アフガン・イラク・北朝鮮と日本

戦争も人権抑圧もNO!万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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岩国支援&郵政民営化の実相

2007年11月29日 08時55分39秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 先日26日に早速、岩国支援1口350円のカンパをしてきました。このカンパは、在日米軍再編に伴う基地機能強化に反対したが為に、国からいきなり新市庁舎建設補助金をカットされた岩国市を支援しようと、ヤメ蚊さんが呼びかけていたものです(11月14日付エントリー参照)。
 そこで、カンパ金の払い込みの為に、久しぶりに郵便局に行ったのですが、そこで見た郵便局が、以前とはすっかり様変わりしている事に、今更ながら驚かされました。

 実は郵便局は、今までも私にはあまり馴染みがありませんでした。まず、お金の出し入れは全部銀行で済ませますし、手紙の遣り取りも今はもっぱら電子メールですから。それで、郵便局は、小包を受け取りに行く時か、年末に年賀状買いに行く時に利用する程度でしたが、最近は年賀状も余り出さなくなったし。

 そこで今回、岩国支援カンパの払い込みの為に、10月1日の完全民営化後に初めて近くの郵便局に行った訳ですが、局内の窓口の配置こそ今までとは変らないものの(中央郵便局の様にパーテーションで完全に区切られてはいなかった)、心なしか、その混雑具合は以前よりもさらに一層激しくなっているように感じました。
 どの窓口にも前に列が出来ていたし、ATMと保険の窓口の前に至っては、もう長蛇の列を為していました。
 特にどこかの窓口がトラブっている様子もないのに、局内が異様に雑然としているのを、まず感じました。以前の郵便局は、こんなに混雑していなかった様に思います。もっと遡って思い出せば、昔はそもそも整理券発行機も何も無かったのに、窓口は全然混みあっていませんでした。

 まず払い込みの窓口に行くと、局員の女性職員が、如何にも取って付けたような作り笑いで、バカ丁寧とも思えるほど懇切丁寧に払い込み方法を説明してくれるのです。この説明自体は郵便局での払込みなどメッタにやらない私としては大助かりだったので、実は書くのが憚れたのですが、その時の作り笑いが如何にも不気味で。マクドナルドなんかで良くあるマニュアル笑顔を通り越して、極端に言えば、昔の藤子不二雄の漫画に出てくる「笑うせぇるすまん」の笑顔を見たような気分に一瞬なってしまいました。

 その女性職員は何と、「郵便局での払込みが初めてという事でしたら、払い込み機の所までご一緒について行って説明しましょうか」と行って機械の操作方法の説明までしてくれました。但し、例の作り笑いと一緒に。

 実はその後、私は払込み機の操作で少しドジってしまったのです。操作パネルとその女性職員の説明に従って払込みの操作をしていたのですが、イザ払込みという段になって、先に出てきた紙幣投入口に条件反射的に、カンパ金+手数料の430円分の硬貨を投入してしまったのです。しかも運悪く、付き添いの女性職員は他のATM利用客の応対に手をとられていて、全然ノーチェックでした。
 払込み(振込み)なら今までも銀行のATMで何度も経験済の筈なのに、何でこんなポカをしてしまったのだろうと、悔やんだ事しきりで。多分、数百円単位での硬貨での少額払込みなど初めてだったので、こんなポカをしてしまったのでしょう。結局、他の郵便局職員が硬貨を取り出してくれて、事なきを得ましたが。

 郵便局の職員がそこまでしてくれたのに、こんな事を書くのは正直言って今でも気が引けるのですが、その時の女性職員の「笑うせぇるすまん」的作り笑いと、他のATM利用客への対応でテンテコマイだった様子を思うと、どうしても書かずにはおれなかったので。
 どうみてもあの作り笑いは、その女性職員が自発的に自然に醸し出したものではサラサラなくて、上から無理強いされたものという感じだったのですが、果たしてそこまでしてまで客にサービスしなければならないものなのか。私なら多分一週間も耐えられないでしょう。そんな事よりも、客や職員の双方が、混雑やテンテコマイを強いられる事のないようにする方が、よっぽど肝心な事のように思うのですが、それは人員削減・コストダウンを至上命題とする今の日本郵政グループには、絶対に受入れられない事でしょう。

 鳴り物入りでスタートした郵便局の完全民営化ですが、何の事は無い、新会社の日本郵政の経営陣には大銀行・大資本・官僚天下りのトップが納まって、あの民営化は実際は誰の為のものだったのかが、白日の下に晒されました。その下で各種手数料は倍近く値上げされ、全国各地で簡易郵便局やATMの閉鎖強行が相次いでいます。このままでは、郵便局の行き着く先も、信楽高原鉄道事故や福知山線事故を起こした今のJRみたいになるのは、目に見えています。

(参考記事―岩国関連)
・岩国新市庁舎募金の会“風”登場!(A PLACE IN THE SUN)
 http://pochicoro.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_ab5b.html
・大竹市のYouMe(ゆめ)タウン前での岩国市庁舎建て替えのための街頭募金に参加(Dandy Jのヒロシマ日記)
 http://blog.goo.ne.jp/jundandy_2007/e/14a99bc64c9ca72785cd98f0120d93b7
・1万人集会 in 錦帯橋(岩国市新庁舎募金の会“風”)
 約束を守らない国に、みんなで抗議しましょう!!
 “国の仕打ちに怒りの1万人集会 in 錦帯橋”
  日時:12月1日(土)14:00~(雨天決行)
  場所:岩国錦帯橋下河原
 http://iwakuni-kaze.weblogs.jp/blog/2007/11/in_b746.html

(参考記事―郵政民営化関連)
・役員一覧(日本郵政株式会社HP)
 取締役兼代表執行役社長(CEO) 西川善文 元・三井住友銀行頭取
 取締役兼代表執行役副社長 高木祥吉 元・金融庁長官
 社外取締役 
  牛尾治朗 ウシオ電機株式会社代表取締役会長
  奥谷禮子 株式会社ザ・アール代表取締役社長
  奥田 碩 トヨタ自動車株式会社取締役相談役
  西岡 喬 三菱重工業株式会社代表取締役会長
  丹羽宇一郎 伊藤忠商事株式会社取締役会長 etc.
 http://www.japanpost.jp/corporate/officers/
・郵政民営化絶対反対!! 一刻も早く再国有化させよう。(アッテンボローの雑記帳)
 http://rounin40.cocolog-nifty.com/attenborow/2007/10/post_bb75.html
・簡易郵便局 417局閉鎖/廃止90局 民営化前後し加速(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-07/2007100701_02_0.html

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北朝鮮のマイケル・ムーアをみんなで育てよう!

2007年11月26日 08時46分52秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 前号エントリー記事の最後や過去のエントリー記事でも触れた、北朝鮮人ジャーナリストの件の続報です。今更私がごちゃごちゃ書くよりも、下記のメールを読んでくれた方が早いと思うので、私宛てに来た支援要請のメール本文の全文をそのまま転載します。

■転載開始■

前にも紹介したとは思いますが、これは今後皆で育てていくべき動きです
アジアプレスと石丸氏に支援を!
http://www.asiapress.org/apn/archives/2007/11/24164255-1035.html

(以下引用)

北朝鮮民衆に発表の広場を!
アジアプレスはアジアの独立ジャーナリストのネットワークです。
ソウル、大阪、東京などに事務所を置き、アジアの様々な国のジャーナリストが、「アジアのことはアジア人が伝える」をモットーに、自分の国、自分の民族のことを世界に発信しようと活動しています。
アジアプレス大阪事務所では、在日コリアン、韓国人、中国朝鮮族、日本人、そして北朝鮮から脱出してきた`脱北者`が「北朝鮮取材チーム」を組んで活動してきました。最初は、今から14年前の1993年、朝中国境地帯の取材したのがきっかけでした。
なかなか入国できない、あるいは入国してもまともな取材のままならない北朝鮮。その本質、核心に迫るためには、どのような取材方法が最善なのか、それをずっと考え悩んだ結果、「北朝鮮取材チーム」を作って朝中国境に通い続けてきたのです。
この取材の過程で、私たちは北朝鮮から中国に出てきていた越境者、脱北難民に会い続けてきました。その数はこれまで600人以上になります。
「北朝鮮取材チーム」が追い求めているテーマは一貫しています。
「北朝鮮はどうなっているのか」です。北朝鮮の人々はどのように暮らしているのか、何を考え、何を願っているのかを知りたかったのです。
そのためには、できるだけ大勢の北朝鮮の人々と会う必要があったのでした。
北朝鮮問題の核心に迫るには、外部に住んでいる者には限界がありました。
北朝鮮は世界最強の情報鎖国だといっても過言ではありません。
その壁を外部の人間が乗り越えて記録活動をするのは、極めて困難です。
北朝鮮の実態を世界に伝えるためには、北朝鮮の人々自身が北朝鮮のことを記録し、伝え、主張する営みがどうしても不可欠だと、私たちは考えるようになりました。
 
しかしながら、北朝鮮国内で取材活動して、その成果を国外に持ち出すというのは、極めて危険な行動です。命を落とすことになるかもしれません。
安易に頼むことは厳に慎まなければなりません。
一方で、中国に逃れてきた人の多くが、北朝鮮国内の民衆の苦難について、世界に知って欲しい、伝わって欲しいと切実に考えていました。
私たちは何百人もの越境者、脱北難民のインタビューを継続して繰り返していましたが、その中から、自ら祖国の実態を世界に伝える仕事をしたいと申し出る人が現れ始めました。2000年頃のことです。
私たちは、内部で討論を重ねた末、危険を覚悟してでも、記者として活動したいという強い意思を持った数人を、サポートすることに決めました。
こうして、アジアプレス大阪事務所に、北朝鮮の内部にジャーナリストを育てるプロジェクトが始まったのでした。
そもそもジャーナリズムとは何なのか、という言葉の説明から始まり、記事の書き方、ジャーナリスト職業倫理、パソコン、ビデオカメラなどの機器の使い方を教えました。
北朝鮮社会への認識の方法や、国際情勢について、討論を繰り返しました。
今、伝えなければならないことは何なのかについても、何度も何度も議論を闘わせました。
その過程で、私たちは実に多くのことを学び、彼らもジャーナリズムの重要性を理解してくれました。
数年の時間が必要でしたが、こうして、伝えること、記録することを職業とするという、確固とした志を持った数人の「北朝鮮人ジャーナリスト」が誕生したのです。
今、彼らは私たちチームの一員となって、北朝鮮内部で取材活動に従事しています。
この「リムジンガン」を、私たちは、始まったばかりの「北朝鮮ジャーナリズム」の具体的発表の場として育てていきたいと考えています。

■転載終了■
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第三バイト再開

2007年11月26日 07時56分11秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 メーン(第一)バイトだけでは食べていけない、短時間のサブ(第二)バイトで補うのも限りがある、と言うことで、とうとうトリプル・ワーク(第三バイト)も掛け持ちする事にしました・・・本当にこんな事をしだしたら、まず体が持ちません。自分の時間も全く無くなってしまいます。ここで言う「第三バイト」というのは、以前趣味でやっていた競馬の事ですw。

 念のために断っておきますが、当時も競馬はホンの嗜みとしてやっていたので、当てずっぽうでムチャクチャ買ったり、欲に目がくらんで只々予想紙の言うがままに大金つぎ込んだりとか、私はそういう無茶な買い方はしません。あくまでも「予想・推理を楽しむ」というスタンスで居ますので。その辺の事情は、当時開いていた私の競馬HPの愛好者だった人は皆ご存知の筈です。

 その後は、仕事の関係・その他諸般の事情により、辞めてHPも店じまいしていた競馬ですが、この11月からは前述の理由で、また時間を見つけて断続的にやり始めています。とりあえずは、今までの結果報告をば。

・11月11日 エリザベス女王杯(GⅠ):三連複1610円的中、5050円の儲け。
・11月18日 マイルチャンピオンシップ(GⅠ):枠連1920円的中、6600円の儲け。
・11月23日 京阪杯(GⅢ):外れ、3000円の損。
・11月24日 ジャパンカップ・ダート(GⅠ):見送り。

 そして、今回のジャパンカップ(GⅠ)。言わずと知れた、外国馬も招待される国際GⅠ競争で、東京競馬場・芝2400mの長距離レースです。下馬評では天皇賞・春秋連覇のメイショウサムソンに異様に人気が集中していましたが、私は、出走馬のメンバー構成から判断して、同馬も含めたGⅠ上位クラスの追い込み馬同士による、ゴール前直線区間での競り合いとなると見ました。

 ◎10番メイショウサムソン、○2番ポップロック、▲11番ウォッカ、△4番アドマイヤムーン、△9番インティライミ、×14番ドリームパスポート。それ以外は外国馬も含め全て消し。買い目は◎と○▲△の組み合わせによる三連複と、押さえで◎×の馬連。それで、結果は読み通りの展開で、三連複2―4―10が配当1450円で的中し、差引3750円の儲け。本日までの累計では、5050円+6600円-3000円+3750円で、計12400円の儲け。

 こんな事を書くと、人によっては「あのバカサヨクがまた競馬に手を出して」と思うかも知れませんが、生憎私はジャンキーではありません。あくまでも嗜みの範囲でやっている事でして。

 そもそも、「普通に働けて普通に食っていける」ような政治を国がしてくれさえすれば、こんな「第三バイト」までして収入増を図らなくても済むのです。ここで言う「普通に」というのは、「生かさず殺さず」や「馬車馬の様に働く」という事ではありません。そんな生き方を強いられなくても、「誰でも健康で文化的な生活、人間並みの生活をきちんと送る事が出来る」という事です。これは決して「バラマキ福祉」でもなければ、「消費税納入の対価」として「誰か偉い人から有難く推し戴く」ものでもありません。「人間としての当然の権利」として誰にも無条件に保障されるべきものです。我々は犬猫や奴隷や機械の部品ではありません、生身の人間です。そういう一番肝心な事から目を逸らして、「美しい国」とか「親学のススメ」とかいう右翼的「根性論・観念論」に逃げ込もうとしても、そうは問屋が卸させない。

 それに、この嗜みは、実生活にも潤いをもたらすという効能もあります。「展開を読む」訓練はそれなりにブログ更新に資するものがあるし、職場内のリアル版ネットウヨクやB層反動オヤジとの兎角ギスギスしがちな関係でも、実際に潤滑油の役目を果たしてくれています。ネットのバーチャルな世界とは違い、実生活ではこういう人たちとも一緒に仕事を回して行かなければいけませんからね。 

 ただ、あくまでも「第三バイト」は本業の第一・第二バイトやブログ更新に差し障りの無い範囲で嗜むつもりです。毎週馬券を買うのではなく、展開が読めない時は見送り、負けだしたらもう辞めようと思っています。来週の阪神ジュべナイルフィリーズはどうするかも、出走メンバーの面子を見てから決める事にしましょう。
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「救う会」運動が克服すべき根本的な誤り

2007年11月24日 08時04分41秒 | 北朝鮮・中国人権問題
 まだまだブログに書ききれない事がある。次の話題もその一つ。久しぶりに北朝鮮・拉致問題の話題を、大分遅くなりましたがアップします。

 これは、少し前に、ある「救う会」関係者の方とメールで遣り取りしていた時の話題です。その方(仮にAさんとしておきます)は、横田滋さんの北朝鮮拉致被害者家族会・代表引退(飯塚副代表が次期代表に内定)のニュースについてひとしきり説明した後、今までの「救う会」運動を振り返ってみて、「昔と比べたら運動が大きくなったのは確かだが、失ったモノも大きかった」として、「救う会」、もっと広義には拉致被害者救出運動の「誤り」について、自分の思いを書き綴っていました。

 以下、そのAさんの思いを、要旨の形で抜書きしておきます。

●「救う会」は、事あるごとに「拉致被害者救出運動は国民運動である」と言っていたが、結局は保守・右派運動としての枠を超える事は出来なかった。だから、917直後の国民的盛り上がりを、その後もずっと持続する事が出来なかった。

●その原因は、中西輝政氏などの論調に典型的に見られる様に、拉致被害者救出運動を「保守ナショナリズム再生運動の象徴」として捉えてしまっている事だ。しかし、それでは保守・右派運動としての殻を打ち破る事は出来ない。そうではなくて、北朝鮮・拉致問題は、ナショナリズムの問題としてではなく、人権問題として捉えられなければならなかったのではないか。

●そうする事で初めて、北朝鮮問題を歴史認識や過去の植民地統治の清算問題から切り離して、普遍的な人権問題として国際社会に訴えていけるようになるし、左派に対しても、「日本の平和主義が、他国の独裁・人権蹂躙に対して、どこまで抑止力足りえるのか」「大国に寄りかかって戦争で解決するのでも、見て見ぬ振りをするのでもなく、自分達が理想とする平和・自由・民主主義を他国の人民も享受出来るようにするには、一体何が出来るのか」という新たな課題を提起できる、そういう運動になれたのでは無かったのか。

●「歴史問題は棚上げにしよう、まず被害者と、北朝鮮民衆を救おう、そのためには私たちも変わる努力をするから、左派の方々も反省すべき点は反省してともにやっていこう。保守だけではこれ以上広がらないんだから」と言う視線があったら、もう少し何か出来たかも知れない。

 私も、上記のAさんの意見には基本的に賛成です。寧ろ、これは今までも拙ブログなどで繰り返し言ってきた事です。この意見が今回、私の様な左寄りからだけでなく、「救う会」系で自身もどちらかといえば右派系のAさんからも出た所に、この意見の普遍性が見てとれます。

 但しその上で、Aさんの先の意見に一つ補足しておきますと、日本の平和主義は、「自国さえ平和であれば良い」というエゴイスティックな一国平和主義では決してありません。それは「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という日本国憲法前文の規定からも明らかです。

 そういう戦後の日本国民が本来持っていた平和・人権志向を、平和共存・核廃絶や民族解放やフェアトレードといった国際連帯の視野にまで高めるのではなく、その反対に、自国エゴやエコノミック・アニマルのレベルにひたすら貶め続け、戦後保守政治の支柱としてきたのは、他ならぬ日米安保体制や歴代自民党政権の方ではなかったのか。60年安保闘争から国民の眼を逸らさせる為に当時の池田内閣が提唱した「所得倍増政策」なんて、その最たるものでしょう。日本の戦後左翼がそれに抗する上で必ずしも充分ではなかった事も確かですが、主犯の米国や自民党がそれを口にする資格はありません。

 Aさんの言う「救う会」運動の「誤り」「失ったモノ」の話に再び戻します。
 私やAさんが言っているのは、別に「左派イデオロギーを受け入れろ」と言う事ではありません。敢えて逆説的な言い方をすれば、「救う会」が靖国や日の丸・君が代や9条改憲に賛成であっても別に構わないのです。要は、最低限、他のマイノリティー解放運動との連帯や、他の社会的弱者への共感の気持ちを持ち合わせているかどうか、です。元来は保守右派の国民新党が、何故左派系からも一定の理解(支持とまでは行かなくとも)を得ているかと言えば、そういう最低限のモラルは備えているからです(少なくとも外面だけでも)。

 「救う会や家族会にはそれが無かったのだ」とまでは言いません。「他を顧みるような余裕など無かった」というのが、正直な所だと思います。しかし、それが結果として「ヘイトスピーカーの跳梁跋扈を許してしまった」のは事実です。事ある毎に「ワーキングプアは自己責任」「格差など取るに足らない問題」「日本は弱者天国」「沖縄人はタカリ」云々など、ことさら他のマイノリティーの神経を逆撫でするような発言をする人物が、堂々と「救う会」の幹部やシンパに納まっている今の現状は、どう見ても異常です。そういう輩が、いくら慣れない口調で表向きだけ平和・人権・民主主義だの言った所で、全然説得力がありません。また、それは横田さんたち拉致被害者家族の気持ちとも相反するものです。

 そういう「自己責任論」や「寄らば大樹の陰」「出る釘は打たれる」「何事も分相応に」「下見て暮らせ傘の下」といった、日本国民が未だに引きずっている遅れた人権意識や保守的な感情にことさら阿り、それを恰も日本古来の「伝統」や「美徳」であるかのように取り違え、「保守再生運動」のエネルギーにまで昇華して、安倍・麻生・石原などの自民党タカ派政治家の提灯持ちに終始し、盛んに左派・リベラルを攻撃しながら(例:イラク日本人人質バッシング)、そのくせ当の自分達はと言うと、「我々は、自民党政権を叱咤激励する側、マジョリティー(多数派)の側に立っているのだ」「家族を取り戻したいという人間愛に満ちた活動なのだから、国民は自然と我々を支持してくれる筈だ」という思い上がりの気持ちが、在ったのではないでしょうか。

 しかし現実は寧ろ逆で、そういう遅れた反人権意識に阿っていたからこそ、政府側に見捨てられた途端に「家族会バッシング」を浴びる事になったのです。「イラク日本人人質バッシング」や「ジェンダーフリー・バッシング」などのバックラッシュ現象と「家族会バッシング」は全て同じ土壌から生まれたものですが、そういう問題意識や危機意識も「救う会」運動には殆ど皆無でした。

 北朝鮮・拉致問題解決を目指す運動に今求められているのは、単なる戦前復古運動から、本当の意味での人権や民主化を基調とする運動に転換を図る事だと思います。例えばビルマ民主化運動やクルド難民救援運動の様に。特定失踪者調査会の荒木和博氏が進めているバルーン・プロジェクトや、タイ・中国・ルーマニア人拉致被害者との連帯などは、ひょっとしたら、そういう元々の大衆運動としての原点に立ち返る上での萌芽的な動きなのかも知れません―但し、これは荒木氏の歴史観や政治的立場を肯定するものではなく、あくま大衆運動の一つの在り方として、という意味ですが(念の為)。

 例えば、北朝鮮取材を精力的にこなしてきた独立系左派ジャーナリストである石丸次郎氏の手によって、脱北者や北朝鮮住民の中から、金正日体制や朝鮮労働党の支配とは無縁の、本当の意味でのジャーナリストが生まれようとしている、というニュースなども(11月20日付産経新聞記事)、「救う会」としてももっと注目して然るべきではないでしょうか。

(関連記事)
・空気が読めず自分の身に即して考える事の出来ない人たち
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/1241212f1f136e43a7f5b3816ab6fa7a
・拉致問題を言い募りつつ、実際は北朝鮮解放に敵対するという自己撞着
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/afdafeaea30803c9953ff8d4daf892b2
・何世紀になっても人権感覚が19世紀のまんまの人たち
 これが「救う会」や「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史認識・人権感覚。こんな土俵でいくら金正日と対決しても、傍から見れば「どっちもどっち」でしかない。
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/d48e2f604284282138b12c606bc0b59a
・国全体がやらせ・格差社会の北朝鮮
 石丸次郎氏が育てた北朝鮮人ジャーナリストの事を取り上げています。
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/a76d040fb8eff684c67bad086ed1dd88
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大連立騒動以降の民主党をどう見るか

2007年11月21日 08時52分36秒 | 反翼賛・二大政党制
 11月12日付エントリー記事「この際、民主党解体まで突き進めば良かったのに」に書いた趣旨の投稿を、別のある掲示板にも書き込んだら、そこで少し議論になりました。

 私は、前記のエントリー記事で、こう書きました。

>そんなにテロ特措法や給油新法や憲法改悪に賛成ならば、いつまでも野党面なんてしていないで、民主党党首なんて辞めてしまって、トットと自民党に戻って、元の鞘に納まってしまえば良かったのに。そうすれば、同床異夢の民主党も空中分解してしまって、ひたすら「右の人は右へ、左の人は左へ」で、みんなそれぞれ在るべき所に納まり、国民に分りやすい形のすっきりした政党配置になって、政治も俄然面白くなったのに。<
>民主党には、もう八方美人は通用しません。民衆の側に立ち、民衆の生活権・平和的生存権をあくまで擁護するのか、それとも国家権力や財界の側に立ち、自民党と一緒になって9条改憲(海外派兵)・25条改憲(民衆の生存権否認・生活破壊)に手を貸すのか、一つの政党として、一体どちらの立場を鮮明にするのか。「どちらにもまとまれない」「本音は後者の方だが、国民からは前者の様に思われていたい」というのでは、もはや政党としての呈を為していないと言わざるを得ません。そんな党なら、この間の騒動を機に解党してしまい、前述の三潮流(注:靖国派ファシスト、ネオコン・ネオリベ主流派、左派・リベラル、の三つ)に収斂されてしまえば良い。<
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/399c9e7b5522c582bdd104fd91797f7d

 上記の私の意見に対して、次のような意見が出ました。

>もしも民主党が解体すれば、自民党の改革派は勢いづき、更に解体した民主党の中からも改革路線に迎合していく部分が顕れ、相対的に「改革路線」の進行を促進させる事に繋がる。(中略)「自民×民主」の攻防戦は、我々左翼から観れば「どっちも右派同士の争いである」という事になりますが、医療保険・年金・生活保護など、弱者の生活を防衛する立場から観るなら、民主党が解体するよりは、自民党に対抗する方向で、そこに左派が関わる方が何倍もいい。<(Aさん)

 つまり、かつての新進党が分裂した後も、自由党や民主党といった「自民党に擦り寄る保守野党」が現われ、今の小沢民主党になっていったのと、同じ事の繰り返しにしかならない。英・独・仏の様な、まがりなりにも保革対決型の二大政党制とはならない。
 また、今の民主党の中には、確かに自民党以上に反動的な政治家も一杯いるが、その一方で、左派・リベラルの立場に近い人も少なくない。こういう寄り合い所帯の民主党は、良い意味でも悪い意味でも自民党以上に「ごった煮」で「世論の風頼み」の政党であり、それが今や90年代の細川「非自民連立」内閣の時とは違い、どちらかと言うと「反ネオコン・反ネオリベ」の方向に傾いている。
 だから、ここはあくまでも、「自民党に擦り寄るような民主党なら、一層の事ぶっ壊れてしまえ」という清算主義ではなく、「民主党を如何に左派・リベラルの側に、言い換えれば社会的弱者を守る側に、引き寄せるかを考えるべき」だ、と。

 それに対して、私はこう答えました。

>勿論、民主党を我々の方に誘導する努力は怠るべきではないし、若し大連立という事になっても、その中の左派・リベラルな部分を完全に敵側に押しやる事だけは避けなければならない、という事は分ります。しかし、一旦大連立という事になれば、もうその時点で民主党本体は完全な反動政党に転落してしまう訳で、もうそうなると次は、完全に反動化した民主党本体の解体を前提にして、その中の左派部分を如何に我々の方に引き寄せるか、という事が統一戦線戦略の大きな目標にならざるを得ないのと、違いますか? それとも、大連立した後も引き続き民主党を支持せよ、という事ですか?<
>「民主党が解体しても今の民主党のような政党が出来るだけだ」(Bさん)という意見ですが、国民は果たしてそこまで奴隷根性が染み付いてしまっているのでしょうか。「憲法9条・25条を守り発展させる」の一点でこちらが国民を組織すれば、保・保連合ではなく、まがりなりにも保革対決型の政治に持っていくことは、今でも可能だと思うし、そう持っていかなければならないのと違いますか? それを、「米国型の保守二大政党制しか選択肢はないのだ」と、最初からこちらの方で勝手に可能性を切り縮めてしまっては、それこそ敵の思う壺だと思うし、国民にとっては「夢も希望も無い」事にしかならないじゃないですか。<(私)

 また、先の自分のエントリー記事に書いた内容を、自分と仲の良いバイト先の同僚青年にも、かいつまんで説明して、意見を求めてみたりもしてみました。それに対する彼の意見はというと、「民主党も所詮は自民党から分かれた人たちであって、似た者同士だ。みんな政治家ではなく只の”政治屋”だ。そんな人たちに庶民の気持ちなど分る訳が無い。今更何を言ってもムダだ」というものでした。「自民党はケシカラン→しかし自民も民主も似た者同士→それならば、長いものには巻かれろで、自民党に付いていた方がまだマシか・・・という所に、政府・自民党は持っていこうとしているのだろう」という事も、彼はちゃんと見抜いていましたが、それでも「今更何を言ってもムダだ」と。
 確かに物事の本質はそれなりにつかんでいますが、「諦めがまず先に在りき」というのを強く感じました。

 ここで少し補足しておきますと、上記の私の意見は、あくまでも現行の小選挙区制優位の選挙制度を前提にした意見です。私は元より比例代表制導入論者で、今の小選挙区制そのものに反対の立場です。
 昨今、自民党の中曽根辺りが、「民主党との二者択一を迫る小選挙区制ではなく、自民・民主が共存出来る形での中選挙区制の方が、より望ましい」なんて事を言い出していますが(今の小選挙区制を導入したのは一体誰なのよ?と言いたくなるw)、これを逆手にとって、大政党に有利な今の選挙制度を、中曽根流の党利党略ではなくて、本当に民意を反映出来るような形で変えていく闘いも、同時並行で進めていかなければならないと思っています。そして、その闘いが成就した暁には、私の上記の意見も、また少し違ったものになるかも知れません。

 さて、皆さんはどう思われます?

 ちなみに、ネットでも同じ様な世論調査が行われていましたので、参考までにリンクを張っておきます。

・第57回オンライン世論調査「自民民主大連立と小沢民主」(選挙情報専門サイトElection)

 自民と民主の大連立、あなたはどう思いますか?
  大いに賛成4.6% ある程度賛成16.7% わからない4.1% 
  どちらかといえば反対15.9% 全く反対58.4%
 上記から自民党支持者のみ抽出
  大いに賛成16.0% ある程度賛成36.8% わからない6.1% 
  どちらかといえば反対19.6% 全く反対21.5%
 上記から民主党支持者のみ抽出
  大いに賛成3.9% ある程度賛成11.5% わからない3.7% 
  どちらかといえば反対17.5% 全く反対63.3%
 上記から公明党支持者のみ抽出
  大いに賛成5.4% ある程度賛成32.1% わからない8.9% 
  どちらかといえば反対26.8% 全く反対26.8%

 上記アンケート結果を見る限りでは、与党支持層と民主党支持層との間に、かなり違いがあるようですね。

 「小沢代表および民主党について、あなたはどうおもいますか?」という記述式のアンケート項目もあり、そこにも色々と参考になるコメントが書かれています。
 http://local.election.ne.jp/administrator/2532.html
 http://www.election.co.jp/index.html
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大阪市長選挙の結果をどう見るか

2007年11月20日 11時30分22秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 11月18日投票の大阪市長選挙で、民主党・社民党などが推薦する平松邦夫氏(元MBSナウ・ニュースキャスター)が、自民党・公明党推薦の現職市長、関淳一氏を破って、初当選を決めました。この大阪市長選挙での与党敗北は、私も全然予想していませんでした。「大阪市長選の方は、どうせ現職の関が勝ちよるわ」と思っていたので、東大阪市長選挙の方に関心が向いていました。

 私とて、この関という人物は大嫌いです。この際はっきり言ってやりますが、当人の写真を見てもらったら分る様に、<如何にも腹に一物もってそうな面構え>をしているでしょう。実際にやった事も、あいりん地区の住民票削除やホームレス排除を強行して、「臭い物に蓋」でお茶を濁そうとしたり、人気取りの為に元非行少女だった大平光代弁護士をいきなり助役に抜擢して、最後には大平氏に愛想を尽かされたり。
 歴代大阪市政のガンとも言える、WTC・ATC・フェスティバルゲートなどの三セク乱開発や、乱脈同和・職員厚遇問題についても、オール与党と一緒になってさんざん隠蔽に回った挙句に、問題が覆い隠せなくなると、今度は一転して「自分だけ良い子になろう」という態度を露骨に示し、あろうことか市営地下鉄の叩き売り(民営化)まで言い出す始末で。

 大阪市政というのは、昔からそうでした。90年代にも、花博開催による梅田地下街再開発に名を借りて、そこで長年営業してきた新聞販売の屋台を強制撤去する暴挙に踏み切り、散々世論の指弾を浴びました。当時の梅田地下街には「トラ(阪神タイガース)はタテジマ、市役所はヨコシマ」なんて壁新聞が張り出されたりしました。大阪を舞台にした漫画「ナニワ金融道」「ミナミの帝王」には、そういう役人の傍若無人ぶりを論った場面が一杯出てきます。要するに、「市民の嫌われ者」だったのです。しかし、オール与党体制のお陰で、選挙はいつも無風で、関も含めて、助役上がりが常に市長の座に居座ってきました。

 そういう意味では、今回の選挙結果は、投票率が10ポイントもアップし、民主党推薦の新人が前回比で得票を倍増して与党推薦の現職を打ち破っているという点では、確かに「反自民の風が吹いた」「民主党が参院選勝利の余勢を駆って、小沢騒動のダメージにも打ち勝った」という見方も出来ると思います。事実、マスコミにもそういう論調が目につきます。

・大阪市長選開票結果
 今回(2007年11月18日投票、投票率43.61%)
   367058 平松 邦夫 無新【民】【社】当選
   317429 関  淳一 無現【自】【公】
   113201 姫野  浄 無新【共】
    89843 橋爪 紳也 無新
     8199 藤井 永悟 無新
 前回(2005年11月27日投票、投票率33.92%)
   278914 関  淳一 無現【自】【公】当選
   189193 つじ  恵 無新【民】【社】
   165874 姫野  浄 無新【共】
    46709 松下 幸治 無新
 http://www.city.osaka.jp/senkyo/index.html

 しかし、割りと身近に大阪市政を見てきた人間としては、オール与党の実態をそれなりに知っているだけに、余り手放しでは喜べない、というのも正直な所です。上記の【民】【社】(民主党・社民党)にしても、今まで散々【自】【公】(自民党・公明党)と一緒になって、オール与党の甘い汁を吸ってきたではないですか。 南港や北港をバカバカ埋立てて、WTCとかATCとかいう誰も来ないテナント高層ビルを作って、無人の埋立地に地下鉄を通したりして、一杯赤字を作って。そして市役所の職員を手なずける為に、連合・自治労傘下の御用労組幹部や解同(部落解放同盟)に甘い汁を吸わせて、彼らを陰の選挙動員部隊として散々利用してきたくせに。

 そのくせ、問題が覆い隠せなくなると、今度は「自分だけ良い子」を装い、罪を全部御用労組や解同だけに擦り付けて、市政の問題を「職員厚遇問題」だけに矮小化して、その背景となったオール与党の癒着や三セク乱開発の問題から巧妙に目を逸らさせようとして。その結果、大阪市民は、バカ高い国保料・住民税の負担を強いられ、セーフティネットの相次ぐ後退に見舞われる破目に陥っているのではないですか。

 今回の市長選は、民主党が反自公の受け狙いで擁立した即席候補に、関の「裏切り」に怒った御用労組や解同が乗っかって、反自公の追い風をバックに当選を果たした、という事です。そういう意味では、「関市政が倒れた、与党推薦候補が敗北した」という一点については歓迎しますが、「平松新市政にも余り期待が持てない」というのが、正直な感想です。
 自民対反自民の構図という点では今年の東京都知事選や参院選と似ていますが、この時はまだ民主党系候補には多少なりとも反自民・革新色が感じられたのと比べても(何せ相手があの安倍や石原でしたから)、今回の候補者にはそれが何も感じられません。敢えて言うならば、かつての青島幸男・横山ノックや今の東国原・宮崎県知事のキャラに近いものを感じます。平松新市政が、当初の新市長の思惑も越えて「闇の北九州方式」の見直しに踏み出しつつある、今の北九州市政の様な展開に至れば良いのですか。

(参考記事) 
・大阪市長選、公開討論会 市政改革や地下鉄民営化で議論沸騰(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/election/0710/0710274664/1.php
・自民、地方での党基盤の脆弱さ露呈…大阪市長選(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071118i115.htm
・大阪市長選挙 創価学会の大敗北(オフイス・マツナガ)
 http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50483211.html
・元MBSアナウンサーのH・K大阪市長候補が部落解放同盟の機関紙に登場!(嶋ともうみ☆たしかな野党を応援し続ける勇気を!)
 http://shima-spirits-jcp.cocolog-nifty.com/taiki/2007/11/post_6a81.html
・大阪市問題まとめサイト(2007年大阪市長選挙特集)
 http://osakasi.livedoor.biz/
・市民グループ「見張り番」
 http://mihari.exblog.jp/
・大阪市問題の真相(全労連・大阪市労組)
 http://homepage1.nifty.com/osaka-shiro-so/seisaku_teigen/20061117_oosakashimondainosinsou.htm
・大阪ベイエリア研究会
 http://www10.plala.or.jp/bay_area/index.html
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食のアパルトヘイト

2007年11月18日 13時35分12秒 | 反貧困・新自由主義
 写真は、冬の閑散期・収入減対策として私が一時採用していたランチ・メニュー。写っているのは、小ぶりのカップ麺(サッポロ一番味噌ラーメン、69円)と牛肉コロッケ(74円)、鮭おにぎり(105円)の三点。これ全部で税込248円。いずれも、出勤途上で最寄のスーパーで購入したものです。

 毎月の給料が税込12万円・手取り10万円台にまで落ちてくると、毎日の昼食費もバカにならなくなります。月20万円近くある夏の繁忙期には、会社で1食350円の仕出し弁当を頼んでいたのが、閑散期ともなると、税金・社会保険料に加えて弁当代まで天引きされると、手取りは確実に10万円を切ります。自分の銀行口座から金を引き出す時に、たった9万円台しかない給与振込額を見ると、ドッと疲れが出るだけで、「明日からまた頑張ろう」なんて気分には到底ならない。それが嫌さに、少しでもランチを安く上げようと考案したのが、上記のメニューです。

 これだと、仕出し弁当を頼むより更にランチを安く済ませる事が出来るし、何よりも、月9万円台の給与振込み額を前にして惨めな思いをしなくて済みます。小ぶりのカップ麺(醤油・味噌・塩・とんこつ味と、メーカーも色々)と、惣菜(天ぷら・コロッケ各種)、おにぎり(鮭・昆布・かつお・梅干・明太子入りなど)の組み合わせで、結構飽きが来ない様にすることも出来るのではないか。そう考えたのです。

 しかし、1週間ぐらいしか持ちませんでした。今は、少々高くなっても、駅前のパン屋さんで、手作りのサンドイッチやパンを買って食べるようにしています。何故持たなかったのか。流石に栄養の偏りが気になったのと、それ以上に、こんなメニューしか買えない自分自身が、余計惨めに思えてきて、精神衛生上非常に良くない事に気が付いたからです。

 当初こそ「結構組み合わせがあるじゃないか」と思っていましたが、何の事は無い、買えるのはインスタントのカップ麺と、お惣菜コーナーの単品しか無いじゃないですか。そういう生活を続けているうちに、目には見えないラインがスーパーの中に引かれていて、自分がその線内に隔離されているような気がしてきたのです。
 ランチを買う度に、「ここから先はお前は立ち入るべからず」「お前の人間としての値打ちは、248円の価値しかないのだ」と言われ続けているような感覚に、次第に陥ってきます。壁は何も「ベルリンの壁」や38度線だけではない、日本のスーパーの店内に、目には見えないバンツースタンが広がり、「パレスチナの分離壁」が築かれ、自分がその中に隔離されている、そういう惨めな感覚に段々なっていく。

 それが高じると、今度は駅構内に張ってある分譲マンションや宅地分譲のポスターの、「××町に住まう」(××には高級住宅街の地名が入る、芦屋市六麓荘とか堺市浜寺昭和町とか)という何気ないキャッチ・コピーにも、言い知れぬ憎しみを感じるようになる。
 また、安倍・麻生信者によるネットの書き込みを見ても、今までなら斜に構えて、「こいつらの言う自由とか民主主義って、ホリエモン・折口・猿橋みたいなやつらが美味しい思いをするだけの、ブルジョア主権の似非民主主義じゃないか」とか、「既にとっくに破綻済の、ロストウのテイク・オフ理論の焼き直しじゃないか」とせせら笑うだけで終わっていたのが、それだけで終わらずに、軽い殺意さえ覚えるようになる。これは冗談でも何でもなく、マジでそうなります。

 「食い物の恨みは恐ろしい」とはよく言ったもので、正に「食のアパルトヘイト」を、理屈ではなく身体全体でヒシヒシと感じるようになる。そういう風にして自分が次第に劣化していくのが嫌さで、もっと言うと怖くなってきたので、それで上記のランチ・メニューを中止したのです。
 この私が考案した上記メニューですら、実はまだまだマシな部類なのです。本当に生活に困窮しだしたら、こんなメニューでは済みません。弁当箱に昨日の残りご飯だけ詰めて、上にフリカケを振り掛けるだけの食事で済ませたり、カップ麺だけ、おにぎりだけ、ビスケットだけで済ましたりとか、そういう食事になっていくのです。

 昨今、ちょっとした事で直ぐに逆切れする子供や大人が増えたと言われ、食生活との関連が指摘されたりしていますが、これも、よく言われる化学調味料の過剰摂取だけが原因ではなくて、先に挙げたような疎外感・被差別感から来ているのかも知れません。そりゃあ貧乏や差別は何も今に限った事ではありませんが、昔はそれなりにあった(但し家父長制や封建的抑圧とセットの形で、ですが)家族や社会との絆が、今やそういうクッション装置が全く無くなり、より醜い形で出てきているのです。

 これだけ小泉・安倍政治の化けの皮が剥れた今になっても未だに、「日本は弱者天国・格差小国」だとの給っている人々が、右派やネットウヨクだけでなく左派にも少なからず居るようですが、これらの人たちには、ワーキングプアのこういう気持ちなぞ、到底理解出来ないでしょうね。
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下見て暮らせ傘の下

2007年11月16日 23時07分38秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 先日、バイト先で社員から話がありました。来月の出勤シフトを組むに当って、一人当たりの休みを月6日(隔週週休2日制に相当)から月8日(完全週休2日制に相当)に変更し、併せて基本の始業時刻を午前11時半から12時に変更したい、との事でした。理由は、通常この時期は物量が落ちるのだが、今年は特にその下落の度合いが大きく、独立採算ベースでは完全な赤字だから、という事でした。
 私の職場は繁忙期と閑散期で作業量の差が大きく、閑散期ともなると今でも一日の労働時間が6時間を切る日も少なくないのに、このままでは来月は社会保険料や税金を引いたら、手取りは10万円を確実に切ります。だから今でも早く終わった日は親戚のビデオ店で短時間バイトを掛け持ちしているのですが、それで上乗せ出来るのは、短時間バイトですから毎日働いても月4万円稼ぐのが精々。これでは、今すぐ野垂れ死には至らないものの、繁忙期まではどうにか食いつなぐだけが精一杯。年末は多少仕事が増えるでしょうが、それもこの調子では余り期待出来そうもない。そういう状況です。

 私のバイト先は業務請負会社で、某大手外食チェーンの物流業務を主に請負っていますが、それだけでは採算が取れないので、他業種・他企業からの仕事も取ってきてこなしています。スーパーに卸すパン生地の仕分けやら、ユニクロ衣料の仮保管業務やら、「すっごい豆腐」の仕分け作業やらという仕事も、併せてやっています。何の事は無い、勤め先こそ一つの事業所で固定されているものの、社内でやっている仕事は今や日払い派遣と余り変らない。

 業務請負の内容を決めるのは会社や社員の仕事であって、バイトは指示された仕事をして給料貰えたらそれで良いのですが、何だかねえ。その時に社員が口走った内容が、ちょっとねえ。「俺らは仕事を貰ってナンボ、そこにどれだけのサービスを提供出来るかで、俺らの値打ちが決まる」「今の社会が資本主義である以上、それは仕方の無い事」と臆面も無く言いよった。しかしこの言い草って、裏返して言えば「お前らは奴隷と一緒じゃ」と言っている様なモノじゃないか。私は余りにもカチンと来たので、「それは19世紀の産業革命や女工哀史の頃の発想でしょう、そんな事を言い出したら、労働組合や社会保障は一体何のためにあるんですかね?」と言ってやった。そうしたらその社員曰く「今更そんな事を言っても、どうなるものでもない、水掛け論になるだけだ」と逃げよった。

 しかし、この考え方こそ、私に言わせれば「下見て暮らせ傘の下」の典型だと思うのですが。最初から権利行使を放棄して諦めている様な人に対しては、どんな法律や権利があっても画餅にしかならない。そんな体たらくだから、他の国々ではとっくに実現され、この日本でも連合・全労連・全労協が一致して求めている「最低賃金時給千円」の様な、ごく当然のささやかな要求すらも、まるで途方も無い贅沢であるかのように錯覚して、自分で勝手に「奴隷の境遇」に入り込んでしまうのです。
 そして何より一番腹立つのは、普段から「資本主義である以上、弱肉強食が世の習い」と口にして、それを無理やり自分に言い聞かせて慰めるしか能の無い輩が、自分の都合の良い時だけ「みんな持ちつ持たれつやないか」と言わんばかりに、何かとバイトに協力を求めてくる(甘えてくる)事。そんなに「弱肉強食が世の習い」だというのなら、トコトンそれで割り切って、お互い「自分のケツは自分で拭え」と言いたくなる。ある時は「弱肉強食」云々で居直っておきながら、また別の時は「持ちつ持たれつ」云々で泣きついて来るのは、私に言わせると「偽善」以外の何物でもない。
 そんなに政府・資本家の言いなりになりたけりゃあ(それでも良いと割り切るなら)、「一層の事、社員だけで、給料返上で一日15時間でも20時間でも働けば?俺らはそんな生き方ゴメン蒙るが。そうすれば赤字なんて直ぐに解消される」と敢えて極論の一つもぶつけてみたくなる。それとも「人が搾取されるのは一向に構わないが、自分が搾取されるのは嫌だ」という事か。それこそエゴイズムの最たるものではないか。下に行けば行くほど、この手の「下見て暮らせ傘の下」思想が強固に蔓延っているような気がして仕方が無い。

 そもそも、社員もバイトも何でこんな考え方に陥るのかといえば、食っていくためには、自分の労働力としての価値をどこまでも切下げ、自らを機械の部品にまで貶めて、自分で自分を卑下して行かざるを得ないような、派遣・請負やジャストインタイムといった今の働き方・生き方に根本的な原因があり、我々にそういうデフレ・スパイラルな働き方・生き方を強いている今の政治・経済・社会の在り方にこそ根本的な原因があるのですが。
 しかし、私がこういう事を言うと、他のバイト・社員から大抵返って来る返事が「そうは言っても、経営者や政治家も大変なんだから」。アホか、一番大変なのは当の自分自身だろうに。やれやれ、どこまで御目出度いのやら。そうやって自ら進んで「奴隷の境遇」に入り込むのも、それはそれで当人の勝手ですが、その「奴隷の価値観」を人にまで押し付けられたのでは、もう堪ったものではない。

 これが、雨宮処凛が言う所の「自己責任論が生まれる温床」なのでしょう。自己責任論というのは、「社会や政治の所為にはしたくない、そんな事を言っても、自分がだらしないからだと言われるだけだ」「こんな生活でも、アフガンや北朝鮮の人々から比べたらまだマシじゃないか」という発想や考え方の事。
 だから何処までも「自分が悪い」と自分を卑下して、それを「何もしない事の言い訳」にして。そっちの方がよっぽどみっともない。そんな体たらくだから、経営者や政治家から好い様にあしらわれるのです。
 言われたらトコトン言い返してやったら良いじゃないか、シズちゃんの缶コーヒー・ジョージアのCMみたいに堂々と。「俺は何も悪くない、悪いのは政治だ」と。或いは「俺もちょっとは悪いかも知れんが、その何十倍も政治の方が悪いのだ、何十倍も悪い方を放っておいて、俺の事ばかりとやかく言われる筋合いは無い」と。

 その日は、そんな事を強く感じた一日でした。こんな嫌な雰囲気、いつか木っ端微塵に打破してやる。そういう気持ちで働いている今日この頃です。

【後日談】捨てる神あれば拾う神あり
 
 上記の出来事があってから数日後の今日17日に、バイト先で所長から話がありました。話の内容は、「冬場閑散期の収入減の穴埋めとして、始業前の午前中限定で、近場の現場でもバイトしてみないか、ついては仕事がどれだけあるか、わしの方でも当たってみようか」というものでした。同じ請負会社の現場なので、雇用・保険関係の変更は一切無しとの事。私にとっては願ったり適ったりで、是非お願いする事にしました。たとえ週に数日だけでも、確実に収入増になりますから。其処の終業からこちらの始業までの1時間余りの間に移動と昼食を済ませておかなければならないので、確かにせわしくはなりますが、そうそう贅沢も言っていられません。若しそうなれば、今までやっていた夜の短時間バイトの方は、余裕のある時だけ行けば良いし、そこは親戚の店なのでいくらでも融通が利く。
 ひょっとしたら、上記の出来事で私があんまり怒っていたので、その次の私のシフト休日の間に、△君あたりが、「××さん(私の本名)、昨日こんな事言うて、えらい怒ってましたよ」と誰かに言ったのかも。まあ「捨てる神あれば拾う神あり」といった所でしょうか。とりあえずは良かった。

 所長も、たとえ請負会社の社員ではあっても、今のアウトソーシング業界の仕事の在り方が決して良いとは思っていない、という事も、その話の中で分りました。そりゃあそうでしょう。繁忙期と閑散期とで仕事量の差があり過ぎるだけでなく、同じシーズン中でも、一日の労働時間が10時間近くある日がある一方で5時間ぐらいの日もあったり、当日蓋を開けたらいきなり数百ケースもの緊急出荷があったりでは、はっきり言って作業計画の立てようがありません。勿論私もそんな働かされ方は嫌ですし。「でも、こんなご時世だからしょうがない」と半ば諦めていました。
 「全て諸悪の根源は、1995年の経団連報告書「新時代の『日本的経営』」と、米国の年次改革要望書にある」という事を、所長にも最後に少し言っておきましたが、果たしてどれだけ理解してくれたやら。「そんな話は初めて聞く」と言っていた位ですから。
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防衛省と闘う岩国に1000万人が350円ずつ寄付しよう!

2007年11月14日 23時49分55秒 | 反ハシズム・弱い者虐め
 本来は騒音・犯罪などの米軍基地被害に苦しむ全ての自治体に無条件に交付されて然るべき基地対策費が、何時の間にやら米軍再編交付金と名前を替えられて、基地拡張に賛成する自治体にしか交付されないという事が、公然と行われるようになりました。そして、基地拡張に反対している山口県岩国市や、拡張そのものは受け入れたが国の方針には異を唱えている沖縄県名護市など対しては、今も地元がどれだけ被害を蒙っていようが、そんな事は知ったこっちゃない、国は一切お金は出さない―そういう事が今や公然とまかり通るようになりました。

 その様な中、山口県岩国市では、米軍再編交付金に切替わる前に基地対策費の一部として支給されていた市庁舎建設補助金が、再編交付金に勝手に切り替えられた上に、「米軍再編に非協力的」という事で一方的にカットされる、という事態にまで立ち至っている事は、この間拙ブログでも今まで折に触れて取り上げてきた通りです。もうここまで来れば憲法も地方自治もあったものじゃない。「地方自治体は国の下請け機関にしか過ぎない」「そこの住民も国策遂行の駒でしかない」という発想なのですから。

 この様な国の卑劣な「アメとムチ」に対抗して、市庁舎建設補助金カットの穴埋めを、市民に広く募金を訴えて行く事で乗り切っていこうという動きが出てきました。詳しくは、ヤメ蚊さんのブログ(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士)の下記記事を参照して下さい。国の嫌がらせに抗い市民自治を守ろうとする岩国市民の闘いに、全国の市民から厚き支援をお願いします。350円ぐらいなら私でも充分支援出来ます。

・防衛省と闘う岩国に1000万人が350円ずつ寄付しよう!~防衛省のアメとムチ政策にノーを!
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/922eb33512f2b19ee9bbf45a1ee411bb
・岩国市新市庁舎建設勝手連を立ち上げました~近く「基地誘致交付金」に抗議する寄付募集開始!
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/1c474b87b9a8ac73dc5b5aa2f63a03df

【続報】

 遂に「岩国市新市庁舎建設を勝手に支援する会」として募金活動が始まり、募金振込先の口座も決まりました。口座番号は【00130-9-583982】です。詳しくは、ヤメ蚊さんのブログ記事(下記URL)を参照して下さい。是非ともご協力を!(11月22日追記)
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/1024e23b6593bae40d90381a6048177b
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新自由主義との闘いも日本では三面記事ネタでしか無いのか

2007年11月14日 09時43分42秒 | その他の国際問題
・イベロアメリカ首脳会議閉幕/貧困克服へ「宣言」(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-11-13/2007111307_01_0.html
・第17回イベロアメリカ首脳会議閉幕(CRI)
 http://japanese.cri.cn/151/2007/11/11/1@107074.htm
・中南米首脳会議、荒れ模様 「黙れ!」チャベス氏にスペイン国王(産経新聞)
 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/071111/erp0711111450002-n1.htm

 南米チリの首都サンチアゴで先日開催された第17回イベロアメリカ首脳会議に関するニュース報道から。しんぶん赤旗と中国系メディアのCRIが、会議の内容そのものを割りと詳細に報道しているのに対して、下記の産経報道は「反米の闘士」ベネズエラのチャべス大統領の毒舌と、スペイン国王とのバトルを面白おかしく伝えるのみで。

 貧困と社会的不平等の解消や、新自由主義モデルからの脱却を掲げ、移民問題の解決や、米国のキューバ経済制裁解除を訴えた首脳会議の内容と、その中で起きた首脳同士のバトルと比べたら、一体どちらが重要なのだろうか。「赤旗や中国系メディアはチャべスべったりなので、都合の悪い事は書かないのだ」と言われたらそれまでですが。しかし、この首脳会議の内容が、三面記事のネタとしてしか取り上げられない様な内容だとは、とても思えないのですが。

 事の発端は、普段から毒舌で鳴らすベネズエラのチャべス大統領が、米国と共にイラク戦争開戦に踏み切ったスペインのアスナール前首相を「ファシスト」と野次った事から始まりました。その発言をスペインのサパテロ現首相やカルロス国王が諌めて、「黙れ!」と一喝した、というものです。

 確かにチャべスの毒舌ぶりは有名で、先日もブラジルのルラ大統領の事を「石油成金」と揶揄したとか。但し、これはルラの方から先に「我が国も石油大国になって、もうベネズエラみたいなトコに頼らなくても良くなった」と言われたので、その意趣返しだとも言われていますが。
 しかしそういう遣り取りの一方で、ブラジルのルラ左派政権が貧困一層で着実に成果を上げ、チャべスやボリビアのモラレス政権などがそれを全面支援しているのですが。

 私は、チャべスのワンマンぶりについては、流石にどうかとも思いますが(後々にベネズエラ革命のアキレス腱にもなりかねないという面で、一抹の危惧を感じる)、彼の言っている事は何も間違ってはいないと思います。「イラク戦争の開戦に加担したアスナールは米帝追従のファシストだ」―私もその通りだと思いますもの。

 ただ、それを外交の場で堂々と言うべき事か否かと問われたら、疑問符を掲げざるを得ませんが。その為に、本来なら味方となるべきサパテロ左派政権まで敵に回してしまい、「新自由主義モデルからの脱却」という肝心要の主要議題の陰が薄くなってしまった事に至っては、もう本末転倒の極み以外の何物でもありません。

 しかし、チャべスの毒舌以上に、この産経を初めとする日本の報道姿勢の方が、大いに問題があると思います。何でチャべスが、というよりもラテンアメリカの民衆が、あそこまで反米に傾き、新自由主義を忌み嫌い、中南米各地に左派政権を誕生させているのか、ニカラグアのオルテガ大統領が何故チャべスの弁護を買って出たのか、これは日本の報道をいくら読んでも分りません。ボリビアの水戦争の事も、キューバ旅客機爆破テロ容疑者のポサダ・カリレスを米国がかくまっている事も、日本の大手商業メディアは全然報道しませんから。チャべスを批判するならするで(私は組しませんが)、もっと多面的に情報を取り上げなければ、お話になりません。

(参考記事)
・[スペイン][中南米]スペイン国王がチャベス大統領に「黙れ」と(KLE4cの日記)
 http://d.hatena.ne.jp/anhelo/20071111/p1
・ボリビア:コチャバンバ市の「水戦争」から6年(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/world/0611/0611295570/1.php
・ボリビアの水戦争(日本人が知らない恐るべき真実)
 http://www.h3.dion.ne.jp/~b-free/siranai/2-5.html#2-5-1
・ポサダ・カリレス事件に見る米政府の”二重の基準”(中南米新聞)
 http://www.chunambei.co.jp/editorial/040907.html
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