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Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●《政府や東電が大本営》…《8月ジャーナリズム》《6月…》につづいて、東京電力核発電所人災の報道が『3月ジャーナリズム』とならないために…

2025年04月10日 00時00分07秒 | Weblog

[↑ ※ 3.11から14年/遠く険しい復興への道(週刊金曜日 1511号、2025年03月07日号)]


(20250311[])
あれから14年が経過、でも、東京電力原発人災で「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない…にもかかわらず、核発電全開に舵を切る愚かさ。なぜ《ふるさとをなくした》のか、なぜ多くの人々が未だに故郷に戻れないのか、理解できているのかね? 

   『●女川核発電所2号機を再稼働したい…《辛うじて難を逃れたにすぎません》、
             そのような幸運に次回も恵まれると思っているオメデタさ…
   『●原発マネーに群がる核発電「麻薬」中毒者の意地汚さ…《辛うじて難を
     逃れたにすぎ》ない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働
   『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…
     核燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ
   『●“日本一避難しにくい原発”伊方原発…大島堅一さん「エネルギー政策で、
      インフラが不十分で逃げにくい場所を選び、差別的にリスクを押し付け」
   『●もう一度、「幸運に恵まれる」とでも思っているのかね? 《辛うじて難を
     逃れた》にすぎない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働
   『●《周辺住民には地震と津波、その後の大事故の衝撃がなお生々しい》女川核
     発電所再稼働…周辺住民はあのような「幸運」に、再度、恵まれるだろうか?
   『●東電核発電人災から14年: 核発電全開なんてやっている場合なのかね? 
     環境省はニッポンの環境を守る行政機関、それが汚染土をニッポン中に拡散?

 東京新聞の記事【東日本大震災14年、鎮魂の祈り 原発事故、今も戻れぬ古里】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/390928)によると、《2万2千人以上が犠牲となった戦後最悪の自然災害、東日本大震災は11日、発生から14年になった。岩手、宮城、福島3県では早朝から人々が犠牲者を追悼。東京電力福島第1原発事故などで今も約2万8千人が避難し、原発周辺には自由に立ち入れない土地が残る。第1原発が立地する福島県大熊町では、避難先で亡くなった住民の名を刻んだ石碑が2月に完成。建立した地元区長が訪れる。岩手県大船渡市は14年前の津波に続き、2月26日発生の山林火災で大きな被害に遭った。家を失った人たちが避難所暮らしを強いられている。津波で浸水しながら重大事故を免れた東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機は昨年秋、被災地で初めて再稼働。11日も発電した。2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とするマグニチュード(M)9・0の地震が発生。巨大津波が沿岸部に壊滅的な被害を与えた。警察庁によると全国の死者は1万5900人、行方不明者は2520人。復興庁によると避難中の体調悪化などによる震災関連死は昨年12月末時点で3808人に上る》。

   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)
   『●《欠陥飛行場》米軍普天間飛行場…《本来なら移設条件を付けずに直ちに
        閉鎖すべき軍事施設だ。閉鎖できないのは政治の不作為である》
   『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念日
      までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》
   『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用「粉じん
        が飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》
    (東京新聞)【「記者生命を捧げます」原発事故から14年、
     福島に年100日通い続ける山川剛史記者の誓い】
    《◆どうして途中で追うのを止められる? 「ずっと同じ取材を
     続けられるね」と問われることもあります。でも福島の
     原発事故は歴史的な大事件で、私にとっては既存の価値観を
     根底から揺さぶられました。事故収束作業は10年や20年で
     終わるようなものではありませんし、どう終わらせるのかも
     はっきりしませんまき散らされた膨大な放射能の影響は、
     30年かけてやっと半分になるので、元の水準に下がるまで
     ざっと300年かかります私が一生かけても終わらない状況
     なのに、どうして途中で追うのを止められるでしょうか?

 《8月ジャーナリズム》《6月ジャーナリズム》につづいて、東京電力福島核発電所人災の報道が『3月ジャーナリズム』とならないために…。
 山川剛史記者による、東京新聞の記事【「3.11を記念日報道にしない」が取材班のモットー 今年は3つのテーマを決定 デブリ採取の現場では…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/389502)によると、《〈福島第1原発事故を見つめた14年〉⑥》《事あるごとに、東京新聞原発取材班のメンバーには、こう言っています。「記念日報道にだけはならないようにしようね」 日ごろは報じないのに、東京電力福島第1原発事故が起きた311日だけもっともらしい特集をやって、その日が終わればまた忘却――それはやめようということです》。

   『●古賀茂明さん《民主主義の危機…メディアが権力の監視役の機能を果たせない
     国に民主主義は存在し得ない。将来的には、記者たちの自由だけでなく…》

 オールドか、ニューかの問題なのか? 斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 菅沼堅吾・東京新聞顧問による、東京新聞の記事【「3・11」世代の記者の使命 あの日から東京新聞は「空気を読まない」ことを肝に銘じた 元編集局長の独白】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/390010)によると、《新聞を「オールドメディア」とやゆする声がありますが、「ニューメディア」があったとして、権力監視を使命とするのでしょうか。するとは思えません。「戦争の最初の犠牲者は真実」という至言があります。戦後80年の今、権力を監視する信頼できる新聞が必要です。それが東京新聞だと多くの人に思っていただけるよう、力を尽くします》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/389502

3.11を記念日報道にしない」が取材班のモットー 今年は3つのテーマを決定 デブリ採取の現場では…
山川剛史 2025年3月10日 06時00分

〈福島第1原発事故を見つめた14年〉⑥

 事あるごとに、東京新聞原発取材班のメンバーには、こう言っています。

 「記念日報道にだけはならないようにしようね

 日ごろは報じないのに、東京電力福島第1原発事故が起きた311日だけもっともらしい特集をやって、その日が終わればまた忘却――それはやめようということです



◆今年決めた3つのテーマは

     (損傷した建屋全体が大型カバーで覆われつつある1号機)

 数年前、日本新聞協会の集会で、分科会座長として記念日報道や風化の問題を取り上げた際、広島の方から発言がありました。

「原爆でも同じような状況があって、『8月ジャーナリズム』と呼んでいます」

 それを聞き、二の舞にさせないのもマスコミの務めだ、と強く念じたのをよく覚えています。

 東京新聞は年がら年中、原発関連の報道に力を入れているのですが、それでも毎年12月辺りになると、今期はどう展開しようか、どうすれば前期より良くなるだろうかと考え込み、胃が痛くなってくるのも事実です。

 でも、今期はほとんど迷うことなく展開が決まりました。テーマは三つあります。(1)福島第1原発 (2)中間貯蔵施設、そして(3)消えたランドマーク―です。

 どんな心で取り組んだのかを、お伝えしたいと思います。


◆デブリ採取 通常の環境なら何という作業ではないが…

     (5号機格納容器の貫通口。デブリ採取装置が入った2号機と同型だ)

 今回取り上げるテーマは、福島第1原発です。昨年は溶け落ちた核燃料(デブリ)をほんのひとつまみですが、2号機の炉内から採取することに成功しました。

 現場の苦闘を知っているので労をねぎらいたいのは山々ですが、どれほどの意味があるのかを主なテーマにしようと考えました。

 炉心溶融(メルトダウン)が起きた1~3号機と同型の5号機原子炉内に入る機会があり、ビデオカメラを手に、採取する装置が動いた軌跡をたどりました。………………。

     (5号機圧力容器の土台開口部。2号機では入ってすぐの
      地点からデブリを採取する器具が下された)

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/390010

「3・11」世代の記者の使命 あの日から東京新聞は「空気を読まない」ことを肝に銘じた 元編集局長の独白
2025年3月10日 14時00分

 「あの日」、2011年3月11日から今年で14年になります。私は当時、東京新聞編集局次長として東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に直面し、その3カ月後から6年間、局長を務めました。あの日々の中で、空気を読まずに権力を監視するという新聞の使命に忠実であることを、肝に銘じました。(菅沼堅吾・東京新聞顧問)


◆「本当のこと」を知りたいという読者の思い

     (東日本大震災後の2011年3月16日の東京新聞紙面)

 なぜかと言えば、「再び大本営発表を繰り返すのかという読者の怒りの声が編集局に数多く寄せられ、このままでは新聞は信頼を失うと感じたからです

 新聞は東京新聞も含めて先の大戦で、今や「うその代名詞」となった日本軍の最高司令部、大本営の発表を垂れ流し、戦争に加担しました。戦後の新聞はその反省から再出発したのですが、読者からすると今度は、政府や東電が大本営に見えたのです。

 権力の空気を読んでいたつもりはないし、うそを垂れ流している気もありませんでした。しかし、読者にそう思われては取り返しがつきません。

 原発事故は紙面に「制御困難」の4文字が出るほど危機的な状況に陥り、紙面を作っていて死を意識する局面がありました。「本当のことを知りたいという読者の思いは切実だったはずです。それに誠実に応えるのが「3・11」を体験した世代の記者の責任だと思いました。


◆本当は原発事故を防げたのではないか

     (原子力安全委員会が炉心損傷した際に全電源喪失
      「考慮する必要はない」などとまとめた報告書について
      報じる2011年7月13日の東京新聞紙面)

 権力監視の先頭に立ったのが、後に菊池寛賞を受けた原発事故取材班です。本当は原発事故を防げたのではないか。例えばこんな問題意識から取材を進め、紙面の見出しをなぞれば「18年前、全電源喪失検討 安全委 幻の報告書」という事実を突き止めました。事故は危険性が指摘されていながら、内閣府の原子力委員会をはじめ誰も動かなかったから起きたのです。

 2012年12月の衆院選で自民党が勝利し、安倍晋三氏が首相の座に返り咲いたことにより、編集局は権力監視体制を一層強化しました。「安倍1強」と呼ばれた首相が、国の「かたち」を変えることに突き進んだからです。

 まずは特定秘密保護法を成立させ、「秘密主義を強化しました。権力が隠している「本当のこと」を明らかにする新聞の使命を妨げる法律です。


◆「戦争の最初の犠牲者は真実」

     (安保法案の成立を伝える東京新聞2015年9月19日の紙面)

 次に首相が注力したのが、集団的自衛権の行使を容認する安保法制の成立です。簡潔に言えば自衛から他衛への大転換であり、成立した2015年9月19日の朝刊1面トップの見出しは「戦後70年『戦える国』に変質」としました。

 局内で議論を重ね、「戦える国」が安保法制の本質だと判断したのです。私はその日を起点に「新しい戦前」が始まったと思っています。

 権力監視の使命は今や「新しい戦前」を「新しい戦中」にしないためにあります権力監視の究極の目的は先の大戦の反省から、国に二度と戦争をさせないことです

 新聞を「オールドメディア」とやゆする声がありますが、「ニューメディア」があったとして、権力監視を使命とするのでしょうか。するとは思えません

 「戦争の最初の犠牲者は真実」という至言があります。戦後80年の今、権力を監視する信頼できる新聞が必要です。それが東京新聞だと多くの人に思っていただけるよう、力を尽くします。


   ◇


     (書籍『東京新聞はなぜ、空気を読まないのか』)

 菅沼堅吾著「東京新聞はなぜ、空気を読まないのか」(東京新聞)を発売中。240ページ。1540円(税込み)


【関連記事】『東京新聞はなぜ、空気を読まないのか』菅沼堅吾 著 思い起こすべき「あの時」 法政大前総長・田中優子さん
【関連記事】新聞社は「新しい戦前」にしないために存在している 「東京新聞はなぜ、空気を読まないのか」出版イベント
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●続・《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者 故・石川真澄さん

2024年07月26日 00時00分55秒 | Weblog

――――――― 矢崎泰久さん【発言2013】、《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ…。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》

――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (金口木舌)《▼県民の諦めやため息を都合よく解釈し「これが民意だ」と断じるのは早合点ではないか政治に失望し、それでも一票に未来を託した民に政治の方が近づくべき時である。民意を論ずるのは、その後でいい》

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ

――――――― 金子勝さん《自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない。翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ



(20240703[])
東京新聞の【<論壇時評>中選挙区連記制、議論を 小選挙区の弊害を乗り越える 中島岳志】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/335853)。《小選挙区制には課題が大きい。一選挙区から1人しか当選しないため、立候補者は多くの得票が期待できるマジョリティー多数派に主張を寄せていく。その結果、立候補者の主張が近似していきマイノリティー少数派の主張が争点化されにくくなる死票も多く極端な結果が出やすい政党間で無理な候補者調整が必要になり、野党共闘は困難を抱える》。

   『●故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に
     反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者
   『●《30年前の平成の政治改革…「腐敗防止法どころか腐敗温存法」「政治は
      いつも談合」》、一方、利権裏金脱税党の泥棒達による裏金維持法成立

 3年ほど前の (2021年10月23日) 東京新聞のコラム【ぎろんの森/今の選挙制度でいいのか】によると、《そうした中、読者から貴重なご意見をいただきました。「衆院の小選挙区制が、政治の権力を集中させる元凶だと思います選挙後に選挙制度の改革も議論してほしい」というものです》。何も変わらないニッポン。

 2021年10月25日[月] に書いたブログ …… 元朝日新聞記者の故・石川真澄さんを《守旧派》と呼んだ方々は、いま何を思う? 平気で違憲に壊憲するような自公お維に、この選挙制度によってつくられた独裁政権下で、合法に如何に選挙制度を改善するのか? 投票率を上げ、政権交代する以外になかったのでは…? いつまでもこの不公平で、民意を反映しない選挙制度下では…。
 それにしても、石川真澄さんは偉かった。あの当時から、「『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った」新聞記者なんて稀有だった。しかも、正鵠を得ていた訳だ。

 いま思うと、中選挙区制では「政治に金がかかる」(選挙にカネがかかる)というのは本当だったのでしょうか? 小選挙区制になって、酷くカネがかかるようになったのでは?




   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(1/3)
   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(2/3)
    「石川さんは九工大機械工学科出身で、選挙結果や世論調査の
     分析のち密さや、”守旧派”といわれながらも小選挙区制の危険さ
     欠陥の指摘に孤軍奮闘した姿、そこに理系新聞記者の血が
     見て取れる。「政治を科学した」。「絶対得票率」の提案も。
     「…小選挙区制。結果は死票累々、投票率急降下。そして
     「絶対投票率三〇%足らずの政党が、わが物顔で
     イラク派兵から憲法改定へ踏み込もうとしている」。
     「日本国憲法が民衆にとってどんなに素晴らしいものだったか…
     書いてある」。『JANJAN』の選挙データベースの構築の際に、
     竹内さんから石川さんは相談を受けていたそう。朝日新聞の
     死亡記事にも、「政治報道に数量的分析を導入。九〇年代の
     政治改革論議では『死票を大量に生む小選挙区制では
     民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の
     論陣を張った」 。
      「渡邉恒雄氏は理想的な政記者像か」という対談で、
     「「政記者よりも真の政記者に」の志を貫いた石川さんには、
     だから呵責なし批判を期待したのだが、そう単純ではなかった。
     …「ただの政工作者でなく、理屈にも強いところが、しゃくなんだね」
     という。逆に渡邉氏からは「お前みたいな、数字をいじくれるやつ
     俺のところにもほしいんだよ」と言われたこともあった。…さすが
     「ただもの」でない者同士か…」」

   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(3/3)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)
   『●『自民党の終焉』読了(2/4)
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
     videonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
       『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第610回(2012年12月22日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
          3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度
    「videonews.comの記事【与党大勝の総選挙で明らかになった本当の
     民意とは】…《結果的に選挙で大勝したにもかかわらず、安倍首相を
     始めとする自民党の重鎮たちの選挙後の表情が一様に重々しかった
     のは、選挙結果には反映されない自党の党勢の低迷に対する危機感が
     あったからだった》」
    「日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/日本には小選挙区制度は合わない】
     …《小林良彰ビデオニュースドットコムでの指摘が興味深い。
     「自民党の絶対得票率が長期低迷傾向だ。民主党政権ができた09年の
     総選挙で、自民党は2730万票を得ているが、その後の選挙では
     自民党は議席数こそ毎回過半数を大きく超えるものの、得票数は
     大敗した09年選挙を超えたことがない ★つまり野党の
     地盤沈下により、より少ない得票でも自民党が勝っているだけ
     というわけだ…「絶対得票率約25%》」

   『●「選挙の真の争点」は争われたか? 
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
    「相変わらずの低投票率…53・68%、前回に続き、戦後2番目の低さ。
     「眠り猫」は目覚めることがなかった。小選挙区制と云う欠陥選挙制度の
     下では、諦めなのか何かは知らないが、権力にとっては好都合、
     反権力側には致命傷のように思う。3割程度の投票で、2/3の議員
     占める。恐ろしく民意を反映しない、ニッポン人には不向きな欠陥選挙制度。
     中選挙区制に戻しましょうよ…その方が、よっぽどマシ。もういい加減に
     学んだでしょうに、小選挙区制の欠点」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/335853

<論壇時評>中選挙区連記制、議論を 小選挙区の弊害を乗り越える 中島岳志
2024年7月1日 07時00分

 小選挙区制には課題が大きい。一選挙区から1人しか当選しないため、立候補者は多くの得票が期待できるマジョリティー多数派に主張を寄せていく。その結果、立候補者の主張が近似していきマイノリティー少数派の主張が争点化されにくくなる死票も多く極端な結果が出やすい政党間で無理な候補者調整が必要になり、野党共闘は困難を抱える

 このような中、「中選挙区連記制」の導入を主張する政治家が増えている。「中選挙区制」はかつて日本の衆議院選挙で運用されていた制度で、一つの選挙区につき、おおむね3名から5名を選出していた。有権者は候補者1人に投票していたが、「連記制」になると、複数名の候補者に投票することになる。

 例えば、2票与えられた場合、有権者は1票を与党議員、1票を野党議員というように分けて投票することが可能になる。同じ人に2票投じることはできない。しかし、同じ政党から複数名が立候補していれば、自分の2票を同じ政党の候補者に1票ずつ投票することができる。この仕組みによって、かつての中選挙区制の弊害を乗り越えつつ、新たな政治の活性化を生み出そうというのが「中選挙区連記制」の主張である。

 自民党の石破茂は「いま私が考えているのは中選挙区連記制だ」(『月刊日本』6月号)の中で、「全国に定数3の中選挙区を150作って、有権者は各選挙区で3人まで候補者を選ぶ」制度を提唱している。有権者は、候補者を選ぶだけでなく、連立の組み合わせを選ぶことになる。この制度では、極端な政権交代ではなく、穏健な連立の組み替えが起こる。これによって選挙結果に多様な民意を反映することができ、政治への信頼を回復できる。

 かつて自民党総裁を務めた河野洋平も昨年のインタビュー「連記制含む『新中選挙区制』提唱」(時事ドットコム、2023年8月12日)で、「全国を全部3人(の中選挙)区」にする「中選挙区連記制」を主張している。

 第1次橋本内閣で経済企画庁長官を務めた田中秀征は、近著『小選挙区制の弊害-中選挙区連記制の提唱』(旬報社)の中で、「五人区二名連記を標準区として三人区、四人区など例外を認める」制度を提唱している。

 田中が強調するのは、かつての中選挙区制との違いである。以前は、同じ選挙区で自民党議員同士が熾烈(しれつ)な争いを行い、裏金などが飛び交った。これが派閥政治を生み出し、金権腐敗などを加速させた。これに対して、連記制を導入すると、同じ政党の立候補者が、互いに協力して当選を目指す可能性が高い

 また、党の力を借りない有力な無所属候補者の当選可能性が高くなる。これによって、原発専門、温暖化専門など、より専門性の高い国会議員が誕生することになる。 

 中選挙区連記制のメリットについては論者の間で共通項が多いが、有権者が投票できる候補者数には、相違がある。連記制には、「完全連記制」と「制限連記制」の違いがある。「完全連記制」は、一人の投票できる候補者数が定数と同じ場合で、例えば3人区では、有権者は3人に投票することになる。一方、「制限連記制」は、一人の投票できる候補者数が定数より少ない場合で、3人区であれば2人に投票することになる。

 石破が主張するのは、3人区で3人に投票する「完全連記制」である。この制度だと、自民党候補者同士の争いは起きにくく、支持者に対して立候補した3人全員への投票を呼び掛けることができる。一方、これが「制限連記制」になると、支持者は2人だけにしか投票できないため、党内で争いが起きる。同士討ちを避けるためには、候補者数を2人に減らす必要があるが、今度は野党などに1議席を与えることが前提となる。

 「制限連記制」を採用しても、選挙区の当選人数と有権者の投票数によって、幾通りも組み合わせができ、各政党の思惑によって見解が異なるだろう。

 いずれにしても、小選挙区の弊害を乗り越える具体的提案が出てきたことは重要である。本格的な議論に発展することを期待したい。なかじま・たけし=東京工業大教授)
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●《「政権に擦り寄る」テレ朝HDにモノ申す》《定款に、政治家などの圧力に報道が屈しないことなどを盛り込むことを求めるという》(東京新聞)

2024年05月03日 00時00分02秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]


(2024年04月11日[木])
アベ様や元最低の官房長官すがっちによる暗黒の《メディアコントロール》という頚木。

   『●膳場貴子さん「『報道特集』の根幹は、調査報道に挑戦すること、現場
      からものを考えること、評論家よりも当事者の声に耳を傾ける…」
    《膳場貴子キャスターは「週末の夜に、こんな硬派な番組が40年間
     放送を続けられたというのは、ある意味奇跡的だなと思っています」
     と話し、番組についてこう説明した》
    「久米宏さんの『ニュースステーション』時代の面影も無く、
     テレ朝の報道ステーションがアノ状態…そんな中で、唯一頑張る
     TBS。テレビ番組で報道と呼べるのは、もはやTBSの
     『報道特集』と『サンデーモーニング』だけ」

 「もの言う株主」として、テレ朝の《「会社の憲法」とも呼ばれる定款に、政治家などの圧力に報道が屈しないことなどを盛り込むことを求める》そうだ。前川喜平さん「テレ朝は10年前のように権力を監視、チェックする機関に戻ってほしい」。
 東京新聞・望月衣塑子記者による、前川喜平さんへのインタビュー記事【「政権に擦り寄る」テレ朝HDにモノ申す 株主提案を目指す前川喜平さんたちが案じる日本メディアの行く末】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/317827)によると、《田中優子・法政大学前総長(72)らが共同代表を務める市民グループ「テレビ輝け!市民ネットワーク」が、テレビ朝日ホールディングス(HD)の株主総会で「もの言う株主」になろうとしている。すでに約50人の賛同者と共にテレビ朝日の株3万株を保有した。「会社の憲法」とも呼ばれる定款に、政治家などの圧力に報道が屈しないことなどを盛り込むことを求めるというが、それはなぜか。共同代表の一人、前川喜平元文部科学次官(69)に聞いた。(聞き手・望月衣塑子)》

   『●《本来、問題にすべきは…安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番
     組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為》

―――――――――――――――――――――――――
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a30fd854b36e93ad70e18c369b6d997d

(2023年03月18日[土])
この問題、しつこく。適菜収さん《要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ》。(リテラ)《もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう》。

 モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。テレビメディアの萎縮の始まり。斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 (リテラ)《安倍晋三という人物がそもそも報道の自由の重要性についてまったく理解しておらず、平然と放送に介入・圧力をかけてきた》、適菜収さん《安倍政権がやったことは、自由と法に対する挑戦だった》。アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?
―――――――――――――――――――――――――



 【西谷文和 路上のラジオ/Vol.174 前川喜平さん「メディアと野党を立て直す」】(https://www.radiostreet.net/radio/1811/)。《今回は、元文部科学事務次官の前川喜平さんに、お電話でお話を伺います。前川さんは昨年末、共同代表として「テレビ輝け!視聴者からのメッセージ」という市民ネットワークを立ち上げました。アベ・スガ政権におけるメディアへの圧力や、吉本やジャニーズ問題で浮彫になったメディアの沈黙など、健全なテレビ報道の在り方を問い正す狙いがあるといいますが、前川さんご自身もアベ政権時代の官僚として、政権の圧力により忖度や委縮するメディアを目の当たりにしてきました。この活動ではまず、「報道ステーション」での元経産官僚のコメンテーター古賀茂明さんの「I am not ABE」降板劇(2015年)も記憶に新しい「テレビ朝日ホールディングス」の株主となり、もの言う株主としてメディアを正して行こうとしています。まさに民主主義には欠かせない表現や言論、報道の自由、そして権力の監視が機能不全に陥っている今の日本のメディアに対して警鐘を鳴らす活動と言えそうです。さて、この先どのような展開になるのでしょうか?テレビ朝日に対しては、今後どのような株主提案をしていくのか、放送法の解釈を変えてテレビ局の停波にまで言及したアベ政権の異常さを振り返りながら、前半で前川さんにじっくりお話を伺います》、《また後半では、「首相を代える、知事を代える」と題してお話を伺います。今年は東京都知事選挙、また自民党総裁選挙もあります。さらには衆議院解散もありそうです。この国を主権者の元に取り戻すために、市民はそれぞれどのような意識で臨んだらよいのでしょうか?立憲野党と地方も含めた市民の共闘で国政を変えていけるのか?永田町と霞が関の深部にもたいへんお詳しい前川さんに伺って参ります。今回も聴き応えたっぷりの60分、最後までごゆっくりお付き合いください》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/317827

「政権に擦り寄る」テレ朝HDにモノ申す 株主提案を目指す前川喜平さんたちが案じる日本メディアの行く末
2024年3月29日 10時00分

 田中優子・法政大学前総長(72)らが共同代表を務める市民グループ「テレビ輝け!市民ネットワーク」が、テレビ朝日ホールディングス(HD)の株主総会で「もの言う株主」になろうとしている。すでに約50人の賛同者と共にテレビ朝日の株3万株を保有した。「会社の憲法」とも呼ばれる定款に、政治家などの圧力に報道が屈しないことなどを盛り込むことを求めるというが、それはなぜか。共同代表の一人、前川喜平元文部科学次官(69)に聞いた。(聞き手・望月衣塑子

     (「テレ朝は10年前のように権力を監視チェックする機関に
      戻ってほしい」と語る元文部科学次官の前川喜平さん)


◆ほかの民放各局にも広げる

 ―なぜテレ朝を選んだのか。

 テレ朝の後は民放各局にも同様の取り組みを広げるつもりだ。ただテレ朝は、特に報道で変貌ぶり、政権への擦り寄りが顕著だ。このままいくと日本のメディアがロシアや中国のようになってしまう。上場企業が株主にチェックされるのは当たり前。市民の立場で経営にものが言える環境をつくり10年前のように権力を監視し、チェックする機関に戻ってほしいとの思いから団体を立ち上げた。
 テレ朝が政権寄りになったのは2014年、初めてテレ朝生え抜きの社長となった早河洋氏が会長兼最高経営責任者(CEO)に就任し、幻冬舎の見城徹社長が放送番組審議会委員を20年、委員長を10年やっていることが大きい。元経産官僚の古賀茂明氏が「報道ステーション」で第2次安倍政権下の官邸を批判すると、当時の菅義偉官房長官の側近から幹部に批判がきて古賀氏は降板となった。

     (テレビ朝日社屋)


◆政権批判のプロデューサー異動で衝撃

 ―その後、報道ステーションに変化もあった。

 15年3月、改憲や原発問題などを積極的に取り上げ、政権の問題に斬り込んできた報道ステーションの松原文枝チーフプロデューサーが経済部長に異動、その後、新設のビジネスプロデュース局イベント戦略担当部長へさらに異動。編集局部長クラスで編集外に出されたのは、彼女が初めてで局内には衝撃が走った
 彼女の手がけた報道ステーションでの古舘伊知郎氏が出演した「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」は、民主的とされるワイマール憲法下でなぜ、ヒトラーのような独裁政権が生まれたかを分析、緊急事態条項の問題を伝え、15年度のテレビ部門でギャラクシー賞テレビ部門で大賞を受賞した。
 松原氏は、金融庁の有識者会議で出た「老後2000万円問題」を巡っても当時の麻生太郎財務相兼金融担当相を厳しく追及。その後も菅義偉前首相と横浜港のドン藤木幸夫氏との横浜市長選での攻防を描いた「ハマのドン」をドキュメンタリー映画化した。

     (元文部科学次官の前川喜平さん)


◆株主として「忖度せず圧力に屈せず」求める

 だが現在、テレ朝は、政権と経営陣との関係が近いだけでなく政治家を中心とした外部の圧力に屈してしまっている


 ―具体的に何を提案していくのか。

 私たちは(1)公平公正な報道を行うという放送法の理念や精神と同じく、テレ朝が報道において、外部権力に対する忖度(そんたく)や迎合をしないこと(2)報道へのあからさまな圧力があった場合は第三者委員会にかけて調査すること(3)放送番組審議会の委員と委員長の任期に上限を設けること(4)市民の視点を取り入れるよう、私ないし他の市民を社外取締役に就任させる―の四つを求めることを検討中だ。株主提案が行われると、経営陣はそれに答える必要がある。


 ―特定の人が放送番組審議会委員に長く関わっている問題点は。

 テレ朝は、審議会委員長の見城氏の影響力が強すぎる。番組「ワイド!スクランブル」では、見城氏が代表を務める幻冬舎が出版する本を特集で30分放送するなど、利益相反とも見られる状況が起きた。これまでも、見城氏の問題を株主として指摘する人はいた。


◆番組審議委員長の影響力が強すぎる

     (記者会見で話す前川喜平さん(中央)と
      田中優子さん(右)
      =東京都千代田区の日本外国特派員協会で)

 テレ朝が40%の株を保有するアベマTVは、テレ朝施設で収録や放送を行うが、一時期、見城氏がパーソナリティーを務めた「徹の部屋」もあった。この番組では17年、安倍晋三元首相が絡むモリカケ問題が噴出した際の「国難突破」解散による衆議院選の公示2日前に「徹の部屋」に安倍氏をゲストに呼んだ。テレ朝元政治部長の末延吉正氏やジャーナリストの有本香氏と共に、安倍氏を礼賛するような番組が放映された。
 そういう人がテレ朝の放送番組審議会の委員長を10年やっているのは、それ自体がテレ朝の政治的公平を害する。それ故に審議委員や委員長の在任期間に上限をつくるよう求めたい。
 6月の株主総会で提案を出す予定だが、他の株主にも賛同してほしい。テレ朝大株主の朝日新聞がどういう立場を取るかも重要だ。今後、朝日新聞にも働きかけるかを検討する。


【関連記事】「ウィシュマさんの悲劇、忘れない」 収容死3年に合わせ学生団体が法務省前で抗議 真相究明を求める
【関連記事】俳優の睡蓮みどりさん、映画監督の性加害を告発 批判浴び、PTSDの治療
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●《『空疎な小皇帝…』…苦い記憶しかない。…卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった》

2022年02月16日 00時00分34秒 | Weblog

(20220212[])
週刊金曜日オンライン記事【ヘイトやフェイクの時代の先駆者、石原慎太郎氏への弔辞/斎藤貴男】(http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2022/02/07/news-118/)。

 《私はかつて『空疎な小皇帝 石原慎太郎」という問題』(2003年、岩波書店)と題するルポルタージュを発表した者である。小皇帝とは中国の、一人っ子政策の下で甘やかされて育った男の子のこと。就任早々から差別発言や弱い者いじめばかりを重ねていた都知事には一人っ子でなくても適切な暗喩だと考えた。講談社ノンフィクション賞の候補にも残していただいた作品だが、苦い記憶しかない。取材拒否やマスコミ界での風当たりは想定内。とはいえ自分の中にもあるに違いない卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった》。

   『●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、
     何か《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…

 《空疎な小皇帝》氏への斎藤貴男さんの弔辞。《石原慎太郎という人物を容赦なく剔抉(てつけつ)し、彼に期待を寄せる最近の世の風潮の危うさをも同時に撃つといった評論集》が著書『空疎な小皇帝』であり、その著者が斎藤貴男さん(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cf1359005e05b9334231eb6ef76704de)。《権力者にとって便利な人だった躊躇のない差別は、新自由主義や、もちろん戦争の大前提であり、“理想”でもあるからだ都政を私するコソ泥三昧が許された所以か。》《慎太郎的なるものの定着などあってはならない。合掌。》

 テレビやマスコミは綺麗ごとしか言わないし、ましてや、《石原節》ねぇ? もう一人《〇〇節》で名の挙がる醜悪な自民党議員がいますよね…《麻生節》なるド「アホウ節」。あぁ、情けない…。
 『死者を笞打』つべきだ、と思う。 

 《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたかね?、《空疎な小皇帝》氏・石原慎太郎元東京「ト」知事に? 数多の《罪》しか思い出せません。ここ最近で思い出されるだけでも、「10・23通達」と教育破壊の大罪。教師の内心をかき乱し、たかがハタやウタを強制する。子供たちの前で、踏み絵を踏ませる学校長ら。元「ト」知事自身はハタやウタに大した思い入れも無かったようなのに…。要は、ミーイズムの塊ただの我欲だけの人だ。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

 もう一つ。大砲でベトナムの人々を殺そうとした件。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」


 こんな人を長きにわたり東京「ト」知事としてしまったこと、また、彼らの親和性の強さから当たり前なのですが、お維による大阪「ト」知事との醜悪な烏合…。
 (リテラ)《障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない。しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した》。

   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

   『●恥ずかしくないんでしょうか?
   『●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に
   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●『核狂信者を新当主(党首)に迎える元大阪〝ト〟知事党』についてのつぶやき
   『●「我欲」だけの人の高嗤い
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(1/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)
   『●覆土していれば土壌・地下水汚染問題は解決していた?…
              「空疎な小皇帝」石原慎太郎元「ト」知事のドブ金
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…

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http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2022/02/07/news-118/

ヘイトやフェイクの時代の先駆者、石原慎太郎氏への弔辞
斎藤貴男|2022年2月7日7:01PM

 元東京都知事の石原慎太郎氏が2月1日、都内の自宅で死去した。89歳。謹んでご冥福をお祈りする。

 ただし、彼はかりそめにも公人だった。だから書いておく。

     (南京事件について会見(※注)で語る石原慎太郎東京都知事
      (当時。2012年3月30日。撮影/伊田浩之))

 私はかつて『空疎な小皇帝 石原慎太郎」という問題』(2003年、岩波書店)と題するルポルタージュを発表した者である。小皇帝とは中国の、一人っ子政策の下で甘やかされて育った男の子のこと。就任早々から差別発言や弱い者いじめばかりを重ねていた都知事には一人っ子でなくても適切な暗喩だと考えた。

 講談社ノンフィクション賞の候補にも残していただいた作品だが、苦い記憶しかない。取材拒否やマスコミ界での風当たりは想定内。とはいえ自分の中にもあるに違いない卑しさ、浅ましさを、剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった

 人間なんてロクなもんじゃない。だから私たちは懸命に生きている。なのに、この人は……。東京都福祉保健局の中堅幹部だった女性から、一通の手紙を受け取ったのは、そんな頃である。

 福祉を全面的に民営化または廃止するとの方針が示されたと、まずあった。弱者と呼ばれる人のすべてを嫌う知事の意に沿いたい局長が組織を差し出したと続き、〈福祉の理念がガラガラと崩れるのを、自ら率先して理論構成していかねばなりません。知事はそれを見て笑っているのでしょう〉。

 石原氏は安全圏から標的を見下し、せせら笑って悦に入る思えばヘイトやフェイクが猖獗を極める時代の、彼は先駆者だった

 石原氏は16年東京五輪の招致活動で、IOC(国際オリンピック委員会)のロゲ会長(当時)に手紙を書いている。〈忌まわしい戦争〉から解放された少年時代に、〈民族を違えても人間は人間としてある〉と痛感したとする回顧から書き起こされ、わが祖国はその戦争への反省から〈戦争放棄を謳った憲法を採択し〉て今日に至った、日本で民族の融和、国家の協調を担う大きなよすがとなるオリンピックを行うことは、世界の平和に大きな貢献ができるものと信じます〉と結ばれていた。

 大嘘だった。近頃の若者がダメな理由はと問われた彼が「60年間戦争がなかったから」「『勝つ高揚感を一番感じるのは、スポーツなどではなく戦争だ」と断じたのは五輪招致を言い出す半年前(『週刊ポスト』05年1月14・21 日号)。招致失敗後も何も変わらなかった。


【“躊躇のない差別主義者”】

 自分は徴兵制の導入論者だと胸を張り、フランスの哲学者レイモン・アロンの話題を持ち出した。彼は学生運動にかまける学生たちに同情的だったとして「彼らが青春を青春として自ら捉えて自覚するための条件を、みんな我々が奪ってしまったからだという。それはすなわち戦争であり、戦争によってもたらされる貧困です、とアロンはいっていた」(『週刊ポスト』11年2月25日号)。

 権力者にとって便利な人だった躊躇のない差別は、新自由主義や、もちろん戦争の大前提であり、“理想”でもあるからだ都政を私するコソ泥三昧が許された所以か。

 石原氏が芥川賞を受賞した際、選考委員の佐藤春夫氏が激怒したのは有名だ。本稿では当時57歳だった女性作家・美川きよ氏の指摘を紹介しよう。

〈女の心理をこんなものだろう位に書かれるのは、不愉快よりもまだ坊やだなあって感じがします。(中略)今の青年の悩みは、「太陽の季節」や「処刑の部屋」ではまだまだ底が浅いのではありますまいか。それと何卒真剣に取り組んで下さい。人気のあやつり人形にならぬように自愛と自戒を切に祈ります〉(『日本週報』1957年1月5日号)。

 「坊やのまま老いた男の訃報を受けて“盟友”こと亀井静香・元運輸相は語ったという。「石原慎太郎は日本人の心の中にいつまでも残り、彼は永遠に生きていくんだよ」(「AERA.dot」2月2日)。

 亀井氏の真意は知らず、字面の通りになるのを私は恐れる慎太郎的なるものの定着などあってはならない。合掌。

斎藤貴男・ジャーナリスト、2022年2月11日号)


※2012年3月30日の会見の詳細と批判は『貧困なる精神25集 石原慎太郎の「狂った果実」』(金曜日)参照。同書には石原氏の「まぼろし」論を徹底的に論破した「石原慎太郎東京都知事に訂正・謝罪を求める」も収録されている。

【タグ】新自由主義|東京五輪|石原慎太郎|IOC
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●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…

2022年02月09日 00時00分23秒 | Weblog

(20220206[])
中曽根康弘元首相の時も、そうだったのだですが、まず頭に浮かんだのは「死者を笞打て」。鮎川哲也さんの推理小説のタイトル。内容はとうの昔に忘れてしまったので、調べてみると:

 『死者を笞打て』(https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000161668)《著:鮎川哲也 解説:権田萬治 その他:吉原澄悦 その他:岸顯樹郎 デザイン:菊地信義》《鮎川哲也の作品「死者を笞打て」に盗作の嫌疑がかかる。10年前に謎の女流作家が書いた作品そっくり、というのだ。世間は非難し、仕事は途絶える。身の潔白を証明するため鮎川は女流作家を探し出し、対決しようとする。さてその意外な結末は?実在推理作家の名が頻出する仕掛けも楽しい、軽妙推理長編。》

 そして、鮎川哲也さん(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AE%8E%E5%B7%9D%E5%93%B2%E4%B9%9F)《(あゆかわ てつや、1919年2月14日 - 2002年9月24日)は、日本の小説家。本名、中川 透(なかがわとおる)。東京府に生まれ、大連に育つ。拓殖大学商学部卒。アリバイ崩しを得意とし、『ペトロフ事件』『黒いトランク』『人それを情死と呼ぶ』など、鬼貫警部を探偵役とする本格推理小説を発表。ほか『りら荘事件』『死者を笞打て』などの長編小説や多数の短編小説を執筆し、さらにはアンソロジーの編纂や、新人の育成などにも力を尽くした》。

 さて、《ディーゼル車》規制以外、何か《功》がありましたかね?、《空疎な小皇帝》氏・石原慎太郎元東京「ト」知事に? 数多の《罪》しか思い出せません。ここ最近で思い出されるだけでも、「10・23通達」と教育破壊の大罪。

   『●ト知事たちのハタとウタ
    「強制して何になる! ハタとウタで内心をひっかきまわす人たち。
     …両「都」知事の「と」はトンデモの」だ。選挙で選び、
     トンデモな通達や条例を支持している東京ト民や大阪ト民の皆さん、
     ホントに大丈夫ですか、そんなことしてて?」
    《「日の丸・君が代」強制を合憲とした最高裁判決に抗議し
     東京都教育委員会「10・23通達」と
     大阪府「君が代条例」案の撤回を求める》

   『●「国家と教育」『週刊金曜日』
      (2013年3月22日、936号)についてのつぶやき
    「樫田秀樹氏【「自分の信条を貫きたい」 猪瀬都政下初の卒業式】、
     田中聡史さんや根津公子さんらと、小皇帝氏お抱えの都教委による
     「10・23通達」。一方、あの元大阪「ト」知事の…
     村上恭介氏【「不起立は生徒の未来と自分への責任
     それでも「君が代」に屈せぬ教師たち】」

   『●「福島原発事故の今」 『週刊金曜日』
      (2014年3月7日号、982号)について
    「永尾俊彦氏【東京は今 舛添新知事は石原・猪瀬路線を引き継ぐのか 
     最高裁で取り消された不起立による処分を出し直した都教委】、
     「起立斉唱は当然…だが「10・23通達」については、「検討課題」…
     記者会見で話した」」

   『●「10・23通達」と教育破壊: 「石原都政では、
        教育行政も歪められた。…愛国心教育を強制」
    「「10・23通達」と教育破壊。ソコから急加速に教育が破壊。
     今も「通達」は生き残り、ハタやウタを強制し、教師や生徒の内心を
     かき乱す。着々と、いまや最高学府の教育も破壊。」

   『●ハタやウタを強制…根津公子さん《控訴審勝訴判決…私はうれしかった
       ですが、それが最高裁で維持されるとは全く思っていませんでした》
   『●根津公子さん「ますます国家主義に向かう日本、モノが言えなくなる
     学校、奪われる教育の自由。…これは私だけの問題ではないと思った」

 自身はハタやウタに大した思い入れも無かったようなのに…。

   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●石原慎太郎元東京「ト」知事の都市伝説はどうやら正しかったらしい

 もう一つ。大砲でベトナムの人々を殺そうとした件。


   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

 東京新聞の記事【排ガス規制、尖閣諸島問題新銀行失敗…大胆な行動、副作用も大きく 石原都政の功罪】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/157665)。
 リテラの記事【石原慎太郎死去で差別丸出し発言を朝日までが“石原節”と称える異常! 一方、差別批判にはネトウヨが「死者への冒涜」と的外れ攻撃】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6157.html)によると、《2月1日に死去した石原慎太郎・元東京都知事をめぐり、またぞろ「不謹慎」「死者への冒涜だ!」といった声が噴出している》。

 こんな人を長きにわたり東京「ト」知事としてしまったこと、また、彼らの親和性の強さから当たり前なのですが、お維による大阪「ト」知事との醜悪な烏合…。
 (リテラ)《障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない。しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した》。

   『●パンダの方が働いているとは!
    《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
     150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
     4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
     築地市場移転の総事業費は、
     4316億円に達する見込みです。
     これだけでも計1兆円のムダづかいです》
    《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている

   『●恥ずかしくないんでしょうか?
   『●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に
   『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
   『●『核狂信者を新当主(党首)に迎える元大阪〝ト〟知事党』についてのつぶやき
   『●「我欲」だけの人の高嗤い
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(1/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(3/3)
   『●覆土していれば土壌・地下水汚染問題は解決していた?…
              「空疎な小皇帝」石原慎太郎元「ト」知事のドブ金
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…

 《石原節》ねぇ? もう一人《〇〇節》で名の挙がる醜悪な自民党議員がいますよね…《麻生節》なるド「アホウ節」。あぁ、情けない…。

 《石原慎太郎という人物を容赦なく剔抉(てつけつ)し、彼に期待を寄せる最近の世の風潮の危うさをも同時に撃つといった評論集》が『空疎な小皇帝』、著者は斎藤貴男さん(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cf1359005e05b9334231eb6ef76704de)。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/157665

排ガス規制、尖閣諸島問題、新銀行失敗…大胆な行動、副作用も大きく 石原都政の功罪
2022年2月2日 06時00分

 「東京から日本を変える」と訴え、東京都知事を13年半務めた石原慎太郎さん。過激な発言で物議を醸しながらも、大胆な行動で都政を動かし、国政を巻き込んでリードした。一方、結果が伴わない功罪相半ばの一面もあった。(原昌志

【関連記事】<評伝>演じ続けた「ポピュリスト」 激しい言動の裏に柔軟な思考 石原慎太郎さん死去


◆黒いすすをまき散らして…

     (2002年10月、ペットボトルに入った黒い粉じんを会見場に
      まき散らし、国の排ガス規制の無策ぶりを批判する
      石原慎太郎東京都知事(当時)=東京都庁で)

 「ディーゼル車NO作戦」。初当選直後の1999年8月、公約の排ガス規制にさっそく手を付けた。「こんなのが1日12万本もばらまかれている」と黒いすすが入ったペットボトルを振り回して訴え、2000年12月には国に先行して独自のディーゼル車排ガス規制を盛り込んだ条例を制定した。

 排ガス中の粒子状物質(PM)の排出基準を満たさない車は03年10月から都内の走行が禁じられ、首都圏3県にも広がった。国も01年に法改正で規制を強化し、都が大気環境改善をリードした。


◆世論味方に銀行やり玉

 00年に条例施行した大手金融機関に対する外形標準課税(銀行税)も世間を驚かせた。公的資金を受けながら、赤字を理由に法人事業税を納めない銀行をやり玉に挙げ、世論を味方につけた。

 銀行側と訴訟になり、最終的な和解では銀行側に計2344億円を返還した。事実上の敗訴だったが、都の動きによって国は地方税法を改正し、04年度から都道府県税の外形標準課税を導入。結果として、都道府県の貴重な財源となった。

 待機児童の増加に対応するため、都独自で認証保育所制度を01年に導入。07年に始まった東京マラソンは、世界有数の大会に育った。

 広大な空域が米側の管理下にあることなどの問題を訴え続け、在日米軍横田基地(福生市など)の「軍民共用化」も目指した。だが、実現には至らなかった。


◆甘い審査で不良債権拡大、「おわび」も

 石原都政の後半では、批判される政策も目立った。

 「貸し渋りに悩む中小零細企業の救済」を掲げ、都が1000億円を出資して05年に設立した新銀行東京。無担保無保証で融資を伸ばしたが、甘い審査で不良債権が拡大し経営が悪化の一途をたどった。

 批判が高まる中で08年に都が400億円を追加出資した際には、石原氏が都議会予算委員会で「深くおわび申し上げる」と謝罪に追い込まれた。最後は東京都民銀行などと合併し都は完全撤退。都幹部は「都が乗り出す必要があったのか。明らかに失敗。『敗戦処理』の職員は気の毒だった」と漏らした。

 中国が領有権を主張する尖閣諸島の都による購入構想も、日中関係に影を落とした。12年4月、石原氏は「東京が尖閣諸島を守る」と表明し、購入資金の寄付募集を始めた。

 これをきっかけに国が同年9月に所有者から20億5000万円で購入し、国有化した。中国国内で大規模な反日デモが続発するなど、副作用も軽くなかった。尖閣周辺では近年も、中国公船が頻繁に確認されている。
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https://lite-ra.com/2022/02/post-6157.html

石原慎太郎死去で差別丸出し発言を朝日までが“石原節”と称える異常! 一方、差別批判にはネトウヨが「死者への冒涜」と的外れ攻撃
2022.02.03 06:00

     (石原慎太郎Twitterより)

 2月1日に死去した石原慎太郎・元東京都知事をめぐり、またぞろ「不謹慎」「死者への冒涜だ!」といった声が噴出している。

 たとえば、政治学者の山口二郎・法政大学教授が訃報を受けて〈改めて、彼が女性や外国人など多くの人々を侮辱し、傷つけたことを腹立たしく思う。日本で公然とヘイトスピーチをまき散らしてよいと差別主義者たちを安心させたところに、彼の大罪がある〉とツイートすると、共感する意見が集まった一方で、〈亡くなったばかりの人に言うことではない〉〈人間の屑〉〈死者を侮辱〉〈日本人の感覚とは、かけ離れている〉などという非難も殺到。挙げ句、自民党の長島昭久衆院議員にいたっては〈こういうのこそヘイトスピーチと言うのではないか〉とまで言い出した。

 辟易するほかないが、ヘイトスピーチとは人種、民族、国籍、性などの属性を有するマイノリティの集団もしくは個人に対してその属性を理由とする差別的表現のことであり、山口氏のツイートはヘイトスピーチでもなんでもない。山口氏が指摘するように、生前、ヘイトスピーチをはじめとする数々の差別発言を連呼しつづけてきたのが石原氏だ。そんな当たり前の指摘をしただけで「死者への冒涜だ!」と騒ぎ立てるほうがどうかしているだろう。

 しかし、このような筋違いの非難が起こるのもある意味当然かもしれない。というのも、肝心の大手メディアの報道自体、石原氏が繰り返してきた差別発言をほとんど取り上げずワイドショーだけではなく大手新聞やニュース番組までもが石原節などと報じているからだ

 実際、1日夜の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、「歯に衣着せぬ石原節が人々の心を掴んだ」などと表現。新聞も同様で、2日の朝刊では朝日新聞が「石原都政、直言も放言も」、毎日が「「石原節」物議醸す」、東京新聞までもが「硬軟巧み 慎太郎流」などと伝えた。

 いや、それどころか、朝日新聞デジタルにいたっては、1日夕方に「「外国人が凶悪な犯罪」「参拝して何が悪いの」数々の石原節」として記事を配信。「外国人が凶悪な犯罪」という石原氏の発言はヘイトスピーチそのものだが、それを「石原節」などと表現したのである。

 この朝日の記事は批判が集まったためか、その後、「数々の石原節」という部分が「主な発言」と修正されたが、このように大手メディアの報道では、石原氏の差別発言が「差別」としてほとんど検証・批判されていないのだ。

 本サイトでは繰り返し指摘してきたが、政治家や学者、芸術家らが鬼籍に入っても、過去の言動や表現、作品をきちんと検証・批判するのは当然の行為だ。とりわけ石原氏は「芥川賞作家で昭和の大スター・石原裕次郎の兄」として脚光を浴びてきただけでなく、その抜群の知名度を活かして政治の世界に進出し大臣を歴任したほか、13年ものあいだ東京都知事を務めた公人中の公人である。

 そして、政治家による差別発言は差別を許容・肯定していいものだという社会の認識を生み出すものであり、その意味でも石原氏の生前の発言は悪質極まりなく、亡くなったからといって免罪されるものではない。むしろ、訃報に際してその功罪はしっかり検証されなければならないものだ。にもかかわらず、よりにもよって差別発言を「歯に衣着せぬ石原節」「放言」と矮小化するとは……。


■水俣病患者の抗議に「IQが低い」、「テレビにも同性愛者の連中が平気で出てる」と性的マイノリティ攻撃

 当然、そのような差別礼賛報道を看過するわけにはいかない。石原氏の発言が「石原節」「放言」などとは到底言いようもない、いかに卑劣なものだったか、以下に代表的なものを挙げていこう。

 たとえば、石原氏が剥き出しにしてきたのが障害者に対する差別であり、その差別発言によって“障害者排斥論”をさんざん煽ってきた。実際、環境庁長官だった1977年には、水俣病問題で「ニセ患者もいる」などと言い放った上、熊本に現地視察した際、水俣病患者が手渡した抗議文に対して「これを書いたのはIQが低い人たちでしょう」と発言。さらに都知事時代の1999年には重度障害者の治療にあたる府中療育センターを視察後に「ああいう人ってのは人格あるのかね」「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」とも発言した。さらに、政界引退後の2016年に起こった相模原障害者殺傷事件についても、「文學界」(文藝春秋)での対談内で「あれは僕、ある意味で分かるんですよ」とよりにもよってジェノサイドに理解を示し、2020年に元厚労省医系技官ら2名の医師がALS患者の女性に薬物を投与し殺害した事件が起こると、Twitterに〈業病のALS〉〈武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ〉と投稿している。

 女性に対する差別も酷かった。田中真紀子氏への「更年期じゃないの」発言や小池百合子氏への「大年増の厚化粧」発言など枚挙に暇がないが、とくに大きな問題となったのが、都知事時代の2001年、「週刊女性」(主婦と生活社)の「石原慎太郎都知事吠える!」という記事内においての発言だ。石原氏は当時東京大学教授だった松井孝典氏からの伝聞だとした上で、「“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪です”って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって……。なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)」と述べたのだ。

 この発言の謝罪・撤回を首都圏の女性113人が求めた裁判では、請求は棄却されたものの、一審の東京地裁、二審の東京高裁ともに「教授の話を紹介する形だが、知事個人の意見を表明した」と認定、「女性の存在価値を生殖能力面のみに着目して評価する見解は個人の尊重などを定めた憲法と相いれない」と指摘したが、石原氏に反省はなく、2005年には「私が司法の対象になるのは分からない。裁判のための裁判であの人たちのパフォーマンス」「変な左翼」「シャケだって(中略)産卵したら死ぬわけでしょ」と差別を上塗り。そして、女性差別を繰り返してきた石原都政下では、男女平等担当部局が部から室へ格下げされ、平等を求めて女性が裁判を起こした場合に経済的な支援をおこなう訴訟支援・制度の打ち切り、東京女性財団や男女平等推進基金が廃止されるなど、男女平等実現のための施策が後退に追い込まれたのである(しんぶん赤旗2005年6月29日付)。

 また、石原氏が女性同様に標的にしたのが性的マイノリティだ。2000年には東京都が策定中だった「人権施策推進のための指針」の骨子から、原案にあった「同性愛者」を施策の対象から削除。これについて石原氏は会見で「特殊な性状を持っている人は見た目ではわからないから、どういう形で人権が棄損されるケースがあるのか想像が及ばない」「私は純粋なヘテロだから」と発言。2010年には、性描写規制を進めようとする都青少年健全育成条例改正案に関連して「男のペア、女のペアがあるけど、どこか足りない感じがする。それは遺伝とかのせいでしょう。マイノリティで気の毒ですよ」「テレビにも同性愛者の連中が平気で出てる。日本は野放図になり過ぎている」などと発言。これにはマツコ・デラックスが、東京都が株主である東京メトロポリタンテレビ(TOKYO MX)の『5時に夢中!』において「言ってみれば狂ってるよ、この発言は」「すべて信憑性なくなるよね。あの発言は狂ってますよ」と批判した。


■「三国人」発言に代表される排外主義、東日本大震災では「これはやっぱり天罰」

 さらに、石原氏が煽ってきたのが排外主義、外国人差別だ。そもそも石原氏といえば、1983年衆院選の選挙期間中、立候補していた故・新井将敬氏のポスターに石原氏の公設秘書が「(新井氏は)66年に北朝鮮から帰化」と書いたシールを貼り付けるという事件が起こったこともあるが(石原氏は「秘書がやった」と主張)、石原氏の外国人差別発言として忘れてはならないのが、2000年の陸上自衛隊の観閲式でおこなった「三国人」発言だろう。

 このとき石原氏は、「不法入国した多くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している」「すごく大きな災害が起きた時には大きな騒擾事件すら想定される」「三国人が騒擾事件を起こせば治安出動していただく」と発言。「三国人」という差別用語を持ち出しただけではなく、関東大震災時に起こった朝鮮人虐殺を正当化するかのような物言いで外国人に対する偏見を煽ったのだ。

 しかも、この卑劣な石原氏の発言には賛同の声があがり、実際、「日本会議」と自民党・民主党所属の議員らが都庁内で石原発言を支持する集会を開催。こうした支持の声を背景に、その後も石原氏は「(中国人の犯罪は)民族的DNAを表示するような犯罪」(産経新聞の連載にて)などと直球のヘイトスピーチを繰り返した

 このほかにも東日本大震災の発生からわずか3日後に「津波をうまく利用して、我欲を洗い落とす必要がある」「これはやっぱり天罰だと思う」などと発言するなど、石原氏の暴言、差別発言は挙げだすとキリがないが、このように、石原氏は障害者や女性、性的マイノリティ、外国人といった人びとの人権を侵害して侮辱し、貶め、攻撃を煽ることで危険にさらしてきたのだ。

 いや、差別発言だけではない。石原氏が尖閣諸島の購入計画をぶち上げたことがその後の国有化をもたらし日中関係をさらに悪化させたが、それ以外にも南京大虐殺や旧日本軍「従軍慰安婦」の強制連行を否定するなど歴史修正主義を全開にしたほか、「核兵器を保有すべき」だの「徴兵制で若者を鍛え直す」だのと軍事力増強を主張したり「支那(中国)と戦争して勝つ」といった好戦的発言を連発。また、イラク人質事件が起こった際には自己責任を振りかざし、リーマンショックの影響で「年越し派遣村」に数多くの生活困窮者が集まった際にも求職者の姿勢や生活保護を「甘え」と切って捨てた

 障害者差別や優生思想、外国人差別による排外主義の煽動、ジェノサイドの肯定、女性や性的マイノリティへの攻撃、歴史修正主義、自己責任の強調や生活保護バッシング──。石原氏の暴言・差別発言、ヘイトスピーチを挙げればはっきりとするように、石原氏は差別主義者以外の何物でもない

 しかも、石原氏の問題は、彼一人のものではない。その存在は、安倍晋三・元首相をはじめとするネトウヨ・極右のベースとなり、橋下徹氏や維新的ポピュリズム、優生思想の跋扈を生み、社会的弱者への攻撃、民族差別、障害者差別が堂々とまかり通る土壌をつくり出した

 だからこそ、石原慎太郎という政治家の言動については徹底した検証と批判がなされなければいけないのである。

 何度でも言う。石原慎太郎への批判は「死者への冒涜」などではない。この国でこれ以上の「人権侵害」「差別」の広がりを食い止めるために、絶対に必要なことなのである。

(編集部)
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●故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

2021年11月02日 00時00分10秒 | Weblog

(2021年10月25日[月])
東京新聞のコラム【ぎろんの森/今の選挙制度でいいのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/138446?rct=discussion)。

 《そうした中、読者から貴重なご意見をいただきました。「衆院の小選挙区制が、政治の権力を集中させる元凶だと思います選挙後に選挙制度の改革も議論してほしい」というものです》。

 元朝日新聞記者の故・石川真澄さんを《守旧派》と呼んだ方々は、いま何を思う? 平気で違憲に壊憲するような自公お維に、この選挙制度によってつくられた独裁政権下で、合法に如何に選挙制度を改善するのか? 投票率を上げ、政権交代する以外になかったのでは…? いつまでもこの不公平で、民意を反映しない選挙制度下では…。
 それにしても、石川真澄さんは偉かった。あの当時から、「『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った」新聞記者なんて稀有だった。しかも、正鵠を得ていた訳だ。



   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(1/3)
   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(2/3)
    「石川さんは九工大機械工学科出身で、選挙結果や世論調査の
     分析のち密さや、”守旧派”といわれながらも小選挙区制の危険さ
     欠陥の指摘に孤軍奮闘した姿、そこに理系新聞記者の血が
     見て取れる。「政治を科学した」。「絶対得票率」の提案も。
     「…小選挙区制。結果は死票累々、投票率急降下。そして
     「絶対投票率三〇%足らずの政党が、わが物顔で
     イラク派兵から憲法改定へ踏み込もうとしている」。
     「日本国憲法が民衆にとってどんなに素晴らしいものだったか…
     書いてある」。『JANJAN』の選挙データベースの構築の際に、
     竹内さんから石川さんは相談を受けていたそう。朝日新聞の
     死亡記事にも、「政治報道に数量的分析を導入。九〇年代の
     政治改革論議では『死票を大量に生む小選挙区制では
     民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の
     論陣を張った」 。
      「渡邉恒雄氏は理想的な政記者像か」という対談で、
     「「政記者よりも真の政記者に」の志を貫いた石川さんには、
     だから呵責なし批判を期待したのだが、そう単純ではなかった。
     …「ただの政工作者でなく、理屈にも強いところが、しゃくなんだね」
     という。逆に渡邉氏からは「お前みたいな、数字をいじくれるやつ
     俺のところにもほしいんだよ」と言われたこともあった。…さすが
     「ただもの」でない者同士か…」」

   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(3/3)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)
   『●『自民党の終焉』読了(2/4)
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
    「神保哲生さんのvideonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
        『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第610回(2012年12月22日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
          3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度
    「videonews.comの記事【与党大勝の総選挙で明らかになった本当の
     民意とは】…《結果的に選挙で大勝したにもかかわらず、安倍首相を
     始めとする自民党の重鎮たちの選挙後の表情が一様に重々しかった
     のは、選挙結果には反映されない自党の党勢の低迷に対する危機感が
     あったからだった》」
    「日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/日本には小選挙区制度は合わない】
     …《小林良彰のビデオニュースドットコムでの指摘が興味深い。
     「自民党の絶対得票率が長期低迷傾向だ。民主党政権ができた09年の
     総選挙で、自民党は2730万票を得ているが、その後の選挙では
     自民党は議席数こそ毎回過半数を大きく超えるものの、得票数は
     大敗した09年選挙を超えたことがない ★つまり野党の
     地盤沈下により、より少ない得票でも自民党が勝っているだけ
     というわけだ…「絶対得票率は約25%》」

   『●「選挙の真の争点」は争われたか? 
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
    「相変わらずの低投票率…53・68%、前回に続き、戦後2番目の低さ。
     「眠り猫」は目覚めることがなかった。小選挙区制と云う欠陥選挙制度の
     下では、諦めなのか何かは知らないが、権力にとっては好都合、
     反権力側には致命傷のように思う。3割程度の投票で、2/3の議員
     占める。恐ろしく民意を反映しない、ニッポン人には不向きな欠陥選挙制度。
     中選挙区制に戻しましょうよ…その方が、よっぽどマシ。もういい加減に
     学んだでしょうに、小選挙区制の欠点」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/138446?rct=discussion

ぎろんの森
今の選挙制度でいいのか
2021年10月23日 08時00分

 衆院選が公示され、三十一日の投開票日に向けて選挙戦の真っただ中です=写真。投票先をすでに決めたという方も、決めかねているという方もいらっしゃると思います。

 私たちの論説室でも、何を判断材料に投票したらいいのか、論説委員が日々、活発に議論を交わしています。

 その議論を反映したものが公示日から毎日掲載している「’21衆院選」の社説です。大事な争点を各回一つ取り上げ、各党の政策、主張の違いやその狙い、考えるポイントなどを書き込んでいます。

 これまでに「分配と格差是正」「選択的夫婦別姓」などを掲載し、これから外交や防衛政策などを取り上げる予定です。読者の皆さんが投票先を決める際、一助にしていただけたら幸いです。

 そうした中、読者から貴重なご意見をいただきました。

 「衆院の小選挙区制が、政治の権力を集中させる元凶だと思います選挙後に選挙制度の改革も議論してほしい」というものです。

 二〇一二年衆院選で自民党が政権復帰を果たして以降、安倍一強」「官邸一強と呼ばれる独善的で強権的な政治体制が続きました。それが森友加計学園桜を見る会などの問題をはじめとする政権スキャンダルの原因になったのはご存じの通りです。

 その背景にあるのが、官邸などの政権中枢に権力や権限を集める「平成の政治改革」であり、その柱が衆院小選挙区制と政党助成制度です

 制度を抜本的に見直さない限り、権力の過度の集中は止められないと、社説でもたびたび指摘してきました。

 しかし、各党の公約を読み比べても、選挙制度の抜本的な見直しを掲げているのは、共産党や国民民主党だけで、各党の選挙制度に対する問題意識は希薄と言わざるを得ません。

 平成の政治改革から三十年近くがたち、弊害も明らかになりました。小選挙区制中心の選挙制度や政党助成制度を続けていいのか、選挙後には読者の皆さんとも議論を深めたいと考えます。 (と)
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●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」

2021年05月12日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2021年05月09日[日])
アサヒコムの記事【「生存権守れ」「緊急事態条項を」 コロナ禍の憲法議論】(https://www.asahi.com/articles/ASP536JG0P53UTIL002.html?iref=pc_ss_date_article)。
リテラの記事【菅首相が日本会議系改憲集会で自らのコロナ対応失敗を「緊急事態条項」にスリカエる詐欺的メッセージ! 国民投票法も強行採決へ】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5872.html)。

 《フォーラムには、菅義偉首相が憲法改正にむけた協力を呼びかけるビデオメッセージを寄せたほか、自民党の下村博文政調会長が登壇。「時代の変化に対応できてない憲法。コロナというピンチをチャンスととらえるべきだ」と述べ、改憲の必要性を呼びかけた。国民民主党の山尾志桜里衆院議員は「憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた》。
 《まったくふざけるのもいい加減にしろ、という話だろう。当然ながら、緊急事態条項がなくても医療や検査の強化・拡充はできるし、人流を抑えたいのならば十分な補償や給付金の支給によって国民の生活を支えればいい。だが、それらを完全におろそかにして、挙げ句、やってきたことといえば「GoToキャンペーン」のゴリ押し。しかもこの第4波の最中にも東京五輪を強行開催しようとしているこの国がコロナ対応で失敗してきたのはすべて政治責任にほかならないというのに、それを「緊急事態条項がないからだ」などと憲法改正に話をすり替えるのは、はっきり言って犯罪的な悪質さだ》。

 滅茶苦茶すぎて、言葉が出ない。《憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた》…山尾志桜里氏への失望は、今に始まったことではないし、元文科相にいたっては、毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・下村博文氏、学術会議巡り】に続く、「正気か?」な発言だ。これだけ多くの死者を出しておいて、コロナが壊憲の《チャンス》って…。
 連中の無為無策無能さを棚に上げ、違憲に壊憲とは呆れるばかり。「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限緊急事態条項の創設」する気満々な政権と自公お維。主権者の皆さんは、ソンナコトを望んでいるのか?、このコロナ禍で。それとも、気づいていないのか? COVID19を収束するために、違憲な壊憲が必要とでも信じ込まされているのだろうか。しつけられてて、大丈夫ですか?

 アサヒコムの記事【「コロナのピンチをチャンスに」 改憲巡り自民・下村氏】(https://www.asahi.com/articles/ASP536FDGP53UTFK00L.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《自民党の下村博文政調会長は憲法記念日の3日に改憲派の集会に出席し、党改憲案の一つである緊急事態条項創設の実現を訴える中で感染症拡大を緊急事態の対象に加えるべきだと述べ、「今回のコロナを、ピンチをチャンスとして捉えるべきだ」と語った。下村氏は、今の憲法は占領下で制定されたため緊急事態に関する規定が衆院解散時の参院の緊急集会しかないとし、「独立後も70年改正されず時代の変化に対応できていない」と主張。「いま国難だが、ピンチをチャンスに変えるように政治が動かねばならない」とし、昨年に立ち上げた党内の議員連盟で「感染症を緊急事態に入れるべきだと提案した」と紹介した。(藤田直央)》。

 沖縄タイムスの【社説[憲法とコロナ]命と暮らし守る政治を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/748082)によると、《自民党議員からは「予期せぬ事態に対応するためには憲法に『緊急事態条項』を設けるべきだ」との声も上がっている。「緊急事態条項」をコロナ対策と結び付けることによって、憲法改正を前に進める、という狙いが透けて見える。緊急事態宣言は特別措置法で定められているが、憲法上の緊急事態条項は、似て非なるものだ立法権を持つ国会を通さずに、法律と同じ効力を持つ政令を制定する。それが緊急事態条項の考え方で、国家緊急権の考え方に立っている。安倍政権は、野党議員が憲法53条に基づいて要求した臨時国会を召集しなかったそんなスタンスの政府自民党が緊急事態条項を行使することになれば、どうなるのか権力の暴走を止めることが事実上、不可能になる懸念がある》。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下

 呆れる…《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》<<「支持者減」。立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すとは呆れる。
 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】立憲民主党の国民投票法対応、付和雷同ではダメだ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105050000075.html)によると、《★今回はそれだけではない。自民党が右派へのリップサービスを続けることで効果があるとみるや、立憲民主党も選挙で共産党の支持は黙っていてもついてくるが、自民党嫌いの保守層を取り込みたいがために、国民投票法の審議に応じる構えを見せた。自民党がポリシーや筋をかなぐり捨ててもウイングを広げていくことは国民政党としての宿命かもしれないが、今の立憲がやるべきことは基本政策を固めることだ。 ★ウイングは徐々に広げることができるが毎回言うことが変わる政党は信用されない。または党首が変わることで、方向性に変化があるならばともかく、これでは合流協議をして多くが吸収された社民党の面々が浮かばれない加えて国民は立憲が選挙のために魂を売り、目先の動きに右往左往する政党とみるだろう。党代表・枝野幸男は自らと党を過大評価している。本人は柔軟に対応していると考えているようだが支持者は変節漢ととるだろう。問われるのは筋とアプローチの仕方だ。国民投票法に条件付き賛成で一体幾人の支持者が増えるのか。若い政党は時流に乗るために結党時の理念から変節する場合があるが、それが党内の試行錯誤と切磋琢磨(せっさたくま)から生まれてくるならともかく、付和雷同ではダメだ》。

 東京新聞のコラム【筆洗/「カエルの王様」という昔話がある。ある日、カエルたちは自分…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/102077?rct=hissen)によると、《…たちの王様がほしいと、神さまに頼んだ。神さまは木片を一つ、カエルたちがいる沼に投げ込んだ▼木片は動かない。カエルたちは、こんな王様では恥ずかしいと思い、もう一度、神さまに頼むことにした。「もっとましな王様と取り換えてください」。神さまは腹を立てて、水蛇を遣わした水蛇はカエルたちをすべて食べてしまった▼憲法記念日である。心配性は、最近の調査の結果にカエルの顔をつい思い浮かべてしまう。共同通信社の世論調査によると、新型コロナウイルスのような感染症や大規模災害などに対応するため、緊急事態条項を新設する憲法改正が「必要だ」とした人が57%、「必要ない」は42%で、容認意見が上回ったそうだ▼コロナ禍の影響もあるのだろう。いつまでも収まらぬコロナの猛威にいらだち、内閣に強い権限を与え、私権の制限に踏み込んででもコロナ制圧に取り組むべきだという気分は分からぬわけではない▼なるほど緊急事態条項は感染症には対抗しやすいかもしれぬ。なれどそれを憲法に新設することは、あまりに凶暴な「水蛇」をわれわれの沼に迎える結果につながらないか▼冷静で慎重な議論を望む。感染症や大規模災害対応に効果があったとしても権利と自由がカエルのように食べ尽くされてしまっては元も子もない》。
 《神さまは腹を立てて、水蛇を遣わした水蛇はカエルたちをすべて食べてしまった》という結末が見えるようだ。《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」。

 そもそも、コンナ事をやっている場合か?
 リテラの記事【コロナのさなか自公が高齢者の医療費負担を2倍にする法案を強行採決へ! 厚労委でコロナ対策の議論より医療削減優先する異常】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5877.html)によると、《しかし、こうした喫緊の課題を差し置いて与党が推し進めている問題法案は、国民投票法改正案だけではない。なんと、コロナ対策にとって重要な議論の場である衆院厚労委員会では「そんなことをやってる場合か!」と言わざるを得ない、ある法案の審議がおこなわれており、与党は明日にも強行採決に踏み切るのではないかとも言われているのだ。それは、「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」の審議。なんと、年金を含む年収が単身世帯で200万円以上の75歳以上の医療費を現行の1割負担から2割負担に引き上げよう、という法案だ。コロナ渦中の厚労委員会で、コロナ対策ではなく、まさか年収200万円のギリギリの生活を余儀なくされている高齢者の医療費負担を2倍にしようという法案が審議されている──。昨年、予算委員会などで当時の安倍晋三首相をめぐる「桜を見る会」問題の追及がおこなわれると、安倍応援団を中心に「こんなときに『桜』をやっている場合か」などという声があがったが(ちなみに、その後、安倍首相が「桜」問題で少なくとも118回も虚偽答弁をおこなっていたことを衆院調査局が認めたように国会審議を空費させていたのは安倍首相だった)、「100年に1度とも言われる世界的パンデミックの最中に医療費値上げ審議」とは、これこそ「そんなことやっている場合か!」という話だろう》。

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https://www.asahi.com/articles/ASP536JG0P53UTIL002.html?iref=pc_ss_date_article

「生存権守れ」「緊急事態条項を」 コロナ禍の憲法議論
津田六平、編集委員・北野隆一2021年5月3日 20時06分

     (憲法に関する集会にリモートで参加して、あいさつする
      枝野幸男・立憲民主党代表=2021年5月3日午後1時45分、
      ユーチューブ画面から)

 憲法記念日の3日、護憲派と改憲派が各地でイベントを開いた。新型コロナウイルスの感染拡大がやまない中、ともに新型コロナにからめた憲法論を展開した。
 護憲派の九条の会などは、国会前で「平和といのちと人権を! 5・3憲法大行動2021」と題するイベントを開いた。感染防止のため、参加人数を絞ってネット中継もした。
 貧困問題に取り組む作家の雨宮処凛さんはあいさつに立ち、「コロナ禍が1年たっても生活困窮者からの相談が相次ぎ、国の救済制度が整っていない憲法25条の生存権が守られていない」と訴えた。
 あいさつした野党党首たちも、コロナ禍で生活困窮に追い込まれる人々が相次いでいるとして、生存権の重要性を呼びかけた。
 立憲民主党の枝野幸男代表はオンラインで、25条の重要性に触れ「社会福祉や公衆衛生を増進する政治が我々に課されている」と説いた。共産党の志位和夫委員長も「コロナ危機は憲法に問題があるからではなく憲法を遵守(じゅんしゅ)した対策を怠った菅政権による人災」と指摘。会場であいさつした社民党の福島瑞穂党首も、コロナ禍で困窮を強いられる人に多く会ったとして「25条の最低限度の生活がまったく保障されていない」と述べた。
 また、田中優子・前法政大総長は「この1年のコロナ禍でも、個人の幸福よりも経済や五輪が優先され、企業側に立った非正規雇用問題の放置などが行われてきた」と指摘した。
 一方、改憲をめざす国民運動組織「日本会議」系の団体はこの日、「この憲法で国家の危機を乗り越えられるのか!」と題したフォーラムを開き、ネット中継した。
 フォーラムには、菅義偉首相が憲法改正にむけた協力を呼びかけるビデオメッセージを寄せたほか、自民党の下村博文政調会長が登壇。「時代の変化に対応できてない憲法。コロナというピンチをチャンスととらえるべきだ」と述べ、改憲の必要性を呼びかけた。国民民主党の山尾志桜里衆院議員は「憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた。
 登壇者の一人、日本医科大の松本尚教授は「コロナ禍でわかったのは非常時の医療体制の脆弱(ぜいじゃく)さ。特措法では迅速性に欠ける」と指摘。そのうえで、災害時などに法律ではなく内閣による政令で私権を一時的に制限する「緊急事態条項」を求める声があることを踏まえ、「法的な準備は事が起こってからでは遅い。憲法を改正して、緊急事態条項をつくる好機だ」と述べた。
 基調提言したジャーナリストの櫻井よしこ氏は「国内外で憲法改正を望む声が圧倒的に強くなっている」。先月行われた日米首脳会談に触れ、「中国の独断的な行為を受け入れるわけにはいかない。憲法改正をしないで中国の影響下に入るのか。そんなことはあり得ない」と述べ、緊急事態や自衛隊の条項を含めた改憲を実現すべきだと訴えた。(津田六平、編集委員・北野隆一)
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https://lite-ra.com/2021/05/post-5872.html

菅首相が日本会議系改憲集会で自らのコロナ対応失敗を「緊急事態条項」にスリカエる詐欺的メッセージ! 国民投票法も強行採決へ
2021.05.03 08:53

     (「公開憲法フォーラム」にビデオ出演する菅首相)

 盗っ人猛々しいとのはこのことだ。新型コロナの感染拡大が止まらないなか、菅義偉首相は憲法記念日である本日、日本会議が主体となった団体が開催する改憲集会「公開憲法フォーラム」にビデオメッセージを寄せ、そこで「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」とコロナに言及した上で、こう語ったのだ。

「緊急時において国民の命と安全を守るため国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」

 これはあきらかに自民党の改憲案にある「緊急事態条項」を念頭に置いた発言だ。実際、本日放送されたNHKの憲法記念日特別番組では、自民党憲法改正推進本部の衛藤征士郎本部長が「新型コロナウイルスに迅速に対応する緊急事態条項がない」と発言していた。
 まったくふざけるのもいい加減にしろ、という話だろう。当然ながら、緊急事態条項がなくても医療や検査の強化・拡充はできるし、人流を抑えたいのならば十分な補償や給付金の支給によって国民の生活を支えればいいだが、それらを完全におろそかにして、挙げ句、やってきたことといえば「GoToキャンペーン」のゴリ押ししかもこの第4波の最中にも東京五輪を強行開催しようとしている。この国がコロナ対応で失敗してきたのはすべて政治責任にほかならないというのに、それを「緊急事態条項がないからだ」などと憲法改正に話をすり替えるのは、はっきり言って犯罪的な悪質さだ。
 だが、恐ろしいのは、菅政権や大阪府の吉村洋文知事らが繰り広げているこの「自分たちの政治責任を放棄して改憲につなげよう」というキャンペーンが、世論に確実に影響を与えていることだ。実際、共同通信社が1日に公表した世論調査では、感染症や大規模災害に対応するために緊急事態条項を新設する憲法改正が「必要だ」とした人が57%にものぼり、「必要ない」と答えた42%を上回ったからだ。
 言っておくが、感染症はもちろんのこと、大災害時も災害対策基本法で対応は十分にできる。だが、「感染拡大は私権制限ができないからだ」という政治責任を放棄するだけのメッセージが国民にも広がり、現実に改憲の機運を高めているのである。
 しかも、このまやかしでしかない改憲に向けて一気に走り出す危険が、いま目の前まで迫っている。というのも、衆院憲法審査会では、自民党をはじめとする改憲勢力が、連休明けの6日にも国民投票法改正案を強行採決しようとしているからだ。
 実際、菅首相も、前述したビデオメッセージのなかで「憲法改正に関する議論を進める最初の一歩として、まずは国民投票法改正案の成立を目指していかなければならない」と明言した。


■CM規制なし、改憲勢力に有利な国民投票法がコロナのどさくさに紛れ連休明けに強行採決へ

 だが、この国民投票法改正案は、コロナのどさくさに紛れて強行採決されるようなことは絶対に許されない、改憲への大きな一歩となる危険極まりないものなのだ。
 そもそも、この国民投票法改正案は、憲法改正の是非を問う国民投票で駅や商業施設に「共通投票所」を設けることなどが盛り込まれているのだが、問題なのは、この改正案にはCMなどの規制がない、という点だ。
 おさらいしておくと、憲法改正が発議されれば国民投票運動が60〜180日間にわたっておこなわれるが、現行の「国民投票法」では、新聞広告に規制はなく、テレビ・ラジオCMも投票日の15日前まで「憲法改正案に対し賛成又は反対の投票をし又はしないように勧誘する」CMを無制限に放送することが可能になっている。しかも、投票日前2週間のあいだも「賛否を勧誘」しないCMならば投票日まで放送できる。つまり、有名人が登場して「私は憲法改正に賛成です」などという意見広告は放送可能だ。
 つまり、CM規制がないまま改正案が通れば、170億2100万円(2021年度)というダントツの政党交付金を受け取っている自民党をはじめ、国会で多数を占める改憲派が潤沢な広告資金を抱えているため、CMを使った広報戦略では圧倒的に有利となるのだ。
 実際、「令和」への改元時に自民党は、人気キャラクターデザイナーの天野喜孝氏を起用して当時の安倍晋三首相を似ても似つかぬイケメン化させるなどの広告キャンペーンを展開させたが、国民投票が実施されるとなれば、自民党があのとき以上の一大キャンペーンを張るのは明らか。いや、自分たちの無為無策を棚に上げ、新型コロナなどパンデミックの恐怖を煽りに煽り、改憲の必要性を訴えるのは間違いない。
 さらに、菅首相は安倍前首相以上に芸能界に人脈があるとも言われており、改憲のPRには芸能人が大量投入されることも考えられる。また、CMを出稿するのは政党にかぎったものではなく、改憲派の団体や資金力をもった企業が有名人を動員して「憲法を改正しよう」というキャンペーンを張る可能性は十分あるのだ。


■CM規制なしにテレビ局も加担! 危険な内容にSNS上では「#国民投票法改正案に抗議します」の抗議が

 しかも、この改憲キャンペーンを後押しするのが、民放テレビ局だ。
 じつは、2006年に参院憲法特別調査特別委員会で国民投票法が可決された際には〈テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること〉という附帯決議がつき、メディアには「公平性の確保」が求められていた。しかし、2019年におこなわれた意見聴取では、日本民間放送連盟の永原伸専務理事が“量的な自主規制を現時点では考えていない”と答弁し、「政党が自らの取り決めで広告出稿量を調整すれば、国民の表現の自由を脅かす心配はなくなる」と強調したのだ
 民放連がCM量の公平性を担保せず、野放図になってしまえば、憲法改正という重大事の賛否が金の力で左右されてしまうという事態に陥る。にもかかわらず、民放連は放送に求められる公平性の確保を「表現の自由」の問題にすり替え、自分たちの儲けを優先させたのだ。
 民放連が公平性を確保できないというのならば、どう考えても国民投票法の議論をイチからやり直すのが道理だ。しかし、自民党や公明党、日本維新の会などは「議論は尽くされた」として、6日の衆院憲法審査会での強行採決を目論んでいる。そして、このままコロナ禍のどさくさに紛れてCM規制が盛り込まれないまま国民投票法改正案が強行採決されてしまえば、メディアでは大規模な改憲キャンペーンが展開されることになるのである。
 SNS上では「#国民投票法改正案に抗議します」というハッシュタグによる抗議が起こっているが、いまからでも遅くはない。約1年前、緊急事態宣言下のなかで起こった「#検察庁法改正案に抗議します」というTwitterデモによって成立断念にまで追い込んだように、再び菅政権による火事場泥棒に抗議の声をあげなければならない。

(編集部)
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●シンキロウ「元首相…現職時の2000年総選挙で「無党派層は寝ていてほしい」」…《眠り猫》は間接的に自公お維を支持することに

2021年05月02日 00時00分33秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2021年04月25日[日])
琉球新報のコラム【<金口木舌>「寝てはいけない、黙ってもおれない」】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1309053.html)。

 《25日投開票の参院広島選挙区の再選挙で広島県選管が掲げた「だまっとれん。」というキャッチコピーが話題となっている。おっかないが、有権者感情を巧みにすくい取っている…▼「だまっとれん。」の対局にあるのが「寝る」。》

   『●衆院選の酷い結果: 本当に、「「眠り猫」は眠っているように
                     見えて実は起きている」のか?
    《▼戦後最低の投票率だった。よりも犬よりも強かったのはである。
     「眠り猫効果」というよりほかない》
    「「勝ち馬効果」、「負け犬効果」、いや「眠り猫効果」だそうです……
     次回こそ、《君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ……
     民主主義の大敵は投票に行かないことだ》、とならないようにして
     ほしいもの。《「眠り猫」は眠っているように見えて実は起きている
     ことを信じたい》」

 「老醜老残サメ脳 シンキロウ「元首相…現職時の2000年総選挙で「無党派層は寝ていてほしい」」…《眠り猫》は間接的に自公お維を支持することに。それでいいの?

   『●争点は「壊憲」: 若者の皆さん、「もしあなたが
        投票に行かないと日本はどうなってしまうのか?」
    「WP『100% Go Vote!(全員、選挙に行こう!)』は、
     コチラです ⇒ 【http://www.japanteam.net/100vote/index.html】…
       少しでも投票率が100%に近づくことを願っています。
     大袈裟なことではなく、「20XX年、再び戦争が始まった…
     とならないために」

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない
    「asahi.comの斎藤健一郎記者による記事『投票率85%の村で聞いてみた
     「選挙行きますか?」』…。羨ましい。《投票率85%》、《95%》! 
     「尊敬」するスウェーデンでは、常に80%を超えるそうです

   『●争点は「壊憲」:「若者は、選挙に行かず、戦争に行った」… 
                 本当にいいの? 「しらけ」ている場合なの?
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
    「神保哲生さんのvideonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
     『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第610回(2012年12月22日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
              3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度
   『●全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」…
        絶対得票率1/4で3/4の議席を占める欠陥制度
   『●「勝者総取り」という「特異な民主主義」…得票率1/4で
           3/4の議席を占めるスゴイ「民主主義」的選挙

 《勝者総取り》という《特異な民主主義》。「2/4は選挙にも行かず、絶対得票率1/4で3/4の議席を占める」というスゴイ「民主主義」的選挙制度。
 《寝てはいけないし、黙っているわけにもいかない》!

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1309053.html

<金口木舌>「寝てはいけない、黙ってもおれない」
2021年4月22日 05:00
投開票 選挙 金口木舌

 25日投開票の参院広島選挙区の再選挙で広島県選管が掲げた「だまっとれん。」というキャッチコピーが話題となっている。おっかないが、有権者感情を巧みにすくい取っている

▼メディアをにぎわせた公選法違反事件で、有罪判決が確定した河井案里氏の当選無効に伴う再選挙だ。確かに広島県民は黙ってはおれまい。キャッチコピーの後押しで投票場に足を運ぶ人もいよう

▼「だまっとれん。」の対局にあるのが「寝る」。取材で出入りする選挙事務所で耳にした。選挙運動を支える政党や労組の動きが鈍かったり、運動を放棄したりしていることを指す。事務所だけで流布する隠語の類いだ

▼それを有権者向けに言い放った人がいた。先日、女性蔑視発言で五輪組織委員会会長を辞めた森喜朗元首相である。現職時の2000年総選挙で「無党派層は寝ていてほしい」とやった

▼「寝てはおれん」と有権者が怒ったかどうか。与党は安定多数を確保したが自民は後退した。森氏には「日本は天皇中心の神の国」の失言もある。政治家の軽薄な言葉がひんしゅくを買うようになったのは、このころから

▼県内でも25日にうるま市長選がある。衆院が任期満了となる10月までには総選挙がやってくる。政治家が発する言葉の真価が問われる時だ。コロナ禍対策など課題は山積。寝てはいけないし、黙っているわけにもいかない
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●石牟礼道子さん亡くなる…「戦後日本の裏面…日本人が何を犠牲にして繁栄を手にしてきたのか」?

2018年02月21日 00時00分56秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>苦悩を見詰める】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-664763.html)。
東京新聞の社説【石牟礼道子さん 不知火の海の精として】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018021402000164.html)。

 《石牟礼道子さん、伊佐千尋さんが相次いで他界…石牟礼さん、伊佐さんの作品は、戦後日本の裏面で呻吟(しんぎん)する人々に光を当てた日本人が何を犠牲にして繁栄を手にしてきたのか、私たちに問い掛けている》。
 《石牟礼道子さんの魂は天草の自然とともにあり、水俣の被害者と一体だった。そしてそのまなざしは、明治以来急激に進んだ近代化への強い懐疑と、そのためになくしたものへの思慕に満ちていた》。

 石牟礼道子さんが亡くなられました。ご冥福を御祈りします。
 琉球新報コラム【金口木舌】は《戦後日本の裏面…日本人が何を犠牲にして繁栄を手にしてきたのか、私たちに問い掛けている》と言い、一方、東京新聞【社説】も《明治以来急激に進んだ近代化への強い懐疑と、そのためになくしたものへの思慕に満ちていた》と言います。一見、「環境」は修復されたように見えても、社会環境の回復にまだまだ遠い状況。そして、長き自民党政治の結果としての、《近代》の終着点としての、2011年3月11日の東京電力核発電人災と、その後の無責任政治。とみにアベ様の「政」の酷さ。目を覆うばかり。「原状回復」することもなく、アベ様や東京電力が「柏崎刈羽」の「カ」の字も口にすることは許されないはずなのに…。

   『●『上野英信の肖像』読了(2/2)
    「森崎和江、石牟礼道子さん…。石牟礼さん「わたくしにとっての筑豊」」

   『●『追われゆく坑夫たち』読了(3/3)
   『●『松下竜一未刊行著作集1/かもめ来るころ』読了(2/8)
    「石牟礼道子さんの『苦海浄土 ――わが水俣病』がもたらした
     松下センセと水俣との出遭い、因縁。翌年夏、センセはペン一本の生活へと転身」

   『●『松下竜一未刊行著作集2/出会いの風』読了(7/9)
    「石牟礼道子さんの『苦海浄土』も出版した講談社きっての名編集者、
     『豆腐屋の四季』により「私を世に出した人」加藤勝久さんは…」

   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(1/3)
    「環境庁長官時代に見る差別主義者の姿。《斎藤 …/水俣病患者…。
     その逃げた先が麻布のテニスクラブで、テニスをして遊んでた話は
     有名ですね。/…あれほど気の弱い小さいつまらない男は世界中探しても
     いないと。/…/吉田 …石牟礼道子に会いたがっていたと…。
     だけど石牟礼道子は見向きもしなかったって》」

   『●『創(2010年2月号)』読了(3/3)
    「《矢崎 そういえば永さん、『苦海浄土』を書いた石牟礼道子さんや、
     写真家のユージン・スミスなんかと一緒に、よく水俣に行っていたもんね》。
     足尾銅山鉱毒事件と田中正造。足尾銅山鉱毒事件と同様に、奈良の
     平城京は都市公害の第1号。水銀説と奈良の大仏。北山修さん。
     核廃棄物について、《 これはもう、文明が生んだ「負の遺産」として、
     次世代に委ねるしかないね。われわれには、その汚物処理は手に負えないし、
     時間もない。ただ、この汚物は使い物にならない、という発言だけは
     残しておきたいけどね》」

   『●『ぢぢ放談』読了
   『●原発再開、過ちを繰り返そうとしている
    《熊本県水俣市の水俣湾。かつてこの海に垂れ流された高度経済成長の
     副産物、猛毒のメチル水銀が、最悪の公害といわれる水俣病の原因でした。…
       ◆水俣湾のドラム缶群…親水護岸のわきの遊歩道には、「魂石」と
     呼ばれる小さな石仏が約五十体、海に向かって並んでいます。
     作家の石牟礼道子さんや水俣病患者で漁師の緒方正人さんらでつくる
     「本願の会」が彫ったもの。何を祈り、何を伝えたいのでしょうか。
       「忘れてはならない」「繰り返してはならない」。水俣の祈りです。
     切ない願いが何度裏切られようと、水俣は祈り続けています。
     ◆命が軽視されている
       埋め立て地を見下ろす岬の上の水俣病資料館で昨年六月から半年間、
     「福島原発事故風評被害-水俣の経験を伝えたい」と題する緊急企画展が
     開催されました。
       パネル展示は、水俣と福島との類似点を訴えました。》

   『●『週刊金曜日』(2012年11月2日、918号) についてのつぶやき
    「「震災と記憶/語り継ぐことの難しさ」。石牟礼道子×田中優子対談
     「毒死した万物の声に身悶える」」

   『●「セブン‐イレブン〝鈴木帝国〟の落日」
      『週刊金曜日』(2014年1月31日号、977号)について
    《…石牟礼道子さん、アイリーンさんの反原発活動の話へと続くのだが…》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-664763.html

<金口木舌>苦悩を見詰める
2018年2月14日 06:00

 優れたノンフィクション作品に贈られる「大宅壮一ノンフィクション賞」に縁のある石牟礼道子さん、伊佐千尋さんが相次いで他界した。2人とも沖縄を題材とした著作を残した

▼石牟礼さんの代表作「苦海浄土 わが水俣病」は1970年の第1回受賞作だったが、本人は辞退した水俣病患者を描いた作品で賞を受けるのは忍びないという心情からだ

▼兄を沖縄戦で失ったからだろう。苦悩する者への深い思いを沖縄にも向けた。来県した際、戦跡を案内するという地元の申し出を断った。昨年6月、朝日新聞に寄せた随筆で「県民の四人に一人が亡くなったという沖縄の受苦を思うと、ご厚意に甘えるわけにいかなかった」と記した

▼沖縄で少年期を過ごした伊佐さんは敗戦から2年後、米軍の通訳として伊江島に渡った。地上戦の最中、住民が自ら命を絶ったことを知る。「誰が好んで死ぬのか。死にたくて死んだんじゃないという住民の悲痛な声を聞いた

民を虐げる為政者に厳しい目を向けた。米兵殺傷事件の裁判で陪審員となった体験に基づく作品「逆転」は78年の第9回大宅賞受賞作。コザ騒動を描いた「炎上」も米統治下の人権侵害に迫った

▼石牟礼さん、伊佐さんの作品は、戦後日本の裏面で呻吟(しんぎん)する人々に光を当てた。日本人が何を犠牲にして繁栄を手にしてきたのか、私たちに問い掛けている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018021402000164.html

【社説】
石牟礼道子さん 不知火の海の精として
2018年2月14日

 石牟礼道子(いしむれみちこ)さんの魂は天草の自然とともにあり、水俣の被害者と一体だった。そしてそのまなざしは、明治以来急激に進んだ近代化への強い懐疑と、そのためになくしたものへの思慕に満ちていた

 常世とこの世のあわいに住まう人だった。童女のように笑みを浮かべて、おとぎ話を語り継ぐように深く静かに怒りを表した

 「水俣川の下流のほとりに住みついているただの貧しい一主婦」(「苦海浄土くがいじょうど」)が水俣事件に出会い、悶々(もんもん)たる関心と小さな使命感を持ち、これを直視し、記録しなければならないという衝動にかられて、筆を執る

 事件の原因企業チッソを告発する活動家、はたまた哲学者と呼ばれることもあった人。しかし-。

 「近代日本文学を初期化した唯一無二の文学者」だと、石牟礼さんの全集を編み、親交の深かった藤原書店店主の藤原良雄さんは言う。「自然を征服できると信じる合理的、効率的精神によって立つ近代西洋文学に、日本の近代文学も強く影響を受けてきた」。それを、いったん原点に戻した存在、ということだろう。

彼女の魂は、不知火の海、そして出生地の天草、水俣の人や自然と混然一体だった。例えば、「しゅうりりえんえん」という詩とも童話ともつかぬ不思議な作品について、こう語ったことがある。「狐(きつね)の言葉で書きたかった」

 その作品は、ふるさとの海山、ふるさとに生きとし生ける命が産み落とす熱い言霊(ことだま)だったのだ。

   「不知火海にかぎらず、わたしたちの国では、季節というものをさえ、
    この列島のよき文化を産んだ四季をさえ、殺しました」(「天の病む」)

そんな、かけがえのない世界を、悪(あ)しき「近代」が支配する。わが身を蝕(むしば)まれるほどに、耐え難いことだったに違いない。

 有機水銀で不知火海を侵したチッソは「近代」の象徴であり、水俣病患者ではない石牟礼さんも被害者と一体化して、その「近代」に言霊を突きつけたのではなかったか。

 「大廻(うまわ)りの塘(とも)の再生を」。藤原さんに託した遺言だったという。塘とは土手。幼いころ遊んだ水俣川河口の渚(なぎさ)は、チッソの工場廃棄物とともに埋め立てられた。

 

 ふと思い出した歌がある。

 ♪悲しみと怒りにひそむ/まことの心を知るは森の精/もののけ達だけ…。(「もののけ姫」)

 石牟礼さんは、まこと、不知火の海の精だった。
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●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」

2018年01月05日 00時00分39秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【福島同型原発の審査拡充 規制委、沸騰水型再稼働で】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017122401001394.html)、
伊藤弘喜記者による記事【原発の環境負荷を軽視 市民委、政府のエネ政策を批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201712/CK2017122602000132.html)。

 《東京電力福島第1原発と同型の「沸騰水型」原発について、原子力規制委員会が再稼働審査の体制強化に乗り出した》
 《脱原発を掲げる学者や市民団体メンバーらでつくる「原子力市民委員会」(座長・吉岡斉九州大教授)は二十五日、東京都内で記者会見し、原発のない社会を実現するための政策をまとめた大綱「原発ゼロ社会への道2017-脱原子力政策の実現のために」を発表した》。


   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…
      人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?

……それに尽きる。《電力業界=原子力ムラの言いなり》な原子力「寄生」委員会の救い様の無さ、そして、政府や与党のアベ様らの《危険な丸投げ・無責任体制》。彼らや東京電力は「原状回復」して見せたのか? 東電核発電人災《事故で奪われた生業と地域を返》してみせよ! 勝手に、暴走してんじゃないよ、「話し」は「原状回復」してからだ。やれるもんなら、やってみよ、「原状回復」。《そんな規制委員会を「世界最高水準の審査基準」と褒め称えて事足りる安倍首相もまた、未曾有の放射能汚染を招く「国賊」「疫病神」と後ろ指を指されても仕方ないだろう》。核発電「麻薬」中毒患者達こそ、《国賊》《疫病神》だ。

   『●「消費税増税の悪夢」 『週刊金曜日』
       (2014年3月21日、984号)についてのつぶやき
    「田中優子さん【風速計/原子力市民委員会のこと】、「委員や
     アドヴァイザーには海渡雄一さんや金子勝さん、
     アイリーン・美緒子・スミスさん、上原公子さんなどおなじみの方々もいる。
     敷居は高くない」」

   『●核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…
                  その先には腐敗した司法の大きな壁が…
   『●核発電人災のアノ東電の柏崎刈羽核発電所に、
       「寄生」委がお墨付き!? 凄いよなぁ、ニッポン…愚かだ

 東京新聞の記事【柏崎刈羽原発「適合」 規制委、福島同型で初】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017122702000254.html)によると、《原子力規制委員会は二十七日午前の定例会合で、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)が原発の新規制基準に「適合」しているとした審査書案を正式決定した》。
 東京新聞の社説【柏崎刈羽「適合」 東電は信頼に足るか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017122802000162.html)によると、《柏崎刈羽原発は、福島第一と同じで東電が所有する沸騰水型だ。福島原発事故は、津波が原因とされるが、地震や津波の襲来からメルトダウン(炉心溶融)、水素爆発へと至る経緯は、現場で十分な調査ができず、不明な点が多い。原因究明が終わっていないのに住民の安全が保証できるのか。東電に任せられるのか。規制委は、もっと慎重でもよかった》。
 さらに、日刊ゲンダイの記事【事故後対応は丸投げ 柏崎刈羽原発「基準適合」の無責任】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220444)によると、《今年10月から約1カ月にわたって募集された東電の適格性審査結果に対する「パブリックコメント」(870件)には「1F(福島第1原発) 事故を起こした東電に適格性ナシ」といった意見が並び、県は独自の検証委員会を立ち上げて原発の安全性を調査している。…横田一氏…「泉田裕彦前新潟県知事(現・衆院議員)の時代から、地域防災・避難計画のずさんさが指摘されていました。原発周辺には住民が約44万人いるにもかかわらず、万が一の時の避難用バスの運転手すら確保できていない。そもそも、法整備が追いついていないので、運転手がバスの運行を止めて現場に行くことができません」 …和田光弘弁護士は…「規制委がちゃんと審査したのか疑問です。地元研究会の資料によると5号機から7号機の下には活断層があるし、基準地震動について(規制委は)東電が提出したデータ以外に、独自の調査をしていません。東電側が出した審査書類が基準を超えていれば『合格』というわけです」》。

 核発電「麻薬」中毒患者達の救いようの無さ。「規制」しない原子力「寄生」委員会もイカレテる核発電「麻薬」中毒患者達。そんな核発電「麻薬」中毒者の暴走を許してはいけない。

 東京新聞の記事【「自然エネの送電線利用を」 原発ゼロ連盟、エネ庁に改善要請】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201712/CK2017122702000138.html)の長い引用…《脱原発や自然エネルギー(再生可能エネ)の推進団体でつくる全国組織「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(会長・吉原毅 城南信用金庫顧問)は二十六日、送電線を持つ大手電力会社が、再生可能エネの発電事業者の送電線利用を正当な理由なく制限しているとして、経済産業省資源エネルギー庁に改善するよう求めた。(伊藤弘喜)…発電設備から家庭や企業に電気を届ける送電線には、原発や火力、再生可能エネなど、さまざまな発電所からの電気が流れる。しかし、二〇一一年の東京電力福島第一原発事故以降、全国の原発が停止。現在、稼働しているのは四基にとどまり、原発由来の電気が流れている送電線は限られているにもかかわらず、大手電力は将来の再稼働を見込んで原発用に空きを確保し再生可能エネの参入を妨げていると、連盟側は批判している。エネ庁を訪れた吉原会長は、北海道や東北では送電線の容量の2~18%しか使われていないという専門家の分析を挙げ、「(大手電力は)率直に空きがある事実を認め、自然エネルギーを受け入れるべきだ」と申し入れた。エネ庁の担当者は「送電線を最大限に活用するための運用改善策を国で議論を始めている。できるところから順次、実行に移したい」と回答した》。

 核発電に「寄生」し、再エネには厳しい「規制」な経産省。

   『●(悪)夢よもう一度?: こっそり「高温ガス炉」と呼んでいるが、
                       それは原発であり「高温ガス原子炉」

 リテラの記事【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」26/伊方原発差止直前、テロの危険性を無視した規制委員会の会見が! 泉田前知事も「原発の稼働を停止すべき」と明言せず】(http://lite-ra.com/2017/12/post-3692.html)のこれまた長い引用…《四国電力伊方原子力発電所3号機の運転差し止め仮処分申請即時抗告審で、広島高裁(野々上友之裁判長)が運転差止決定…今回の差止決定で浮彫りになったのは、電力業界=原子力ムラの言いなりに近い「原子力規制委員会」(更田豊志委員長)の実態と、安倍政権の危険な丸投げ・無責任体制だった…泉田前知事曖昧な態度に、出席者が猛反発!…河合弘之弁護士…『動いていなくても、使用済核燃料プールなど原発には危険がある』のはその通りだが、危険の度合いが全然違う。福島原発事故で起きたような作業をミサイルが飛んで来た後、火の海の中で出来ますか。動いている時のミサイルの危険を100だとすれば、止まっている時のミサイルの危険性は10以下。100対1ぐらいの違いがあると思っています…「自民党国会議員として原発政策を変える」という泉田氏の意気込みは当選早々、トーンダウンしてしまったようにみえた。これでは、原発テロ対策強化や稼動原発停止など安倍政権や原子力規制委員会の原発政策変更につながるはずがない…そんな規制委員会を「世界最高水準の審査基準」と褒め称えて事足りる安倍首相もまた、未曾有の放射能汚染を招く「国賊」「疫病神」と後ろ指を指されても仕方ないだろう
 核発電「麻薬」中毒に堕ちていく泉田裕彦前知事。ダークサイドへと。

   『●よりによって自民党から出馬…「反東電ですが、
       反原発ではありません」な泉田裕彦前新潟県知事…
    《応援の森裕子参院議員(61)が
     「泉田候補はダークサイドに落ちたなと強烈に批判

 東京新聞の記事【意見募集「東電に資格ない」 柏崎刈羽「適合」決定 】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017122890070246.html)によると、《意見募集(パブリックコメント)では八百七十件が集まり、福島事故を起こした東電に「原発の運転資格はない」とする意見が多かった。だが、規制委は字句を修正しただけで、審査を通した…東電の原発としても、福島第一と同じ仕組みの沸騰水型としても、初の新基準適合。東電は賠償費用を工面するため再稼働を目指すが、立地する新潟県などが同意する見通しはない。寄せられた意見には、福島第一原発の事故収束作業や巨額の損害賠償を抱えている東電に、再び原発を動かす権利を与えることへの否定的な意見が目立った。だが、規制委が示した「考え方」は、いずれの意見に対しても正面から向き合わない内容だった》。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017122401001394.html

福島同型原発の審査拡充 規制委、沸騰水型再稼働で
2017年12月24日 17時40分

 東京電力福島第1原発と同型の「沸騰水型」原発について、原子力規制委員会が再稼働審査の体制強化に乗り出したことが24日、分かった。審査担当の全5チームのうち、3チームが割り振られた。これまで審査に正式合格した原発は全て「加圧水型」だが、新体制により、近く正式合格する見通しの東電柏崎刈羽原発(新潟県)を含め、沸騰水型の再稼働に向けた手続きが進みそうだ。

 沸騰水型は東日本に多く立地し、加圧水型は西日本に多い。沸騰水型は原子炉格納容器が比較的小さく、内部の温度や圧力が上昇しやすい欠点があり、事故リスクを懸念する声も予想される。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201712/CK2017122602000132.html

原発の環境負荷を軽視 市民委、政府のエネ政策を批判
2017年12月26日 朝刊

     (「原発ゼロ社会への道」を発表する原子力市民委員会
      満田夏花さん(中)ら=25日、東京都千代田区で)

 脱原発を掲げる学者や市民団体メンバーらでつくる「原子力市民委員会」(座長・吉岡斉九州大教授)は二十五日、東京都内で記者会見し、原発のない社会を実現するための政策をまとめた大綱「原発ゼロ社会への道2017-脱原子力政策の実現のために」を発表した。

 「原発ゼロ時代のエネルギー政策の展望」と題した章では、「世界の原発は過去三十年にわたり長期停滞を続けている」と指摘。東芝の原発子会社、米ウェスチングハウス・エレクトリックの今年三月の経営破綻や、三菱重工、日立製作所、仏アレバの原発事業の苦境を挙げた。

 昨秋、パリ協定が発効し、日本政府や電力業界は地球温暖化対策を挙げていることに対し、大綱は「原発に伴う放射線影響や事故時の環境・社会影響を無視している」と批判。「あたかも環境に負荷がないかのような印象を与え、原子力利用を正当化している」と指摘した上で、原発を環境対策や気候変動対策として進めるのは「大きな問題があり、再生可能エネルギーの拡大を妨げることになる」と警告した。

 会見では、国が有識者会議で進めているエネルギー政策の指針「エネルギー基本計画」の見直しのあり方についても異論が出た。

 大綱はA4判、三百十ページ。通常価格は千五百円。来年一月末までは特別価格の千円(送料無料)。大綱についての意見交換会を一月二十三日の都内を皮切りに全国で開催する。問い合わせは市民委員会事務局=電03(3358)7064=へ。 (伊藤弘喜)
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●「勝者総取り」という「特異な民主主義」…得票率1/4で3/4の議席を占めるスゴイ「民主主義」的選挙

2017年12月01日 00時00分17秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



『マガジン9』のコラム【鈴木耕 言葉の海へ/第12回:憲法の言葉こそ】(http://maga9.jp/kotobano171122/)。

 《小選挙区制という制度の不備…それに対しては、批判や罵倒が山のように飛んできた…ここで多いのが「民主主義」という言葉だ。批判者はまるで勝ち誇ったように「民主主義」を連発する。ふだんはあまり「民主主義」を好んでいないような人たちがここぞとばかりにこの言葉を投げつけてくる。だから内田さんは、彼らが連呼するのは「特異な民主主義」だという。つまり、いまの日本の小選挙区制という政権与党が常に圧勝する仕組みによる、本来の意味での「民主主義」とは異なるものではないかというのだ》。

   『●争点は「壊憲」: 若者の皆さん、「もしあなたが
        投票に行かないと日本はどうなってしまうのか?」
    「WP『100% Go Vote!(全員、選挙に行こう!)』は、
     コチラです ⇒ 【http://www.japanteam.net/100vote/index.html】…
       少しでも投票率が100%に近づくことを願っています。
     大袈裟なことではなく、「20XX年、再び戦争が始まった…
     とならないために」

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない
    「asahi.comの斎藤健一郎記者による記事『投票率85%の村で聞いてみた
     「選挙行きますか?」』…。羨ましい。《投票率85%》、《95%》! 
     「尊敬」するスウェーデンでは、常に80%を超えるそうです

   『●争点は「壊憲」:「若者は、選挙に行かず、戦争に行った」… 
                 本当にいいの? 「しらけ」ている場合なの?
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
    「神保哲生さんのvideonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
     『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 610回(20121222日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
              3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度
   『●全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」…
        絶対得票率1/4で3/4の議席を占める欠陥制度

 《勝者総取り》という《特異な民主主義》。「2/4は選挙にも行かず、絶対得票率1/4で3/4の議席を占める」というスゴイ「民主主義」的選挙制度。

   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                 与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…
    「2/4は選挙にも行かず、絶対得票率1/4で3/4の議席を占める
     という欠陥選挙制度。選挙制度を変えないと、民意が全く反映されない。
     《民意を正しく反映する選挙制度は、比例代表制なのではないか
     なぜなら民意は多様である。それぞれの民意を代表する政党に
     投じられた票を正しく議席数に反映できる唯一の方法だからだ。
     死票も出ない》、《現行制度が導入されてからもう二十一年たった。
     問題点も明らかだ。選挙制度の議論を始めるべきだと考える》…
     桐山桂一さんの意見に大賛成」

 本コラムの末尾、ブログ主も《大好きな文芸評論家の斎藤美奈子さん》の言葉が引用、《となると、立民が野党第一党にすべりこんだ今回の結果はけっして悪くなかったのではないか。災い転じて福となす。転んでもタダでは起きなきゃいいのだよ》。
 いま、「裸の王様」の政権が倒れないようならば、2017年10月衆院選がラストチャンスだった…ということになるのかも…。《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設…。

   『●20XX年、再び戦争が始まった…: 
      立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、そりゃぁないでしょ
    「唯一引き返す最後のチャンスは2016年の参院選だった。救世主など
     必要なく、50%の「眠り猫」が目覚め、ネジレを取り返すことさえ
     できていれば…」

   『●「草の根でリベラルな価値そのものを広めていく…
      正面からリベラルな価値を訴え、裾野を広げる戦いを」!

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http://maga9.jp/kotobano171122/

言葉の海へ
第12回:憲法の言葉こそ (鈴木耕
By鈴木耕 2017年11月22日


特異な「民主主義」

 「サンデー毎日」(11月26日号)の内田樹さんの「知の巨人・内田樹氏 至極真っ当な提言! 安倍独裁制 ほんとうの正体」と題された論考が、ぼくにはとても腑に落ちた。
 いまの日本を覆う「特異な民主主義」の内実を解き明かし、それに対抗するにはどうすればいいのかを、ご本人の言葉によれば「歯に衣着せず全部書いてみたい」というのだ。
 まず論旨の前提として、内田さんは次のように述べる。


--- --- ---
 総選挙結果を見て、まず感じたのは小選挙区制という制度の不備である。比例区得票率は自民党が33.3%。議席獲得数は284で、465議席中の61.1%だった。立憲民主・共産・社民の三野党の比例得票率は29.2%だが、獲得議席は69で14.8%にとどまった。得票率と獲得議席配分の間には明らかな不均衡が存在する。
--- --- ---


 ほとんど同じことを、ぼくはこのコラムの第9回で書いたし、ほかにも多くの人が指摘している。
 それに対しては、批判や罵倒が山のように飛んできた

 「負け惜しみ」
 「負けは負け」
 「そんなことばかり言っているから勝てないんだ」
 「民意を無視するのか」
 「選挙こそ民主主義」
 「民主的手続きで決めた選挙制度ではないか」
 「民主主義を破壊するのか」
 「いつも民主主義と言いながら、負けると反対のことを言い始める護憲派」
 「自民党が他の野党よりたくさん票を得たのが分からないのか」
 「棄権者が多いのは野党に信頼がないから」
 「やっぱり安倍さん以外にいない」

 ここで多いのが「民主主義」という言葉だ。批判者はまるで勝ち誇ったように「民主主義」を連発する。ふだんはあまり「民主主義」を好んでいないような人たちがここぞとばかりにこの言葉を投げつけてくる。だから内田さんは、彼らが連呼するのは「特異な民主主義」だという。つまり、いまの日本の小選挙区制という政権与党が常に圧勝する仕組みによる、本来の意味での民主主義とは異なるものではないかというのだ。


安倍独裁政権のたくらみ

 そこで、内田さんは次のように分析する。


--- --- ---
 それは低投票率のせいである。有権者の選挙に対する関心が希薄で、投票率が低ければ低いほど、巨大な集票組織を持ち、既得権益の受益者たちから支持される政権与党の獲得議席数は増える。(略)
 そうであるとすれば、今の選挙制度下では政権与党の主たる関心はいかに無党派有権者に投票させないかにあるということである。(略)
 かつて「無党派層は寝ていて欲しい」と漏らした首相がいた。正直すぎる発言だったが、言っていることは理にかなっている。それゆえ政権与党は久しくどうやって投票率を下げるかにさまざまな工夫を凝らしてきた。そして、彼らが発見した最も有効な方法は議会制民主主義はもう機能していないと有権者に信じさせることだった。
--- --- ---


 なるほど! と、ぼくは膝を打った。
 確かに、安倍自民党のやっていることは、もうメチャクチャ民主主義の名に値しない多数をかさに着ての強引な議会運営は目に余るし、いざとなればお手の物の強行採決
 安倍首相自らが薄汚いヤジを飛ばすばかりか、本来なら法律制定しなければならない事項を、閣議決定というなまくら刀を振り回してむりやり通してしまう。なまくら刀であるはずなのに、安倍氏の意向がすんなり通ってしまうところが恐ろしい。流行語の「忖度」である。
 しかも、国会審議で安倍首相以下の閣僚たちが答えに窮する場面が続くと、なんと、国会そのものをまったく開かなくなってしまった。これでは多くの人が「民主主義は機能していない」と思って当然だろう。

 日本国憲法は、次のように定めている。

--- --- ---
 第五十三条 内閣は、国会の臨時会の招集を決定することができる。いづれかの議院の総議員数の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その招集を決定しなければならない
--- --- ---


 野党がこの規定に従って正規に「臨時国会の開催」を要求したにもかかわらず、安倍内閣は憲法上の規定を無視し続けた。9月28日、ようやく開催したと思いきや、あろうことか、首相や各新任閣僚の所信表明もないまま冒頭90秒で「解散」を行ってしまったのだ。
 つまり、今回の総選挙はあきらかに憲法違反解散」だったのである。そのために、今年は史上まれに見る国会開催期間の短さだったことも忘れてはならない。これでは「議会制民主主義はもう機能していない」と、有権者が思ってしまっても仕方ない。

 内田氏は続ける。


--- --- ---
 これら一連の行動は与党の驕りや気の緩みによってなされたわけではない。「国会は実質的にほとんど機能していないので、あってもなくてもどうでもよい無用の機関だ(現に国会閉会中も行政機関は平常通り機能していたし、国民生活にも支障は出なかったではないか)」という印象を国民の間に浸透させるために計画的に行われているのである
--- --- ---


 そこまで安倍内閣が周到に考え抜いて、あんなデタラメな国会運営を行っているとは、さすがにぼくも思いたくはないけれど、しかし、そう考えればなんとなく納得がいく。


対抗する手段として

 内田さんはさらに、そういう疑似的な民主主義には、サラリーマン議員たちが必要だと指摘する。つまり、政権の意向に抗うような見識を持った議員は安倍内閣にとっては邪魔なだけだから忌避し、むしろ、政権に唯々諾々と従うだけのサラリーマン議員たちを採用したというのだ。確かに「恐怖の2回生(現在は3回生)」と呼ばれる議員たちの無残なほどの低劣さは、自民党の長老議員たちも嘆くばかりの惨状である。
 こうなれば、有権者は機能していない議会制民主主義参加するためにわざわざ投票所まで足を運ぶ気にもならなくなる…。
 これらの指摘には、いちいちうなずかざるを得ない。では、そんな希望のない未来に対処する方法はないのか。内田さんの提言はこうだ。


--- --- ---
 国会の威信をいたずらに貶めている制度の見直しが必要である。
 第一に、政党の得票数と議席数が相関するような仕組みに選挙制度を改めること。第二に、首相が任意の時に「国民を代表する選挙された議員」を失職させることができるという憲法違反の7条解散を廃し、解散条件を憲法69条に定める通り、衆院で不信任決議案が可決されるかまたは信任決議案が否決された場合に限定すること。この二つは立法府再興のために必須である。
--- --- ---


 もちろんこれらのことが、すぐにできるとは思えないが、そこへ向かって早急に対応策を作っておかなければ、同じことはまた繰り返される。すなわち「憲法の厳密な解釈」と「選挙制度の抜本的な改革」である。

 ちなみに、憲法第7条と、69条とは、次のようなものだ。


--- --- ---

 第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
 二 国会を召集すること。
 三 衆議院を解散すること。
 四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
 (一から十まであるが、他は割愛)

 第六十九条 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない
--- --- ---


 いわゆる「7条解散」とは、この第7条に依拠したものだが、これは首相がいつでも好き勝手に解散していい、ということを定めているわけではない。「天皇の国事行為」を規定しているに過ぎない。
 首相権限でいつでも勝手に国会を解散していいとなれば国会は首相の意に逆らえなくなる。議員たちは、首相の一存でいつ首を切られるか分からないのだから、首相の顔色をうかがうのに懸命にならざるを得ない。内田さんが「憲法違反の7条解散」というのは、こういうわけだ。
 そんな権力者の独断専行を許さない歯止めとして、例えばイギリスは「議会の3分の2の承認」という条項を定めている。日本でも、多くの憲法学者たちは、この「7条解散」には疑義を呈しているのが現状なのだ。


1票の格差是正と選挙制度改革

 また、国政選挙のたびごとに、各選挙区では「1票の格差」をめぐっての訴訟が起こされる。ひとりひとりの票に、選挙区によっては2~3倍もの格差が生じているためだ。各裁判所は「違憲状態」とか、場合によっては「違憲」との判決を下すけれど、なぜか「選挙のやり直し」はされたことがない
 この「1票の格差」について、「週刊金曜日」(11月17日号)では、訴訟提起者の升永英俊弁護士に、畠山理仁氏(開高健ノンフィクション賞作家)がインタビューしている。「違憲状態の選挙で当選した国会議員には国会活動の正当性がない」と、ズバリそのもののタイトルの記事だ。
 その中で升永弁護士は「一人一票が実現できていないために国民の意思と選挙結果に大きな隔たりが生じている」と語っている。
 このこともまた、内田さんと同じく、選挙制度改革への提言である。
 ぼくもたびたび「選挙制度改革」については言及して来た。なにしろ、こんなに「死に票」の多い現行の小選挙区制が民意を反映しているわけがない。「死に票」の少ない制度、もっとも民意通りの結果が出るのは「完全比例制」であることは間違いないけれど、地域の問題なども考慮しなければならないことは、ぼくにも分かる。そこをどう案配して、多くの人に納得してもらえる制度設計ができるか、とにかく議論を始めなければならない。

 ぼくの大好きな文芸評論家の斎藤美奈子さんが『DAYS JAPAN』(12月号)のコラムで、今回の選挙についてこんなことを書いていた。


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 もしも民進党が分裂せず、昨年の参院選と同じ民共自社の野党共闘が成立していたら野党はあと60~80議席はとれた、と未練がましく分析する新聞もあったけど、それは空しい皮算用。求心力の落ちた民進党では、どのみち起死回生は無理だったと思うよ。
 では前原氏のプラン通り、第2幕方式で選挙戦に突入していたら? 希望の党の正体がバレたいまとなっては、これがいちばんヤバいシナリオだった気もする。下手すりゃ翼賛体制への道だったかもしれないんですぜ
 となると、立民が野党第一党にすべりこんだ今回の結果はけっして悪くなかったのではないか。災い転じて福となす。転んでもタダでは起きなきゃいいのだよ
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 そういうことなんだよなあ…。
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●全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」…絶対得票率1/4で3/4の議席を占める欠陥制度

2017年11月15日 00時00分04秒 | Weblog


東京新聞の桐山桂一さんによるコラム【【私説・論説室から】「勝者総取り」はおかしい】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017110802000173.html)。

 《「勝者総取りの仕組みであることが歴然としている。民意を正しく反映してはいないのは明らかだ。死票を大量に生み出す点も問題だ落選者へ投じた民意がごみ箱に捨てられるのと同然である》。

 選挙に行かない「眠り猫」の皆さんが2/4であり、絶対得票率1/43/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度。2017年10月衆院選でまたしても明白だった、全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」な酷い選挙制度。そして、この投票率の低さは「民度」の低さを示している。

 《民意を正しく反映する選挙制度は、比例代表制なのではないか。なぜなら民意は多様である。それぞれの民意を代表する政党に投じられた票を正しく議席数に反映できる唯一の方法だからだ。死票も出ない》、《現行制度が導入されてからもう二十一年たった。問題点も明らかだ。選挙制度の議論を始めるべきだと考える》…桐山桂一さんの意見に大賛成。

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない
    「asahi.comの斎藤健一郎記者による記事『投票率85%の村で聞いてみた
     「選挙行きますか?」』…。羨ましい。《投票率85%》、《95%》! 
     「尊敬」するスウェーデンでは、常に80%を超えるそうです

   『●争点は「壊憲」:「若者は、選挙に行かず、戦争に行った」…
                 本当にいいの? 「しらけ」ている場合なの?

   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
    「神保哲生さんのvideonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
     『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第610回(2012年12月22日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
              3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017110802000173.html

【私説・論説室から】
「勝者総取り」はおかしい
2017年11月8日

 選挙制度がおかしい。今回の総選挙でまたしても小選挙区比例代表並立制の問題が表れたと思う。自民党の小選挙区での得票率は約48%なのに、議席の占有率は約74%にも上るからだ。二〇一四年の総選挙でも同じで、自民の得票率は約48%で議席は約75%だった。

 勝者総取りの仕組みであることが歴然としている。民意を正しく反映してはいないのは明らかだ。死票を大量に生み出す点も問題だ。落選者へ投じた民意がごみ箱に捨てられるのと同然である。

 興味深いのは郵政選挙のときだ。小泉純一郎首相時代の〇五年である。小選挙区で与党の自民党と公明党の得票率が約49%だった少数派のはずだ。「それ以外」の政党が約51%であるから…。ところが自民と公明の議席数は何と約75%を得ているのである。

 少数派が多数派に逆転している。その変換装置がこの選挙制度だったといえる。こんな仕組みを続けていて、民主主義が正しく機能できるのか。はなはだ疑問である。

 民意を正しく反映する選挙制度は、比例代表制なのではないか。なぜなら民意は多様である。それぞれの民意を代表する政党に投じられた票を正しく議席数に反映できる唯一の方法だからだ。死票も出ない

 現行制度が導入されてからもう二十一年たった。問題点も明らかだ。選挙制度の議論を始めるべきだと考える。 (桐山桂一
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●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度

2017年11月07日 00時00分51秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



videonews.comの記事【与党大勝の総選挙で明らかになった本当の民意とは】(http://www.videonews.com/marugeki-talk/864/)。

 《結果的に選挙で大勝したにもかかわらず、安倍首相を始めとする自民党の重鎮たちの選挙後の表情が一様に重々しかったのは、選挙結果には反映されない自党の党勢の低迷に対する危機感があったからだった》。

   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
    「神保哲生さんのvideonews.comの記事
     (http://www.videonews.com/on-demand/601610/002622.php)。
     …「死票が7割も出る制度」なんてお話にならんでしょ。当初、
     二大政党制になり、死票が最高5割と言っていたはずなのに、
     大いなる幻想だった訳。いまや、一大政党制の体たらく。
     怖い世の中だ。これも選挙民が選んだものとはいえ、
     『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」
     の愚痴の一つも言いたくなる。
       小選挙区制が導入される直前、石川真澄記者は「守旧派」として
     批判されたが、小選挙区制を支持した当時の政治家やマスコミ記者連の
     目は節穴か、確信犯だったようだ」
    《マル激トーク・オン・ディマンド 第610回(2012年12月22日)
     われわれが選んだもの、選ばなかったもの
     ゲスト:小林良彰氏(慶応大学法学部客員教授)》

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/日本には小選挙区制度は合わない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201710300000154.html)によると、《小林良彰のビデオニュースドットコムでの指摘が興味深い。「自民党の絶対得票率が長期低迷傾向だ。民主党政権ができた09年の総選挙で、自民党は2730万票を得ているが、その後の選挙では自民党は議席数こそ毎回過半数を大きく超えるものの、得票数は大敗した09年選挙を超えたことがない ★つまり野党の地盤沈下により、より少ない得票でも自民党が勝っているだけ、というわけだ…「絶対得票率は約25%

   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(1/3)
   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(2/3)
    「石川さんは九工大機械工学科出身で、選挙結果や世論調査の
     分析のち密さや、”守旧派”といわれながらも小選挙区制の危険さ
     欠陥の指摘に孤軍奮闘した姿、そこに理系新聞記者の血が
     見て取れる。「政治を科学した」。「絶対得票率」の提案も。
     「…小選挙区制。結果は死票累々、投票率急降下。そして
     絶対投票率三〇%足らずの政党が、わが物顔で
     イラク派兵から憲法改定へ踏み込もうとしている」。
     「日本国憲法が民衆にとってどんなに素晴らしいものだったか…
     書いてある」。『JANJAN』の選挙データベースの構築の際に、
     竹内さんから石川さんは相談を受けていたそう。朝日新聞の
     死亡記事にも、「政治報道に数量的分析を導入。九〇年代の
     政治改革論議では『死票を大量に生む小選挙区制では
     民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の
     論陣を張った」 。
      「渡邉恒雄氏は理想的な政記者像か」という対談で、
     「「政記者よりも真の政記者に」の志を貫いた石川さんには、
     だから呵責なし批判を期待したのだが、そう単純ではなかった。
     …「ただの政工作者でなく、理屈にも強いところが、しゃくなんだね」
     という。逆に渡邉氏からは「お前みたいな、数字をいじくれるやつ
     俺のところにもほしいんだよ」と言われたこともあった。…さすが
     「ただもの」でない者同士か…」」

   『●『別丁 石川真澄 という人がいた』読了(3/3)
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)
   『●『自民党の終焉』読了(2/4)
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率

 長期的な「自党の党勢の低迷」…にもかかわらず、それでも絶対得票率2.5割=1/4で3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度。2/4は、選挙にも行かない無関心派「眠り猫」。
 それにしても、石川真澄さんは偉かった。あの当時から、「『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った」新聞記者なんて稀有だった。しかも、正鵠を得ていた訳だ。

   『●「選挙の真の争点」は争われたか? 
       〔与党自公+癒党お維キト〕の狙いは成功したのか?
    「相変わらずの低投票率…53・68%、前回に続き、戦後2番目の低さ。
     「眠り猫」は目覚めることがなかった。小選挙区制と云う欠陥選挙制度の
     下では、諦めなのか何かは知らないが、権力にとっては好都合、
     反権力側には致命傷のように思う。3割程度の投票で、2/3の議員
     占める。恐ろしく民意を反映しない、ニッポン人には不向きな欠陥選挙制度。
     中選挙区制に戻しましょうよ…その方が、よっぽどマシ。もういい加減に
     学んだでしょうに、小選挙区制の欠点」

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http://www.videonews.com/marugeki-talk/864/

2017年10月28日
与党大勝の総選挙で明らかになった本当の民意とは
小林良彰氏(慶應義塾大学法学部教授)
マル激トーク・オン・ディマンド 第864回(2017年10月28日)

 安倍首相が「国難突破」選挙と位置付けた総選挙が10月22日に行われ、自民・公明の連立与党がほぼ現有議席を維持して勝利した。

 今回の選挙は最大野党の民進党が事実上解党し、選挙の直前になってバタバタと新党が立ち上がる異例の選挙となった。戦後初の政権交代となった1993年の「政治改革」選挙でも選挙直前に相次いで新党が立ち上がる政局があったが、その時は自民党が分裂した結果の新党ブームだったのに対し、今回は野党の分裂が原因だった。

 現行の小選挙区を主体とする選挙制度の下では、政党が細かく分かれれば分かれるほど死票が多くなり不利になる。この選挙でも、比例区の野党の総得票数は自民党を大きく上回っていたが、議席は自民党が全体の74%を獲得している。

 参考までに各小選挙区の与野党の陣営別の総得票数を集計してみると、野党候補の総得票数が与党候補を上回りながら、与党候補が勝利した選挙区が267選挙区中少なくとも68あった。日本維新の会や希望の党が共産党との共闘を受け入れることは考えにくいので、与野党の総得票数の単純な比較にどれだけの意味があるかについては議論のあるところだが、比例区の野党の獲得議席数が与党を上回っていたことも考え合わせると、もし全選挙区で野党共闘が実現していれば、政権交代が実現した可能性が十分にあった計算になる

 結果的に選挙で大勝したにもかかわらず、安倍首相を始めとする自民党の重鎮たちの選挙後の表情が一様に重々しかったのは、選挙結果には反映されない自党の党勢の低迷に対する危機感があったからだった。

 投票行動の分析で定評のある政治学者の小林良彰・慶應義塾大学法学部教授は、比例区での野党の総得票数が与党のそれを上回っていたことも重要だが、より注目すべきは自民党の絶対得票率が長期低迷傾向だと指摘する。自民党が大敗し民主党に政権を明け渡した09年の総選挙で、自民党2730万票を得ているが、その後の選挙では自民党は議席数こそ毎回過半数を大きく超えるものの、得票数は一度も大敗した09年選挙を超えることができていない

 別の見方をすると、野党が低迷し投票率が下がったために、より少ない得票で自民党の獲得議席が増えているというのが実情なのだ。ちなみに民主党が政権を奪取した09年の総選挙の投票率は69%を超えていた。今回は53.6%。前回は史上最低の52.6%だ

 実際、自民党の得票率は毎回5割を割っている。つまり、得票数では野党が自民党を上回っているのだ。自民党の今回の得票率の48%に、全体の投票率の53.60%を掛け合わせた「絶対得票率」は約25%にとどまる。これが日本の全有権者のうち、実際に自民党に投票した人の割合だ。

 これは、自民党が過去5年にわたり政権を維持できているのは、国民の過半から支持を受けているからではないし、また自民党への支持が野党に対する支持を上回っているからでもないことを示している。野党がお家騒動や分裂を繰り返したことで、自民党が選挙制度上の漁夫の利を得た結果であることを、このデータは示している。

 これまで何度も指摘されてきたように、現行の選挙制度の下で民意をより正確に反映させるためには、野党陣営が一つにまとまるしかない。しかし、今回の希望の党のような政策や理念を無視した離合集散に対しては、国民の間に強い拒否反応があることもまた、この選挙で明らかになっている。

 今後は野党第一党となった立憲民主党が、野党を一つにまとめられる大きな翼を広げることができるかに注目が集まるが、自民党よりも保守色の強い議員が多い希望の党や維新の会から共産党までがひとつにまとまるのは容易ではなさそうだ。しかし、それが実現しない限り、自民党が有権者の4分の1の支持で国会の4分の3を支配する状態が続くだろう

 選挙直前の有権者に対する調査データをもとに詳しく分析した小林氏とともに、この選挙が明らかにした民意の中身と現行選挙制度の問題点などを、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

小林良彰(こばやし よしあき)
慶應義塾大学法学部教授
1954年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学院法学研究科修士・博士課程単位取得退学。法学博士。ミシガン大学政治学部客員助教授、プリンストン大学国際問題研究所客員研究員、慶應義塾大学専任講師、助教授を経て91年より現職。著書に『政権交代 民主党政権とは何であったのか』、『選挙・投票行動-社会科学の理論とモデル』、編著に『子どもの幸福度』など。
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●竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで自分が利益を得るという構図」に乗っかって大丈夫か?

2016年11月23日 00時00分19秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【民間業者の影も…安倍政権“フリーター量産計画”の思惑】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194249)。

 【第1回「雇用関係によらない働き方」に関する研究会を開催しました】(http://www.meti.go.jp/press/2016/11/20161117005/20161117005.html)によると、以下のような委員構成です。委員のプロフィールは、コチラhttp://www.meti.go.jp/press/2016/11/20161117005/20161117005-c.pdf)。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
【委員】
 高橋俊介 (慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授)
 中野円佳 (株式会社チェンジウェーブ)
 中村天江 (リクルートワークス研究所 労働政策センター センター長)
 湯田健一郎 (一般社団法人クラウドソーシング協会 事務局長)

【ゲスト】
<事業者>
 粟生万琴 (株式会社パソナテック 取締役)
 須藤憲司 (KAIZEN PLATFORM CEO)
 曽根秀昌 (ランサーズ株式会社 取締役)
 田中優子 (株式会社クラウドワークス 執行役員)
 田中美和 (株式会社 Waris 代表取締役)

<フリーランス等働き手>
 ○○○○ ○○
 □□ □□
 △△ △△
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


 《例えばパソナだ。今回の経産省の研究会にはパソナのシニアマネジャーが有識者として出席した。パソナの南部靖之社長は過去に「リストラや定年がないフリーターこそ終身雇用」と持論を唱えたことがある。現在は子会社がフリーランスと企業のマッチングサービスを展開》。

 《働き方改革》ではありません。アベ様らのやっていることは、いずれの分野においても、「改」であり、「働き方壊革」です。
 そしてまたしても、ヤッパリねェ~、竹中平蔵氏のパソナ。またしても、「自分が関わったところで自分が利益を得るという構図」のようです。

 <フリーランス等働き手>には、今後、批判的な視点を持つ方は招かれるのだろうか?
 《「ドクターX」のように腕一本で生きるフリー医師》…いやぁ~、番組中の「ドクターX」医師も、イジメ的搾取を相当に受けていると思いますが?

 アベ様らが恣意的に選んだ委員・有識者の下の悍ましき構図=竹中平蔵氏のパソナによる「自分が関わったところで自分が利益を得るという構図」に無批判に乗っかっていて、本当に大丈夫なのでしょうか? 「幸せ」を望む、「より良き生業」を望む非正規雇用者やフリーターの方々は、この構図の下で、本当に幸せになれるのか? 多くの方々は、現実には、「いのちき」さへ困難な状況ではないでしょうか。

   『●『抵抗人名録 私が選んだ77人』読了(1/2)
   『●『松下竜一未刊行著作集3/草の根のあかり』読了(2/2)
   『●『松下竜一未刊行著作集1/かもめ来るころ』読了(8/8)
   『●「長時間労働を前提にした企業文化」…
      ニッポンの哀しい「文化」…働くとは何か? 生業とは?
   『●哀しい利権に群がるアサマシさ・・・学商・竹中平蔵氏の
            「パソナが手にした利権は偶然なのだろうか?」

   『●政商と学商・・・自分が関わったところで
         自分が利益を得るという構図、それは「偶然」か?

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194249

民間業者の影も…安倍政権“フリーター量産計画”の思惑
2016年11月20日

 安倍政権が「働き方改革」を口実にして、フリーターの量産化を画策している。今月17日、経産省は、会社と雇用関係を結ばないフリーランスなどの働き方を促進するための研究会雇用関係によらない新しい働き方を立ち上げた。

   「人手不足が深刻化している今の日本では、フリーランスは女性を
    中心に潜在的な働き手を掘り起こす有効な手だてになる
    と考えています。有識者をお招きし、フリーランスの現状や
    課題について議論しました」(経産省経済産業政策局)

 聞こえはいいが、フリーランスとは要するにフリーターだ。現在1064万人おり、10年前の約5倍に増えた。背景には急速に拡大してきた派遣市場が飽和状態に近づいていることがあるが、「だったらフリーランスでひと儲け」ともくろむ民間業者の影もチラつく。


■企業とのマッチングサービスまで

 例えばパソナだ。今回の経産省の研究会にはパソナのシニアマネジャーが有識者として出席した。パソナの南部靖之社長は過去に「リストラや定年がないフリーターこそ終身雇用」と持論を唱えたことがある。現在は子会社がフリーランスと企業のマッチングサービスを展開している。

 サラリーマンには時間に縛られず仕事を選べるフリーランスは魅力的に映るかもしれないが、現実は厳しい。労働問題に詳しい上田啓子弁護士が言う。

   「一般的に、よほど専門性の高い技術や知識を持つ人ではないと、
    フリーランスで稼ぎ続けるのは難しい。発注先の要求を断れず、
    結果的に長時間労働につながったり、突然の契約打ち切りや
    ギャラの未払いなどのリスクも生じます。確定申告や社会保険料などの
    事務手続きも自分でしなくてはならない煩わしさもあります」

 「ドクターX」のように腕一本で生きるフリー医師に憧れる人の気持ちも分かるが、政府の甘い文言に踊らされると大ヤケドする。
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●森達也さん『「テロに屈するな!」に屈するな』: アベ様らによる、そんな未来を子や孫に?

2016年06月10日 00時00分34秒 | Weblog


岩波書店のWeb頁に出ている書籍紹介【森達也/『「テロに屈するな!」に屈するな』】(https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html)。

   『●「不安と闘いながら世界に理念を示し続けた
      この国に生まれたことを僕は何よりも誇りに思う」

 《そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と》。

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
            ある平和学者の原義を跡形も無く破壊
    「真の平和主義学者とアベ様という積極的戦争主義者
     アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
     「ノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士」の原義を
     跡形も無く破壊している。博士が夢見てやまないこと、それらを
     叶えることなく壊憲していいのか? 原義を知ったうえで、
     アベ様がコピー(?)したとするならば、相当に悪質な改悪

 アベ様ら自公による「積極的平和主義」の未来。「対テロ」「テロ対策」の名の下に、市民を監視し、お互いに疑心暗鬼にさせ、対立させ…。戦争法で、戦争の泥沼に「人殺し」「殺人」に向かわせる狂気。2016年7月参院選、人の親として、子や孫にそんな未来を渡していいのか? 

   『●「水俣を歩いた原田正純さんの世界」/
       『週刊金曜日』(2013年2月8日、930号)について
     「田中優子さん「風速計 新しい芽を育てる役割」、
      「グローバル化が何をもたらしたか・・。新しい社会の芽を支え、
      助けるのはメディアの重要な役割・・」。「大藤理子の政治時評
      「対テロ」を自衛隊法の改正に使う意図が見える安倍ちゃん「美談」に
      騙されちゃダメです・・」」

   『●「僕らは「戦争」を知らない?」
     『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)
     「【戦争をしている国の若者から→戦争をしようとする国の若者へ 
      米国「対テロ戦争」帰還兵は今】、
      「兵器は市民にも無差別に使われる」
      「消し去ることができない戦場の記憶」
      「軍事は平和を生み出さない」「戦争に栄光など存在しなかった」。
      「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/65d9f2fed4e589e98deef3f0cb66e941)」

   『●「若者に広がる〝新しい宿命観〟」
      『週刊金曜日』(2015年1月16日、1023号)について
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「表現の自由とは
      そもそもが、これを規制したり弾圧したりする国家(や政治システム
      に対して行使されるべき概念だ。その表現に傷つく人がいるのなら、
      決して無制限に許される概念ではない。…」」
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…僕たち日本人は
      今、その悪しき実例を、自国内で体験しているはずだ。…ただし
      表現の自由が絶対の正義になるのなら、やはりそれは少し違う。
      もっとデリケートな概念であるはずだ。…」。
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/55a79986ce2ffe9d1ece5a7158626260)」
     「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…9・11後の
      アメリカと同様に、「対テロ」を大義にしてフランス国内の集団化は、
      今後されに加速するだろう。ならば仮想敵を見つけたくなる
      憎悪が連鎖しないことを祈るばかりだ」」

   『●亡国の大政翼賛報道・・・いつか来た道: 
      アベ様は「現地を取材されて困ることでもあるのか」?
    《■ミス挽回のパフォーマンス …金子勝氏(憲法)が言う。》
     「安倍首相は、解釈改憲で集団的自衛権を認め、自衛隊を
      海外に派遣しようと、今後の憲法改正に意欲を燃やしています。
      イスラム国による殺害事件は、その地ならしにうってつけです。
      だから、2人の拘束を事前に把握していたことを隠し、中東を歴訪。
      イスラム国対策に2億ドルの支援を打ち出し、米国を
      中心とする対テロの有志連合に加わりました。ところが、
      2人の殺害でシナリオが狂い、政権への風当たりが強まった。
      そこで、ミスを挽回するためのパフォーマンスが、旅券返納です。
      イスラム国の残虐性が再認識された今なら、渡航制限は
      国民に受けます。憲法22条を無視しても、失地回復を優先したのです」

   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?:
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●歓喜する人々の神経、敬意を表する政府の神経
     《ひとを殺して歓喜する国民にはなりたくない 
      …今朝の新聞をみた。朝日新聞に最上敏樹が「拘束・裁判が
      世界の潮流」と主張し、今回の国家の明確な意志による「暗殺」を
      容認しない意見も紹介している程度で、他紙にはほとんどそのような
      主張はみられなかった。わずかに毎日新聞が「人々が一人の死を
      喜ぶ姿に少しうろたえている」というコネティカット州の9・11遺族の
      談話を載せていたくらい。日本政府は「テロ対策の顕著な前進を歓迎し、
      関係者の努力に敬意を表する」との談話を発表した。
       世界はもっともっと危険な方向に漂流しだしている

   『●石原慎太郎〝ト〟知事のお金は石原氏のモノ、そして都民の血税も氏のモノ
     《石原都知事 スカイツリー開業前に超ド派手テロ訓練の悪ノリ 
      …スペクタクル映画さながらの血税デモンストレーション
       尖閣買収で息巻く石原慎太郎都知事(79)が、今度は東京の新名所を
      政治利用だ。来月22日に開業が迫る東京スカイツリーを舞台に、
      都主催のド派手なテロ対策訓練を行うのである》

   『●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと
   『●「積極的平和主義」の未来:
      「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」
   『●外(害)「遊」でカネをばらまく「死の商人」外交や
       自衛隊の「派兵」では絶対に平和にはならない
   『●防犯カメラと云う監視カメラ: 「監視カメラを覗くのは誰か」?
     「テロが減る? ホント? なんか怖い「世界」なんですが??
      「防犯カメラと云う監視カメラ」」

   『●保坂展人さん、あの小泉純一郎氏でさえが
      「『平成の治安維持法』をつくった総理」と呼ばれることを嫌った
     《「共謀罪」再び浮上 テロ対策で谷垣氏言及 過去3度廃案
      …自民党の谷垣禎一幹事長は十七日の記者会見で、来年五月に
      三重県で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向けた
      国内テロ対策強化の一環で、犯罪を実行しなくても計画を話し合う
      だけで処罰対象にする「共謀罪」の新設を含む組織犯罪処罰法の
      改正の必要性に言及した。
       谷垣氏は、パリ同時多発テロ事件を受け「来年、日本はサミットがある。
      テロ対策には相当、意を用いなければならない状況になった。
      いろいろ考えていかなければいけないことが出てくる」と指摘》

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https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html

「テロに屈するな!」に屈するな

編集者からのメッセージ

 オウム真理教をテーマとしたドキュメンタリー映画『A』 『A2』などで,日本社会の深層に鋭く切り込んできた森達也さんによる岩波ブックレットです.

 1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件,あるいは2011年のアメリカ同時テロなどを契機に,「テロ」対策が日本社会に広まりました.町中のいたるところに「テロ警戒中」の看板,電車内では「不審物はないか」とのアナウンス,そして監視カメラの増大…….はたして,こうした事態は,本当に対テロとして有効なのでしょうか.「対テロ」という「正義」を無自覚に受け入れることで,むしろ社会は何か大切なものを失っていないでしょうか

 今年(2015年)1月,IS(「イスラム国」)により日本人二人の人質が殺害される痛ましい事件が起きました.人質として拘束されていることが明らかになって以降の政府の対応は,はたして適切なものだったのか.人命を救うことはできなかったのか.そんな疑問の声や政府の対応への批判は,「テロリストに協力するのか」という声で封じられました.「テロに屈するな!」というかけ声のもと,マスメディアも政治も思考停止する状況が続きました.

 そしていま,「テロ」の脅威の増大や,日本をめぐる安全保障環境の変容などを名目に,日本の安保政策が大きく変えられようとしています.「テロに屈するな!」という「正義」のかけ声のもとに安易に思考停止するのではなく,「テロ」とは何か,「テロに屈しない」とは何かということに,いま私たちは冷静に向き合うべきではないでしょうか.安保法制の本質とは何か.何のためのものなのか――.

 森さんは呼びかけます.「テロに屈するな!」のかけ声に屈してはいけない,と.そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と.この国の政治,社会,メディアはどこへ向かうのか.森さんならではの鋭い視点で,迫ります.

(田中宏幸)



     (オバマ米大統領の来日の際,封鎖された駅構内の
      ゴミ箱(東京・新宿区,2014年4月))

     (駅の掲示板に貼られた「この街をテロから守れ」の
      ポスター(東京・千代田区,2015年7月))



著者プロフィール

森 達也(もり・たつや)
映画監督,作家.1956年,広島県呉市生まれ.テレビ番組製作会社を経て独立.98年,オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開.2001年,続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞.
著書に『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫),『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(以上,角川文庫),『A2』(現代書館),『A3』(上・下,集英社文庫,講談社ノンフィクション賞),『死刑』(朝日出版,JCJ賞),『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』『すべての戦争は自衛意識から始まる』(以上,ダイヤモンド社),『悪役レスラーは笑う』(岩波新書),『311を撮る』(共著,岩波書店)など多数.



目次

はじめに――不条理な「安保法制」国会審議

第1章 「テロに屈するな!」の声が奪うもの

第2章 イギリスでテロについて考える

第3章 「報復の連鎖」を断ち切れるか
      ――ノルウェー元法相に聞く

第4章 想像し,葛藤し続ける意味
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