02/22231036.php
・「全国学力テスト」は何のため?その目的とは?(ベネッセ教育情報サイト)
 http://benesse.jp/blog/20060523/p2.html

※3:安倍政権の教育政策、その中でのバウチャー制度の位置づけ

・「教育改革」/安倍首相が狙うもの(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-29/2006092903_01_0.html
・安倍氏が目指す「強い子ども作り」とは(朝鮮日報)
 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/08/29/20060829000036.html
・アメリカの「教育バウチャー制度」
 http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/jimusyo/151NY/INDEX.HTM#2

※4:文学とドラマに見る日本戦後教育の一断面

・無着成恭「山びこ学校」(名作の舞台)
 http://www.zusi.net/meisaku/yamabiko/gakkou.htm
・灰谷健次郎原作「兎の眼」と「太陽の子~てだのふぁ」
 http://www.hyogonet.com/drama/haitani.html
・ドラマ「3年B組金八先生」(金八先生マニアックス)
 http://homepage1.nifty.com/quinella/kinpachi/
・ドラマ「GTO」(フジテレビ)
 http://www.fujitv.co.jp/b_hp/gto/index.html 
・ドラマ「めだか」(フジテレビ)
 http://www.fujitv.co.jp/b_hp/medaka/
・ドラマ「ごくせん」(日本テレビ)
 http://www.ntv.co.jp/gokusen/
・映画「パッチギ」
 http://www.pacchigi.jp/first/

※5:中学校社会科の授業で国・地域や史実を取り上げる際の基準

・現行の中学校(社会科)学習指導要領(1998年12月告示、文部科学省)
 「世界の国々の中から幾つかの国を取り上げ,地理的事象を見いだして追究し,地域的特色をとらえさせる」「(世界の国々については)二つ又は三つの国を事例として選び,具体的に取り扱うようにすること」の記述や、「~の事象に深入りするな、~の範囲に止めよ」という表現が随所に出てくる事に注意。これは勿論、単に「平易な授業を心掛けよ」というのではなく、寧ろ「国益や企業益に役立つ事だけを教えろ」という事でしょう。
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301c/990301c.htm
・主な教科書の目次内容(教育情報ナショナルセンター)
 http://www.nicer.go.jp/lom/program/search/textbook_publisher.php?kind=juniorhigh&subject=%BC%D2%B2%F1&field=%C3%CF%CD%FD&uid=&orgid=&sid=
 例えば、その中の大阪書籍の教科書目次を見ると、世界地理の内容が「世界の国について調べてみよう」の1項目だけで済まされ、後は日本との関係で中国・米国・イタリアの三国だけが個別に取り上げられている。企業の立場から言えば、前二国さえ押さえればそれで充分なのかも。
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愛知県犬山市も・・・ (まこと)
2007-04-28 05:14:56
犬山市とて、愛知県知事選に立候補して落選した石田前市長の後釜の市長は「ウチも学力テストに参加したい」と言い出しています。

今は教育長が「絶対反対」を貫いているのでアレですが、今後はどうなるか分かりません。犬山市の保護者の中にはテスト参加を希望する人達も結構いるようですしね。
そういう発言こそネットウヨクと同列のような (むじな)
2007-05-14 15:18:02
>イラクが世界地図の何処に在るのかも知らないくせに、「国際貢献」や「テロとの戦い」の宣伝に乗せられたバカ・ネットウヨが量産されるのです。

世界的には地理教育というのは軽視されている科目であって、日本人のわれわれの世代以外では、世界的には「地図は読めない」「世界地理を知らない」のは、ごく普通のことなのです。
フィリピン人、台湾人、韓国人、フランス人、レバノン人、イラク人だって、実は世界のどこにどういう国があるかは知りませんよ。

イラク人だって、実はイラク以外の国のことなんて知りません。

軽率に「地図が読めないこと」を馬鹿にするのは、人種差別につながりますよ。

>「太田総理と秘書田中」のテレビ番組で、いつも太田光に対して嵩にかかった様な物言いしか出来ない自民党国会議員のサル・メガネデブや、茶髪の低脳米国人や、台湾のウヨク女などを見ていると、それがよく分ります。

「台湾のウヨク女」という物言いも、ネットウヨクと裏あわせのレイシズムでしかないのでは?
そもそも金美齢氏は台湾人だからではなくて、あれは彼女自身の問題です。
だから日ごろ台湾についてはほとんど言及しないくせに、こういうときだけ「台湾」を否定的文脈で言及するあなたには、台湾への蔑視感情があるのではないですか?

それに金氏は今でこそ極右になっていますが、実は80年代から彼女を知っている私に言わせれば、80年代には彼女は実は左翼だったのですよ。彼女が結婚したときの仲人で元恋人の史明氏が有名な台湾独立社会主義者だったことも影響しているのですが、その金氏が90年代に右傾化していったのは、実はあなたのような戦後左翼が一貫して中国びいきで台湾をないがしろにしてきた疎外感が、たまたま反共主義から台湾に近づいてきた右翼に走らせた原因なのです。

このあたりは台湾に同情的な左派の森宣雄氏による『台湾/日本 連鎖するコロニアリズム』に、多少の誤解も含めて詳しく論証してあります。

金美齢氏の極右姿勢を何も知らないあなたが非難することは簡単ですが、問題は日本の左派が台湾をどれだけないがしろにし、侮辱してきたかが問われているのですよ。
『台湾/日本 連鎖するコロニアリズム』(インパクト出版会) (まこと)
2007-05-15 07:39:44
>金美齢氏の極右姿勢を何も知らないあなたが非難することは簡単ですが・・・(むじなさん)

私はご紹介の【森宣雄氏『台湾/日本 連鎖するコロニアリズム』(インパクト出版会)】、前に読みましたよ。

>その金氏が90年代に右傾化していったのは、実はあなたのような戦後左翼が一貫して中国びいきで台湾をないがしろにしてきた疎外感が、たまたま反共主義から台湾に近づいてきた右翼に走らせた原因なのです。(むじなさん)

確かにそういう面があるのは事実でしょうけど、台湾独立という政治目標を実現するためには「日本の反共保守」と組んだ方が効果的-という冷徹な「リアリズム」による判断も一因にあるんじゃないでしょうか。金氏や黄文雄氏辺りが「右傾化」した背景には。

ご紹介の森氏の本にも、その点指摘されていたように思いますが。
日本の独立連盟については私が一番よく知っているのです (むじな)
2007-05-15 11:53:31
>確かにそういう面があるのは事実でしょうけど、台湾独立という政治目標を実現するためには「日本の反共保守」と組んだ方が効果的-という冷徹な「リアリズム」による判断も一因にあるんじゃないでしょうか。金氏や黄文雄氏辺りが「右傾化」した背景には。

はいはい、それはそうではないことは、私が一番良く知っているのです。
何せ、日本の台湾独立運動家(台湾独立建国連盟)との付き合いは、一番長いわけだから。だって、入会を勧められたくらいだしw。

それに、九州にいる張国興氏、京都にいる張雅孝氏あたりはいまだに右傾化していませんからね。

ここで問題になっているのは、本来は最も左だった金美齢氏がどうして右傾化したかってこと。
それは金氏らのように、マスコミの寵児になった人たちが、以前左翼が相手にしてくれなかったことへの恨みを爆発させた、という点が重要なのです。

「リアリズム」というのは考えすぎw。
まこと氏も森氏も台湾人の民族性をわかっていないよw。特に黄文雄氏はリアリズムなんて、ないよ。

>ご紹介の森氏の本にも、その点指摘されていたように思いますが。

だから「多少の誤解も含めて」と書いているのです。
鵜呑みにするなってw。
同書における森氏の指摘もすべてが的確ではない、というか、的外れな部分も多い。

裏話をすれば、森氏は単に「台湾青年」の文章などを読んで勝手に想像しただけで、本人たちにインタビューしたわけじゃない。本を出した後でインタビューしたようだが、ちょっと間抜け。

とはいうものの、同書の意味は、森氏のような真性左翼が、台湾独立に関して自省を込めて出した本として、読む価値はあるということ。だからといってすべてを鵜呑みにすべきではない。ローマのことわざにあるが文字は殺し、精神は生かすということ。
だからと言って、何言われても言い返せない訳ではない (社会主義者)
2007-05-15 12:09:38
 今日は遅番のシフトで、今までブログ記事の作成・編集をしていたのですが、もう出勤時間が迫ってきたので、まずはとりあえずの簡単なレスになりますが。

>その金氏が90年代に右傾化していったのは、実はあなたのような戦後左翼が一貫して中国びいきで台湾をないがしろにしてきた疎外感が、たまたま反共主義から台湾に近づいてきた右翼に走らせた原因なのです。(むじなさん)

 私もその森宣雄氏の本は大分以前に読みました。昨晩も「史明、台湾」でネット検索をかけたら下記の論考がヒットしたので、興味深く読ませていただきました。
 
・台湾独立派による植民地主義的言説の生産とその構造―ポスト植民地主義の中の植民地主義(松本教夫)
 http://www12.ocn.ne.jp/~kitsumi/member/norihu/taiwangensetsu.htm

 だから、むじなの言っている事も分かりますよ。分かるけれど、だからといって、「お前たち日本の左派・リベラルは、台湾独立派を見捨てたのだから、金美齢から何を言われても黙っていなければならない」という事にはならないでしょう。たとえば「日本には経済格差など無い」などという金美齢の発言についても、私はそんな発言が正しいとは全然思わないし(当該発言については、小林よしのりですら最近何かの著書の中で批判していた筈)、そんな発言は絶対に受け入れる事が出来ません。
それは議論のすり替えだよ (むじな)
2007-05-15 19:46:49
>金美齢から何を言われても黙っていなければならない」という事にはならないでしょう。

何を言われても黙って良いというのは今回になって初めて出てきた理屈ですね。
問題は、あなたが金美齢を指して「台湾のウヨク女」と、ことさら、その出自(血統?)を問題にして、台湾人を差別した言辞にあるのです。

金美齢は台湾人の代表でも何でもない以上は、金美齢を指して、ことさら「血統としての台湾人」を際立たせるような物言いは、やめて欲しい、という話。

それとも、あなたはそんなに「血統」なるものが重要だとお考えか?

金美齢はたまたま台湾出身であっても、日本に長く住み、日本語で暮らしているのだから、「台湾のウヨク女」というあなたの言い分は、間違い。

しかも「女」というのも、女性に対する蔑称。女性というべき。

だから正しくは、単なる「極右女性」というべきであって、何も関係がない「台湾」をここで持ち出すあなたの底意は血統主義で問題があるということ。
逆に聞きたい、何でそこまで「台湾」に拘るの? (社会主義者)
2007-05-15 23:18:23
>金美齢はたまたま台湾出身であっても、日本に長く住み、日本語で暮らしているのだから、「台湾のウヨク女」というあなたの言い分は、間違い。(むじな)

 じゃあ「在日台湾人」でも何でも良いです。しかし逆に聞くけれど、むじなの方こそ、「台湾」という言葉が出てくる度に、何でそこまでいちいち過剰反応するの?

 私は記事の該当部分では以下の様に書いています。

>「太田総理と秘書田中」のテレビ番組で、いつも太田光に対して嵩にかかった様な物言いしか出来ない自民党国会議員のサル・メガネデブや、茶髪の低脳米国人や、台湾のウヨク女などを見ていると、それがよく分ります。(社会主義者)

 上記文章中の「茶髪の低脳米国人」というのは、米国生まれの自称国際コラムニストでタレントのケビン・クローンの事。さっき調べたら、同人は米日双方の国籍を持つ二重国籍者だとの事でしたが、この記事を書いた時点ではその事は知らなかったので、同人の事を「~米国人」と書きましたが、これもむじなの理屈で言うと、<ことさら「血統としての米国人」を際立たせるような物言い>という事になるのですかね。私は、そんなつもりは全然無いのですが。

 そういう風に、「台湾」という言葉が出てくる度に、何かと言えば直ぐにつっかかってくるのは、何故?逆に聞きたい。


※参加者各位

 5月14日付むじなコメント「そういう発言こそネットウヨクと同列のような」以降の本コメント欄でのやり取りについては、全て一旦本記事から切り離した上で、別途専用のエントリー記事を立ち上げて、そちらに移転させてもらいます。本記事は、元々は全国学力テストの事を取り上げたものであるのにも関わらず、それとは全然無関係な話題ばかりでコメント欄が埋められるのも、いささか場違いな感じがしますので。
 そういう事なので、これ以降の同種コメントについては、専用エントリー記事立ち上げまでの間、全て一旦保留扱いとさせていただきます。新規コメントについても、当該専用エントリー立ち上げ後に、そちらの方にお願いします。以上、悪しからずご了承下さい。
追記 (社会主義者)
2007-05-15 23:44:38
 尚、別途専用エントリーに移転するのは「台湾」「金美齢」関連の話題のみです。本記事本来の話題である「全国学力テスト」「安倍教育反動」関連のモノについては、従来通りこちらのエントリーにコメントを付けていただければ結構です。以上、念のため。
ケビン・クローン=キャプテン・ジョージ (まこと)
2007-05-16 02:39:49
>米国生まれの自称国際コラムニストでタレントのケビン・クローン(社会主義者さん)

ケビン・クローンって、昔「キャプテン・ジョージ」とかいう名前でFMラジオでバイリンガルDJやっていた人物ですよね。

ラジオDJの頃からなんか矢鱈に自慢話とアメリカ出羽の守バナシが多い嫌味な人物でしたけど・・・。

ご紹介の爆笑問題の番組は観たことが無いので(*というかテレビは一部アニメ(ケロロ軍曹とか(爆))やニュース系等を除いて殆んど観ないのですが)分からないのですが、まだテレビで仕事していたんですね、彼・・・。
はじめまして (松本教夫)
2008-03-06 23:13:23
はじめまして。私は松本教夫といいまして、台湾独立派による植民地主義的言説の生産とその構造―ポスト植民地主義の中の植民地主義という論考を書いたものです。あの論考自体は、私の恥ずかしい卒論です。

 現在は植民地期台湾の研究をしています。

さて、金美齢氏のことですが、森氏もこれが決定版ということはないでしょうし、まだ推論の段階の部分も多いことでしょう。

 ただ、私自身、彼女の講演録などを読むと、テレビで語られる、あの右翼的な発言とは全く違った印象を受けるのです。

 それは私の論考にもありました、岸信介への態度などに表れています。


 また、私自身、金氏自身が台湾を代表しているわけではないものの、台湾独立派のメンバーとしてみると、彼女や黄文雄氏の考え方というのはある意味興味深いものがあると思っております。

 僕自身、彼女の右翼的発言に対して黙っている必要はないと思いますが、僕の場合、現在、台湾独立派と日本の「革新」勢力、保守勢力との間のねじれ関係を考えるためにも、まず植民地の問題を考えたほうがよいと思います。

 植民地時代を知っている台湾の人で、日本語で日本人に語りかけるような本を読んでいますと、日本に対して親和的に見える態度の影に、注意深く、日本の植民地支配への批判が盛り込まれていたりするものもあります。

また、ある本では、日本の植民地支配への批判をしつつ、蒋介石政権との関係ではいつの間にか、「日本のほうがまし」論に傾いているなどの特徴があります。

もちろん、蒋介石も日本も遠慮会釈なく切り捨てている人もいますが。

こうした、さまざまな特徴を、的確に把握するためにも、植民地の問題を正面から考え、一体日本の支配はなんだったのかということを考えてから、戦後の台湾史をもう一度考えてみるのがよいと思います。

ただ、台湾でも、抗日の記憶の共有化作業は70年代くらいから行なわれており、最近の植民地統治期に書かれた文学の研究もそこに端を発している以上、日本の植民地支配への批判的な視点もまた根強いといえるでしょう。

 金氏の言い分も、台湾住民の変容するアイデンティティの一ページと言えると思います。

こちらこそ初めまして (プレカリアート)
2008-03-09 16:03:54
 松本さん、わざわざ拙ブログにコメントを寄せていただき、有難うございます。また、折角コメントを寄せていただいたのにも関わらず、今まで何もお返事出来ず、申し訳ありませんでした。
 このポスト・コロニアリズムを巡る問題につきましては、私も一両日中に、改めて自分なりの見解を述べたいと思っています。多分素人考えの域を出ないものになるかと思いますが。その節はまたアドバイスなど、宜しくお願いします。
追従でも居直りでもなく同じ人間としての連帯を (プレカリアート)
2008-03-11 23:34:02
 松本さん、レスが遅くなって申し訳在りませんでした。新しい配属先に異動して仕事に慣れるのに精一杯なのに加え、実は数日前から少し風邪をこじらせてしまい、ついついお返事か遅くなってしまいました。

 台湾のみならずその他のアジア諸国と日本との関係を考える上で、ポスト・コロニアリズムの問題を捉え直す事の重要性や、それが私も含めて日本人全体に今問われているとのご指摘については、私も全面的に賛成致します。

 ただそれは、かつての1970年7月7日の華青闘告発を受けての「血債」の様なものであっては、逆にいけないと思うのです。
 入管法反対集会に参加した在日華僑から抑圧民族呼ばわりされてたじろいだ当時の中核派幹部は、早々と彼らの「日本人=抑圧民族」論を受け入れてしまいました。しかし、この一見すると勇気ある自己否定の様にも思えるこの論理ですが、「民族性」に戦争の起源を見出すという点で、結局は戦前の「日本民族優越」説と同根の、単なるその裏返しにしか過ぎないものだったのではないでしょうか。
 戦争の原因は「民族」ではなく社会構造にあり、その社会・文化構造こそ抉り出さなければならなかったのに、安易に「日本人である事」に戦争の原因を求めてしまった為に、結局は日本人の排外主義も中国人の中華思想も両方免罪してしまったのです。

 その後、中国が次第に反ソ親米路線に転じ、日米安保や自衛隊を容認し、社会主義の名で中華ナショナリズムに走り、積極的にグローバル資本主義を受け入れる様になると、日本の方でも中国に負けじと、再び右翼排外主義主義的な潮流が台頭してきました。但しそのナショナリズムは、あくまでグローバル資本の利益を損なわない範囲での、米国や財界の掌の上で踊らされたナショナリズムでしかないのですが。

 今の中国産冷凍餃子事件に託けての、産経・右翼論壇によるこれ見よがしの中国バッシングも、社会構造にではなく民族に戦争の起源を求めてしまった当時の(敢えてきつい言い方をしますが)安易な自己否定のツケが回ってきただけではないか、という気がして仕方がないのです。
 「お前ら中国人は当時日本人の事を抑圧民族だ何だとほざいたが、何の事はない、お前らこそウイグル人やチベット人を弾圧しているじゃないか」という右翼の高笑いが聞こえてくるのです。その当の右翼自身も、アメリカ帝国主義や新自由主義グローバリゼーションに付き従う事で中国の抑圧体制に加担しているくせに、その事はオクビにも出さずに。

 問題は民族ではなく社会構造にこそある。そこに潜む戦争・搾取・抑圧の全体像を抉り出す為に、日本人民も朝鮮人民も中国人民も、自国の排外主義や歪んだナショナリズムを克服しなければならないと思うのです。例えば、北朝鮮・拉致問題に関しても、日本人ナショナリズムに走る「救う会・つくる会」系の運動ばかりがともすればマスコミに取り上げられがちな中にあって、在日コリアンと拉致被害者が共同した「侵略や植民地支配にも北朝鮮の抑圧体制にも反対する人権・民主主義の運動」も着実に広がりを見せているように。

・七・七集会における華青闘代表の発言
 http://konansoft.com/zenrin/html/huajingtou77.htm
・拉致被害者・家族の声をうけとめる 在日コリアンと日本人の集い
 http://tsudoi0720.at.infoseek.co.jp/
お久しぶりです (松本教夫)
2010-11-07 00:08:28
お久しぶりです。松本教夫です。あれから私は新しい仕事につき、なかなかこういう問題を考えられずにいました。

最近の情勢でいけば、尖閣諸島の問題もそうなんですけど、排外主義の流れは根強いですねえ。
「「お前ら中国人は当時日本人の事を抑圧民族だ何だとほざいたが、何の事はない、お前らこそウイグル人やチベット人を弾圧しているじゃないか」という右翼の高笑い」
「その当の右翼自身も、アメリカ帝国主義や新自由主義グローバリゼーションに付き従う事で中国の抑圧体制に加担しているくせに、その事はオクビにも出さずに。」


同感ですねえ。中国の経済発展は多くの少数民族や農村部の人々などの犠牲の上になりたっています。チベット問題にしても漢民族の資本による搾取ということが原因なわけで。
 
 まあ、政治的なコンフリクトはあれど、中国国家との全面戦争まではいかないでしょうけど、今回の尖閣問題をてこにして改憲の機運を高めようという狙いはあるでしょうね。結局「右翼」にとっては中国問題も改憲の世論づくりのネタなのでしょう。
 しかし、それは中国ナショナリズムも刺激するでしょうから、このままいくと日中関係は戦争しなくてもいびつな関係にはなってしまうでしょうね。

 グローバル資本主義=新自由主義とナショナリズムは補完関係にあると思います。資本主義はマルクスが「文明化作用」といったように、その地域の、従来の制度を否定しにかかります。
 もっとも乱暴な例としては総力戦期に日本が植民地地域の文化を破壊しにかかったことがあげられると思います。

 ただ、ナショナリズムと言うのは、破壊されればされるほど燃え上がるんですよね。。。(詳しい論はまたの機会に)

 ナショナリズムを克服するためにも新自由主義を克服しないといけないんだなあと思います。

 ポストコロニアルをめぐる問題もグローバリゼーションとナショナリズムをめぐる問題の中で考えないとだめでしょうね。

それではこのへんで

(ちなみに私はいくつか論考を書きました。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/ce/2009/mn01.pdf  とか  http://d.hatena.ne.jp/formosa48/20080213 とか。もしよろしけばごらんください。


 

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