アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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転載:内なるハシズムと闘う(Afternoon Cafe)

2011年11月29日 00時47分27秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
ファイト!by 中島みゆき


大阪だけではなく日本全体が長い間閉塞感や不安に包まれています。するとその苦しさから、他を攻撃して溜飲を下げたい、今ある既存のものを何もかもぶち壊して欲しい、という衝動が芽生えます。
問題解決にむけて自分の頭で考え自己決定する「自由」というのは産みの苦しみが伴いますから、特に社会が閉塞感に包まれる時代では、それを捨てて強大なリーダーシップに盲従することで安心感を得たいという逃避的欲求が生まれます。
そうすると彗星のように英雄が現れ、一発大逆転の劇的変化を望むようになり、それを実現してくれそうな強い人物に全てを委ねたくなります。

小泉氏しかり、石原氏しかり。もちろん橋下氏しかり。
高圧的で断定的な態度は民衆をぐいぐいひっぱてくれる頼もしいリーダーシップとうつります。そういう人に何もかも丸投げして依存したくなるのです。心酔が進めばついには「独裁が必要」という明らかに民主主義を真っ向から否定する言動さえ、頼もしいリーダーシップとされてしまいます。

「強いリーダー」は民衆のガス抜きとなるスケープゴートを提供して憎悪を煽り、自分への支持を取り付けるという方法をとります。
橋下氏は‘働く意欲のない怠惰な’生活保護受給者、ホームレス、といった社会的弱者、あるいは‘身分保障に甘え税金から高い給料を泥棒していく公務員’をはじめとする‘既得権者’なる者を敵と設定して過激な言葉で攻撃しました。ついには大阪府が苦しいのは大阪市があるせいだ、とまで言いだす始末。
白黒はっきり、単純でわかりやすいですが、それは大概プロパガンダ。
事実とは違うイメージ像を作り上げて憎悪を煽る手口は、ヒトラーがユダヤ人を劣悪な人種だと憎悪を煽ったのと同じです。

公務員や社会的弱者を攻撃すれば気分は良いかもしれませんが、それで自分たちの暮らしが向上するわけではありません。問題は何も解決せず、ずっと残り続けます。それどころか事態はもっとひどくなっていきます。
だって彼が高圧的な態度で実行したことは、こちらを見ればわかるように、福祉や医療や教育や文化を削り、公的サービスを激貧にし、市民生活をより圧迫することばかりでした。
他方で大企業、ゼネコンには至れり尽くせりの大甘。

橋下氏が知事になって自分の暮らしにどんな良いことがあったのか、具体的に挙げてみて欲しいです。そんなものは無いはずです(しかしその単純な事実に意外に気づかないものです)

結局橋下氏を支持しても、得をして笑うのは現在の強者。弱者を苦しめる現在の体制はぶち壊されるどころか逆により強固に維持されただけ。要するに自分で自分の首を絞めているのです。
こういうのを揶揄する有名な言葉が「(自分を殺す)肉屋を熱烈に支持する豚」ですね。

しかし、わかりやすいワンフレーズを発する強い者を盲信する快感、大義名分を与えられて誰かを排除し攻撃するのが正当化される快感にあらがうのは難しいものです。
かくして、
「格差を広げ、セイフティネットを破壊し、冷徹な自己責任論が横行する社会を継続させるのは簡単だ。今よりもっと格差を広げ、セイフティネットを破壊する政策をとればよい。そうすれば人々に自己責任論がもっと浸透し、草の根から勝手に右傾化してくれる。」(サイドカラムに書いてある言葉です)
という一種の悪循環というかファシズム強化のスパイラルに入ってしまいます。

進んだ民主主義を謳ったワイマール憲法の下で、民衆は民主主義を破壊するナチスを熱狂的に支持し、自ら民主主義を破壊しました。
民主主義を破壊するファシズムは、民衆の支持を得て民主主義の手続きを踏んで生まれるのです。
橋下氏がが錦の旗のように「民意」を乱発するのは、まさに「民意」によって「民主主義」を破壊するというプロセスをたどっている事の表れですね。

これらは、何故民主主義下で民主主義を否定する独裁が生まれたかを研究したE・フロムのあまりにも有名な著書「自由からの逃走」にすべて書いてあることで、社会学ではスタンダードです。
この著書は人類が再び自分たちの手で民主主義を破壊するファシズムを呼び寄せないようにするための必読の書です。民主主義教育の一環として社会科の必修科目にしてもいいくらいだと思います。
それが歴史に学ぶと言うことです。

いつの時代も大衆をファシズムに煽動する手口は同じ。
なのに同じ手口に何度も騙されるのは過去に学んでいないからです。

この「自由からの逃走」について、過去幾度かエントリーの中で触れてきました
●http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-497.html

●http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-614.html

●http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-419.html
などなど。

どうしてこのファシズム強化のスパイラルから抜け出せないか、ブログ「アフガン・イラク・北朝鮮と日本」が明確に指摘してくださっています。

(注:以下引用)
ポピュリズム(大衆扇動)やファシズムを克服するのが何故難しいかというと、それらが「楽したい」「自分だけ得したい」とか「自分だけは差別されたくない」などの大衆の劣情に媚び阿るからです。だから、橋下のようなポピュリスト・ファシストと戦うには、自分の中にあるそういう劣情をも克服しなければならないからです。
(http://goo.gl/65pCWより)(引用終了)

橋下氏は、弱い者イジメをしたい醜い心を「既得権者と闘う」というお題目で正当化し、堂々と実現してくれます。それを弱い者イジメだと認めるのは自分の醜さを認めることだから、できれば認めたくない、正当化したい。
それに思考停止になって強い他者に依存し陶酔するのは、楽だし安心感、一体感があって気持ちいい。
ポピュリズム、ファシズムのスパイラルを断ち切るのが難しいのは、一人一人がそういう自分の心と闘わねばならないからです。

ファシズムが支持されるのは民衆の中に「内なるファシズム」があるから。
ファシズムを生まない闘いは、権力者との戦いではなく、実は自分の内なるファシズムとの闘いなのだと思います。

橋下氏に投票しないという選択、それは自分の内なるハシズム~弱い者イジメして溜飲下げたかったり、自分で考えることを放棄して誰かに丸投げ依存したくなる気持ち~と闘うということではないでしょうか

民主主義云々という政治イデオロギーは苦手、と言う人は、自分の生活利益に直結させて考えても彼を支持する理由はないと思います。だって橋下氏を支持すれば、かえって自分の暮らしは苦しくなってしまうからです。彼は一部の富裕層を除いた一般の市民や社会的弱者の生活をより苦しくする政策(都構想も含め)しかしないし、実際してこなかった新自由主義の申し子である、ということを見抜くことです。

ヒトラーやゲッペルスは次のような趣旨の言葉を多く残しています。

(注:以下引用)
大衆の心理は、中途半端で軟弱なものには反応が鈍い。女性に似ている。
彼女らの心は、根拠と理性によって決まることはなく
足らざるを補ってくれる力に対する、名状しがたい憧れによって動く。

大衆は権威主義的である。大衆は強い権力に支配されたがっている。

大衆は理性ではなく感情で動く

大衆は単純化と断定を好む

大衆は小さな嘘より大きな嘘に騙されやすい

嘘も100回繰り返せば本当になる(都構想なんて嘘とごまかしだらけです)

大衆は無理解ですぐ忘れてしまう。だから理性で説得するのではなく、演説の内容は最低レベルの知的水準の者がわかるぐらい単純化されなければならない

一般市民は我々が想像する以上に原始的である。したがってプロパガンダは常に単純な繰り返しでなければならない。諸問題を簡単な言葉に置き換え、識者の反対などものともせずに、その言葉を簡明な形で繰り返し繰り返し主張する者こそ、世論に影響を与えるという最終的な結果を残すことができる
(引用終了)

橋下氏の言動の特徴に思い当たること大ありですね。
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/?no=816
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コスモタワー(旧WTC)探訪記

2011年11月25日 23時14分53秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
WTC ハシモトト?オリ 2


●橋下氏はどんな実績を残したのか検証してみよう~(2)咲洲庁舎(訂正有り)(Afternoon Cafe)

WTCは大阪市と民間が出資した第三セクターが貿易拠点とすべく1200億円をかけて1995年に完成させた高層ビルですが、着工後にバブルがはじけたためテナントの家賃収入のあてが外れてたちまち赤字に陥り、「バブルの塔」と呼ばれました。
2004年には金融機関との間で特定調停が成立し経営再建がすすめられるものの(一度目の破産)、2009年には会社更生法の適用を申請し、結局二度目の破産。

既に、老朽化する大阪府庁舎は新庁舎を建てずに耐震補強工事を施すことが前太田府政時代に決まっていたのですが、橋下氏はそれをとりやめ、このWTCを安く買って新庁舎(やがて都庁舎)にすることを思いつきました。

しかし府議会はこれに待ったをかけました。
WTCはアクセスが悪い、防災対策に問題有り、周辺の開発計画の頓挫など、新庁舎として使うには多くの難点が合ったからです。

橋下氏は2009年3月に府庁をWTCに移転する条例案と予算案を府議会に提出しましたが、否決されました。
(これが、議会を自分の勢力で占めて言いなりにさせるために大阪維新の怪を結成するきっかけになったと思われます。)
その後橋下氏は2009年9月再び府庁移転の条例案と予算案を府議会に提出、条例案は通らなかったものの(三分の二の賛成が必要なので過半数では足りなかった)予算案(過半数でOK)は通ったため、WTCの買い取りが実現したのです。

買い取り額は85億円、随分とお得なように思えました。

ところが3/11に東日本大震災がおこりました。大阪も震度3でしたが揺れました。ですがたった震度3で「エレベーター全26基が緊急停止し、うち4基に男性5人が5時間近く閉じこめられ、エレベーターを支えるワイヤロープが絡まる、地震発生から丸1日が過ぎた12日夜の時点でも8基が復旧しないなど耐震性への不安が露呈」しました(wikipedhiaより抜粋)
超高層ビルに深刻な被害をもたらす「長周期地震動」のせいと見られます。

専門家は次のように一刀両断しました。

(注:以下、下記URLの新聞記事から引用)
 専門家との意見交換会で、防災拠点の複数化の必要性について、とうとうと持論を展開していた橋下知事の顔色が変わったのは、名古屋大の福和伸夫教授(建築学)が、咲洲(さきしま)庁舎について「倒壊の可能性も検討すべきだ」と発言したときだった。

 福和教授が取り上げたのは、高さ256メートルの咲洲庁舎と、人工島・咲洲の固有周期がいずれも約6~7秒で一致するために共振してしまう-との問題。

 3月11日の東日本大震災で、咲洲庁舎は、震度3だったにも関わらず、10分間揺れが継続し、壁など計360カ所が損傷、最上階付近の振幅は約2・7メートルに達した。東海・東南海・南海地震が起きた場合、揺れは約5倍の12メートル以上になる可能性がある。

 橋下知事は「(防災拠点が)下層階なら大丈夫ですか」と質問したが、福和教授は「上層階がこれだけ激しく揺れれば下層階も使えない」と即答した。
http://www.sankei-kansai.com/2011/08/19/20110819-056715.php

さすがにこれでは府庁移転を断念せざるをえません。
しかし全面移転は断念したものの、まだ未練がましく部分移転して本庁舎との併用を主張しています。どうやら咲洲に通わねばならない府の職員の安全確保など二の次のようです。

移転断念に伴う損失額は購入金額の85億にとどまりません。耐震工事に130億かかるとも言われています。
そして大阪府の所有物である以上、府が維持費を出し続けねばなりません。
橋下氏の言うように併用を続けた場合、今後30年にかかる経費はその額なんと1200億円にのぼるという府の試算が出ました。

ああ、典型的な安物買いの銭失い・・・
(以下略)
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-799.html

 前回記事の中でそのWTC(現コスモタワー)の事を取り上げましたが、その時に撮った写真で、未公開のものから更に数点、ここに紹介しておきます。

  
 左上から右へ順に、アクセス交通機関のニュートラム、最寄り駅「トレードセンター前」で下車して岸壁に停泊中のフェリー(サンフラワー)、WTC隣接のATCショッピング街。
 ATCには大阪市役所の一部や消費者センターも入居しており、WTCへの連絡通路沿いにはそこそこ人の流れもあるものの、そこから少し外れると、もうこの有様。

  
 同じく左から右へ順に、コスモタワー(旧WTC)ビル(最寄り駅からATC経由の連絡通路で入れる)、その出入口(大阪府庁の一部も咲洲庁舎として入居)、ビル内の喫茶店で食べた「海上自衛隊カレー」(500円)。
 このカレーは、殆ど具はありませんが、味はまあソコソコでした。でも、手頃なパスタやパンのメニューが他に幾らでもあり、誰もこんなカレーなぞ注文していませんでした。

 
 コスモタワー1階広場と、そこに展示されていた「サンチャイルド」のオブジェ。この「サンチャイルド」ですが、何とチェルノブイリの原発事故をモチーフに、「被災から立ち上がる子ども」を表現したものなのだそうです。
 子どもに放射線防護服を着せて、右手にヘルメット、左手に太陽、左頬には絆創膏、防護服の胸元には線量計。それで「放射能に打ち勝つ」てか?バカバカしい。そんな下らない根性論振り回すよりも、最初からそんな目に遭わないように、脱原発を進める事のほうが先決だろうが。

 その後、エレベーターとエスカレーターで55階の展望台に上がり(入場料500円)、前回記事にアップした写真を撮りました。埋立地の海岸べりにあって通うのに不便で、おまけに軟弱地盤の上にあって、少しの地震でもうひび割れ。もうエエとこなしのこのWTCビルですが、一点だけ褒めるとすれば、隣接のATCビルも含めて、テナントとして入居している飲食店の価格がリーズナブルな事。千円で充分お釣りが来て、腹いっぱい食べる事が出来る。但し、展望台に併設されたバカ高い喫茶店(ブレンドコーヒーで400円だったか?)を除いてですが。
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弱肉強食こそハシズムの本質

2011年11月22日 07時10分28秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 大阪の府・市ダブル選挙の終盤情勢ですが、20日付産経記事によると、市長選では橋下・平松、府知事選では松井・倉田の両氏が、それぞれ激しく競り合っているとの事です。しかし、私個人としては、このままでは僅差で橋下・維新のほうが勝ってしまうのではないかと、聊か危惧しています。それは次の理由からです。

 元々、橋下・維新陣営は、WTCへの府庁移転の失敗や府財政黒字粉飾(借金を歳入に繰入)などの失政を誤魔化すために、大阪都構想や職員・教育基本条例を唐突に持ち出してきて、それを争点にW選挙を仕掛けてきました。そもそも、今回選挙の争点やひいては選挙自体が、橋下による失政を誤魔化すための茶番劇に過ぎないものでした。それを更に誤魔化すために、ひたすらイメージ選挙で逃げ切りを図ろうとしています。
 大阪市長選も告示され、投票日まで残り1週間を切った昨日(11月21日)も、「維新の会」に動員されたと思しき地域のオバちゃん連中が、第2弾のビラを市内某駅頭で撒いていたのですが、そのビラが何と最初に撒いたビラと殆ど同じものでした。表面は最初のやつと全く同じスローガンの大書だけで、裏面も中段の「大阪都実現まで成長戦略は府庁・市役所統合本部で推進」云々の部分まで瓜二つ。唯一違うのが、最初のビラで「大阪都で外国人観光客や貨物取扱量がどれだけ増える、競争に打ち勝つためにどこそこに経済特区を作る」と書いていた部分が、そっくり「言い訳」に費やされている所です。

 曰く、《大阪維新の会 主な政策》と銘打って、
●「市役所から財源と権限を各地域へ、教育委員会分室や保健所支所を地域に設置します」(→教育委員準公選などの真の住民参加には背を向け、橋下言いなりの教育を強制し、保健所の統廃合を推し進めているくせに!)とか、
●「福祉サービスの充実、敬老パスを維持し私鉄でも使えるようにする」(→最初の選挙の時もそうやって子育てママの味方面して、当選したらいきなり児童文学館廃止や府立高校の統廃合を強行したんだっけ!)とか、
●「地域コミュニティを守る、現在の町会などの地域団体を維持する」とか、
●「交通局の民営化、水道の府市統合で、バス・地下鉄・水道料金を値下げします」(→国鉄や郵政もそうやって便利になると触れ込んで、民営化後は一転して利益至上主義に走った結果、JR福知山線事故やゆうメイトの過労死、郵便・貯金・保険とたらい回しにされ年賀状もまともに届かない郵便局になってしまったのに!)とか、
●「教育の充実、中学校給食・小中学校へのクーラー設置、学校運営協議会で住民の声を反映」(→私学助成カットで女子高生を泣かせ、住民をモンスターペアレント扱いしてきた御仁が、何を今さら歯の浮くような事を!)とか、
●「子育て支援の拡大、中学3年生までの医療費無償化」(→ここまで来たらもう完全にブラックユーモアw)とか、
●「それらを実現するために、地域自治区・地域協議会を設置し」云々(→既存の大阪市住吉区や堺市堺区などを併合した後、ハシントウ主席の下でチベット自治区とかに再編するつもりかw)とか・・・とまあ、こんな調子です。(注:下記画像の赤枠・矢印部分)

 もう言っている事が支離滅裂です。そういう意味では、橋下・維新は完全に守勢に回っています。情勢的には、反維新陣営のほうに流れが傾いています。



 そうであるにも関わらず、私が危惧を表明したのは、

(1)選挙は所詮「最初に言ったモン勝ち」。最初に争点を打ち出したのが橋下・維新陣営である以上は、その争点が実際にはどれだけ下らないものであろうとも、反維新陣営はその土俵に乗らざるを得なくなる。たとえそれを無視・否認しようとしても、「何故それが下らないか」という説明はしなくてはならない。その時点で、既に有権者からはそれが争点だと看做され、「下らない」と降りたにも関わらず「逃げた」と捉えられてしまう。実際には争点の下らなさが露呈しつつあるのに、橋下・維新がひたすらイメージ選挙で逃げ切ろうとしているのも、それで逃げ切れると踏んでいるからだ。

(2)最初に「失政隠しとしての大阪都構想、職員・教育基本条例」と書いたが、その失政はこれまで4年間の橋下府政によってもたらされたものだけではない。それ以前の平松市長も含めた歴代保守大阪府・市政によるものも多分にある。たとえばWTCへの府庁移転にしても、元々は80年代のバブル景気に便乗して、国・当時の保守府・市政が大阪湾ベイエリア開発を推進して、海を埋め立てWTCやATCなどの巨大ビルを作ったのが問題の発端だ。「橋下はその火中の栗をわざわざ拾い、今の国際化の波の中で、それを再生しようとしているのだ」「反維新陣営はそれを今になって自分だけ良い子ぶって批判しているだけではないか」と言われたら、自民・民主などは反論できなくなる。

(3)それに唯一反論できるのは、当初からその巨大開発に反対し、今も大資本本位の国際化やTPP、新自由主義に反対している共産党の梅田陣営だけだ。事実、梅田陣営は今もその立場から、平松市長を独自に応援しつつも、府知事候補の倉田氏については、橋下と同類の「ニセ反維新=隠れ維新」として不支持の立場を貫いている。しかし、たとえそうであっても、今の共産党の力では、選挙戦が維新vs反維新の様相を強めるに従い、第三極としての独自色は次第に陰を潜め、市長選では「平松の別働隊」、府知事選では「どっちつかず」として埋没するだけだ。その結果、大資本本位の巨大開発には反対の、本来なら共産党に投票するような人まで、逆に橋下・維新陣営のほうに押しやる事にもなりかねなくなっている。

(4)だから、橋下・維新に対して、単に「独裁」「橋下ファシズム=ハシズム」と批判するだけでは、それで反維新票を固める事は出来ても、態度未定者や橋下・維新シンパを反維新に転換する事は難しい。それでは、「改革すれば独裁者と呼ばれ、改革しなければ無能呼ばわりされる」「無能呼ばわりされるぐらいなら独裁者と呼ばれるほうを選ぶ」と嘯く橋下を、逆に「反自民のヒーロー」に押し上げる事にもなりかねない。

(5)それを避けるには、内田樹さんのブログにもあるように、単に橋下の「独裁手法」を批判するだけでは勝てない。橋下が「旧来の自民党よりも更に自民党的・右翼的」な超「ファシスト・新自由主義者」であるという、その「弱者の敵」としての「独裁本質」こそ完全暴露しなければならない。橋下が推し進めようとしている大阪都やWTC府庁移転も、途上国人民を低賃金で搾取し、先進国人民からも産業空洞化で職を奪い、地球規模での環境破壊を推し進め、先進国の財界や途上国の独裁者だけを肥え太らせるTPP(環太平洋経済連携協定)の枠組みに沿ったものである事を、誰にも分かる形で有権者に伝えなければならない。

(6)そうしてこそ初めて、「選挙に勝ちさえすれば何でも出来る」「学力テストの成績だけが全て」「ルールには無条件に従わなければならない」「私学にしか通えないのは生徒の自己責任」「儲かるなら風俗やカジノでもOK、後は野となれ山となれ」といった橋下の貧しい新自由主義、市場原理主義、経済・競争至上主義、拝金・弱肉強食思想の正体が暴露される。「独裁」「橋下ファシズム=ハシズム」が、全世界の1%の富裕層による残り99%の貧困層・中間層に対する搾取・抑圧・暴力であり、「旧来の自民党よりも更に自民党的・右翼的」な代物で、絶対に阻止しなければならないものである事も、有権者に理解されるのだが、それが今の平松支持の枠組みの中で、どこまで貫けるか。

 そういう危惧があるからです。それが杞憂に終われば良いのですが。


倉田陣営のWTC府庁移転失政批判ビラ。そのWTC(現コスモタワー)ビルの中に商工関係部局を中心とした大阪府の第二庁舎(咲洲庁舎)が入居している。


コスモタワー(旧WTC)や大阪市出先機関が入居しているATCのある咲洲(さきしま)、環境局の奇抜なデザインで有名な清掃工場や緑地が広がる舞洲(まいしま)、埋め立てが進行するも土地利用の目処も立たない夢洲(ゆめしま)の、三つの埋立地の位置関係図。


コスモタワー55階展望台から西側の舞洲・夢洲を望む。


同じく北東側の天保山大観覧車(左の河口部)や港大橋(右の赤い橋)、手前足元に広がるコンテナヤードを望む。橋下が震災で液状化の被害を蒙ったWTCにここまで固執するのも、ひとえにTPPを睨んでの事だろう。橋下や財界にとっては、TPPで途上国の人民がどれだけ低賃金で搾取されようが、自国の人民がどれだけ産業空洞化で失職しようが関係ない。儲けを資本家と途上国の独裁政権で分け合えればそれで良いのだ。その為の産業戦士(従順な将棋の駒)を育成するのが職員・教育基本条例なのだ。
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今そこにある絶望と希望

2011年11月17日 22時20分45秒 | 福島原発震災・脱原発
●「セシウム米、僕が一番恐れていたこと」(農家の婿のブログ)より
※注:ブログの原文はそのまま転載しましたが、読み易さの便宜を図る為に、行間圧縮と段落分けを適宜施しました。

こんにちわ
今日はいきなり本題です。
僕が、米農家として一番恐れていたことが起きました。
暫定(笑)基準値超え、630bqの米が出ました

誤解されないよう、ここではっきり書いておきます。
僕は、米から数値が出ること自体を恐れていたわけではありません。

原発が爆発したんです。チェルノブイリと比較されるような事故が起きて
とんでもない量の放射性物質が放出されたんです。
とんでもない量の放射性物質が降ったんです。
ある程度の数値が出るのはどうかんがえてもわかりきっていたことなんです。

だから数値検出それ自体はまさしく想定内で
悲しいし、悔しいし、やるせないですが、
それでも僕の中で最悪なことではなかったんです。

僕の「一番恐れていたこと」とは、
後から数値が検出されたことです
安全宣言がでて、流通もしていて
応援しよう、買ってみようかなと興味を示す人が出始める中で
数値が出た

これがどれだけ福島県の農産物の信頼を失わせるか
買おうと思ったけどやっぱり数字が出た、
怖い
混ぜてるんじゃないか
とっくに流通してるんじゃないか
ちゃんと検査してないんじゃないか
数字が出ても隠してるんじゃないか
こんな不安が過りませんでしたか?

何回も声を上げてきましたけど、再度端的に申し上げます
ちゃんと検査してるのか
 → ザルですよ
混ぜてるんじゃないか
 → そりゃ混ざってますよ
とっくに流通してるんじゃないか
 → あたりまえじゃないですか
数字が出ても隠してるんじゃないか
 → それは無いと思います

福島の農家なのに、「農家の婿」は何言ってんの?
復興の邪魔、不安を煽るな、福島県民を名乗るな
お前みたいなのがいるから売れなくなるんだ
こんな凹むことを言われても、僕がブログやツイッターで発信することをやめなかったのは
こういう事態になることだけは避けたかったからです
なんにも得することは無いのに農協に噛みついて行政に唾を吐いて誰も得しない愚痴を延々と続けてきたのは、
今回のようなことが起きるのが、火を見るより明らかだったからです。

今年来年で済む話ならいいですよ
だけど福島の農家は、今後数十年以上
放射能と向き合わなければならない
数値が検出されなかったとしても、検出されなくなったとしても
今度は風評と戦わなくてはならない。
不条理に奪われた「安心」を取り戻す努力をし続けなければならない
これが現実なんです

原発がハーイした時点で「安心」やら「安全」やらは
とっくにどっかに行ってるんですよ
農業王国福島の農業に残ったのは、今まで積み重ねてきた「信用」だけだったんです
だからそれだけは無くしたくなかった。
それさえ無くさなければ、いつか絶対にまた福島は農業王国として復活できると思った
なのに農協や行政が採った対応は、その唯一残った信用にションベンかけるような理解し難いものでした。

実際、応援してくれる人には感謝以外の言葉が見当たらない
多くの善意には頭を下げる以外の選択肢が思い浮かばない
だけどその善意につけこんでなんとか乗り切ろうとするお上の様には
屈辱以外の何物でもない

だから僕は罵られようがなんだろうが、信用だけは失わずに済むよう
偉くもない、お金もない、頭もない、そんなやさぐれ農家の僕でも出来ることを
偉い人に届く主張でもないのに必死で書き続けてきました。
だけどやっぱり起きてしまった・・・

ここ数カ月で地に落ちた福島農業への信用にとどめを刺す一撃
それが今回の事件です
福島農家は今後、検査に頼らざるを得ないんですよ
そしてきちんと「大丈夫でした」とアナウンスしてもらわないことにはどうしようもないんです。
でもそのアナウンスが信じてもらえなくなったら、一体全体農家はどうすりゃいいんですか

こんなことはわかりきっていたことです
1174カ所の検査?
福島に田んぼが何枚あると思ってんだ
山水が集まる田んぼだから?
そんな田んぼが珍しいとでも
砂地だから?
浜通りって知ってるかい

たまたま当たりを引いただけのことです
予備検査でも出たでしょう?
それを無かったことにして他の田んぼで本検査して「問題なし!キリッ」
そして不十分な検査のまま安全宣言
さらに、JAの唯一の英断に対して、アホ知事のアホ宣言

どう考えたって検査を受けていない高数値の米なんてとっくに流通してる
松本友作副知事 「県としては可能なかぎりの綿密な調査を実施したつもりだったが、残念ながら暫定基準値を超える値が検出されてしまった。どうして高い数値が出たのか、原因究明が必要だ」
ちゃんと検査してないからに決まってんだろアホが

大体、あんたら個人で測って報告したって動いてくれなかったじゃん
公式として認めたくないばかりに、そういうの避けてきてんじゃん
むしろ今回みたいに個人調査結果を参考にすることのほうが少ないじゃん
どんだけ目の前に美味しいニンジンぶら下げられてるのか知らんけど
それに振り回されるのは末端の農家だってことを、いい加減に理解してくれよ・・・

そのご立派なオツムをご立派な綺麗事に向ける一割でいいから
将来のことを考えてくれよ・・・
あんたらは露出オナニー大好きなのかも知らんけど
そのクソったれたオナニーのおかげで多数の農家がどんどん詰んでいってんですよ

根拠希薄な安全宣言
今後誰がそれを信じてくれるんだよ・・・
ホント勘弁してくださいよ

婿
http://ameblo.jp/noukanomuko/entry-11081118043.html


●「わかもの120時間座り込み」のブログより

2011年3月11日の東日本大震災から8か月が経ちました。

原発への不安はすべての人に共通しているはずの問題だと思います。
だけど、原発爆発という大事故が、
いま多くの人達にとって過去の記憶となっていたり、
自分には関係のない事だととらえてしまっていたり、
そんな印象を受けるのは私だけでしょうか?

東日本にいる子供たちをはじめ、
多くの人達はいま現在も大量の放射線のなか生活しています。
子供たちの体に影響が出るのはわかりきった事なのに、
向き合おうとしないこの国の雰囲気が不気味に感じます。

それでもなお新たに造ろうとしている山口県の上関原発計画、
11月1日に事故後初の再起動をした佐賀県の玄海原発、
そのほか原発をおし進める電力会社を見ると分かるように、
この国のシステムは矛盾だらけです。

原発事故の影響は何も終わっていません。
これから更にひどくなり、無視できない状態になるのは確実です。
そうなった時に私たちは何が出来ますか?
もう何が起きてもおかしくないのです。

福井県の若狭は世界一原発が密集し、
その電気のほとんどが大阪に送られています。

大阪に住む私たちの意識が変わらない限り、
福井の原発を止める事も、この社会のシステムが変わる日も来ないと思います。

これから先生まれてくる子供たちの為に、
自然や、地球に住む全ての生き物のために座り込みを行います。

わかもの世代、
おかん、おとん世代、
ばあちゃん、じいちゃん世代
あかちゃん世代

みんなが一つになれれば良いなと思います。
いつでも良いので気軽に来てください。

とき 11月14日午前11時から11月19日午前11時まで 
ところ 関西電力本店前(大阪市北区中之島3-6-16 地下鉄「肥後橋」駅300m)
http://ameblo.jp/wakamono120/


 危険な原発はもう推進しない、除染も避難も補償も最善を尽くす。そうした結果の後に、福島産商品の安全性が確認されて初めて、みんなも「福島産を買おう、買って福島の復興を支えよう」という気になるのです。その一番肝心な事から目を塞ぎ、形だけの安全宣言と「頑張ろう」キャンペーンの押し売りだけで取り繕うとするから、その嘘が露呈した時には、もう取り返しがつかなくなってしまうのです。

 これは福島産の米だけに限った事ではありません。数日前の朝のNHKニュースでは、中国・四国地方の山地土壌からも放射性セシウムが検出された事を報じていました。山地から検出されたという事は、平野部にも河川を通じて汚染が広がっている、もはや日本の何処にも汚染されていない所はないという事です。微量かどうかはこの際関係ありません。311以前には1ベクレルも検出されないのが当たり前だったのですから。

 また、これも数日前に、たまたま駅構内に置いてあった無料求人誌を何気なくめくったら、福島原発周辺(双葉郡)での瓦礫撤去作業員募集の広告が、日給1万円の紹介派遣求人の形で載っていました。「政府の線量調査済の地域です(決して安全だとは言わない)」「防護服も無料支給します」「ガンバロウ!東北・日本!!」「難しい作業ではない、人の役に立ちたいという気持ちだけで充分です」と御託を並べながら。
 じゃあ、何でそんな作業を、たった日給1万円そこらの、社会保険加入の記載もない有料紹介派遣の形で募集するんだよ!「復興をみんなで支えよう」と言うのは口先だけで、危険でしんどい事は全部下積みの貧困層に押し付けているのじゃないか。(記事見出し画像参照)

 その一方で、私の地元・大阪でも、関電包囲の座り込み行動が、若者によって担われていました。実は私もごく最近ですが、お膝元の関電前でも東京の経産省前と同様の座り込みが行われている事を知り、今日の休みにたとえ数時間でも応援に駆けつけようと思っていました。しかし、あいにく腰痛がまた数日前から徐々にぶり返してきていて、参加は見送らざるを得ませんでした。
 真の復興もここから初めて生まれます。若し応援できる方がおられましたら、自分の出来る範囲で結構ですから、是非応援をお願いします。
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転載:経産省前テントひろばの緊急声明

2011年11月13日 23時37分33秒 | 福島原発震災・脱原発
「福島の女たちの座り込み」 経済産業省前


※今日は記事を2本立て続けにアップします。私も最近は大阪のダブル選挙絡みの話題を追うのに手一杯で、標記の件については今まで知りませんでした。この件一つとって見ても、福島・原発事故は何一つ解決していない事がよく分かります。そして右翼のいう「愛国」や「保守」も、結局は「国家権力・体制擁護」の事で、福島の郷土や住民を守るものではなかったようです。また橋下・前知事の「脱原発」標榜も、選挙目当てのパフォーマンスよりも先に、この反原発運動弾圧に対して政治家としてどう対応するのかが問われていると思います。

(転載開始)
経産省前テントは脱原発、反原発の1つの運動拠点として、9月11日以来、本日まで64日となりました。3月11日の福島第一原発の事故は、チェルノブイリ原発事故に 匹敵する大事故となり、それも未だ収束せず放射能を垂れ流し、日々環境を汚し続け ています。福島第一原発の事故は、原発の安全性は全く嘘であり、著しく危険なものであることが証明され、原発そのものについての根底的な見直しが迫られています。

政府や経産省は「福島第一の事故を踏まえた安全対策」「シビアアクシデント対策」 「ストレステスト」等といいながら、その内実は無に等しい態勢のまま、定期検査や 事故で休止中の原発を「再稼働」させようとしています。

他方、福島原発事故はいまだ収束せず、大量の放射能が既にばらまかれ、今日も出し続けられています。蓄積され放出された放射能は子どもたち、妊婦、女性たちを犯し続けていにもかかわらず、政府・文科省・経産省はそうした危険に関して、責任ある施策を示していません。
経産省前テントは、原発そのものについての根底的な見直しを迫るものであると共に、政府・経産省の「再稼働」の策動に反対するものです。

9月11日にうち立てられたテントは、経産省の管理の国有財産とは言え、公共的空間に存在する市民的運動の拠点、脱原発の正義の場となっています。

しかし、原発について重大な反省を持たない経産省は一方的に「退去・撤去」を迫り、私たちの意志が堅いとみるや、右翼を使って執拗な妨害を加えるようになっています。右翼が経産省の意向に乗っているのか、経産省がやらせているのか、ここは微妙ですが、ほぼ一体となってテントに対する脅迫とイヤガラセが繰り返されています。右翼は「(経産省が)撤去させられないなら、俺たちがやってやる!」というこ とであり、経産省はその勢いに迫られてか、テント周囲にバリカーなるもので鎖を張って「関係者以外の者の立入禁止」等の札を貼り巡らせました(11月12日)。前日11日の雨中の圧倒的な人間の鎖に対する報復でしょうか。同日20時過ぎにはまた右翼がやって来て、一触即発の状況もありました。

経産省は再稼働できないままいくと、来年の4月には大きな政治的危機を迎えるこ とになります。簡単に再稼働出来ないことと簡単にテントを撤去出来ないことは似て いますが、脱原発の大きな市民的国民的うねりがあるからです。ここにも政府や経産 省の本音と建て前の矛盾があります。

私たち経産省前テント広場は60日余にわたって皆様からの暖かい励ましの力を頂い ておりますが、脱原発・反原発を思う全ての市民の皆様に改めて「経産省前テントひ ろばを真に共同の場として守り抜くために、様々な力をお寄せくださいますよう」呼 び掛けたいと思います。

2011年11月13日(日曜日)
経産省前テントひろば代表 淵 上 太 郎
(転載終了)

 こういう記事を書くと、ひょっとしたら「経産省前広場は公道であり市民団体だけの私有物ではない」という「荒らしコメント」が来るかもしれないので、予め言っておきます。座り込みしている人たちも、何も好き好んでこんな寒空の路上で座り込みなどしたくはないのです。何が市民をここまで追い込んだのか。それが原発企業・推進派の安全軽視や国の無策であり、それを今も改めない以上、その「巨悪」に目を瞑ったまま、座り込みだけを非難する資格は誰にもないという事は、ここではっきりと言っておきます。
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ひたすら印象頼みの維新の選挙戦術

2011年11月13日 22時33分29秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 大阪府知事選告示後初めての橋下・維新ビラが先週撒かれました。そのビラを通勤途上に大阪市内の某駅頭で手に入れましたが、相変わらず印象操作だけに終始した、中身のない「上げ底」ビラでした。はっきり言って、告示前のビラと同じで全然進歩がありません。



 まずそのビラ表面ですが、上記画像を見ても分かるように、丸々一面使って書いてある事は「One Osaka! みなさんと共に維新の挑戦!! 大阪維新の会」スローガンの大書のみ。後は右下の隅に小さく「大阪維新の会 大阪府知事選挙 政治活動用ビラ第一号」とあるだけで、発行責任者や発行日付の表示もありません。
 普通、選挙のビラと言えば、公約なり政策を少しでも詳しく載せて、一人でも多くの人に知ってもらう為に撒くものでしょう。特に法定ビラなどは配布の回数や期間も限られているのだから。余りにも字ばっかりで読みづらいのも考え物ですが、ある程度の事は書いていないと、誰に投票して良いか判断できません。それがこの維新のビラでは、イメージだけで具体的な事は何も書かれていないではないですか。普段からあれだけ「ムダ削減」とか言っておきながら、自分たちはここまで紙の浪費し放題では、全然説得力がないですね。 



 同じ事はこの上のビラ裏面にも言えます。こちらでは流石に公約が書かれていますが、「其の壱 大阪都構想」から「其の参 教育基本条例」に至るまで、告示前のビラと同様の、単なるスローガンの列挙と自画自賛の説明だけではないですか。「其の弐 職員基本条例」も含め、これらの公約には既に各方面から色んな疑問が寄せられている事は当の「維新の会」自身も充分承知している筈なのに、それには一切応えずに自画自賛の説明のみとは、有権者を余りにもバカにしています。

 唯一目新しいのは「其の四 関電株主権行使」の項目ですが、既に関電の心ある株主がこの夏に株主総会で脱原発議案を提案し、議場では圧倒的多数で採択されながらも大株主の意向に阻まれ否決された後となっては、「今頃になって何言ってんの」としか思いません。確かに大阪市も関電の大株主として、これらの「脱原発」個人株主よりも大きな議決権を有しているのは事実ですが、それよりも遥かに大きな行政の長としての権限を持ちながら、何を今さら個人株主と同じ権限行使で満足しているのか。これでは単なる「ガス抜き」ではないか。

 そしてビラ裏面下半分の「大阪都で実施する成長戦略」の項目では、ハイエンド(高付加価値創造)都市、中継都市を目指し、関空や阪神港をアジアの物流拠点に整備して、実質成長率平均2%以上を目指す、10年間で10万人以上の雇用創出、訪日外国人数や貨物取扱量の飛躍的向上、そのためにアジアとの競争に打ち勝つための国際総合特区の創設などを掲げています。
 しかしこれも、はっきり言って、潤うのは輸出産業を中心としたグローバル企業だけで、その他の大勢の中小企業や多くの府民は、一部大資本の金儲けの踏み台にされるだけではないですか。この事は既に過去の小泉改革でとうに結論が出ています。大企業だけが幾ら儲かっても、彼らは金を貯めこむだけで、全然社会に還元しなかった。だからここまで格差が広がったのに、まだそんな破綻済の成長神話にしがみ付いているのか。アラブのジャスミン革命やウォール街占拠の反格差デモが何故起こったのか、全然理解していない。

 そして、このビラも、全然そういう疑問に応える形にはなっていない。若し「もっと詳しい事を知りたければ維新の会のHPを見ろ」で済ますつもりなら、それは余りにも不遜な態度ではないでしょうか。幾らIT時代とは言え、まだまだインターネットにアクセスできない人も大勢います。HPの充実も大事ですが、インターネットにアクセスできない有権者の事も考えてビラを作り撒くのが、府民のための政治ではないのか。
 ひょっとしたら、橋下・維新の言う「民意」とは、貧乏な庶民を排除して「勝ち組」だけで政治を行う「セレブ限定の『民主』政治」を指しているのでしょうか。古代ギリシャ・ローマや戦前日本、今のブルジョア二大政党に牛耳られ世襲議員がのさばる中央政界のような。その下では、インターネットにアクセスできないような情報弱者は、ただイメージだけで自分たちを支持する「将棋の駒」でありさえすれば良いとでも思っているのでしょうか。

 或いは、そういう事も分かった上で、自分たちの公約が、単なる「目くらまし」や「ハッタリ」でしかない事を、自分たちも自覚しているからこそ、ひたすらイメージ戦略に逃げ込もうとしているのか。なら、橋下・維新に打ち勝つのも、あながち不可能ではないかも。如何に相手が強敵に見えようとも、所詮はただの「維新お化け」にしか過ぎないのだから。
 それに薄々気付き始めた大阪府民も、徐々にではあるけれど確実に増えてきていますよ。現に私のお袋も、「最初の頃は橋下知事も好いなと思っていたけど、最近は何か偉そうで好かん」と言い始めていますもの。
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梅田オーガニックと維新ジャンクフード

2011年11月10日 22時21分52秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 今日、大阪府知事選挙が告示されました。この後に引き続いて大阪市長選挙もまもなく告示され、いずれも11月27日のダブル選投票日まで、白熱の選挙戦が展開される事になります。市長選が平松・橋下の一騎打ちとなるのに引き換え、府知事選の方はというと、こちらは7人もの候補者がしのぎを削る事になります。こちらは橋下の傀儡・松井が相手なので、市長選よりは当選しやすいだろうと、候補者が乱立したのでしょう。
 当初予定していた府知事選主要3陣営のビラ読み比べ記事の続編ですが、予定よりも一週間も経ってしまったので、もう簡単に書くに留めておきます。(第1弾の橋下・維新ビラについては前回記事参照)

 まずは自民・民主相乗りの前池田市長・倉田かおる(薫)候補のビラから。

 

 左が表紙、右が裏面です。ただ、ビラには民主党プレス民主編集部発行の「プレス民主 259号」とあり、表紙の下の方には民主党衆院議員・中川おさむ氏の記事も載っているのですが、発行日付が何と今年の7月1日になっています。何故こんな日付のビラを今頃(といってももう先週の事ですが)になって撒いたのか、今もって謎です。
 その表紙には、「市民連合で対立・混乱の府政に決着」「池田市長(前大阪府市長会会長)倉田かおるさんが府知事選挙に立候補を決意」「地方自治一筋40年~嘘はつかない。法螺(ほら)は吹かない」として、「反・中央集権、脱・東京一極集中、卒・維新」の3点を訴える、とあります。
 そして裏面では、府庁移転先のWTCが、海抜6m以下の津波浸水域(地図の赤色部分)のど真ん中にあり、実際に東日本大震災でも、左右に1.2mの横揺れが10分以上続き、49~55階が水浸しになった事が書かれています。しかも、災害時には阪神高速もニュートラムも液状化で通行不能になり、防災拠点どころか災害救助を受ける破目になりかねない、ビルの購入費・維持費も30年間で1200億円にもなる、何故そんな所に府民や議会の反対を押し切って府庁を移転しようとするのか、と断じています。

 以上、ビラに書いている事は至極最もな事ばかりなのですが、私がこの候補をイマイチ信用できないのは、(1)そのWTCなどの湾岸開発を推進してきたのが、他ならぬ自民・民主・公明やそれに担がれた倉田市長ではなかったのか?それを今頃になって俄か反対論に転じても、橋下・維新から「お前モナー」と突っ込まれたら全然反論できないじゃないか、(2)そもそもそれ以前に、反橋下を標榜しながら何故、平松市長を応援するなり、自ら市長選に出馬して橋下を打ち負かそうとしないのか?―という2つの根本的疑問があるからです。
 実際、この人は、以前は著書や自身の発言などで、橋下改革を散々持ち上げていましたから(参考記事)。所詮は、候補者乱立の今がチャンスと見て府知事選に出てきただけの、「俄か反橋下」で実際は「隠れ橋下」の機会主義者に過ぎないのじゃないか、と。

 次は共産党推薦の梅田章二候補のビラ。(10月20日発行「明るい民主府政 753号」)

 

 同じく左が表紙、右が裏面です。表紙には「安全・安心 やさしさの大阪へ」と銘打って、(1)防災・原発ゼロ:梅田北ヤードに避難用の森林公園を、公共施設・学校などの耐震化、脱原発・自然エネルギー日本一に、(2)雇用・経済:正規も非正規も人間らしく働ける大阪へ、自然再生・防災・生活密着公共投資と最賃・下請け単価引き上げで景気回復、(3)暮らしの安心:子ども医療費助成、国保料引下げ、保育所待機児童の解消、(4)教育:子どもたちが輝く教育を、35人学級・中学校給食の実現、教育助成復活、「教育基本条例案」反対、(5)府政運営:広範な府民参加で住民本位の町づくり、ムダな大型開発ストップで文教予算・中小企業融資を拡充、女性副知事の実現、などを謳っています。
 裏面には、橋下(松井)・維新の主張と対比する形で、(1)防災・脱原発vsWTC府庁移転・湾岸開発、(2)福祉・教育・中小企業振興vsカジノ・リニア等の外需頼みの巨大開発、(3)教育・職員基本条例阻止vs橋下ファシズム、の3点を争点として訴えるとしています。

 私もこの人の言う通りだと思います。俄か反橋下の「お前モナー」とは違い、この人の反ファシズム・反格差社会の主張は本物だと思います。市長選では、橋下ファシズムを阻止するには、平松候補への一本化で背水の陣を引かなければならないと私も思いますが、府知事選では、所詮は橋下のアバターにしか過ぎない松井何某や「モナー」相手に、何もそこまで引き下がる事はないでしょう。橋下陣営にとっては市長選だけが全てなのですから。逆に言えば、市長選での橋下当選だけは何があっても阻止しなければならない。
 しかし、せっかく良い事言っていても、今のご時世、府民にはなかなか浸透しないのも、残念ながら事実です。主要3候補とは言っても、松井・倉田とは大きく水を開けられている事も、はっきり言って認めざるを得ません。ここで一旦立ち止まって、その原因を考えてみるのも、時には必要かと思います。

 せっかく良い事言っていても何故すんなり認められないか。ここで話を分かりやすくするために、梅田さんの主張をオーガニックカフェに、逆に橋下(松井)・維新の主張をコンビニ・マクド・吉野家などのジャンクフードに敢えて準えてみます。
 高度成長期の公害問題などへの反省や食の安全意識の高まりから、エコロジーやスローフード、地産地消といった価値が見直され、生協の共同購入やオーガニックカフェなどが全国に広がりました。しかし、世の中がインフレ基調の高度成長からデフレ基調の長期不況へと変わり、共働き世帯の増加や少子高齢化の進行、非正規・細切れ・深夜労働の拡大によって、今度は生協やオーガニックカフェどころではない貧困層が増えてきました。その貧困層を引きつけたのが、24時間営業のコンビニや安売り牛丼チェーンでした。

 なるほど、コンビニや牛丼チェーンは便利です。値段も安いし、いつ行っても買い物が出来る。確かに、モノは良いが高価なオーガニックカフェや、煩わしい生協の共同購入とは大違いです。しかも、牛丼は安い割には美味しいし、更なる価格破壊(大阪維新w)にも挑戦してくれている。これらこそ庶民の味方だ、と。劃して、貧困層が猫も杓子もジャンクフードに靡くようになる。
 しかし「過度に安くて便利なものには必ず毒がある」。コンビニの商品なんて添加物まみれだし、牛丼の「美味しさ」も食材の粗悪さを濃い味付けで誤魔化しているだけだった。その事に、ようやく庶民も徐々に気付き始めたのです。
 ただ、そのオーガニックカフェや生協も、従来の「我が道を行く」路線のままでは、一旦離れた貧困層を再び顧客として呼び戻す事は出来ない。路線の「正しさ」には確信を持ちつつも、ただ「正しい」だけではいけない。「正しさ」に加えて適度の「値段の安さや便利さ」も必要だ、と。

 まあ、例として必ずしも適切ではなかったかも知れませんが、「当たらずとも遠からじ」じゃないかと。ポピュリズム(大衆扇動)やファシズムを克服するのが何故難しいかというと、それらが「楽したい」「自分だけ得したい」とか「自分だけは差別されたくない」などの大衆の劣情に媚び阿るからです。だから、橋下のようなポピュリスト・ファシストと戦うには、自分の中にあるそういう劣情をも克服しなければならないからです。それを、如何に自然破壊と引き換えに作られた農薬まみれの農産物や、ブラック企業の低賃金搾取によって作られたジャンクフードでも、とにかく「安くて腹が膨れればそれで良い」とする食生活からの脱却に準えて、考えてみました。
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もう突っ込みどころ満載、競馬新聞以下の空虚な橋下・維新ビラ

2011年11月08日 00時23分31秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 大阪の府知事・市長ダブル選挙が早やたけなわ。府知事選候補の倉田・梅田両氏に加え、ダブル選挙仕掛け人の橋下・維新陣営のビラもゲットしたので、当初は3候補ビラの読み比べ記事を書こうと思っていました。しかし、書いていくうちに、橋下・維新のビラが余りにも突っ込みどころ満載なので、当初予定を変更して、まずはこのビラの内容について見ていく事にします。

 「大阪維新の会大阪府議会議員団」発行の「維新タイムズ 2011 Vol2」というのが、そのビラです。発行日付は記載されていませんが、先週府下の最寄り駅の駅頭で撒いていたものです。両面カラーのタブロイド版で、表面がツルツルの上質紙を使用しています。再生紙使用と思しき他の2候補のビラと比べても、資金源の潤沢さが感じられます。
 しかし、その内容は、最初から最後まで、職員基本条例・教育基本条例の自画自賛に終始しているだけ。はっきり言って、ただそれだけの内容です。今まで両条例に対して示された有識者や府民からの疑問に対しても、回答はおろか言及さえも一言もありません。そんな「大本営発表」のビラですが、少し読むだけでもおかしな所が一杯出てきます。



 上記がその表紙です。見出しに「大阪維新の会府議団提出 職員基本条例・教育基本条例」「公務員改革、教育改革で激論」とあります。記事にも、「公務員組織を普通の組織にするため」「民意を反映する教育行政を実現するため」「現行の制度や慣例を享受する側からの大きな抵抗に直面するなか、断固とした信念と決意に基づいて」提出し、「連日熱い議論を展開し」云々とあります。

 それで、その条例案の各項目ごとに、「これだけ俺たちは支持されているんだぞう、どうだ凄いだろう」と言わんばかりの円グラフが、ご丁寧にも添付されています。しかし、その円グラフの根拠は何かと思えば、左下に小さく「円グラフは世論調査結果 調査方法:インターネットリサーチ 実施期間:9月8日~9日、10月11日~12日 調査対象:1090人(一部1030人)」とありました。(上記画像の赤枠部分)

 私、これを見て我が目を疑いましたね。「インターネットリサーチ」??それも9月と10月に、それぞれたった千人そこらの意見を、一夜漬けで集めただけの???大新聞の世論調査ですら、その質問内容や調査対象の偏りが指摘されているのに、それよりも遥かに偏っているとされる、「2ちゃんねる」やそこら辺に毛の生えた程度のものを、堂々とビラに載せて自画自賛できる神経が、まず理解出来ません。
 そりゃあ私も、この手の「インターネットリサーチ」のデータをブログに引用する事は多々ありますよ。但しその場合は、煽り・組織動員の可能性や、質問項目・方法や調査対象の偏りも考慮に入れた上で、あくまでも「世論の一断面」として紹介・論評するに止めて来ました。幾ら何でも、このビラほどには手放しで自画自賛するような事はなかったと思います。
 しかも、一介のブログならまだしも、仮にも公職選挙法に基づく政治ビラ、それも現職知事陣営の与党ビラが、よくもこんな低レベルな内容を、臆面もなく載せる事が出来たものです。これでは「幸福実現党」と同レベルではないですか。

 なるほど、だから書いている事も支離滅裂なのです。
 まず、左下の「職員基本条例案について」の「趣旨と概要」の所で、「公務員は仕事をしようとも、しなくとも、同じ給与で同じ昇進速度。あるいは公務員は辞めさせることはできない。これが公務員に対する一般的な常識でした。しかしこのような価値観の転換を図り、大胆な公務員改革によって公務員組織を民間と同じ普通の組織としなければ」いけない、だから「旧来の悪弊を打破し、府民ニーズに迅速的確に応じる行政の実現のため」、これを出したとあります。

 しかし、ここには二重・三重のデタラメがあります。まず「仕事をしようとも、しなくとも、同じ給与で同じ昇進速度」とありますが、これは一体いつの話ですか。今や公務員も非正規雇用にどんどん置き換えられ、「官製ワーキングプア」の言葉まであると言うのに。嘘だと思うなら、ハローワークやアルバイト求人誌を見てみたら良い。大抵時給800円台かそこらの有期雇用です。そのくせ、市場化テストや民活導入という事で、「しんどさ」だけはますます民間なみになってきた。だから、応募する人も、子持ちの主婦や失業対策の繋ぎとして紹介されてきた人が大半で、それだけで食って行こうとする人は、みんな民間に流れるのです。

 それに、そもそも公務員の給与が横並びで簡単に辞めさせられないのも、(1)公務員のスト権が戦後GHQに奪われて、権利行使が制限されている事の見返り(目くらまし)として実施されてきた(他の先進国には警察官労組もあるというのに)、(2)最低賃金や失業保険、生活保護支給額の目安となり得る賃金・労働条件を付与しなければならないという建前があった―の2つの歴史的背景から来ているのでしょう。その歴史的背景も無視して、労働組合弾圧でスト権も与えられなかったり、「御用組合」化で与えても有名無実化された上に、民間の悪い所だけを真似てどうするのですか。
 
 かつての国鉄・郵政民営化がその良い例じゃないですか。保線・車両整備などの汚れ仕事とホワイトカラーを同列においての、「勤務時間内に入浴している」などのバッシングから始まり、カラ専従などを口実にして、民営化に反対する労組が潰された後、一体職場はどうなったか。深夜勤で過労で倒れる薄給の「ゆうメイト」や、郵便・貯金・保険に分断され年賀状もまともに届かなくなった郵便局、日勤教育による労働者虐めや安全軽視、営利優先の末に引き起こされたJR福知山線事故・・・。
 橋下・維新が煽る「冷遇民間労働者vs厚遇公務員」の図式に騙されて公務員叩きに興じる者は、自分の職場も今の郵政やJRみたいにしたいのか。今ですら低い最低賃金や失業保険をもっと切り下げろと言うのか。そこをもっとよく考える事です。

 こう言うと必ず出てくるのが、環境局や交通局職員の薬物乱用などの不祥事を例に挙げての反論ですが、これも2つの理由で簡単に反駁できます。―(1)当局の「フレームアップ」。ごく一部の事例をさも職場全体に蔓延しているかのように言う。国民の約16%がワーキングプアとして最低賃金ギリギリで生活している中で、僅かクラス40人中1人か2人しかいない給食費未払い者を、さも学校中に蔓延しているかのように言う、などの悪宣伝がこれに該当します。(2)当局の「泳がせ政策」。単に「選挙で労組にお世話になっているから手出しできない」だけでなく、いざという時に福祉バッシングの切り札として使うために、わざと職場の薬物乱用者や生活保護不正支給の右翼ヤクザなどを見逃している可能性もあるのではないでしょうか。

 そういう諸々の政治的背景やフレームアップの可能性も一切考慮せず、印象操作まがいのインスタント調査ででっち上げられた「職員基本条例案について賛成39.7%、どちらかといえば賛成44.4%」などの円グラフに、一体どれほどの価値があるか。普通、情報やデータを引用した後には、「何故そういうデータが出てきたのか」「そこからどういう事が読み取られるか」「その調査にはどういう限界があるか」という分析があって、それを経て初めて何らかの結論や仮説が導き出されるものでしょう。競馬新聞でもそれ位の事は書くぞw。
 ところがこのビラでは、その中間の分析や説明が一切なく、ただ「××が一番人気だから××が勝つに決まっている、信ずる者は救われる」と言っているだけなのです。はっきり言って、もう競馬新聞以下ですなwww。

 同じ事は、右下の「教育基本条例案について」の「趣旨と概要」の所でも言えます。そこでは、「これまで教育から政治は徹底して排除するべきとされ、個々の教員が行う授業内容を超えて、教育行政そのものからすら、政治が過度に遠ざけられてきました。その結果、民意を教育行政に十分反映させることができていませんでした。」しかし、わが国は議会制民主主義の国であり、議会は教育にも関与できる筈なので、もっと「大阪の教育行政のあり方に民意を反映させ、大阪の子どもが適切な教育を受けさせることができるようにしなくてはなりません。」、だからこの条例案を出したのだとあります。
 有権者の目もあるので、このようにビラでは持って回った上品な言い方をしていますが、有体に言えばこういう事でしょう。「俺が選挙で選ばれたんだから、つまり俺様こそが民意を代弁しているんだから、教育ももっと俺様の好きなようにさせろや」と。
 まるで北朝鮮ですなw。だって、あそこも一応は人民共和国という建前で、金日成や金正日も形だけは選挙で選ばれた事になっていますから。但し投票率も得票率もほぼ100%のお手盛り選挙ですが。でも、あちらの国では、あくまでもあのお方が民意の代弁者なのですから。
 日本の選挙も、その本質においては北朝鮮と同じでしょうが。建前上の言論の自由はあっても、自由にマンションにビラ撒きも出来なければ、公務員が時間外や休日に個人的にビラを撒く事すら許されない(現にそれで「赤旗」号外を撒いて不当逮捕された人もいる)。その一方で企業ぐるみ選挙や金権選挙は野放し。だからこれだけ世襲議員や橋下みたいな金権・売名政治家が跋扈するのでしょうが。
 やっている事も一緒じゃないですか。朝鮮学校には「金正日の肖像画を外せ」と言っておきながら、日本の学校には「ルールだから君が代を歌え」と教師・保護者に強制する。「ルールだから金正日を敬え」という北朝鮮と、一体どこが違うのwww。



 表紙が表紙なら、裏面も裏面で、万事がこの調子です。もう面倒なので、目に付いた所だけ取り上げます。
 左半分「職員基本条例案について」の、上から2番目「職員の人事評価の厳格化」の項目で、「全体の中からAが10%、Bが30%という形で、機械的に評価を割り振る相対評価を行い、ダメ教師は最下位のDにして辞めさせます」という趣旨の事が書かれています。(同じ事は右半分の教育基本条例案の項目にもある)
 こういう減点法に基づく評価を強引に導入したら一体どうなるか。たとえ全員が満点評価に値する成果を上げたとしても、一定比率でAからDまで割り振らなければならないのだから、下位のCやDは減点評価(揚げ足取り)で付けざるを得ません。職員を一人の人間として、その弱点を補い長所を伸ばすのではなく、恰も製品から不良品を選別するだけの評価に成り下がる。他の人間も、ひたすらDの烙印だけは押されまいというようになる。
 事実、民間企業でこのような成果主義を導入した所はどこも、事なかれ主義や足の引っ張りあいで職場が荒廃し、撤回や見直しに追い込まれています。何でも民間のサル真似をすれば良いと言うものではありません。

 その下の「府民感覚にあった給与・勤務条件」にするという項目も、「公務員給与を50人以上の民間企業に合わせていたのでは民間と不公平になるので、中小企業も含めた10人以上の企業に合わせるようにする」とあります。
 アホか。10人以上の中小企業の従業員も、50人以上の企業と同じ様に、人間として最低限度の文化的な生活を営めるようにするのが、知事として本来すべき事でしょう。それが何ですか。公務員も50人以上の企業も、年収100~300万前後の10人以上の中小企業のレベルに合わせろてか。これでは単なる「下見て暮らせ傘の下」じゃないですか。そんなものは「府民感覚」とは言わない。ただの「奴隷根性、ヒガミ根性」だ。

 一番左下の「議員定数21人削減の条例改正 全国最大の削減を維新府議団が実現」も、何でも減らせば良いってもんじゃない。そんな事をしたら、ますます有権者の声が議会に届かなくなるだけ、一部の金持ちや有名人による密室・金権政治になるだけです。「禄でもない議員なぞ居ても居なくても同じ」てか?今以上に禄でもない議員が蔓延る事にしかなりませんが?
 維新の宣伝は万事この調子。「ムダが多い」といって、その中身も吟味せず、やたら削減を煽って、自分たちだけで政治や経済を私物化しようとしているだけ。「自民党をぶっ壊す」振りをして自民党を逆にのさばらし、福祉削減・格差拡大で庶民だけを痛めつけた小泉改革と同じ、デマ宣伝でしかない。
 そんなに定数削減したければ、一層の事、北朝鮮の様に定数も候補者も1人しかいない信任投票形式にしてしまえば良い。選挙費用も大幅に削減できますよ。維新って、つくづく独裁とかファシズムが好きなのですね。

 右半分「教育基本条例案について」の第1項目「民意を反映させる教育行政」については、先に表紙の所で述べたように、民意や選挙をカサにきての橋下「ヒトラー・金正日」への絶対服従を説くものでしかない。何故なら、ヒトラーや金正日の独裁も、お手盛りの民意や選挙をカサにきて、行使しているのだから。
 「幾ら民意だからって、何やっても許される」という訳ではない。そもそも、橋下が知事に当選した時の選挙では、「子どもが笑顔になる」とかばっかりハッタリかまして、そんな事はおくびにも出さなかったのだから、それは民意ですらない。自分に都合の良い事ばかり言うな。

 第2項目「校長・副校長の公募」。「校長・副校長は教員だけとは限らない、教員以外にも有能な人材を広く公募する」。それを誰が、どういう基準で選ぶのか。橋下ヒトラーが、成果主義に基づいて選びます。金儲け至上主義・ギャンブル資本主義の橋下が選ぶのですから、まかり間違えても民主的な人間が選ばれる事はありません。ホリエモンや村上ファンド社長、戸塚ヨットスクールの塾長みたいな校長・副校長ばかりになる事は、容易に想像できます。

 第3項目「新しい校長像」。校長に次のような権限を与え、幅広い裁量をもって(つまり好き勝手に)学校運営を行えるようにする。「教育委員会への予算要求権や教職員への職務命令と教職員の服従義務」「教員採用への選考への関与」「教職員への人事評価(例の事なかれ主義・揚げ足取りによる減点評価)」。橋下紅衛兵・橋下ユーゲントでも組織するつもりか。

 第4項目「学校間競争の促進」。府立高校の学区制を廃止するそうです。幾らどの高校に自由に行けるとなっても、大阪の端の岬町や能勢町から大阪市内にあるトップ進学校の北野や大手前に通えるのは、時間も金も自由になるブルジョアのボンボンに限られます。そんな「自由」なぞ、大多数の高校生や保護者にとっては「絵に書いた餅」「北朝鮮にもある選挙の自由」にしか過ぎません。

 第5項目「学力調査テストの結果」をバンバン公表するそうです。「学力だけが全て、一旦落ちこぼれたら人間の屑」と本音では思っているからこそ、こういう事が平気で書けるのです。池田小学校や東京・秋葉原の無差別殺傷事件みたいな事が、これからは今以上に急増する事でしょう。

 何か、橋下・維新が大阪市長や大阪府知事になったら、大阪や日本がとんでもない事になりそうです。それを、橋下やマスコミに煽られた「2ちゃんねらー」や「ネットウヨク」が、何も考えずに答えて、それをさも世論調査みたいに、何の分析も評論もなしに臆面もなく載せる。このビラからは、そういう寒々とした光景しか浮かび上がってきません。
 今までの橋下・維新のビラと比べても、カルト度が一層高まっています。普通に考えれば、寧ろ逆効果にもなりかねないようなビラです。それも分からないとは、(1)天狗になってますます「バカ殿様」と化しているか、(2)WTC移転失敗や府財政黒字粉飾の目くらましとして、ダブル選挙という一世一代の大博打に出たものの、今までの与党(自民・公明)からも見放されていよいよトチ狂ったかの、どちらかでしょう。
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大阪市長選出馬中止に当たっての共産党系候補の表明

2011年11月05日 22時38分41秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 大阪市長選がらみで大きなニュースが飛び込んできました。橋下ファッショ・独裁政治阻止の一点で、共産党系候補が出馬取り止めです。今までの共産党では考えられなかった決断であり、党支持者の私にとっても正に「晴天の霹靂(へきれき)」とも言うべき事態です。
 今回の件については、私も早晩態度表明を迫られる事になると思っていますが、まずは当該「わたし(渡司)孝一」候補の推薦・確認団体「大阪市をよくする会」HPから、標記の表明文をそのまま転載します。

(転載開始)
大阪市長選挙への出馬中止とファッショ・独裁政治をくいとめる決意について
2011年11月5日
わたし考一

 私は今回の大阪市長選挙への立候補を中止する事をここに明らかに致します。理由は大阪からファシズムの台頭を許してはならないという大阪市民のみならず全国の声を活かすにはこれしかないという結論に至ったからであります。私の一生にとって非常に重い決断でもありましたが、出馬表明以来たくさんの方々の物心両面での支援を受け、市政に対する願いや要求を頂いた事に感謝をしつつ、この決断が独裁政治を阻止し、私たちの要求実現への道をきりひらいていくための現時点で最善の判断だと確信するものであります。
 現大阪市政の評価について、私が今まで述べてきた、暮らしに対する問題や巨大開発のあり方についてこれを変えるものではありませんが、少なくとも平松氏は「維新の会」の独裁的なやり方を批判し、大阪市の税金を「むしり取る」「大阪都」構想や教育基本条例に反対の態度を明らかにされています。私は平松氏が今後ともこうした立場を堅持されることを願い、今回選挙戦では独自の立場から支援してまいります。
 大阪府知事選挙では、橋下・「大阪維新の会」の野望に毅然と対決することを明らかにしているのは、明るい会の梅田章二さんただ一人であり、私は梅田さんとともにあらゆる努力を尽くす決意です。

 私の出馬表明から2ヵ月、大阪市長選挙、大阪府知事選挙をめぐる様相は大きく変化してきました。
 22日未明に大阪府知事を辞任表明して大阪市長選挙に名乗りをあげた橋下徹氏は、翌日のなんばでの街頭演説で、「ものすごい権力闘争」をやって「日本のシステムを変える」と豪語し、大阪府に続き“大阪市のっとり”をはかることが市長選挙の目的だとうたいました。彼は「一人の指揮官」で何でもやりたい放題の「大阪都」づくり、そして憲法をじゅうりんし、教育に政治介入し、子どもと教職員に強制を持ち込む「教育基本条例案」を最大の焦点だとし、橋下氏と「大阪維新の会」による独裁政治をつくりあげると宣言しています。さらに、大阪を足場に「首相公選制」をはじめ国政進出への野望もあらわに述べました。
 大阪に独裁政治の誕生を許せば、それを拠点として、今の政治状況を反動的に打開しようとする衝動が強まる危険もあり、日本の政治にも重大な影響を与えることになります。いまこのたくらみをくいとめるための、市民の共同が何よりも大事になっています。

 いま、こうした橋下氏と「大阪維新の会」のファッショ・独裁の本性が見抜かれはじめ、府民のみならず、全国から大きな危ぐと怒りの声がわきおこりつつあります。私は、このことに市民のみなさん方の良識を感じ取っています。
 なかでも橋下氏が「教育は強制」とあからさまにつきつける「教育基本条例案」に対して、教育界の総反撃が始まっています。府教委は全員連名でアピールを出し、「白紙撤回されるべき」であり、「これが可決されれば、私たち教育委員は総辞職する」と述べました。府立高校PTA協議会の「嘆願書」では「大阪は庶民の街」「いろいろな意見があるからこそ『おおさか魂がさかえた町』です。橋下知事の一方向だけが『大阪の教育』と決めてしまうのはこわいことです」と語っています。
 こうしたなかで、私のもとにも、「橋下独裁だけは許せない。ぜひ大きな共同を」との市民の声が多数寄せられています。
 これまでの政治的立場の違いを超えて、「大阪は独裁・橋下知事に屈しない」などの声が広がり、これが、知事選挙・大阪市長選挙の様相を変えつつあります。ここに示されている確固とした「民意」を、市長選挙の結果に確実に結実させることが何よりも必要です。私と平松氏の得票の合計が過半数に達したとしても、相対的に橋下氏が1位となって当選することになれば、結果としてファッショ的独裁政治の実現を許すことになります。
 私は何としても、大阪を日本の民主主義を脅かす反動独裁政治の拠点にするくわだてを阻止しようと決意しています。橋下徹氏と「大阪維新の会」によるファッショ的な独裁政治を許さない大阪府民の広範な共同を、党派の垣根を越えてつくり上げるために全力を尽くす決意を重ねて明らかにするものです。


わたし考一氏の立候補中止の決断と大阪市をよくする会の対応について(事務局長談話)
2011年11月5日
大阪市をよくする会
事務局長 福井 朗

 わたし考一さんから立候補を中止する表明がありました。わたしさんは「大阪市乗っ取りを足がかりに全国にファッショ的な独裁政治を推し進めると公言して市長選に立候補を表明している橋下前大阪府知事の野望を何としてもくいとめ、大阪を愛するすべての人と、力と心を合わせ大阪を守るため」だと、その決意を述べました。
 大阪市をよくする会は、わたしさんの決断を重く受け止め、情勢認識を共有し、よくする会としても立候補中止の態度を表明するものです。
 橋下氏は、「財界べったり・巨大開発推進」という従来の保守政治家の域をはるかに超えた、特異なファシストです。大阪市を乗っ取り、これを拠点に全国展開しようとしています。これは単に2011年の大阪市長選挙だけの問題にとどまらず、全国的歴史的な意味合いを持っています。
 一方で世論は大きく変化しています。教育基本条例案への反対の世論は大きな広がりを見せており、大阪弁護士会会長、日本ペンクラブ会長の反対声明、大阪府教育委員の白紙撤回・総辞職表明、府立高校PTA協議会の「嘆願書」など、まさに潮目が変わった、といえる状況が生まれています。また、平松氏も「大阪に独裁はいらない」と主張し、「敬老パス堅持」「今里筋線延伸を再開」を表明しました。こうした世論の変化、要求実現の前進をいっそう加速させなければなりません。
 これらは私たちが営々と続けてきた運動の成果であり、同時に「暴走政治ストップ」を街頭や全戸ビラなどで大いに主張してきました。
 11月1日付読売新聞では、1面トップで「大阪市長選 橋下・平松氏横一線」と報じ、無党派層の支持も互角です。最近の大阪市内の選挙でも市会議員選挙では、大阪市をよくする会の加盟団体である日本共産党は13万5000票、前回市長選挙では、よくする会の姫野候補は11万3000票を獲得しました。これは、たたかいいかんによって「わたし氏・平松氏あわせて過半数を取ったが、選挙では橋下氏が当選」という可能性があり、こうした事態は絶対に避けなければなりません。そのために、このタイミングで立候補を中止するとのわたしさんの決断を支持するに至りました。
 立候補を中止したとはいえ、これまでの平松市政の評価を変えるものではありません。従って、平松氏の陣営とは何らかの協定を結ぶことはあり得ません。私たちは、これまで掲げてきた要求を引き続き、大阪市に求めていきます。
 わたし考一さんが「今回選挙戦では独自の立場から(平松氏を)支援してまいります」との決意をうけとめ、各団体での積極的な検討を呼びかけます。あわせて、ファシズムは市民の声と願いを圧殺するものという観点から、異常な暴走政治をストップさせるための広範な対話運動、2条例反対の署名運動・宣伝運動をすすめていきましょう。
(転載終了)

(関連記事)
・共産推薦の渡司氏が立候補見送り 大阪市長選(朝日新聞)
 http://www.asahi.com/politics/update/1104/OSK201111040178.html
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労災カレンダー

2011年11月05日 07時01分29秒 | 職場人権レポートVol.2
 たまには軽めの記事も。久々の近況報告です。
 私のバイト先の作業場にあるカレンダーの一つが、いつのまにか上記デザインのものに置き換えられていました。題して「労災カレンダー」。この図柄ですが、どこか他部署の社員が描いたものらしいです。そして登場人物(キャスト)の似顔絵も、そこの部署の所長のものだとか。絵に関して言えば、なかなかの出来栄えでしょう。

 ただ、絵柄の内容についてはもう一つですね。労災認定にも「あー、そう」…という新聞記事の見出しの意味が、まずイマイチよく分かりません。若しそれが仮に、「他人事として捉えていた」という意味で、だからこの登場人物のように、怪我してしまったのだ…と言わんとしているのであれば、余りにも皮相的な捉え方でしょう。
 「事故に遭えば、一番痛手を蒙るのは当の本人だ」という事ぐらい、一々言われなくてもみんな分かってます。でも、それでも事故がなくならないのは、安全確認をする余裕もないぐらい、忙しいからでしょう。それがこの絵では、まるで当人の不注意や怠慢だけで事故が起こったみたいに描かれている…。

 という事を、ちょうどそこに居合わせた新人バイト君にも言ったのですが、彼は「まあ、それでも会社も大変ですから」と、自分の事より会社の事を心配していました。会社の事より何よりも、まずは自分の事を最初に心配するのが、常人の感覚だと思うのですが。そこまで権利意識が退化してしまっているのかなあ。

 ところで、当該カレンダーの下のほうに、「今月のタスク(課題)テーマ・作業事故対策」の第一項目として、「マテハン機器の基本取扱の遵守」とあります。「マテハン機器」と言うのは、フォークリフトやパレットなどの、仕事で使う機材の事です。この下の写真にあるカゴ車やドーリーなども、その一つです。「元請大企業の顔色ばかり伺うな!! 自分とこの会社の労働者をもっと大事にしろ!! 危険で無駄な積み替え作業などしなくても良い様に、必要備品のドーリーぐらいちゃんと発注しろ!! と、あの時もっと会社に言っておけば、こんな大怪我する事もなかったのに」…この写真こそ、「労災カレンダー」に使うべきだろう(怒)。
 
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