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●『野中広務 差別と権力』読了(3/3)

2008年11月07日 08時00分46秒 | Weblog
【魚住昭著、『野中広務 差別と権力』】
20039月、小泉が再選を目指す自民党総裁選のさなか、政界引退を決意。日本外国特派員協会にて、「・・・日本の国の内外を問わず危険な道をひた走っている・・・絶対に! [景気は] 良くなっておりません。今も一日百人の日本人が自分の意思で自らの命を絶っている。ホームレスや失業者が街にあふれています・・・日本は戦前の道をいま歩もうとしているのです。そこまで言わなければ気がつかないのか・・・人間として本当に悲しくなります」(pp.389-390)

野中は「うっすらと涙をにじませた目で私を睨みつけながら・・・「君 [魚住さんのこと] が・・・書いたことで、私の家族がどれほどつらい思いをしているか・・・そうなることが分かっていて、書いたのか」」と何度も詰問され、著者は絞り出すように「ご家族には本当に申し訳ないと思っています。誠心誠意書いたつもりですが・・・・・・これは私の [ごう] なんです」(p.390p.423) と答えている (34)。「私の業とは、心の奥底から湧き上がってくる、知りたい、書きたいという取材者としての衝動」(p.390) である。
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